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ドキドキ出会い編
29. 甘いふたりと僕の気持ちと
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昨日はとにかく大騒ぎだった。
「嘘じゃないんだよな!もう離してなんかやれないからな!」
というエドワードさんに
「いや、今は流されてでも返事してくれるだけ満足ですよ。もし嘘だって言うならその前に既成事実を作りましょう」
って悪い顔をするアーヴィングさん
僕も僕で、初めての彼ができたこと、しかも2人も出来たことでなんだか夢のようなふわふわした気分で沢山笑いながらふたりとご飯を食べた。
2人は僕にひたすら甘くて、優しい笑顔で見つめてきてドギマギしてしまったけど、それ以上に嬉しそうな2人の顔で僕も幸せだった。
「起きて夢だったってなるのが嫌だから今日は添い寝させてくれ!!!!」
って僕に縋り付くエドワードさんが可愛くて昨日は3人で川の字に並んでベッドに入った。
それぞれの好きな物嫌いなもの、今までのことこれからのこと、二人の冒険談など色んなことをポツポツ話しているうちに眠ってしまったみたいだ。
「ん~、、、なんか今まででいちばんぐっすり眠れたかも」
そう呟いて立ち上がろうとすると体が動かない。あれ、、と周りを見渡すとエドワードの腕が上半身に巻き付き、アーヴィングの足が僕の足に巻きついていた。
2人はまだぐっすり夢の中、2人の顔をのぞき込むが、昨日のことを思い出して顔を赤くしてしまう。
そんなゆったりした時間が過ぎて少しした時、僕は重大な事実に気づいてしまった。
「ぼ、僕、恋人なんていたことない、、、恋人同士って何するんだろう、僕2人に何ができるんだろう、また出来損ないって言われてあきれられちゃう」
そう考えると顔から血の気が引いた。自然と駿の体は震えだし、自然と涙がこぼれてきた。
やっと自分のことを嫌う人がいない世界に来れて幸せだった。だけど、それは思い込みだったのかもしれない、また大好きな人たちが離れて言ってしまうかもしれない。そう思うと駿は涙が止められなかった。
「おい、駿!どうしたんだ!誰に泣かされたんだ!
もしかして昨日の言葉全部撤回したいとか言わないよな!起きたら一緒に寝てて嫌だったから泣いてるとかじゃないよな!!
もう俺はお前のこと離さないからな!お前が俺らと付き合うって言ったんだぞ!」
「落ち着いてください。あなたまで慌ててしまっては、駿がどうして泣いているのか分かりませんよ。駿も昨日は笑って承諾してくれたんですから、今は泣いている理由を落ち着いて確認すべきです。
それで、駿どうしましたか?昨日までは、嫌なことはなさそうでした。起きてから何かあったようですが、私たちには言い難いことでしょうか?
私もエドワードもあなたの事が好きで、大切にしたいと思っています。
ですから、あなたの不安は取り除いてあげたいです。あなたの涙のわけをおしえてくれませんか?」
優しいアーヴィングの言葉にまた駿の涙は、ポロポロと流れていく
「僕は、出来損ないです
可愛げもなくて、頭も悪い
コミュ力がないからいつも周りを怒らせてばっかり
僕と仲良くしてくれた人も時間が経つにつれ、僕のどんくささに嫌気がさして離れていきます
両親にさえ可愛がられない僕なんかで、こんなに素敵なお二人の恋人はつとまるんでしょうか、、、」
意を決したように途切れ途切れになりながら話す駿に、2人は呆気に取られていた
「俺も出来損ないだぞ
両親にだって既に見放されてるし、故郷には帰りたくもない
天涯孤独の身で、冒険者としてもやっと認められてきたくらいだ
出来損ないの俺は駿の恋人にはなれねーってことか?
俺は何がなんでも駿を手放す気は無いし、泣き叫んでも、監禁してでも、駿が嫌がっても恋人であり続けるつもりだぜ」
「エドワード、怖がらせてしまいますよ
ただ、私も同意見です
私も出来損ないといえばそうでしょうね
獣人は、差別の対象で、汚い獣なんだそうです
昔は奴隷の身分だった種族ですし、私は孤児で故郷もありません
こんな私たちには逆にあなたのような可愛い子は似合わないって言う声の方が出るかもしれませんね。
それでも私たちはどんな手を使ってもあなたを手放せないんです。
僕でいいのかではなくて、駿、あなたがいいんですよ。」
2人の強引だけど優しい言葉に、駿はまた涙した。
しかし、この涙は悲しいものではなく、暖かい涙だった
「嘘じゃないんだよな!もう離してなんかやれないからな!」
というエドワードさんに
「いや、今は流されてでも返事してくれるだけ満足ですよ。もし嘘だって言うならその前に既成事実を作りましょう」
って悪い顔をするアーヴィングさん
僕も僕で、初めての彼ができたこと、しかも2人も出来たことでなんだか夢のようなふわふわした気分で沢山笑いながらふたりとご飯を食べた。
2人は僕にひたすら甘くて、優しい笑顔で見つめてきてドギマギしてしまったけど、それ以上に嬉しそうな2人の顔で僕も幸せだった。
「起きて夢だったってなるのが嫌だから今日は添い寝させてくれ!!!!」
って僕に縋り付くエドワードさんが可愛くて昨日は3人で川の字に並んでベッドに入った。
それぞれの好きな物嫌いなもの、今までのことこれからのこと、二人の冒険談など色んなことをポツポツ話しているうちに眠ってしまったみたいだ。
「ん~、、、なんか今まででいちばんぐっすり眠れたかも」
そう呟いて立ち上がろうとすると体が動かない。あれ、、と周りを見渡すとエドワードの腕が上半身に巻き付き、アーヴィングの足が僕の足に巻きついていた。
2人はまだぐっすり夢の中、2人の顔をのぞき込むが、昨日のことを思い出して顔を赤くしてしまう。
そんなゆったりした時間が過ぎて少しした時、僕は重大な事実に気づいてしまった。
「ぼ、僕、恋人なんていたことない、、、恋人同士って何するんだろう、僕2人に何ができるんだろう、また出来損ないって言われてあきれられちゃう」
そう考えると顔から血の気が引いた。自然と駿の体は震えだし、自然と涙がこぼれてきた。
やっと自分のことを嫌う人がいない世界に来れて幸せだった。だけど、それは思い込みだったのかもしれない、また大好きな人たちが離れて言ってしまうかもしれない。そう思うと駿は涙が止められなかった。
「おい、駿!どうしたんだ!誰に泣かされたんだ!
もしかして昨日の言葉全部撤回したいとか言わないよな!起きたら一緒に寝てて嫌だったから泣いてるとかじゃないよな!!
もう俺はお前のこと離さないからな!お前が俺らと付き合うって言ったんだぞ!」
「落ち着いてください。あなたまで慌ててしまっては、駿がどうして泣いているのか分かりませんよ。駿も昨日は笑って承諾してくれたんですから、今は泣いている理由を落ち着いて確認すべきです。
それで、駿どうしましたか?昨日までは、嫌なことはなさそうでした。起きてから何かあったようですが、私たちには言い難いことでしょうか?
私もエドワードもあなたの事が好きで、大切にしたいと思っています。
ですから、あなたの不安は取り除いてあげたいです。あなたの涙のわけをおしえてくれませんか?」
優しいアーヴィングの言葉にまた駿の涙は、ポロポロと流れていく
「僕は、出来損ないです
可愛げもなくて、頭も悪い
コミュ力がないからいつも周りを怒らせてばっかり
僕と仲良くしてくれた人も時間が経つにつれ、僕のどんくささに嫌気がさして離れていきます
両親にさえ可愛がられない僕なんかで、こんなに素敵なお二人の恋人はつとまるんでしょうか、、、」
意を決したように途切れ途切れになりながら話す駿に、2人は呆気に取られていた
「俺も出来損ないだぞ
両親にだって既に見放されてるし、故郷には帰りたくもない
天涯孤独の身で、冒険者としてもやっと認められてきたくらいだ
出来損ないの俺は駿の恋人にはなれねーってことか?
俺は何がなんでも駿を手放す気は無いし、泣き叫んでも、監禁してでも、駿が嫌がっても恋人であり続けるつもりだぜ」
「エドワード、怖がらせてしまいますよ
ただ、私も同意見です
私も出来損ないといえばそうでしょうね
獣人は、差別の対象で、汚い獣なんだそうです
昔は奴隷の身分だった種族ですし、私は孤児で故郷もありません
こんな私たちには逆にあなたのような可愛い子は似合わないって言う声の方が出るかもしれませんね。
それでも私たちはどんな手を使ってもあなたを手放せないんです。
僕でいいのかではなくて、駿、あなたがいいんですよ。」
2人の強引だけど優しい言葉に、駿はまた涙した。
しかし、この涙は悲しいものではなく、暖かい涙だった
応援ありがとうございます!
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みんなの感想(2件)
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続き気になります!!!!
感想ありがとうございます!!
このほのぼの愛される感じ好きです😊
ニコニコニヤニヤしてしまいます。
更新楽しみに待ってます!
感想ありがとうございます!
これからもほのぼの続けていきますのでお楽しみください☺️