14 / 99
第八章②「敵地潜入」
傍観者の心情
しおりを挟む
「は~!焦ったっ!!まだケビンさん来てないわねっ!!」
シルキーは少し焦りながら控室に戻ってきた。
だがまだケビンは来ておらず、これから支度をすれば何とか間に合うだろう。
ほっと一息ついたが、付き人の方が何も言わない。
多少の小言は覚悟していたのに、だ。
「……ユウくん??どうしたの??」
シルキーが控室に戻ってきても、難しい顔をしたまま、何も言わない。
何かあったのだ、と思った。
「……ユウくん!帰ろうっ!!」
何だかはわからない。
でもきっと、あの「何か」が関わっているのだ。
多分そいつは自分達の手におえる相手ではないと思った。
シルキー、いや、シルクはすぐに自分の主の手をとってドアに向かおうとした。
何者かは知らないが、絶対に自分の主に手を出させる訳にはいかない。
「落ち着け、シルク、大丈夫だ。」
しかしサークは動かず、落ち着き払った声でそう言った。
シルクはその言葉に勢い良く振り返る。
まともじゃないと思った。
動こうとしないその手をさらに強く引っ張った。
「全く大丈夫じゃないわっ!!ユウくん!!あなた、わかってる?!あなたは誰?!ここはどこ?!アタシが誰だかわかる?!」
シルク、いや、シルキーのあまりの剣幕に、サークはハッとした。
そして気づいた。
今、俺は何を言っていた?
シルクにサークとして話していなかったか?
平静を保とうとして全く平静ではなかった事に気付かされる。
「あ……あ~。すみません、シルキーさん……。」
参ったな、と苦笑いした。
シルキーは大きくため息をつくと、天井を見上げた。
そしてその手を強く握り、キッとした顔で自分の付き人を見つめた。
「帰りましょう、ユウくん。もう、ここにいたら駄目よ。」
サークはその目をじっと見返した。
今のはマズかったなと思う。
シルクがこうなるのも無理はない。
俺はひとまず落ち着いて貰おうとやんわりと笑った。
「大丈夫ですよ、シルキーさん。」
「どこが大丈夫なのよ?!駄目!帰るわよっ!!」
「落ち着いて?本当に大丈夫。驚かせてすみませんでした。」
俺は口では静かにそう言いながら、俺の手を引っ張ろうとするシルクの手を逆に引っ張り返し、力任せに顔を寄せると意志強くその目を覗き込み返した。
大丈夫だ、だから騒ぐな。
そう、視線で言い放つ。
俺も譲らなかったがシルクも譲らなかった。
しばらく無言で俺達は言い合う。
やがて、少しの間の後、仕方ないとばかりにシルクが折れた。
「……わかったわ。」
「すみません。詳しくは後で話します。」
「後で大丈夫な話なの?」
「おそらく。危険はないんですよ、多分。むしろそのせいで、かえって訳がわからなくなったというか……。」
「なにそれ??」
俺の説明にシルクはますます怪訝な顔をした。
かと言って俺もなんと説明していいのやらわからない。
このままだとシルクは納得しなそうだったので、俺は仕方なく封筒を差し出した。
「何か、俺宛のファンレターがあって。」
その言葉にシルクは別の意味でムッとした。
本当に俺が誰かからラブレターをもらったと思ったらしい。
シルクは封筒をひったくった。
「は?!ユウくんにファンレター?!どこでまた人をたらし込んできたのよ!全くっ!!」
ムカムカしながら乱暴に中を開く。
はじめは本当に俺がラブレターでももらったと思っていたらしいシルクだったが、中身を確認してすぐに顔が強張った。
「ユウくん……これ……。」
何とも言えない困惑した顔をしている。
シルクにも、手紙の送り主の予想がたったのだろう。
俺はお手上げのポーズをして笑った。
「謎ですよね?それが本物なのかもですけど、何より相手は敵ではないのか、それなら何なのか、全くわかりません。」
シルクは手紙を封筒にしまうと、黙って俺に返してきた。
その瞳の中に不安が交じる。
う~ん、安易に見せるべきじゃなかったかな??
シルクが不安がるのも無理はない。
おそらく俺と同じものを感じたのだ。
手紙の主。
ずっと俺達を見ているだけの何か。
相手が敵ならば考えやすいが敵意はない。
逆にこちらの欲している物を寄こした。
けれどこの行動で、俺もシルクも、相手が敵ではないが味方でもないとはっきり認識した。
何故かはわからない。
普通これなら見えない味方がいると考えるべきなのかもしれないが、俺もシルクもむしろ逆の感想を持った。
理由なんかない、直感だ。
俺はにっこり笑ってみせた。
「大丈夫。シルキーさんは自分の事に集中して下さい。こっちは俺の担当ですから。ね?」
「でも……。」
「ほら、時間がないですよ?ケビンさんが来ちゃいます。」
俺はそう言ってシルクを化粧机に座らせた。
不安そうな目が、鏡越しに俺を見つめる。
髪を整えるフリをして顔を寄せる。
「大丈夫だ、シルク。すぐにどうこうしてくる事はないと思う。俺達の出方を見ているのかもしれないし、動揺させるのが狙いかもしれない。だから取り乱すな。いつも通りにしているんだ。いいな?」
耳元で囁くとシルクは黙って頷いた。
俺達は鏡越しにお互いの目を見つめる。
大丈夫、どちらの目も奥底に意志が強く見えている。
動揺したら負けだ。
「わかったわ。でも何かあったら、すぐに教えて?」
「はい。そうします。」
俺はにっこりと微笑んだ。
シルクはシルキーに戻って準備を始める。
俺もカバンから昨日、使うものとして分けていた物などを取り出しそれを手伝う。
そこにタイミングを見計らったようにドアがノックされた。
「準備は?」
「少し待ってください。すぐ行きます。」
外からそう声がかかり俺は返事をする。
メイクと装いを整えると、シルキーは立ち上がった。
姿見で最終チエックをする。
それが終わると、俺達は顔を見合わせて頷いた。
「……あ!あのショールは?!」
さぁとばかりに行きかけて、シルキーは振り向いた。
俺は急いでそれを手渡す。
今日は昨日もらった靴や髪留めをつけている。
贈り物はできるだけ使って見せるのが礼儀らしい。
「お待たせしました!」
俺がドアを開けてシルキーを外に出す。
ケビンは一応、シルキーを上から下までチェックし、合格だったようで何も言わずに歩き出した。
それに従い、シルキーはついていく。
一度だけ振り返り俺を見たので、心配ないよと手を振った。
あれを見せられたら、シルクとしても動揺しただろう。
うまく気持ちを切り替えてやってくれる事を祈ろう。
「さて……どうすっかな~。」
少しだけ考える。
だが、考えても仕方ないのだ。
向こうはさらに慎重になったのか、あの微かな気配も今はさらに感じにくい。
だがなくなってはいないとわかっていた。
ここでまた相手を探ろうとしても無駄だろう。
手の内がバレたのはお互い様なのだ。
俺はまた手を切って鼠を作った。
別に相手を探ろうと言う訳ではない。
ただもらった見取り図の確認をしたかっただけだ。
鼠達はすぐに姿を消し、散らばって行った。
だが多分、これは本物だろう。
俺は封筒を見つめた。
どこの誰が何の為に俺にこれを寄こしたのかは知らない。
だが俺に見取り図を寄越したという事は、俺達がただの踊り子とその付き人でない事を何かは知っているのだ。
そして、俺達が見取り図を必要とする事も理解している。
「つまり、ある種の同業者の可能性が高い。」
味方でないと感じたのはおそらくそこだ。
それは俺達を見て、すぐに踊り子ではないと判断した。
ただ、何を探ろうとしているのかわからなかったから、遠巻きに見ていたのだ。
そしてその何かは、優れた者だからこそ俺達に気づかれるとは思っていなかった。
だが俺達は気づいてそれを探ろうとした。
向こうにも誤算があった。
相手が思うほど、俺達は甘くなかったと言う事だ。
あれだけ堂々と俺達がいる所に一瞬の隙をついて置いていったのだ。
力の差は歴然としている。
いや、歴然としている様に見せられたのだ。
何かは、俺達にその差をわざわざ示そうとした。
威嚇されたのと同じ。
だが裏を返せば、わざわざ威嚇しなければならない相手と判断されたのだ。
そう考えれば相手と俺達の差はそこまで大きくないのだとも言える。
ふう、と大きく息を吐いた。
確かに油断ならない相手だ。
敵ではないかもしれないが、味方ではない。
この手紙のように手は貸してくれるかもしれないが、信用していい相手ではない。
いつ裏をかかれて襲いかかられるかわからない。
見取り図を持っていたと言う事は、相手もこれを必要とする立場の者だ。
向こうが狙っているのが何かは知らない。
カジノの莫大な資産なのか、出入りする大物の命なのか、または俺達と同じく情報を得ようと探っているのか……。
どの道、まともな相手ではない。
世界の裏側に関わっている相手だ。
俺達はそこまで深く奥底に関わるつもりはない。
どう出てくるかはわからないが、できる事ならこのままお互い静観しつつ関わらないで終われればいいと思う。
考えても仕方がない。
俺は俺のやる事を進めればいい。
俺は気持ちを切り替え、控室を出て行った。
シルキーは少し焦りながら控室に戻ってきた。
だがまだケビンは来ておらず、これから支度をすれば何とか間に合うだろう。
ほっと一息ついたが、付き人の方が何も言わない。
多少の小言は覚悟していたのに、だ。
「……ユウくん??どうしたの??」
シルキーが控室に戻ってきても、難しい顔をしたまま、何も言わない。
何かあったのだ、と思った。
「……ユウくん!帰ろうっ!!」
何だかはわからない。
でもきっと、あの「何か」が関わっているのだ。
多分そいつは自分達の手におえる相手ではないと思った。
シルキー、いや、シルクはすぐに自分の主の手をとってドアに向かおうとした。
何者かは知らないが、絶対に自分の主に手を出させる訳にはいかない。
「落ち着け、シルク、大丈夫だ。」
しかしサークは動かず、落ち着き払った声でそう言った。
シルクはその言葉に勢い良く振り返る。
まともじゃないと思った。
動こうとしないその手をさらに強く引っ張った。
「全く大丈夫じゃないわっ!!ユウくん!!あなた、わかってる?!あなたは誰?!ここはどこ?!アタシが誰だかわかる?!」
シルク、いや、シルキーのあまりの剣幕に、サークはハッとした。
そして気づいた。
今、俺は何を言っていた?
シルクにサークとして話していなかったか?
平静を保とうとして全く平静ではなかった事に気付かされる。
「あ……あ~。すみません、シルキーさん……。」
参ったな、と苦笑いした。
シルキーは大きくため息をつくと、天井を見上げた。
そしてその手を強く握り、キッとした顔で自分の付き人を見つめた。
「帰りましょう、ユウくん。もう、ここにいたら駄目よ。」
サークはその目をじっと見返した。
今のはマズかったなと思う。
シルクがこうなるのも無理はない。
俺はひとまず落ち着いて貰おうとやんわりと笑った。
「大丈夫ですよ、シルキーさん。」
「どこが大丈夫なのよ?!駄目!帰るわよっ!!」
「落ち着いて?本当に大丈夫。驚かせてすみませんでした。」
俺は口では静かにそう言いながら、俺の手を引っ張ろうとするシルクの手を逆に引っ張り返し、力任せに顔を寄せると意志強くその目を覗き込み返した。
大丈夫だ、だから騒ぐな。
そう、視線で言い放つ。
俺も譲らなかったがシルクも譲らなかった。
しばらく無言で俺達は言い合う。
やがて、少しの間の後、仕方ないとばかりにシルクが折れた。
「……わかったわ。」
「すみません。詳しくは後で話します。」
「後で大丈夫な話なの?」
「おそらく。危険はないんですよ、多分。むしろそのせいで、かえって訳がわからなくなったというか……。」
「なにそれ??」
俺の説明にシルクはますます怪訝な顔をした。
かと言って俺もなんと説明していいのやらわからない。
このままだとシルクは納得しなそうだったので、俺は仕方なく封筒を差し出した。
「何か、俺宛のファンレターがあって。」
その言葉にシルクは別の意味でムッとした。
本当に俺が誰かからラブレターをもらったと思ったらしい。
シルクは封筒をひったくった。
「は?!ユウくんにファンレター?!どこでまた人をたらし込んできたのよ!全くっ!!」
ムカムカしながら乱暴に中を開く。
はじめは本当に俺がラブレターでももらったと思っていたらしいシルクだったが、中身を確認してすぐに顔が強張った。
「ユウくん……これ……。」
何とも言えない困惑した顔をしている。
シルクにも、手紙の送り主の予想がたったのだろう。
俺はお手上げのポーズをして笑った。
「謎ですよね?それが本物なのかもですけど、何より相手は敵ではないのか、それなら何なのか、全くわかりません。」
シルクは手紙を封筒にしまうと、黙って俺に返してきた。
その瞳の中に不安が交じる。
う~ん、安易に見せるべきじゃなかったかな??
シルクが不安がるのも無理はない。
おそらく俺と同じものを感じたのだ。
手紙の主。
ずっと俺達を見ているだけの何か。
相手が敵ならば考えやすいが敵意はない。
逆にこちらの欲している物を寄こした。
けれどこの行動で、俺もシルクも、相手が敵ではないが味方でもないとはっきり認識した。
何故かはわからない。
普通これなら見えない味方がいると考えるべきなのかもしれないが、俺もシルクもむしろ逆の感想を持った。
理由なんかない、直感だ。
俺はにっこり笑ってみせた。
「大丈夫。シルキーさんは自分の事に集中して下さい。こっちは俺の担当ですから。ね?」
「でも……。」
「ほら、時間がないですよ?ケビンさんが来ちゃいます。」
俺はそう言ってシルクを化粧机に座らせた。
不安そうな目が、鏡越しに俺を見つめる。
髪を整えるフリをして顔を寄せる。
「大丈夫だ、シルク。すぐにどうこうしてくる事はないと思う。俺達の出方を見ているのかもしれないし、動揺させるのが狙いかもしれない。だから取り乱すな。いつも通りにしているんだ。いいな?」
耳元で囁くとシルクは黙って頷いた。
俺達は鏡越しにお互いの目を見つめる。
大丈夫、どちらの目も奥底に意志が強く見えている。
動揺したら負けだ。
「わかったわ。でも何かあったら、すぐに教えて?」
「はい。そうします。」
俺はにっこりと微笑んだ。
シルクはシルキーに戻って準備を始める。
俺もカバンから昨日、使うものとして分けていた物などを取り出しそれを手伝う。
そこにタイミングを見計らったようにドアがノックされた。
「準備は?」
「少し待ってください。すぐ行きます。」
外からそう声がかかり俺は返事をする。
メイクと装いを整えると、シルキーは立ち上がった。
姿見で最終チエックをする。
それが終わると、俺達は顔を見合わせて頷いた。
「……あ!あのショールは?!」
さぁとばかりに行きかけて、シルキーは振り向いた。
俺は急いでそれを手渡す。
今日は昨日もらった靴や髪留めをつけている。
贈り物はできるだけ使って見せるのが礼儀らしい。
「お待たせしました!」
俺がドアを開けてシルキーを外に出す。
ケビンは一応、シルキーを上から下までチェックし、合格だったようで何も言わずに歩き出した。
それに従い、シルキーはついていく。
一度だけ振り返り俺を見たので、心配ないよと手を振った。
あれを見せられたら、シルクとしても動揺しただろう。
うまく気持ちを切り替えてやってくれる事を祈ろう。
「さて……どうすっかな~。」
少しだけ考える。
だが、考えても仕方ないのだ。
向こうはさらに慎重になったのか、あの微かな気配も今はさらに感じにくい。
だがなくなってはいないとわかっていた。
ここでまた相手を探ろうとしても無駄だろう。
手の内がバレたのはお互い様なのだ。
俺はまた手を切って鼠を作った。
別に相手を探ろうと言う訳ではない。
ただもらった見取り図の確認をしたかっただけだ。
鼠達はすぐに姿を消し、散らばって行った。
だが多分、これは本物だろう。
俺は封筒を見つめた。
どこの誰が何の為に俺にこれを寄こしたのかは知らない。
だが俺に見取り図を寄越したという事は、俺達がただの踊り子とその付き人でない事を何かは知っているのだ。
そして、俺達が見取り図を必要とする事も理解している。
「つまり、ある種の同業者の可能性が高い。」
味方でないと感じたのはおそらくそこだ。
それは俺達を見て、すぐに踊り子ではないと判断した。
ただ、何を探ろうとしているのかわからなかったから、遠巻きに見ていたのだ。
そしてその何かは、優れた者だからこそ俺達に気づかれるとは思っていなかった。
だが俺達は気づいてそれを探ろうとした。
向こうにも誤算があった。
相手が思うほど、俺達は甘くなかったと言う事だ。
あれだけ堂々と俺達がいる所に一瞬の隙をついて置いていったのだ。
力の差は歴然としている。
いや、歴然としている様に見せられたのだ。
何かは、俺達にその差をわざわざ示そうとした。
威嚇されたのと同じ。
だが裏を返せば、わざわざ威嚇しなければならない相手と判断されたのだ。
そう考えれば相手と俺達の差はそこまで大きくないのだとも言える。
ふう、と大きく息を吐いた。
確かに油断ならない相手だ。
敵ではないかもしれないが、味方ではない。
この手紙のように手は貸してくれるかもしれないが、信用していい相手ではない。
いつ裏をかかれて襲いかかられるかわからない。
見取り図を持っていたと言う事は、相手もこれを必要とする立場の者だ。
向こうが狙っているのが何かは知らない。
カジノの莫大な資産なのか、出入りする大物の命なのか、または俺達と同じく情報を得ようと探っているのか……。
どの道、まともな相手ではない。
世界の裏側に関わっている相手だ。
俺達はそこまで深く奥底に関わるつもりはない。
どう出てくるかはわからないが、できる事ならこのままお互い静観しつつ関わらないで終われればいいと思う。
考えても仕方がない。
俺は俺のやる事を進めればいい。
俺は気持ちを切り替え、控室を出て行った。
30
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる