【完結】虐げられた少女は優しい婚約者に巡り会う

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第七話

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レンバルト・ソイナール様は、明るく笑いながら、花束を差し出してくれた。
「ナティ嬢、お誕生日おめでとうございます」
ナティは婚約者ってなんだろう?と思った。でも、目の前にいる自分と同じくらいの男の子の笑顔ときれいな花束はうれしかった。

「レンバルトさま、素敵な花をありがとうございます」
ナティは心からの笑顔を浮かべた。ファラン夫妻もニコニコの笑顔だ。
「レンでいいよ。今日からよろしくね」
ナティは、レンの優しい笑顔にどうしたらいいかわからなくなった。

孤児院で暮らしたときから、ナティの人生は大きく変わった。
とても幸せになった。
侯爵邸もまた、ナティを幸せにしてくれる。ナティの夢がどんどん叶う。
優しいお母様にお父様。
次は優しい婚約者まで。ナティはドキドキした。あまりに自分が幸運だから、落ち着かない気持ちになった。

そして、幸福は続かなかった。
なんだか最近、みんなソワソワしている、ナティは原因がわからず、疑問でいっぱいだった。
ナティはもうすぐ12歳になる。
11歳の誕生日から、レンバルト様とは仲良しだ。このまま幸せが続くと思っていた。

「お母様のところに赤ちゃんが来てくれたのよ」
優しいお母様の声が、ナティを絶望に突き落とした。
本当の子どもができたら、孤児院に帰ることになるのだ。孤児院にいたから、知っている。優しい父母ができても、血のつながりには勝てないのだ。
ナティは泣きそうだった。必死に涙をこらえて
「ルダだけは連れて行ってもいいですか?」そう言った。

「何を言っているの?あなたに妹か弟ができるのよ。どこに行くつもりなの?」
生まれる前はみんなそう言うと孤児院の子どもたちに聞いた。
生まれたら、見向きもされなくなり、だんだん邪魔になるのだという。
優しい父母は、はっきり言わないが、そういうことは伝わってくるのだと。
自分の実の子と孤児では最初から比べものにならない。ナティは、孤児院に帰る決意をした。ファラン夫妻には感謝しかない。楽しい夢を見せてくれたから。
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