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「地図を持ってこい!」
アレック殿下の命令で、王宮の古びた地図が広げられた。
そこには王国の領土が詳細に描かれている。
豊かな穀倉地帯、交易で栄える港町、鉱山資源が豊富な山岳部。
殿下は鼻で笑いながら、私に言った。
「さあ、選べ。もっとも、追放される罪人に与える土地など限られているがな。国境付近の寒村か、疫病が流行った廃村か……精々、惨めな場所を選ぶといい」
「ありがとうございます。では……」
私は迷うことなく、地図の北端を指差した。
その場所は、地図上でも毒々しい紫色で塗られている。
「ここをいただけますか?」
「……は?」
殿下が目を丸くした。
覗き込んだ宰相が、ギョッとしたように声を上げる。
「こ、ここは……『魔境ヴォルカ』ではありませんか!」
「はい。そのヴォルカです」
「正気か!? そこは我が国の領土とはいえ、実質的には放置されている場所だぞ!」
宰相が慌てて説明を始めた。
「いいか、よく聞け。ヴォルカは北の最果て。一年中強風が吹き荒れ、土は岩だらけで作物は育たず、飲み水すら確保が難しい。おまけに……」
宰相は声を震わせた。
「凶暴なドラゴン種の生息域だ。あそこへ行って生きて帰ってきた者はいない。まさに『死の大地』なのだぞ!」
周囲の貴族たちが「ひっ」と息を呑む。
お父様が「コロロ、早まるな! そこは死刑場に行くようなものだ!」と叫んだ。
しかし、私の目は輝いていた。
(……勝った)
(岩だらけの土地? 最高じゃない!)
私は必死に表情筋を制御し、真顔を保つ。
なぜなら、私の「筋肉サーチ(野生の勘)」が告げているからだ。
あの岩盤地帯の地下には、マグマ溜まりがある。
つまり――温泉が湧く。
毎日、檜風呂で筋肉をほぐせるのだ。
(作物が育たない? 問題ないわ!)
土が悪ければ、私の生活魔法(土木工事用)で土壌改良すればいい。
それに、岩場には高山植物や希少な薬草が生えている可能性が高い。
(そして何より……ドラゴン!)
私はジュルリと口内に溢れる唾液を飲み込んだ。
一般的には「恐怖の対象」かもしれないが、私にとっては違う。
ドラゴンとは、空飛ぶ最高級霜降り肉だ。
高タンパク・低脂質、しかも魔力を帯びた肉は美容にも良い。
王都の市場では金貨百枚でも買えない幻の食材が、あそこでは「向こうから飛んでくる」のだ。
まさに食材のデリバリーサービス。食べ放題バイキング会場ではないか。
「コロロ、貴様……本気で言っているのか?」
殿下が信じられないものを見る目で私を見ていた。
「あんなゴミのような土地でいいと言うのか?」
「はい。私は罪深き女……。人が住めぬほどの過酷な地で、ドラゴンの咆哮に怯えながら、日々の糧にも困るような生活を送るのがお似合いなのです」
私は悲劇のヒロインのように目を伏せた。
「毎日、硬い岩肌の上で眠り、泥水をすすり、己の罪を噛み締めたいのです……」
(翻訳:毎日、岩盤浴をして、温泉水を飲み、ドラゴンステーキを噛み締めたいのです)
私の殊勝な(?)態度に、殿下の自尊心が大いに刺激されたらしい。
彼は下卑た笑みを浮かべた。
「クックック……! いいだろう、実にいい! 元公爵令嬢が、野垂れ死にするには最高の舞台だ!」
殿下は宰相から羽ペンをひったくると、譲渡証明書にサラサラと署名をした。
「くれてやる! 魔境ヴォルカの領有権を、コロロ・フォン・ベルガモットに譲渡する! 手切れ金代わりだ、ありがたく受け取るがいい!」
「ありがとうございます。……念のため確認ですが、この土地に関する一切の権利を私が有するということでよろしいですね?」
「ああ、もちろんだ。税も免除してやる。どうせ税など納められるはずもないからな!」
「王宮からの干渉も、一切なしということで?」
「当たり前だ! 誰があんな僻地に行くか! 二度とその顔を見せるな!」
「言質、いただきましたわ」
私は素早く証明書を受け取ると、そこに自分のサインを書き入れた。
万が一にも破り捨てられないよう、指先に少しだけ力を込めて、インクが紙の裏まで染み込むほど強く刻み込む。
これで契約成立だ。
もう誰にも文句は言わせない。
あの土地は、私の独立国家(パラダイス)だ。
「では、私はこれにて」
私は証明書を懐に大事にしまい、深々と頭を下げた。
「皆様、長い間お世話になりました。どうぞ、平和ボケ……いえ、平和な王都でお達者にお過ごしくださいませ」
「ふん、負け惜しみを。精々、ドラゴンに食われないよう祈っておいてやるよ」
殿下の嘲笑を背中に浴びながら、私は謁見の間を後にした。
廊下に出た瞬間、堪えきれずに口角が吊り上がる。
「ふふ……ふふふふふ!」
すれ違ったメイドが、私の不気味な笑い声を聞いて「ひっ」と悲鳴を上げて逃げていった。
無理もない。
今の私は、おそらく魔王よりも邪悪な笑みを浮かべていることだろう。
さあ、忙しくなるぞ。
まずは実家に戻って荷造りだ。
ドレスも宝石もいらない。
必要なのは、動きやすい作業着と、調味料のセット。
そして何より、愛用の「ミスリル合金製つるはし」だ。
「待っててね、私の温泉……じゃなかった、私の不毛の地!」
私はスキップしたい衝動を抑え、競歩のような速さで王城の出口へと急いだ。
私の頭の中は既に、理想の「開拓計画図」で埋め尽くされていた。
こうして、私、コロロ・フォン・ベルガモットは、華やかな社交界から姿を消した。
世間は噂した。
「哀れな悪役令嬢は、死に場所を求めて北へ向かった」と。
まさかその場所が、数年後に大陸中が羨む「地上の楽園」になろうとは、この時のアレック殿下は……いや、私自身でさえ、まだ正確には想像できていなかったのである。
アレック殿下の命令で、王宮の古びた地図が広げられた。
そこには王国の領土が詳細に描かれている。
豊かな穀倉地帯、交易で栄える港町、鉱山資源が豊富な山岳部。
殿下は鼻で笑いながら、私に言った。
「さあ、選べ。もっとも、追放される罪人に与える土地など限られているがな。国境付近の寒村か、疫病が流行った廃村か……精々、惨めな場所を選ぶといい」
「ありがとうございます。では……」
私は迷うことなく、地図の北端を指差した。
その場所は、地図上でも毒々しい紫色で塗られている。
「ここをいただけますか?」
「……は?」
殿下が目を丸くした。
覗き込んだ宰相が、ギョッとしたように声を上げる。
「こ、ここは……『魔境ヴォルカ』ではありませんか!」
「はい。そのヴォルカです」
「正気か!? そこは我が国の領土とはいえ、実質的には放置されている場所だぞ!」
宰相が慌てて説明を始めた。
「いいか、よく聞け。ヴォルカは北の最果て。一年中強風が吹き荒れ、土は岩だらけで作物は育たず、飲み水すら確保が難しい。おまけに……」
宰相は声を震わせた。
「凶暴なドラゴン種の生息域だ。あそこへ行って生きて帰ってきた者はいない。まさに『死の大地』なのだぞ!」
周囲の貴族たちが「ひっ」と息を呑む。
お父様が「コロロ、早まるな! そこは死刑場に行くようなものだ!」と叫んだ。
しかし、私の目は輝いていた。
(……勝った)
(岩だらけの土地? 最高じゃない!)
私は必死に表情筋を制御し、真顔を保つ。
なぜなら、私の「筋肉サーチ(野生の勘)」が告げているからだ。
あの岩盤地帯の地下には、マグマ溜まりがある。
つまり――温泉が湧く。
毎日、檜風呂で筋肉をほぐせるのだ。
(作物が育たない? 問題ないわ!)
土が悪ければ、私の生活魔法(土木工事用)で土壌改良すればいい。
それに、岩場には高山植物や希少な薬草が生えている可能性が高い。
(そして何より……ドラゴン!)
私はジュルリと口内に溢れる唾液を飲み込んだ。
一般的には「恐怖の対象」かもしれないが、私にとっては違う。
ドラゴンとは、空飛ぶ最高級霜降り肉だ。
高タンパク・低脂質、しかも魔力を帯びた肉は美容にも良い。
王都の市場では金貨百枚でも買えない幻の食材が、あそこでは「向こうから飛んでくる」のだ。
まさに食材のデリバリーサービス。食べ放題バイキング会場ではないか。
「コロロ、貴様……本気で言っているのか?」
殿下が信じられないものを見る目で私を見ていた。
「あんなゴミのような土地でいいと言うのか?」
「はい。私は罪深き女……。人が住めぬほどの過酷な地で、ドラゴンの咆哮に怯えながら、日々の糧にも困るような生活を送るのがお似合いなのです」
私は悲劇のヒロインのように目を伏せた。
「毎日、硬い岩肌の上で眠り、泥水をすすり、己の罪を噛み締めたいのです……」
(翻訳:毎日、岩盤浴をして、温泉水を飲み、ドラゴンステーキを噛み締めたいのです)
私の殊勝な(?)態度に、殿下の自尊心が大いに刺激されたらしい。
彼は下卑た笑みを浮かべた。
「クックック……! いいだろう、実にいい! 元公爵令嬢が、野垂れ死にするには最高の舞台だ!」
殿下は宰相から羽ペンをひったくると、譲渡証明書にサラサラと署名をした。
「くれてやる! 魔境ヴォルカの領有権を、コロロ・フォン・ベルガモットに譲渡する! 手切れ金代わりだ、ありがたく受け取るがいい!」
「ありがとうございます。……念のため確認ですが、この土地に関する一切の権利を私が有するということでよろしいですね?」
「ああ、もちろんだ。税も免除してやる。どうせ税など納められるはずもないからな!」
「王宮からの干渉も、一切なしということで?」
「当たり前だ! 誰があんな僻地に行くか! 二度とその顔を見せるな!」
「言質、いただきましたわ」
私は素早く証明書を受け取ると、そこに自分のサインを書き入れた。
万が一にも破り捨てられないよう、指先に少しだけ力を込めて、インクが紙の裏まで染み込むほど強く刻み込む。
これで契約成立だ。
もう誰にも文句は言わせない。
あの土地は、私の独立国家(パラダイス)だ。
「では、私はこれにて」
私は証明書を懐に大事にしまい、深々と頭を下げた。
「皆様、長い間お世話になりました。どうぞ、平和ボケ……いえ、平和な王都でお達者にお過ごしくださいませ」
「ふん、負け惜しみを。精々、ドラゴンに食われないよう祈っておいてやるよ」
殿下の嘲笑を背中に浴びながら、私は謁見の間を後にした。
廊下に出た瞬間、堪えきれずに口角が吊り上がる。
「ふふ……ふふふふふ!」
すれ違ったメイドが、私の不気味な笑い声を聞いて「ひっ」と悲鳴を上げて逃げていった。
無理もない。
今の私は、おそらく魔王よりも邪悪な笑みを浮かべていることだろう。
さあ、忙しくなるぞ。
まずは実家に戻って荷造りだ。
ドレスも宝石もいらない。
必要なのは、動きやすい作業着と、調味料のセット。
そして何より、愛用の「ミスリル合金製つるはし」だ。
「待っててね、私の温泉……じゃなかった、私の不毛の地!」
私はスキップしたい衝動を抑え、競歩のような速さで王城の出口へと急いだ。
私の頭の中は既に、理想の「開拓計画図」で埋め尽くされていた。
こうして、私、コロロ・フォン・ベルガモットは、華やかな社交界から姿を消した。
世間は噂した。
「哀れな悪役令嬢は、死に場所を求めて北へ向かった」と。
まさかその場所が、数年後に大陸中が羨む「地上の楽園」になろうとは、この時のアレック殿下は……いや、私自身でさえ、まだ正確には想像できていなかったのである。
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