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「……うるさい」
私は眉間の皺を揉みほぐした。
平穏な午後のティータイム(シグルド様のおごりのケーキ付き)を楽しんでいたはずが、外から聞こえてくる騒音で台無しだ。
パパラパッパパー! ドンドコドン!
けたたましいラッパの音と、太鼓の響き。
まるでサーカス団でもやってきたかのような騒ぎだ。
「なんだ? 祭りは来月のはずだが」
シグルド様もフォークを止めて窓の外を見る。
「見てきます。営業妨害なら、塩を撒いて追い払いますので」
私は立ち上がり、ドアを勢いよく開けた。
「ちょっと! うるさいですよ! ここは静粛な相談じょ……」
言葉が詰まった。
目の前の通りが、埋め尽くされていたからだ。
真っ白な正装に身を包んだ近衛兵たちが、レッドカーペットを敷いている。
その脇には、ラッパを吹く楽団。
そして、無数のバラの花びらを撒き散らす侍女たち。
その中心に。
白馬(たぶん王宮の厩舎で一番高いやつ)に跨り、片手に巨大な拡声器(魔道具)を持った、金髪の男がいた。
「見つけたぞ! 僕の愛しのアンズ!」
クロード殿下だ。
しかも、無駄にキラキラしたエフェクト(魔術師による演出)を背負っている。
「……帰っていいですか?」
私はドアを閉めようとした。
「待て待て待て! 閉めるな!」
殿下が白馬から飛び降り(着地に失敗して少しよろけ)、私の前に滑り込んできた。
「アンズ! 逃げるな! 今日は逃がさないぞ!」
「逃げてません。視界に入れたくないだけです」
「照れるな! 分かっているぞ、君は僕が迎えに来るのを待っていたんだろう?」
殿下は拡声器のスイッチを入れた。
『アー、アー、マイクテスト。……よし』
大音量のノイズが周囲に響き渡る。
下町の住人たちが、「なんだなんだ」と家から出てきたり、二階の窓から顔を出したりしている。
あっという間に、数百人の野次馬が集まってしまった。
「注目! 国民諸君! よく聞け!」
殿下は拡声器で叫んだ。
「僕は今日、ここで! 一度は過ちによって手放してしまった、真実の愛を取り戻す!」
ざわ……ざわ……。
観衆がざわめく。
「あれ、王太子様じゃね?」「隣の姉ちゃん誰だ?」「肉屋の相談所のアンズちゃんだぞ」
「アンズ!」
殿下は私に向き直り、膝をついた。
そして、懐から箱を取り出す。
パカッ。
中には、眩いばかりのダイヤモンドの指輪が入っていた。
(……あれ、王家に伝わる『王妃の指輪』じゃない? 持ち出し禁止のはずだけど)
「君を愛している! ミナとのことは、魔が差しただけだ! やはり僕には、君のその冷徹なツッコミと、完璧な事務処理能力が必要なんだ!」
「後半、ただの労働力の搾取ですよね?」
「細かいことは気にするな! さあ、この指輪を受け取ってくれ! そして僕と共に王宮へ戻り、あの書類の山を片付けてくれ!」
「本音がダダ漏れですよ!」
私は拡声器を奪い取りたくなる衝動を抑えた。
「クロード殿下。大勢の前で恥をかかせたくないので、小声で言います」
私は彼に顔を寄せた。
「お・断・り・し・ま・す」
「なっ……!?」
「私は現在、この相談所の経営で忙しいのです。他人の修羅場を観察し、野次馬として生きることに喜びを見出しておりますので」
「そ、そんな……! 王妃の座よりも、野次馬の方がいいと言うのか!?」
「はい(即答)」
「嘘だ! 強がるな!」
殿下は立ち上がり、拡声器で再び叫んだ。
『聞いたか諸君! 彼女はまだ拗ねている! 僕への愛が深すぎるあまり、素直になれないのだ!』
「違います」
『恥ずかしがり屋な彼女のために、皆で応援してくれ! せーの、アンズ! アンズ!』
殿下が手拍子を煽る。
なんてことだ。
場の空気に流されやすい下町の人々が、面白がって手拍子を始めてしまった。
「アンズ! アンズ! 受けてやれよー!」
「色男が台無しだぞー!」
「くっ……! これだから集団心理は……!」
私が舌打ちをした、その時。
「……随分と賑やかだな」
店の奥から、不機嫌オーラを纏ったシグルド様が出てきた。
手には食べかけのケーキ皿を持っている。
「あ、兄上……!?」
殿下がギョッとして後ずさる。
「ま、また兄上か! なぜいつもそこにいるんだ!」
「私の店だからだ。……おい、クロード。私の店の前で、騒音公害を撒き散らすのはやめろ」
「こ、公害ではない! 愛の歌だ!」
「耳障りだ。それに、アンズは断っただろう。『仕事が忙しい』と」
「そんなの建前に決まってる! 王宮に戻れば、いくらでも贅沢ができるんだぞ! こんなボロ屋で働くより幸せに決まっている!」
「ほう?」
シグルド様は、フォークに刺したイチゴを口に運びながら、冷ややかに言った。
「お前は何も分かっていないな」
「な、なんだと?」
「アンズにとっての幸せは、ドレスや宝石ではない。彼女の知的好奇心を満たす『ネタ』だ」
シグルド様は私の肩を抱き寄せた。
「この店には、毎日新鮮なトラブルと、人間模様という極上のエンターテインメントがある。そして何より……」
彼はニヤリと笑った。
「私がいる」
「……っ!?」
会場から「ヒュー!」という冷やかしの声が上がる。
「私がいれば、退屈はさせない。王宮の腐った慣習よりも、よほど刺激的な毎日を提供できる。……そうだろう、アンズ?」
「……まあ、否定はしませんけど」
私は少し顔を背けた。
確かに、この人といると退屈はしない。
心臓には悪いけれど。
「聞いたか、クロード。彼女は『お前より兄上の方が面白い』と言っているぞ」
「言っていません! 捏造しないでください!」
「くっ……! おのれ兄上……! いつもいつも僕の邪魔を……!」
クロード殿下はプルプルと震え、そして叫んだ。
「わかった! ならば力づくでも連れて帰る! これは王命だ! 衛兵、アンズを確保しろ!」
「はっ!」
近衛兵たちが動き出そうとする。
ついに実力行使か。
私が扇子を構えようとした時。
「待て」
シグルド様が、片手を上げた。
それだけで、兵士たちの足が止まる。
「クロード。お前、その指輪……持ち出し許可は取ったのか?」
「え?」
「それは『王妃の指輪』だ。王家の家宝であり、持ち出すには国王陛下と国庫管理官、そして……『監査役』の許可が必要なはずだが」
シグルド様の目が、怪しく光った。
「私は許可した覚えはないぞ」
「あ」
クロード殿下の顔から血の気が引いていく。
「ま、まさか……無断で?」
「い、いや! 後で事後承諾を……!」
「横領だな」
シグルド様は即断した。
「国宝の無断持ち出し、および私的流用。……重罪だぞ、王太子」
「ひぃぃぃっ!?」
「衛兵。対象を変更しろ。国宝泥棒を確保せよ」
「はっ!!」
兵士たちが一斉に回れ右をし、クロード殿下を取り囲んだ。
「えっ!? ちょ、待て! 僕は王太子だぞ! 主だぞ!」
「公爵閣下(監査役)の命令は絶対であります!」
「そんな馬鹿なああああ!!」
クロード殿下は、二人の兵士に両脇を抱えられ、ズルズルと引きずられていった。
白馬だけが、ぽつんと残される。
『アンズぅぅぅ! 覚えてろぉぉぉ! 僕の愛は不滅だぁぁぁ……!』
拡声器を通した断末魔の叫びが、遠ざかっていく。
後に残されたのは、微妙な空気の野次馬たちと、私と、シグルド様。
「……終わりましたね」
「ああ。あっけない幕切れだ」
シグルド様はケーキの最後の一口を食べ終え、私を見た。
「しかし、あの指輪……少し惜しかったか? あれを売れば、相談所をもう三軒は建てられたぞ」
「結構です。あんな呪いのアイテム、タダでも要りません」
私は肩をすくめた。
「それに、私にはもう、十分すぎるスポンサーがいますから」
「……ふん。勝手なことを」
シグルド様はそっぽを向いたが、その耳が少し赤くなっているのを、私は見逃さなかった。
野次馬たちが散っていく中、私はふと思った。
「ところで公爵様。あの白馬、どうします?」
店の前に残された、王家の紋章入りの立派な白馬。
つぶらな瞳でこちらを見ている。
「……飼うか」
「無理です。餌代で破産します」
「じゃあ、肉屋のハンスに……」
「やめてください! 国際問題ならぬ、動物愛護問題になります!」
こうして、王太子の公開プロポーズは、窃盗容疑での連行という、前代未聞のオチで幕を閉じた。
だが、あの諦めの悪い男のことだ。
きっとまた、懲りずに何か仕掛けてくるに違いない。
そして、その予感は的中する。
次に現れたのは、殿下ではなく……もっと強烈な『刺客』だったのだ。
私は眉間の皺を揉みほぐした。
平穏な午後のティータイム(シグルド様のおごりのケーキ付き)を楽しんでいたはずが、外から聞こえてくる騒音で台無しだ。
パパラパッパパー! ドンドコドン!
けたたましいラッパの音と、太鼓の響き。
まるでサーカス団でもやってきたかのような騒ぎだ。
「なんだ? 祭りは来月のはずだが」
シグルド様もフォークを止めて窓の外を見る。
「見てきます。営業妨害なら、塩を撒いて追い払いますので」
私は立ち上がり、ドアを勢いよく開けた。
「ちょっと! うるさいですよ! ここは静粛な相談じょ……」
言葉が詰まった。
目の前の通りが、埋め尽くされていたからだ。
真っ白な正装に身を包んだ近衛兵たちが、レッドカーペットを敷いている。
その脇には、ラッパを吹く楽団。
そして、無数のバラの花びらを撒き散らす侍女たち。
その中心に。
白馬(たぶん王宮の厩舎で一番高いやつ)に跨り、片手に巨大な拡声器(魔道具)を持った、金髪の男がいた。
「見つけたぞ! 僕の愛しのアンズ!」
クロード殿下だ。
しかも、無駄にキラキラしたエフェクト(魔術師による演出)を背負っている。
「……帰っていいですか?」
私はドアを閉めようとした。
「待て待て待て! 閉めるな!」
殿下が白馬から飛び降り(着地に失敗して少しよろけ)、私の前に滑り込んできた。
「アンズ! 逃げるな! 今日は逃がさないぞ!」
「逃げてません。視界に入れたくないだけです」
「照れるな! 分かっているぞ、君は僕が迎えに来るのを待っていたんだろう?」
殿下は拡声器のスイッチを入れた。
『アー、アー、マイクテスト。……よし』
大音量のノイズが周囲に響き渡る。
下町の住人たちが、「なんだなんだ」と家から出てきたり、二階の窓から顔を出したりしている。
あっという間に、数百人の野次馬が集まってしまった。
「注目! 国民諸君! よく聞け!」
殿下は拡声器で叫んだ。
「僕は今日、ここで! 一度は過ちによって手放してしまった、真実の愛を取り戻す!」
ざわ……ざわ……。
観衆がざわめく。
「あれ、王太子様じゃね?」「隣の姉ちゃん誰だ?」「肉屋の相談所のアンズちゃんだぞ」
「アンズ!」
殿下は私に向き直り、膝をついた。
そして、懐から箱を取り出す。
パカッ。
中には、眩いばかりのダイヤモンドの指輪が入っていた。
(……あれ、王家に伝わる『王妃の指輪』じゃない? 持ち出し禁止のはずだけど)
「君を愛している! ミナとのことは、魔が差しただけだ! やはり僕には、君のその冷徹なツッコミと、完璧な事務処理能力が必要なんだ!」
「後半、ただの労働力の搾取ですよね?」
「細かいことは気にするな! さあ、この指輪を受け取ってくれ! そして僕と共に王宮へ戻り、あの書類の山を片付けてくれ!」
「本音がダダ漏れですよ!」
私は拡声器を奪い取りたくなる衝動を抑えた。
「クロード殿下。大勢の前で恥をかかせたくないので、小声で言います」
私は彼に顔を寄せた。
「お・断・り・し・ま・す」
「なっ……!?」
「私は現在、この相談所の経営で忙しいのです。他人の修羅場を観察し、野次馬として生きることに喜びを見出しておりますので」
「そ、そんな……! 王妃の座よりも、野次馬の方がいいと言うのか!?」
「はい(即答)」
「嘘だ! 強がるな!」
殿下は立ち上がり、拡声器で再び叫んだ。
『聞いたか諸君! 彼女はまだ拗ねている! 僕への愛が深すぎるあまり、素直になれないのだ!』
「違います」
『恥ずかしがり屋な彼女のために、皆で応援してくれ! せーの、アンズ! アンズ!』
殿下が手拍子を煽る。
なんてことだ。
場の空気に流されやすい下町の人々が、面白がって手拍子を始めてしまった。
「アンズ! アンズ! 受けてやれよー!」
「色男が台無しだぞー!」
「くっ……! これだから集団心理は……!」
私が舌打ちをした、その時。
「……随分と賑やかだな」
店の奥から、不機嫌オーラを纏ったシグルド様が出てきた。
手には食べかけのケーキ皿を持っている。
「あ、兄上……!?」
殿下がギョッとして後ずさる。
「ま、また兄上か! なぜいつもそこにいるんだ!」
「私の店だからだ。……おい、クロード。私の店の前で、騒音公害を撒き散らすのはやめろ」
「こ、公害ではない! 愛の歌だ!」
「耳障りだ。それに、アンズは断っただろう。『仕事が忙しい』と」
「そんなの建前に決まってる! 王宮に戻れば、いくらでも贅沢ができるんだぞ! こんなボロ屋で働くより幸せに決まっている!」
「ほう?」
シグルド様は、フォークに刺したイチゴを口に運びながら、冷ややかに言った。
「お前は何も分かっていないな」
「な、なんだと?」
「アンズにとっての幸せは、ドレスや宝石ではない。彼女の知的好奇心を満たす『ネタ』だ」
シグルド様は私の肩を抱き寄せた。
「この店には、毎日新鮮なトラブルと、人間模様という極上のエンターテインメントがある。そして何より……」
彼はニヤリと笑った。
「私がいる」
「……っ!?」
会場から「ヒュー!」という冷やかしの声が上がる。
「私がいれば、退屈はさせない。王宮の腐った慣習よりも、よほど刺激的な毎日を提供できる。……そうだろう、アンズ?」
「……まあ、否定はしませんけど」
私は少し顔を背けた。
確かに、この人といると退屈はしない。
心臓には悪いけれど。
「聞いたか、クロード。彼女は『お前より兄上の方が面白い』と言っているぞ」
「言っていません! 捏造しないでください!」
「くっ……! おのれ兄上……! いつもいつも僕の邪魔を……!」
クロード殿下はプルプルと震え、そして叫んだ。
「わかった! ならば力づくでも連れて帰る! これは王命だ! 衛兵、アンズを確保しろ!」
「はっ!」
近衛兵たちが動き出そうとする。
ついに実力行使か。
私が扇子を構えようとした時。
「待て」
シグルド様が、片手を上げた。
それだけで、兵士たちの足が止まる。
「クロード。お前、その指輪……持ち出し許可は取ったのか?」
「え?」
「それは『王妃の指輪』だ。王家の家宝であり、持ち出すには国王陛下と国庫管理官、そして……『監査役』の許可が必要なはずだが」
シグルド様の目が、怪しく光った。
「私は許可した覚えはないぞ」
「あ」
クロード殿下の顔から血の気が引いていく。
「ま、まさか……無断で?」
「い、いや! 後で事後承諾を……!」
「横領だな」
シグルド様は即断した。
「国宝の無断持ち出し、および私的流用。……重罪だぞ、王太子」
「ひぃぃぃっ!?」
「衛兵。対象を変更しろ。国宝泥棒を確保せよ」
「はっ!!」
兵士たちが一斉に回れ右をし、クロード殿下を取り囲んだ。
「えっ!? ちょ、待て! 僕は王太子だぞ! 主だぞ!」
「公爵閣下(監査役)の命令は絶対であります!」
「そんな馬鹿なああああ!!」
クロード殿下は、二人の兵士に両脇を抱えられ、ズルズルと引きずられていった。
白馬だけが、ぽつんと残される。
『アンズぅぅぅ! 覚えてろぉぉぉ! 僕の愛は不滅だぁぁぁ……!』
拡声器を通した断末魔の叫びが、遠ざかっていく。
後に残されたのは、微妙な空気の野次馬たちと、私と、シグルド様。
「……終わりましたね」
「ああ。あっけない幕切れだ」
シグルド様はケーキの最後の一口を食べ終え、私を見た。
「しかし、あの指輪……少し惜しかったか? あれを売れば、相談所をもう三軒は建てられたぞ」
「結構です。あんな呪いのアイテム、タダでも要りません」
私は肩をすくめた。
「それに、私にはもう、十分すぎるスポンサーがいますから」
「……ふん。勝手なことを」
シグルド様はそっぽを向いたが、その耳が少し赤くなっているのを、私は見逃さなかった。
野次馬たちが散っていく中、私はふと思った。
「ところで公爵様。あの白馬、どうします?」
店の前に残された、王家の紋章入りの立派な白馬。
つぶらな瞳でこちらを見ている。
「……飼うか」
「無理です。餌代で破産します」
「じゃあ、肉屋のハンスに……」
「やめてください! 国際問題ならぬ、動物愛護問題になります!」
こうして、王太子の公開プロポーズは、窃盗容疑での連行という、前代未聞のオチで幕を閉じた。
だが、あの諦めの悪い男のことだ。
きっとまた、懲りずに何か仕掛けてくるに違いない。
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