【完結】29国一金持ちの娘達は、幸せを掴めるのでしょうか？

離婚

お母様が、
「私たち離婚をすることになったのよ。この人が隠居することになったから。」


「え？お父様？」

「そうみたいだな。初めて聞いたけど、」

「ナラリに全て渡したのよね。
だから、わたしは、娘のナラリと一緒に住むわ。」

「もちろんですお母様。一緒に住みましょう。」

二人は知っていたようだ。

「お父様はどうされるのですか？
もしまだ決まってなければ、うちに来てもらえると。」

「ハヤト君、邪魔じゃないかな。」

「一緒に暮らしましょう。お父様がいてくれた方が、サラリが無茶をしなくていいのです。
隠居したのですから、少しゆっくりしてください。」

「サラリ、お世話になっていいかな。」

「そんなこと言わないでください。お父様と一緒に住めるのは嬉しいです。」



「ありがとう。」

「そうと決まったら、荷物を準備しましょう」


「荷物なんて何もいらないでしょ。
この家の物は持ち出し禁止よ。全てナラリのものだから。」

「そうか。このまま、連れていってくれるか。」

「もちろんです。」

伯爵家を出て、子爵に向かった。

「お父様、、もしかして知っていましたの？」

「もちろんだ。大事なものは全て移動してあるよ。
わたしは、旅に出ようと思う。」

「待ってください。お父様と一緒に暮らしたい。ダメですか？」

「いや、新婚の邪魔、、、」

「邪魔ではありませんよ。それに私たちにいろいろ教えてください。隠居と言わせませんよ。」

「さすがだな。
おいぼれを使うのか？」

「まだまだお若い。それに、契約書など、前待ってどこかにあるのでしょう？」

「まぁね。さすがだね。ハヤトくん。
大事なことは処理済みだよ。ハヤトくん。任せられるね？」

「え？」

「サラリの仕事は多いんだろ？なら頑張ってもらわないと。」

「お父様。それは、、、」

お父様は笑いながら語り出した。

ははははっ。嘘だよ。手のかからなくて、利益率の良いものが多いから、安心していい。主に不動産だな。
ホテルやレストランは、オーナーという形だから、確認しにいけばいいから、、それは俺がやるよ。

キラリは後継ぎのための教育をしたと思っているが一部だけだ。
私がホテル経営をしているのは知っているだろうが、どのホテルかなんて知らないだろう。
みんなに言ってないからな。

キラリは、自分ができると思っていて、全然ダメだな。東の街の警備は、出費する。でも。どこかで利益をもたらし、補填しないといけないが、していない。
ビスコ君にも頼んだが、夫婦別だと言っていた。
ビスコ君は、キラリの財産に興味がないらしく、いっさい手を出していない。

キラリ1人であの財産を使ってる。


ビスコ君は、元々、情報収集をしないといけない職業だから、社交的だ。キラリには、合うとは思ったが、そーでもなかった。
子育てもキラリは、乳母任せ。
ビスコ君のためにキラリが何かをしているわけではなさそう。

そーなると、ビスコくんは、キラリを捨てる可能性がある。

でもそれはキラリが今の生活を望んだ結果だ。冷たいように思えるが、何度か助言した。それでも自分で選んだ道だ。



「そうなんですか？わたしは何も知らなくて、、」


「サラリ、もうあの家に行くことはない。わたしもいなくなったからな。」

「はい。」


「サラリ。そろそろ作ろうか。子供。お父さんがいたら、サラリも助かるだろ。」

「そうですね。お父様に孫を抱かせたい。」


「ハヤト君。サラリのこと幸せにしてくれてるんだね」

「いえ。私を幸せにしてくるのです。あの時、お義父さんが、わたしと会ってみないかと言ってくれたこと、感謝しております。あの時会わなかったら、こんな幸せになることはなかった。」

「良かったよ。幸せになってくれて。」

「今日は町の宿屋に泊まりましょう。ゆっくりしてから、向かいましょう。」