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サファイア

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サファイアの価値が、ルビーの価値より上回った。

シーナとサントスの結婚式で、
2人の幸せそうな姿を見て、憧れた人が、サファイアを好んだ。

「王子が、自分の瞳の色の宝石を探し求め、愛している人に結婚式で身につけてもらった」

令嬢は、好きな人から好きな人の色を、贈られる事に憧れた。

令息はその話を聞くと当然自分の瞳の色の宝石を贈る


流行が変わったのだ。

この国は、青い瞳の男性が多い。

アリーサは、男性1人でも入りやすいし、店員に話がしやすく、相談しやすく、
婚約者にサプライズもしやすかった。



マリは、サファイアを手放したことを後悔した。しかも値段も安かったから、
取り戻すことを考え、
アントニオ伯爵のところに訪れた。

「あの鉱山を買い戻したいのです。あの時に売った価格は、安かったですよね。あの時と同じ金額で買い戻しますわ。」

「ルビーよりサファイアのが価格が上がってしまったね。残念だったよね。
とは言うものの、鉱山はもうないよ。
サントス様が、サファイアを求められて、鉱山ごと欲しいと言われてね。」

「え?サントス様?」

「そうだよ。サントス様は、自分の瞳の色の宝石を探していたわけ。それで、鉱山ごと買ったんだよ。」

「加工はどこで?」

「公爵様のとこでしょう。」

「え?」

「詳しくはしらないよ。聞いてみたらいいのでは?」 

「ありがとうございます。」



サントス様に会いたいと連絡をしたけど、
都合が悪いので会えないと言う返事だった。

宝石の件で、どうしても会いたいと言ったけど、

「会う必要がない。あの鉱山は、シーナの準備金として、公爵に渡した物だ。」

と返事が返ってきた。



ブラックリー公爵のところに、
マリとルカルドの2人が行った。

「はじめまして、ラインスズ侯爵のマリと申します。」



「グランデのルカルドと申します。」

「なぜ2人で?」

「鉱山のことで、お話をさせていただきたく、、、」

「鉱山?」

「サファイアが出る鉱山をサントス様から、、、、」

「ああ。シーナの結婚準備金として、鉱山を頂いたな。
サントスの瞳の色の宝石で、シーナに贈りたいためにな。で?」

「それを譲っていただけないでしょうか?」

「それは無理だな。絶対に。」

「何故ですか?」

「結婚準備金だぞ?」

「いくらなら?」

「だから、無理だ。娘の結婚じゅんびきんを売るなんて事はできないよ。」
  


絶対譲ってくれなかったから、マリは、最終手段に出た。

「その鉱山は、アントニオ伯爵が無理矢理、私どもから奪ったものです。」

「無理矢理?」

「サファイアの価値はないから、ルビーの鉱山と交換するなら、お金を払ってくれと、、、」

「問題ないではないか?」

「サファイアの価値が上がるのに、嘘をつきました。」

「サファイアの価値が上がったのは、お前たちが売ってしばらくしてからだよな。」

「いえ、、そーなることをわかっていたのに、嘘をつきました。」

「よくわからないが、そのことはアントニオ伯爵に言うべきではないか?うちには関係ないと思うが、、、」

「そうですか。なら訴えます。」

「ほお。どーぞ。その方がうちとしてもいい。きちんとした場で証明される方がいいからな。」

「そういえば、ラインスズ侯爵は元々鉱山を持っていたのだな。今、知ったから、驚いたわ。」


「それは、どうゆうことでしょう。」

「元々ラインスズ侯爵は、鉱山の事業をしていなかっただろ?確か、小麦だったよな。」

「いえ、、していたのです。」

「そうか。まぁいいや。訴えるのだな。こちらも書類を作成するから、今日はもう帰ってくれ。」

と追い出した。
























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