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第八章①「疑惑と逃亡編」
パンゲアと精霊王
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何だかんだでシルクは預かってもらえる事になった。
俺がそれを伝えにマダムのところに行くと、マダムはちょいちょいと手招きしてきた。
「どうしました?」
「サーク、あんた何やらかした?」
「……あ~、もうここまで来ましたか?」
なるほど、と俺は笑った。
どうやらここまで王宮のお知らせが届いたようだ。
マダムは呆れたような顔をして俺の耳を引っ張る。
「ちょっとおいで。」
「痛たっ!!わかったから離して下さいっ!!」
「その話、アタシも聞いて大丈夫??」
俺がマダムに引っ張られていると、いつの間に来ていたのか師匠が笑って立っている。
師匠はにっこり笑っているが、何を言いたいのかはわかっていた。
マダムが俺の顔を見たので頷いて見せる。
「むしろ、師匠にも聞いて欲しい話です。」
「なら決まりだね。奥の部屋に行こう。」
マダムに促されて、俺と師匠は奥の部屋に入った。
「どういうこと?何かあったんでしょ?」
入るなり、師匠が俺に聞いてきた。
再会した時から気にはなっていたのだろう。
まぁ、俺がシルク連れて冒険者登録とかしてる時点で、別宮の仕事はどうしたってなるよな?
「これだろ?」
マダムがそう言って、書類を1枚テーブルに置いた。
それを読んだ師匠の顔色がみるみる変わる。
そう。それは俺を探す指名手配書のようなものだった。
「ちょっと!サークちゃんっ!?何やらかしたの!?」
「何もしてませんよ。」
「ならこれは何なのよっ!!キィ~っ!!」
「あんた少し落ち着きな。……サーク、なんでこんなもん出されて追われてるか話してみな?」
さすがはマダムと言うか、権力とギルドは一線を引いていると言うか、そのまま鵜呑みにする気はないらしい。
さて、どこから話すか……。
俺はとりあえず、王子の南の国訪問の辺りから簡単に話をしていった。
「……サークちゃんっ!!アタシがいない間に!大変だったのね~!!ごめんね~!!」
聞き終わった師匠は、デカイ図体で乙女のように泣いて俺を抱き締めた。
師匠、お気持ちはありがたいですが、苦しいです。
俺、圧死します……。
マダムはと言うと、俯いて頭を抱えていた。
「サーク……あんた……変な子だとは思ってたけど……血の魔術って……どんだけぶっ飛んでるんだい……。」
何だろう……どちらも意図しないところで引っ掛かってる……。
まぁ大体の流れの話は済んだからよしとしよう。
「とにかく、あんたは特に間違った事はしてないと思うよ。サーク。ただ、政治ってのはそれじゃ通らない。そして、あんたみたいのを嫌うし、こう言う手を使うのはざらだ。戦犯の証拠なんか、どうにでもでっち上げられるしね?」
「逃がしてくれた仲間が心配なんですけど、真正面からやりあえる方法がなくて。とにかく今は、俺は捕まらない事が先決なんです。」
「そうよね~。捕まったら、もう、どうにもできないでしょうね~。」
「まぁ、最悪、鍵があるんで逃げれるって言えば逃げれるんですけど。一度捕まってから逃げたら何を言おうと罪は確定しますし。汚名返上の余地はなくなりますからね。」
「サークちゃんっ!!」
あ、しまった。
鍵の事は魔術本部の人間以外には秘密だった。
師匠に窘められ、俺は素知らぬ振りをした。
マダムは聞かなかったことにしてくれたようだ。
「それであんた、これからどうする気だい??」
「ええ。とりあえずシルクを中級冒険者にして、俺がシルクの同行者として行動しようと思ってます。」
「それでシルクちゃんの預かりをお願いしたのね?」
「はい。」
「その後は?」
「ん~、とにかく何で南の国が王子に拘るのか?何で俺を欲しがるのか?って部分を知りたいとは思ってます。後、どう足掻いても、帰ったら裁判を受けますからね?その辺の味方も用意しておかないといけませんから。やることはたくさんあるんですよ。」
「なるほどね……。」
俺が案外冷静なので、師匠もマダムも落ち着いて話をしてくれた。
「南の国の事で何が知りませんか?マダム?」
「そうだね……あそこはあまりいい噂を聞かないね?魔物が出ても軍がしゃしゃり出て来るから、冒険者ギルドともあまり折り合いが良くないんだよ。後は……大昔の逸話なら知ってるがね……。」
「大昔の逸話??」
「ああ。この大陸パンゲアには、5つの国がある。東西南北、そして中央だ。本当か嘘かは知らないが、伝説ではこうなってる。ラグナログが起きた後、滅び行く世界を5体の精霊の王が保護した。それがここ、パンゲアって言われている。5つの国は、1人ずつの精霊の王に対応している。つまり、伝説では国ひとつに1人の精霊の王の加護があるって事になってるのさ。」
「確かにそう言う伝承もありますね。」
俺は魔術本部で精霊王の話を聞いてから、色々と調べてみた。
ラグナログに追随するような話なので、本当に忘れ去られた伝説みたいな形で、5つの国と精霊の王の話があった。
ラグナログ事態が今では本当にあったかも疑われるくらいだから、本当に忘れ去られた伝説だ。
「でだ。ここからが胡散臭い逸話だけど、まだ5つの国が安定せず戦争を繰り返していた時、南の国がどうにか強くなろうとして、自国を加護する精霊の王を捕まえて武器にしたって話があるんだよ。」
「………は!?精霊の王を捕まえて武器にした!?嘘でしょ!?」
「知らないよ、胡散臭い逸話なんだし。ただその頃は竜も普通にいて大きな魔法の材料にしたりしてたって言うから、精霊の王じゃないにしろなんかデカイもん捕まえたんじゃないかね?」
「……それって……地の王だったりします??」
「いや?南方の田舎の伝承では、海の王って言われているようだね?海の王を捕まえたから、その子供達である海竜達が怒り狂って人を襲うようになった。だから海竜は格下げされて魔物として扱われるんだって。海竜も元々は海の王の子供であり使いだから神聖なものだったんだろうけどね。」
「そうか……海の王なのか……。」
俺の頭に一瞬、それが地の王、つまり王の種なのではないかという考えが浮かんだのだが違うようだ。
だがもし海の王を捕らえる方法があったなら、王の種を盗む事も可能だろう。
師匠と俺は視線を合わせた。
「それで、海の王はどうなったんです?」
「さぁ、それがわからないから胡散臭い逸話に過ぎないんだよ。そもそも精霊を捕まえるってだけで胡散臭いのに、その王を捕まえるとかあり得ないと思うがね?」
「……師匠、この話って、魔術本部の皆は知ってるんですか?」
「知らないと思うわ……。それなら話に上がってるはずだもの……。」
「だろうね。これは冒険者たちの中での逸話。地域の吟遊詩人なんかが代々語り継いで来たものだから、正式な文章なんかでは残ってないかもしれないね。」
なるほど。
やはり情報と言うのは、その場所によって持っているものが違う。
そこに大きなヒントがあるのに、別の場所からは見えない事がある。
魔術本部の皆は基本外には出ない。
だから冒険者たちの様な動き回る情報には行き当たる事がなかったのかもしれない。
「あ~!!なんか!サークちゃんがなんで旅に出たがるのかわかったかもっ!!」
師匠がいきなり大声を上げた。
ビックリして俺とマダムは師匠を見る。
師匠はとても生き生きした顔をしていた。
確かに籠って研究を続けて極めて行くのは楽しい。
だが、こうやって外で思わぬヒントを見つけるのもまた研究の醍醐味でもある。
「ありがとう!サークちゃん!この件アタシに任せて!魔術本部には私が行くから!サークちゃんの現状も話しておくわ!!王宮の連中も!アタシの弟子に手を出すなんて!ちょっと思い知らせてやるわ!!」
変なところで再会したが、俺はどうやら師匠という味方をつけたようだ。
これで魔術本部と王国との連携が何とかなるだろう。
思わぬところで、思わぬ味方と情報を得る事ができた。
仕切り直しの旅の出だしは、かなり順調だと思った。
俺がそれを伝えにマダムのところに行くと、マダムはちょいちょいと手招きしてきた。
「どうしました?」
「サーク、あんた何やらかした?」
「……あ~、もうここまで来ましたか?」
なるほど、と俺は笑った。
どうやらここまで王宮のお知らせが届いたようだ。
マダムは呆れたような顔をして俺の耳を引っ張る。
「ちょっとおいで。」
「痛たっ!!わかったから離して下さいっ!!」
「その話、アタシも聞いて大丈夫??」
俺がマダムに引っ張られていると、いつの間に来ていたのか師匠が笑って立っている。
師匠はにっこり笑っているが、何を言いたいのかはわかっていた。
マダムが俺の顔を見たので頷いて見せる。
「むしろ、師匠にも聞いて欲しい話です。」
「なら決まりだね。奥の部屋に行こう。」
マダムに促されて、俺と師匠は奥の部屋に入った。
「どういうこと?何かあったんでしょ?」
入るなり、師匠が俺に聞いてきた。
再会した時から気にはなっていたのだろう。
まぁ、俺がシルク連れて冒険者登録とかしてる時点で、別宮の仕事はどうしたってなるよな?
「これだろ?」
マダムがそう言って、書類を1枚テーブルに置いた。
それを読んだ師匠の顔色がみるみる変わる。
そう。それは俺を探す指名手配書のようなものだった。
「ちょっと!サークちゃんっ!?何やらかしたの!?」
「何もしてませんよ。」
「ならこれは何なのよっ!!キィ~っ!!」
「あんた少し落ち着きな。……サーク、なんでこんなもん出されて追われてるか話してみな?」
さすがはマダムと言うか、権力とギルドは一線を引いていると言うか、そのまま鵜呑みにする気はないらしい。
さて、どこから話すか……。
俺はとりあえず、王子の南の国訪問の辺りから簡単に話をしていった。
「……サークちゃんっ!!アタシがいない間に!大変だったのね~!!ごめんね~!!」
聞き終わった師匠は、デカイ図体で乙女のように泣いて俺を抱き締めた。
師匠、お気持ちはありがたいですが、苦しいです。
俺、圧死します……。
マダムはと言うと、俯いて頭を抱えていた。
「サーク……あんた……変な子だとは思ってたけど……血の魔術って……どんだけぶっ飛んでるんだい……。」
何だろう……どちらも意図しないところで引っ掛かってる……。
まぁ大体の流れの話は済んだからよしとしよう。
「とにかく、あんたは特に間違った事はしてないと思うよ。サーク。ただ、政治ってのはそれじゃ通らない。そして、あんたみたいのを嫌うし、こう言う手を使うのはざらだ。戦犯の証拠なんか、どうにでもでっち上げられるしね?」
「逃がしてくれた仲間が心配なんですけど、真正面からやりあえる方法がなくて。とにかく今は、俺は捕まらない事が先決なんです。」
「そうよね~。捕まったら、もう、どうにもできないでしょうね~。」
「まぁ、最悪、鍵があるんで逃げれるって言えば逃げれるんですけど。一度捕まってから逃げたら何を言おうと罪は確定しますし。汚名返上の余地はなくなりますからね。」
「サークちゃんっ!!」
あ、しまった。
鍵の事は魔術本部の人間以外には秘密だった。
師匠に窘められ、俺は素知らぬ振りをした。
マダムは聞かなかったことにしてくれたようだ。
「それであんた、これからどうする気だい??」
「ええ。とりあえずシルクを中級冒険者にして、俺がシルクの同行者として行動しようと思ってます。」
「それでシルクちゃんの預かりをお願いしたのね?」
「はい。」
「その後は?」
「ん~、とにかく何で南の国が王子に拘るのか?何で俺を欲しがるのか?って部分を知りたいとは思ってます。後、どう足掻いても、帰ったら裁判を受けますからね?その辺の味方も用意しておかないといけませんから。やることはたくさんあるんですよ。」
「なるほどね……。」
俺が案外冷静なので、師匠もマダムも落ち着いて話をしてくれた。
「南の国の事で何が知りませんか?マダム?」
「そうだね……あそこはあまりいい噂を聞かないね?魔物が出ても軍がしゃしゃり出て来るから、冒険者ギルドともあまり折り合いが良くないんだよ。後は……大昔の逸話なら知ってるがね……。」
「大昔の逸話??」
「ああ。この大陸パンゲアには、5つの国がある。東西南北、そして中央だ。本当か嘘かは知らないが、伝説ではこうなってる。ラグナログが起きた後、滅び行く世界を5体の精霊の王が保護した。それがここ、パンゲアって言われている。5つの国は、1人ずつの精霊の王に対応している。つまり、伝説では国ひとつに1人の精霊の王の加護があるって事になってるのさ。」
「確かにそう言う伝承もありますね。」
俺は魔術本部で精霊王の話を聞いてから、色々と調べてみた。
ラグナログに追随するような話なので、本当に忘れ去られた伝説みたいな形で、5つの国と精霊の王の話があった。
ラグナログ事態が今では本当にあったかも疑われるくらいだから、本当に忘れ去られた伝説だ。
「でだ。ここからが胡散臭い逸話だけど、まだ5つの国が安定せず戦争を繰り返していた時、南の国がどうにか強くなろうとして、自国を加護する精霊の王を捕まえて武器にしたって話があるんだよ。」
「………は!?精霊の王を捕まえて武器にした!?嘘でしょ!?」
「知らないよ、胡散臭い逸話なんだし。ただその頃は竜も普通にいて大きな魔法の材料にしたりしてたって言うから、精霊の王じゃないにしろなんかデカイもん捕まえたんじゃないかね?」
「……それって……地の王だったりします??」
「いや?南方の田舎の伝承では、海の王って言われているようだね?海の王を捕まえたから、その子供達である海竜達が怒り狂って人を襲うようになった。だから海竜は格下げされて魔物として扱われるんだって。海竜も元々は海の王の子供であり使いだから神聖なものだったんだろうけどね。」
「そうか……海の王なのか……。」
俺の頭に一瞬、それが地の王、つまり王の種なのではないかという考えが浮かんだのだが違うようだ。
だがもし海の王を捕らえる方法があったなら、王の種を盗む事も可能だろう。
師匠と俺は視線を合わせた。
「それで、海の王はどうなったんです?」
「さぁ、それがわからないから胡散臭い逸話に過ぎないんだよ。そもそも精霊を捕まえるってだけで胡散臭いのに、その王を捕まえるとかあり得ないと思うがね?」
「……師匠、この話って、魔術本部の皆は知ってるんですか?」
「知らないと思うわ……。それなら話に上がってるはずだもの……。」
「だろうね。これは冒険者たちの中での逸話。地域の吟遊詩人なんかが代々語り継いで来たものだから、正式な文章なんかでは残ってないかもしれないね。」
なるほど。
やはり情報と言うのは、その場所によって持っているものが違う。
そこに大きなヒントがあるのに、別の場所からは見えない事がある。
魔術本部の皆は基本外には出ない。
だから冒険者たちの様な動き回る情報には行き当たる事がなかったのかもしれない。
「あ~!!なんか!サークちゃんがなんで旅に出たがるのかわかったかもっ!!」
師匠がいきなり大声を上げた。
ビックリして俺とマダムは師匠を見る。
師匠はとても生き生きした顔をしていた。
確かに籠って研究を続けて極めて行くのは楽しい。
だが、こうやって外で思わぬヒントを見つけるのもまた研究の醍醐味でもある。
「ありがとう!サークちゃん!この件アタシに任せて!魔術本部には私が行くから!サークちゃんの現状も話しておくわ!!王宮の連中も!アタシの弟子に手を出すなんて!ちょっと思い知らせてやるわ!!」
変なところで再会したが、俺はどうやら師匠という味方をつけたようだ。
これで魔術本部と王国との連携が何とかなるだろう。
思わぬところで、思わぬ味方と情報を得る事ができた。
仕切り直しの旅の出だしは、かなり順調だと思った。
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