34封印した恋心

華蓮

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幸せ

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目が覚めるパリアナは、
隣にいるサライズをみて、驚いた。

「うそつ。夢じゃなかったの?恥ずかしい」

「おはよう」
サライズはニコニコしていた。

「次期侯爵様。申し訳ありません。私は昨日、、」

「次期侯爵?昨日は、サライズって呼んでくれたのに?」


「でも、、、」

「婚約破棄したんだから、問題ないよね?」

「、、、、、」

「よりを戻そう」

「本当に怒ってないの?私に復讐しないの?」

「復讐ね。覚悟してくれるかな?俺は今まで以上に愛するよ。それが復讐かな。」


「でも私、、、」

「爺さんに脅されたんだろ?ごめんな。別れた時は、悲しくてな。
パリアナを恨んだよ。
他の女を探そうと思ったよ。でもな。無理だった。
冷静になってから調べたんだよ。
別れ際のパリアナの顔を思い出したら悲しんでいた。なにかあるとな。ごめんな。だから力をつけたよ。今なら負けない。パリアナを守れる」


「私もあの時は違うわ。でも、本当にいいの?」

「付き合ってくれる?」

「こちらこそお願いします」

「よかった。なら一緒に住もうね。5年も離れたんだから、その分取り返さないと。」


「はい。」


次の日、彼の家に行くことにした。
久しぶりにおしゃれをした。

こんな想いも久しぶりだなと思い少し嬉しかった。

やっぱり恋をするのはいい。

「綺麗だね。おしゃれしているパリアナも可愛い。楽しい?顔が違うよ。」

「うん。楽しい。久しぶりに新鮮。褒めてくれてありがとう」


玄関で、買い忘れたものがあるからと言って、私だけが家に入った。

玄関から、箱が置いてあった。


私たちが離れていた5年間のプレゼントだった。

最後の箱を開けると12本の薔薇にメッセージカードが添えてあった。
寝室に行くように書いてあった

 
寝室に行くとウェディングドレスが飾ってあった。

私が憧れていたドレス。
5年前、、別れる前に、結婚式で着たいと言ってたドレス。

「覚えてくれてたんだ」


そのドレスに着替えると、
サイズがピッタリだった。


彼が入ってきた。
彼も着替えていて、かっこよかった。

「今から教会に行こう。式をあげたい。二人で、、、」

「はい。」

「はやいけどいい?」

「大丈夫よ。結婚はあなたとしかしないから。でも一ついいかな?
私名前を変えようと思うの。
パリアナの名を捨てるわ。
この名は父がつけてくれたらしいけど、今はそれが嫌なの。
私はもう子爵から抜けるわ。」

「いいよ。」

「でもまだパリアナの名で呼んでね。」

二人で式をあげた。

こんな日が来るなんて思いもしなかった。
サライズと一緒になれて本当によかった。
しあわせだ。
ずっと私を思ってくれてたサライズに感謝ね。

もちろん夜は、離してくれなかった。

でも、私も嬉しかった。もう離れるのは嫌。


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