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2◆日常になった朝の突撃訪問
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顔合わせからというもの、ギルバートは毎朝ライラックに会うために、先触れもなしで公爵家に突撃訪問をしてくる。
執事がやんわり断っても、ギルバートはライラックに会うまで帰らないとゴネるのだ。
だから、ライラックが鞭を手に笑顔でやってくる。そして………。
「はぁっ!」
「ぐはあぁんっ!♡」
朝でもキレッキレの攻撃力な鞭の一撃をギルバートに放ち、恍惚とした表情のギルバートが喘ぎ声っぽい悲鳴をあげて飛ばされる。
ライラックの笑顔は笑顔でも、喜びではなく怒りの表情なのだ。
ライラックは怒っている時ほど笑顔になってしまうタイプなのである。
ギルバートの護衛は慣れたもので、もうギルバートがライラックに攻撃されても動じない。
むしろ、悟りを開いている者もいる。
なんなら、国王もドMだからと思っている者もいる。
「殿下、何度言えばわかるのですか?先触れも出さないなんて、駄犬と呼ばれたいのですか?あと、朝からの突撃訪問は迷惑なのでおやめください。やめないと踏みますよ」
わりと迷惑な朝の突撃訪問に対して、ライラックは何度も文句を言うが聞いてもらえたことはない。
ライラックは朝はゆっくり寝たいのに、ギルバートのせいで早起きさせられているのだ。
ちなみに現在の時刻は午前6時、ギルバートの訪問時刻は午前5時。
1時間ほどギルバートが粘ってからライラックはやってくる。
寝起きスタイルで外に出るなんて、はしたないから朝の支度をしているのだ。
そして、朝食すらまだの時刻だったりするから、ライラックはお腹も空いている。
「駄犬と呼ばれたい。むしろ踏んでくれ」
「………駄犬」
「あぁっ♡いいっ!はあはあ♡」
本当にライラックが駄犬と呼び、股間を踏んだら嬉しそうに喘ぐ猥褻物……いや、ギルバート。
これでも王太子で次期国王なのだが、ライラックはまったく容赦しない。
あまりに王族に対して容赦ないから、周りからメンタルつよつよとか言われている。
【鋼メンタル】より【メンタルつよつよ】の方が響きがいいらしい………。
ギルバートは一通り悦んだら満足して帰ってくれるとライラックは理解していた。
なので、遠慮なんてない。……最初からなかったが。
「はあはあ……これがないと、もう朝は始められない身体なんだ。女王様」
「やめてください」
ライラックは、女王様と呼ばれるのに拒否を示す。
理由は、なんだかそう呼ばれたら変な扉を開きそうで嫌なのだ。
たぶん、その変な扉が開かれたら女王様として覚醒するだろうが、まだライラックはノーマルである。
あんなことやこんなことをギルバートにしているが、それでもまだノーマルである。
ギルバートが馬車に乗ると、護衛から労われる。
「お疲れ様でした」
「ありがとうございます。貴方達も苦労しますね」
「………もう慣れました」
遠い目の護衛に、ライラックはちょっと憐れみの視線を向けるのだった。
執事がやんわり断っても、ギルバートはライラックに会うまで帰らないとゴネるのだ。
だから、ライラックが鞭を手に笑顔でやってくる。そして………。
「はぁっ!」
「ぐはあぁんっ!♡」
朝でもキレッキレの攻撃力な鞭の一撃をギルバートに放ち、恍惚とした表情のギルバートが喘ぎ声っぽい悲鳴をあげて飛ばされる。
ライラックの笑顔は笑顔でも、喜びではなく怒りの表情なのだ。
ライラックは怒っている時ほど笑顔になってしまうタイプなのである。
ギルバートの護衛は慣れたもので、もうギルバートがライラックに攻撃されても動じない。
むしろ、悟りを開いている者もいる。
なんなら、国王もドMだからと思っている者もいる。
「殿下、何度言えばわかるのですか?先触れも出さないなんて、駄犬と呼ばれたいのですか?あと、朝からの突撃訪問は迷惑なのでおやめください。やめないと踏みますよ」
わりと迷惑な朝の突撃訪問に対して、ライラックは何度も文句を言うが聞いてもらえたことはない。
ライラックは朝はゆっくり寝たいのに、ギルバートのせいで早起きさせられているのだ。
ちなみに現在の時刻は午前6時、ギルバートの訪問時刻は午前5時。
1時間ほどギルバートが粘ってからライラックはやってくる。
寝起きスタイルで外に出るなんて、はしたないから朝の支度をしているのだ。
そして、朝食すらまだの時刻だったりするから、ライラックはお腹も空いている。
「駄犬と呼ばれたい。むしろ踏んでくれ」
「………駄犬」
「あぁっ♡いいっ!はあはあ♡」
本当にライラックが駄犬と呼び、股間を踏んだら嬉しそうに喘ぐ猥褻物……いや、ギルバート。
これでも王太子で次期国王なのだが、ライラックはまったく容赦しない。
あまりに王族に対して容赦ないから、周りからメンタルつよつよとか言われている。
【鋼メンタル】より【メンタルつよつよ】の方が響きがいいらしい………。
ギルバートは一通り悦んだら満足して帰ってくれるとライラックは理解していた。
なので、遠慮なんてない。……最初からなかったが。
「はあはあ……これがないと、もう朝は始められない身体なんだ。女王様」
「やめてください」
ライラックは、女王様と呼ばれるのに拒否を示す。
理由は、なんだかそう呼ばれたら変な扉を開きそうで嫌なのだ。
たぶん、その変な扉が開かれたら女王様として覚醒するだろうが、まだライラックはノーマルである。
あんなことやこんなことをギルバートにしているが、それでもまだノーマルである。
ギルバートが馬車に乗ると、護衛から労われる。
「お疲れ様でした」
「ありがとうございます。貴方達も苦労しますね」
「………もう慣れました」
遠い目の護衛に、ライラックはちょっと憐れみの視線を向けるのだった。
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