【完結】2愛されない伯爵令嬢が、愛される公爵令嬢へ

第一章

伯爵

「シャーロット。すまない。私が、お前のことみずにいたから、リリアナばかり贔屓してしまった。。」


「別に謝罪なんて要りませんわ。ルーセント伯爵。今更。謝罪したところで、私があの地獄の日々が消えるわけないもの。

私は、あなたの思い出は一つもないわ。ひとつだけあった思い出も貴方は踏み躙った。

貴方の可愛い娘は、リリアナ。



私は貴方たちの奴隷。
奴隷のが、マシでしたわね。三度の食事は与えてもらえますものね。


私の食事の内容を見ようともしない。同じ食卓に居ても気がつかない。

「なぜその時に言わなかった！」

「よくそんなことが言えるよね？私が話そうとするとお前の話は信用できないと言った。
理由を聞いたら、愛していないからと。貴方がそー言った。」


「そんなこと、、、」

「そんなこと、、、って？
言ったわ。はっきりと。

貴方は、私のことなんて興味がなかったのよ。
はじめから。なぜ？私を産ませたのかしら？

ねえ？爵位が欲しかった？遊んで暮らしたかった？

大事な執務もしたことないでしょ。まさか。あの仕事の量が、伯爵の執務だと思われてたのですか？

当主の仕事だと思ったのですか？お気楽ですね。
お金を使うことしか知りませんものね。

私は、3歳から母が亡くなるまで、執務を教えられたのよ。絵本を読むのではなく、伯爵の歴史、計算。

あなたがハンナと浮気をして家に帰ってこない間、わたしは、猛勉強をしたのよ。

母が亡くなった頃には、私は、ほとんどの執務をしていた。
まさか小さいわたしが執務をしてるなんて、思わなかったのでしょうね。

潰れたらいいのよ。それが領地のためよ。新しい人が来てもらった方がいいのよ。」

「そんな、、生きていけない、、」

「大丈夫よ。生きていける。私が生きてきた。

冬の寒さを凌ぐ方法を教えましょうか？
わたしの部屋見ましたよね？あの寒い掃除道具部屋で、薄い布団で、生きてきたのよ。大丈夫。
わたしは凍死しなかった。
3食食べなくても生きていけた。」


「すまない。シャーロット、、、許してくれ。」



「私は今とても、幸せですもの。

エリオットお父様、リオンお母様、マクラーレンお父様、マリアーヌお母様に、親の愛。

かっこよくて、頼りになる優しいエイトお兄様。
可愛くて、しっかり者の妹ルナに、兄弟愛。

私に家族の愛を与えてくれましたわ。
家族ってこんなに温かくて、幸せな気持ちになるんですね。公爵家に来て、初めて私は知りました。

そして、地獄から、助けてくれた私の大切な人、リュート様。
私だけを見てくれる。私を一番に愛してくれる。
私が、リュート様を心から愛していいと教えてくれた。

アラン様がリリアナと関係を持った日、わたしはショックではなかった。
これがリュート様なら、私は、怒り狂うでしょう。
女の人と話しているだけで、嫌ですもの。

私に喜怒哀楽の感情を教えてくれたの。

これが、幸せな生活なんだと初めて知りました。



あなたの愛情が欲しくて悩んでいた私は、もういません。
あの日、湖で死にました。

だから、ルーセント伯爵様は、別に謝罪する必要はありませんし、許しをこう必要もありませんわ。

元々、母が生きていたときから、帰ってこず、執務もせず、浮気されていましたし、3人で暮らしていたように暮らせばいいと思いますけど？。」

「そんな、、、」

「伯爵邸に帰ってくるのは月に数回、その他に住むところがあったんでしょ。そこにいけばいいじゃない？そしたら、また、３人で仲良く幸せに暮らせるよね？アラン様も入れて4人で暮らしたらいいんじゃない？」

「、、、、」