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第八章③「帰国裁判」
呪いの眼
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「サークっ!!」
ウィルは呪いの塊の中に恋人が投げ込まれるのを見て叫んだ。
確かに竜の血の呪いすらどうにかしたサークならば、どうにかできるかもしれない。
でもあれはそんな簡単な呪いではない。
「ウィル!駄目っ!危ないよっ!!」
直ぐにその場に駆け寄ろうとして、シルクがそれを止める。
「でも……っ!!」
「魔力のない俺達にはどうにもできないよ!主を信じて待つしかない!」
「シルク……。」
「大丈夫、何かあってもウィルは俺が守るよ。ウィルに何かあったら主に顔向けできないもん。」
シルクはそう言って笑った。
複雑な思いでウィルは結界内に囚われている呪いを見る。
自分は夜の宝石だ。
呪いをどうにかできる力が自分にはあるはずなのだ。
けれど、その方法がわからない。
「サーク……。」
こんなに近くにいるのに。
自分にはその力があるはずなのに……。
何もできない。
その無力感に、ウィルの心はジリジリと焼かれていた。
グレイさんに有無を言わさず投げられ、俺は結界内に入り込んだ。
直ぐ様飲み込まれないように体内の魔力を練って、全身に行き渡らせる。
ていうかさ??
ヴィオールとやり合った時は、結界の外からやったんだけど??
何で俺、中に入れられちゃった訳??
空中に浮かんでいる様な巨大なガラスの温室みたいな中で、俺は外を眺めながら思った。
まぁ、竜の血の呪いほど強力で有無を言わさない浸食性はないみたいだ。
同じ結界内に打ち込まれても、直ぐ様取り込まれてしまうような感覚はない。
「ギャオオォォォォっ!ギャオオォォォォっ!!」
「あ~あ~。もう泣くよ~。」
巨大な結界というガラスの中に、とにかく物凄い叫び声が木霊し続けている。
閉じ込められた事に怒って、叫びながら暴れまくっている。
耳が変になりそうだったので、効くかわからなかったが音消しの術を呪いにかけた。
ピタッと叫び声は止まったが、声が出なくなった事に気づき、それをした俺を見つけてギロリと目を光らせた。
あ、ヤベ。
さっきまでは俺に気づいてなかったから何もされなかったのに余計な事したわ。
もう、号泣するしかない。
真っ黒いドロドロしたものの中に光る目が俺を捉える。
「……ぎゃあああぁぁぁっ!!」
怒りで我を忘れていると言うか、すでに完全な呪いであるそれは憎しみをぶつける対象として俺をロックオンすると、脇目も振らずに襲い掛かってきた。
結界の中逃げようもないのだが、とにかくどう攻めるか決まるまでは様子が見たいので逃げ回る。
とにかく何なんだ??
この呪いの大元は??
俺は攻撃を避けながら考えた。
音消しが聞いた、つまり魔術が効いたという事は、それが何か分かれば効率的な攻撃ができるはずだ。
俺は上着を投げ捨て、逃げながら手のひらをナイフで刺して腕に血を塗った。
とりあえずとばかりに、いつもの炎蛇を一匹出してみる。
呪いは炎蛇と向かい合うと、大きな口を開けて噛み付いてきた。
炎蛇もそれに応戦して呪いに噛み付く。
「……ウッ?!」
グネグネしたものが炎蛇と呪いとで絡み合い、物凄く嫌な臭いがし始めた。
腐った肉を焼いた様な、生臭くも焦げ臭い、吐き気を催す強烈な臭いだ。
うわっ!これはキツイっ!!
炎蛇、つまり炎での攻撃は有効そうだが、これを続けたら俺が参ってしまう。
やるならマンドラゴラのように、中途半端な炎ではなくて一瞬にして全てを消し炭にできなければまずい。
臭いに耐えられそうもなかった俺は炎蛇を引っ込めた。
やはり何らかの肉体を持っていた生物か魔物を呪い化したものなのだろう。
実態をほぼ持たなくても、死に際の自分自身の体が攻撃によってどうなるかを具現化しているようだ。
ていうか、肉体が腐敗してきてるのにトドメを刺してやらずに苦しめ続けるって、どういう神経してたらできるんだ?!
本当、呪いを作る人間の神経が理解できない。
炎蛇がいなくなった事で、呪いはまた俺に向かってきた。
火の次は氷が良いか……。
俺は向かってきた呪いをそのまま凍りつかせようとした。
パキンッと呪いは一瞬凍ったが、直ぐ様それは水に戻されて呪いは動き出す。
氷を水に戻せると言う事は、水系の魔力とは相性が良いんだろう。
やはりシーサーペントあたりな気がする。
これを第二王子につけたのは多分西の国だ。
そうでなければ南の国。
どちらかしかありえない。
西の国と南の国が手を組んでいる事から考えても、海の神格化に近い魔物を用いたのだろう。
海の魔物なら陸に上げるだけで相当苦しめる事ができる。
呪いも作りやすいはずだ。
「……可哀想にな。お前はただ、生きていただけなのに……。」
動物系の魔物の多くは別に悪いものじゃない。
魔力を持っていて他の生物より大きく強く、そして長寿なだけだ。
人間の中に魔力を持ったものがいるのと同じで、たまたま魔力を持って生まれたのだ。
そういった個体がそういったもの同士で繁殖したりして固有の魔物になり、そこからまた進化したりする。
だから普通に動物を繁殖させていても、魔力のある魔物が生まれたりもするのだ。
その為、動物系の魔物は魔物使いに比較的懐きやすい特徴がある。
シーサーペントだとすると海蛇が起源か……。
なら毒を持っている可能性もあるから気をつけないと。
海の魔物は電撃系がよく効く。
海水は電気を通しやすいから、普通の水の魔物よりも電撃が効きやすい事が多い。
たまに逆にそれを取り込んで溜め込むものもいるが、シーサーペントはそうじゃなかった気がする。
試しにとばかりに俺は向かってきた呪いに雷を放った。
「~~~~っ!!」
音消しをかけているから声は聞こえないが、大いに叫んでいたようだ。
なるほど、効いてるな。
やはりシーサーペントで間違いなさそうだ。
しかし呪いは呪いだ。
竜の血の呪いよりは侵食力がなくったって、ジリジリと俺は蝕まれる。
クソッ、気を抜いたら一気にやられるな。
俺は腹の奥に集中して魔力を練る。
あまり時間はかけていられない。
呪いになった以上、浄化してやるか壊してやるかしなければずっと呪いとして苦しみ続けなければならない。
自分の保護と攻撃とで魔力を食っているのだ。
一分一秒でも早く終わらせるに限る。
できるか?!
俺は呪いを見上げた。
それはそびえ立つように大きい。
音にならない叫び声を上げ、この世の全てを憎み呪っている。
どれだけの苦しみを与えられたら、こんなにも禍々しい憎しみだけの存在になるのだろう?
できるかできないかじゃない。
やるしかない。
それしかこいつを開放してやる手段が今はない。
浄化なら苦しまずに済むのだろうが、俺にはこれを浄化してやれるだけの能力はない。
火を水で消すのではなく、火でもって消す方法しか俺は持っていないのだ。
電撃に弱いのなら、全魔力をもってぶつけるだけだ。
完全に壊せなくても、ここに集まった魔法師や魔術師達がどうにかできる所まではやりきらなければならない。
結界の中、呪いは狂ったように暴れ回る。
とにかく動きを封じたい。
電気を発するものといえば雷だ。
だが雷雲を作れば水と親和性の高いシーサーペントにも有利になるだろう。
なら何だ?
電撃は電気だ。
……静電気も電気だな??
寒くなるとパチンとなるやつ、痛いんだよなぁ。
南の国のグレゴリウスもアレでかなりダメージ与えられたし。
雷だって、雲の中で粒子が摩擦を起こして静電気が溜まりに溜まって放出されるんだ。
俺はそう思って、結界内の水分をどんどん目に見えない小さな氷の粒に変化させて行った。
その中で呪いが暴れるので、氷の粒子に摩擦が起こり、帯電していく。
これなら場も乾燥して、相手を不利にもさせられるはずだ。
バチンッとかなり大きな音がした。
静電気というより小さな雷が、バチンと呪いに炸裂した。
声にならない悲鳴を上げ呪いが飛び上がる。
するとまた動いた事でバチンッと大型静電気が走る。
動けばまた、また、また……。
暴れるものだから帯電もするので、バチバチいっている。
呪いの方も、激しく動けばそうなると理解したらしく、できる限りじっとする手段に出る。
ふ~ん?
呪いって憎しみしか持ってなくてそれに狂ってるのかと思ったけど、思考する事もあるのか……?
とにかく何とか、激しい動きは封じられたようだ。
少しホッとして、それを見上げてゾッとした。
黒く黒く、禍々しくそこにあるそれが、強烈な意思を持って俺を見ていた。
ドクン、と心臓が大きく跳ねる。
そして息をすることも、再び心臓を動かす事も出来なくなった。
瞬間的に全身がガラスに変化して、ピシッとヒビが走った様な感覚。
そこにあったのは、目を反らす事も叶わない憎しみ。
怒り、憎悪、そして絶望。
真っ暗な闇の中に空いた穴。
それが深く淀んで俺を見据えていた。
キイィィンと言う音がした気がした。
実際はおそらく音はしていない。
深い闇が魔力を集めていた。
それを音と錯覚する。
嘘だ……。
どうして呪いになったものが魔力を集めれる?!
俺は硬直した中でそんな事を微かに考えていた。
その刹那。
俺は全身に衝撃を食らって、結界の中壁に叩きつけられた。
ウィルは呪いの塊の中に恋人が投げ込まれるのを見て叫んだ。
確かに竜の血の呪いすらどうにかしたサークならば、どうにかできるかもしれない。
でもあれはそんな簡単な呪いではない。
「ウィル!駄目っ!危ないよっ!!」
直ぐにその場に駆け寄ろうとして、シルクがそれを止める。
「でも……っ!!」
「魔力のない俺達にはどうにもできないよ!主を信じて待つしかない!」
「シルク……。」
「大丈夫、何かあってもウィルは俺が守るよ。ウィルに何かあったら主に顔向けできないもん。」
シルクはそう言って笑った。
複雑な思いでウィルは結界内に囚われている呪いを見る。
自分は夜の宝石だ。
呪いをどうにかできる力が自分にはあるはずなのだ。
けれど、その方法がわからない。
「サーク……。」
こんなに近くにいるのに。
自分にはその力があるはずなのに……。
何もできない。
その無力感に、ウィルの心はジリジリと焼かれていた。
グレイさんに有無を言わさず投げられ、俺は結界内に入り込んだ。
直ぐ様飲み込まれないように体内の魔力を練って、全身に行き渡らせる。
ていうかさ??
ヴィオールとやり合った時は、結界の外からやったんだけど??
何で俺、中に入れられちゃった訳??
空中に浮かんでいる様な巨大なガラスの温室みたいな中で、俺は外を眺めながら思った。
まぁ、竜の血の呪いほど強力で有無を言わさない浸食性はないみたいだ。
同じ結界内に打ち込まれても、直ぐ様取り込まれてしまうような感覚はない。
「ギャオオォォォォっ!ギャオオォォォォっ!!」
「あ~あ~。もう泣くよ~。」
巨大な結界というガラスの中に、とにかく物凄い叫び声が木霊し続けている。
閉じ込められた事に怒って、叫びながら暴れまくっている。
耳が変になりそうだったので、効くかわからなかったが音消しの術を呪いにかけた。
ピタッと叫び声は止まったが、声が出なくなった事に気づき、それをした俺を見つけてギロリと目を光らせた。
あ、ヤベ。
さっきまでは俺に気づいてなかったから何もされなかったのに余計な事したわ。
もう、号泣するしかない。
真っ黒いドロドロしたものの中に光る目が俺を捉える。
「……ぎゃあああぁぁぁっ!!」
怒りで我を忘れていると言うか、すでに完全な呪いであるそれは憎しみをぶつける対象として俺をロックオンすると、脇目も振らずに襲い掛かってきた。
結界の中逃げようもないのだが、とにかくどう攻めるか決まるまでは様子が見たいので逃げ回る。
とにかく何なんだ??
この呪いの大元は??
俺は攻撃を避けながら考えた。
音消しが聞いた、つまり魔術が効いたという事は、それが何か分かれば効率的な攻撃ができるはずだ。
俺は上着を投げ捨て、逃げながら手のひらをナイフで刺して腕に血を塗った。
とりあえずとばかりに、いつもの炎蛇を一匹出してみる。
呪いは炎蛇と向かい合うと、大きな口を開けて噛み付いてきた。
炎蛇もそれに応戦して呪いに噛み付く。
「……ウッ?!」
グネグネしたものが炎蛇と呪いとで絡み合い、物凄く嫌な臭いがし始めた。
腐った肉を焼いた様な、生臭くも焦げ臭い、吐き気を催す強烈な臭いだ。
うわっ!これはキツイっ!!
炎蛇、つまり炎での攻撃は有効そうだが、これを続けたら俺が参ってしまう。
やるならマンドラゴラのように、中途半端な炎ではなくて一瞬にして全てを消し炭にできなければまずい。
臭いに耐えられそうもなかった俺は炎蛇を引っ込めた。
やはり何らかの肉体を持っていた生物か魔物を呪い化したものなのだろう。
実態をほぼ持たなくても、死に際の自分自身の体が攻撃によってどうなるかを具現化しているようだ。
ていうか、肉体が腐敗してきてるのにトドメを刺してやらずに苦しめ続けるって、どういう神経してたらできるんだ?!
本当、呪いを作る人間の神経が理解できない。
炎蛇がいなくなった事で、呪いはまた俺に向かってきた。
火の次は氷が良いか……。
俺は向かってきた呪いをそのまま凍りつかせようとした。
パキンッと呪いは一瞬凍ったが、直ぐ様それは水に戻されて呪いは動き出す。
氷を水に戻せると言う事は、水系の魔力とは相性が良いんだろう。
やはりシーサーペントあたりな気がする。
これを第二王子につけたのは多分西の国だ。
そうでなければ南の国。
どちらかしかありえない。
西の国と南の国が手を組んでいる事から考えても、海の神格化に近い魔物を用いたのだろう。
海の魔物なら陸に上げるだけで相当苦しめる事ができる。
呪いも作りやすいはずだ。
「……可哀想にな。お前はただ、生きていただけなのに……。」
動物系の魔物の多くは別に悪いものじゃない。
魔力を持っていて他の生物より大きく強く、そして長寿なだけだ。
人間の中に魔力を持ったものがいるのと同じで、たまたま魔力を持って生まれたのだ。
そういった個体がそういったもの同士で繁殖したりして固有の魔物になり、そこからまた進化したりする。
だから普通に動物を繁殖させていても、魔力のある魔物が生まれたりもするのだ。
その為、動物系の魔物は魔物使いに比較的懐きやすい特徴がある。
シーサーペントだとすると海蛇が起源か……。
なら毒を持っている可能性もあるから気をつけないと。
海の魔物は電撃系がよく効く。
海水は電気を通しやすいから、普通の水の魔物よりも電撃が効きやすい事が多い。
たまに逆にそれを取り込んで溜め込むものもいるが、シーサーペントはそうじゃなかった気がする。
試しにとばかりに俺は向かってきた呪いに雷を放った。
「~~~~っ!!」
音消しをかけているから声は聞こえないが、大いに叫んでいたようだ。
なるほど、効いてるな。
やはりシーサーペントで間違いなさそうだ。
しかし呪いは呪いだ。
竜の血の呪いよりは侵食力がなくったって、ジリジリと俺は蝕まれる。
クソッ、気を抜いたら一気にやられるな。
俺は腹の奥に集中して魔力を練る。
あまり時間はかけていられない。
呪いになった以上、浄化してやるか壊してやるかしなければずっと呪いとして苦しみ続けなければならない。
自分の保護と攻撃とで魔力を食っているのだ。
一分一秒でも早く終わらせるに限る。
できるか?!
俺は呪いを見上げた。
それはそびえ立つように大きい。
音にならない叫び声を上げ、この世の全てを憎み呪っている。
どれだけの苦しみを与えられたら、こんなにも禍々しい憎しみだけの存在になるのだろう?
できるかできないかじゃない。
やるしかない。
それしかこいつを開放してやる手段が今はない。
浄化なら苦しまずに済むのだろうが、俺にはこれを浄化してやれるだけの能力はない。
火を水で消すのではなく、火でもって消す方法しか俺は持っていないのだ。
電撃に弱いのなら、全魔力をもってぶつけるだけだ。
完全に壊せなくても、ここに集まった魔法師や魔術師達がどうにかできる所まではやりきらなければならない。
結界の中、呪いは狂ったように暴れ回る。
とにかく動きを封じたい。
電気を発するものといえば雷だ。
だが雷雲を作れば水と親和性の高いシーサーペントにも有利になるだろう。
なら何だ?
電撃は電気だ。
……静電気も電気だな??
寒くなるとパチンとなるやつ、痛いんだよなぁ。
南の国のグレゴリウスもアレでかなりダメージ与えられたし。
雷だって、雲の中で粒子が摩擦を起こして静電気が溜まりに溜まって放出されるんだ。
俺はそう思って、結界内の水分をどんどん目に見えない小さな氷の粒に変化させて行った。
その中で呪いが暴れるので、氷の粒子に摩擦が起こり、帯電していく。
これなら場も乾燥して、相手を不利にもさせられるはずだ。
バチンッとかなり大きな音がした。
静電気というより小さな雷が、バチンと呪いに炸裂した。
声にならない悲鳴を上げ呪いが飛び上がる。
するとまた動いた事でバチンッと大型静電気が走る。
動けばまた、また、また……。
暴れるものだから帯電もするので、バチバチいっている。
呪いの方も、激しく動けばそうなると理解したらしく、できる限りじっとする手段に出る。
ふ~ん?
呪いって憎しみしか持ってなくてそれに狂ってるのかと思ったけど、思考する事もあるのか……?
とにかく何とか、激しい動きは封じられたようだ。
少しホッとして、それを見上げてゾッとした。
黒く黒く、禍々しくそこにあるそれが、強烈な意思を持って俺を見ていた。
ドクン、と心臓が大きく跳ねる。
そして息をすることも、再び心臓を動かす事も出来なくなった。
瞬間的に全身がガラスに変化して、ピシッとヒビが走った様な感覚。
そこにあったのは、目を反らす事も叶わない憎しみ。
怒り、憎悪、そして絶望。
真っ暗な闇の中に空いた穴。
それが深く淀んで俺を見据えていた。
キイィィンと言う音がした気がした。
実際はおそらく音はしていない。
深い闇が魔力を集めていた。
それを音と錯覚する。
嘘だ……。
どうして呪いになったものが魔力を集めれる?!
俺は硬直した中でそんな事を微かに考えていた。
その刹那。
俺は全身に衝撃を食らって、結界の中壁に叩きつけられた。
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