【完結】14★愛する人と一緒に居たい令嬢は愛人のいる王太子に嫁ぐ。

シリアル連れ去られる

ガラス工場をシリアルの案の通りに運用することに決まった。

ガラス細工として、とても立派なのに、それを偽物で売るのでなく、きちんとガラス細工として売ろうということになった。

ティーカップは、陶器ばかりだったので、ガラスにして、透明にすることで、光を通して、紅茶も綺麗に見える。
ティーカップは、日常に使うからこそ普段と違う感じがいい。

あとは、置物。
花や動物をガラスでつくる。

とりあえずこの２つの案でいった。

シリアルもずっとみていられないので、
中立派だった。
ライリール侯爵にお任せすることになった。
ライリール侯爵は、派閥が嫌いで、誰かのためというより、自分の信念に乗っ取り動く方だった。
だから、今もシリアルについてるわけではなかった。
でもシリアルは、そんな方が好きだった。
それからライリール侯爵とは、よく会うようになった。

ライリール侯爵が夜会を開くので、招待を受けた。

私は王太子妃だから、誘われるのは当たり前なのかもしれないが、
カデン様もいたので、夜会に誘われることはなかった。
公爵令嬢の時も夜会に出ていなかった。

夜会に出ることは、自由だった。
なので一度、勇気を出して経験してみようと思っていた。

「シンス様、夜会に参加してもいいですか？一度参加してみたいのです？
ライリール侯爵の夜会を招待されました。」

「ライリール侯爵の夜会ね。一緒に参加しよう。」


数週間後、夜会に参加した。

ライリール侯爵夫妻に挨拶をし、
娘さんのマーガレット様を紹介してもらった。
中立派であったライリール侯爵の娘だから、シリアルに媚びることもなかった。

「はじめまして、マーガレットと申します。」
カーテンシーをし、挨拶をしてくれた、
そして、私の婚約者です。
「ユージン　ナンパリです。」
ナンパリは、伯爵家、、
ライリールに婿入りするらしい。

挨拶が終わり、シリアルは、他の人たちと交流をした。
初めての夜会で、緊張したけど、楽しかった。
そこで、一人の視線を感じた。
いや。感じるような？

慣れないから、それがわからなかったシリアル。

「シリアル様。少しお庭で休憩いかがですか？ライリール侯爵邸には、素敵な薔薇の花が咲いていますのよ。」
マーガレット様の友人であるハルカーナ様が、声をかけてきた。

「そうね。外の空気を吸うには最適な場所ね。いきましょうか？」
とマーガレット様の友人であるライラン様。

「行きましょう。」

シリアルも連れられていった。メイカは、侍女同士の交流がある。
でも、シリアルの様子を見ていた。
「失礼しますね。」と言ってシリアルのそばに行こうとした時、
マーガレット様の婚約者ユージンの侍女が、蹴躓いて、メイカにワインをこぼした。

「申し訳ありません。」

「大丈夫ですよ。」

「王太子妃の侍女様になんてことを、、、控室にドレスがあります。」

「大丈夫ですよ。」

シリアル様が外に行ってしまった、、


「でも、、、」


「失礼しますね。」

メイカはおいかけて、シリアル様を探していたけど、いなかった。
いや。一瞬だった。
シンス様に連絡をしないと、、
思った時に、カイがやってきた。

「どうした。」

「申し訳ありません。私としたことが、、シリアル様を見失ってしまいました。」

「わかった、メイカは、シンス様に連絡を、、
わたしが探すから、、」


シンスが、ライリール侯爵に話をした。
そこにマーガレットがやってきた。

「どうかされましたか？」

「シリアルがいなくなったんだ。」

「シリアル様？」

マーガレットは、見渡した。
確かに、いなかった。
ハルカーナとライランが居ない。
ユージンもいなかった。
この部屋にいないのは３人だった。

３人だけいない？
ハルカーナとライランは、ワイマール共和国のサリナとは、知り合いだった、
仲がいいかは正直知らない。
ユージンは？わからないけど、、、もしユージンが関わっていたら？
「王太子殿下。これは、私の想像ですが、蔵にいるかもしれません。行きましょう。」