へっぽこ勇者御一行!

秋野 奏

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序章

え?俺が勇者?何かの間違いでしょう!?

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ある世界では魔王が誕生した。

魔王は存在しなかった種族、魔族を生み出し、世界を攻めようとしていた。

国々で被害が出始め、深刻な問題になってくると、7つの国々は対抗策として勇者を探しだし、それぞれの国一番の人物を率いて魔王を倒してもらおうと考えた。

勇者は右手首から右肩にかけて赤色の痣があるという伝承だけを頼りに国々は勇者とその同行者捜しを始めた。



 ***


「ハヤト、お前は我が国を救う勇者だ!よく来てくれた!」

わっと場が盛り上がる。

威厳のある顔で手を広げ、堂々と宣言する「王様」。
王様を囲いこむようにして貼り付けた笑顔で拍手をするキラキラとした服を着ている「貴族」たち。

その場所の中心に居るのは「村人」の格好をした14~15歳の少年。

栗色の髪を持ち、やわらかな雰囲気をもつ少年。

少年の右手首から右肩にかけて赤色の痣があった。

その少年は「王様」の言葉に感銘を受けたように目を潤ませ、少し間をおいてから胸に手をあて膝を折る「村人」の礼儀作法の中では最上級の拝礼をすると「王様」に向かって言った。

「私でも愛すべきこの国に貢献できるのであれば。」

「王様」は満足そうにひげをなで、

「そうか、そうか。今宵は疲れたであろうから、詳しいことはまた明日説明するとしよう。お主には部屋を用意した。くつろぐがよい。」

と言い、少年に退出を促した。

立ち上がった少年は騎士に導かれて謁見室を退出していった。



  ***


あれ?どうしてこうなった??
僕、都にお使いに来ただけなのに。

謁見室を退出して、騎士に案内された部屋で僕は混乱していた。

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