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番外編
弟淫魔は嫉妬する(前編)
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俺がインキュバスに生まれ変わってから1年が経った。
インキュバスの力を利用して姉を身体から堕とした俺は幸せだった。
本来は決して結ばれる筈のない関係だ。
だけど淫魔の契約という形で姉の身体を支配下に置く事に成功したのだ。
姉弟だからってもう諦めはしない。
俺は自身の心に素直になる事にした。
人間だった時はツンツンとした態度で接していたけど淫魔に変わってからはすずにかなり優しくなった気がする。
もちろん俺は大学もすずと同じ帝北へと進学した。周りからは旧帝大とはいえ帝北のような地方国立ではなくもっと有名な首都圏への学校への進学も薦められた。
だけど俺はすずのそばにいたかった。
帝北なら北海道でも大きなネームバリューがある。
すずを囲い込むための社会的地位も得ることができる。
意気揚々と帝北に進学したが俺の描いていたキャンパスライフとは程遠かった。
大学生というのは暇そうに見えて意外と忙しい。特にすずは勉強もそこそこにサークル活動、バイトと予定を常に埋めていた。
さらに帝北は日本一と言われるキャンパスの広さを誇っており同じ大学でも偶然すれ違うということは滅多にない。
しかも学年や学部ごとに講義を受ける棟が違い医学部の俺と文学部のすずがキャンパスで会うことは奇跡だった。
なんとか同じサークルへ入ったものの授業のスケジュールが違うせいですずには滅多に会えなかった。
今日はすずが友人と出かけるらしい。
すずが言うには女友達らしいがすずの言うことは信用ならない。すずは今までに何度か嘘をついてきたからだ。
だから淫魔の能力の1つである透明化を使って後をつけたいところだったが生憎バイトだったのだ。
「綾人くんがバイトで入ってきてからお客さんすごい増えてね。満員御礼だよ!春休みだけじゃなくて長期バイトに切り替えないかい?」
バイト先であるカフェで制服に着替えて準備をしていると店長が話しかけてくる。
「店長ありがとうございます。普段はスケジュールの管理が難しくて」
「そうだよなあ。帝北の医学部だと忙しいからね。長期休みになったらまた考えてね。ありがとうございます」
時給がいいから春休みの期間限定で働く事にしたものの想像よりもずっと忙しい。しかも俺がバイトで入った途端に客が増えたらしい。
接客をしていると入り口のドアが開く。そして店内に入ってきた男女は見覚えのあるものだった。
入ってきたのはすずと同じサークルの栗川という男だった。
女友達なんかではなく男としかも2人きりで遊ぶ約束だったとは。
すずと俺の目が合う。
俺と目を合わせた瞬間すずの顔は真っ青になり、スッと目を逸らした。
悪いことがバレた子供みたいだった。
俺に嘘をついた事とその態度に腹が立って、今この場ですずの下腹部に刻んだ淫紋の呪いを発動してやろうかと思った。
だけどすずの発情している顔など誰にも見せたくない。
すずは俺を嫉妬させる天才だ。
バイト終わったらたっぷりお仕置きしないとなって思う。
「いらっしゃいませ。2名様ですね。こちらにお名前を書いてお待ちくださいませ」
「北倉ってここでバイトしてたのか。偶然だな。俺はすずちゃんとデート。悪いな」
「ちがっ——」
「すずちゃん、そこは乗るとこだぞ」
そう言って栗川は楽しそうに声をかける。
ああ、腹が立つ。
「はい。そうです。実はここで働いていました。忙しいのでこれで失礼します」
怒りを抑えて無理やり笑顔をつくってその場から立ち去る。
そうでないと嫉妬で栗川を殺してしまいそうだった。
「こちらメニューでございます。ご注文決まりましたらベルを鳴らしてお呼びください」
数分後、席へ座ったすずと栗川に俺はメニューと水を配膳する。
「北倉さんきゅー。まずはアイスコーヒーとアイスミルクティー1つ」
「かしこまりました」
すずと栗川の2人が並んで座っている姿はまさしくデートだった。
接客している間もずっと横目ですずたちの事を俺は見ていた。
***
「すーず♡♡どこ行くの??」
夜にコソコソと歩くすずを見つけた俺は空からすずに声をかける。
前にすずのお腹に刻んだ淫紋は俺にすずの居場所を教えてくれるという便利なシロモノだ。
そのおかげですずは逃げるように自分のいる女子寮から離れようとしているのがわかった。
可愛くておバカなすずにお仕置きするために俺は淫魔に変身していた。
今の俺の姿はすず以外には誰にも見えない。
「あ、綾人なんでここにいるの??」
「すずに会いたくて来たんだよ」
暗い中でもすずの怯えた顔がよくわかる。
「綾人怒ってる?」
「やだなあ、そんなわかりきってる事聞くなんて。腸煮えくりかえって仕方ないに決まっているだろう。俺がすずの事好きなの知ってて男と2人きりで遊びに行くなんて酷いと思わないか?」
すずはごめん、ごめんとだけ繰り返す。
「しかもさ、すずは俺がすずのいる女子寮に来ると思ったから友達のいるアパートに逃げようとしたよね。淫魔から逃げられるなんて本気で思っているの?」
俺はすずを後ろから抱きしめ、力を込める。
「ごめん。綾人本当にごめん。でも栗川先輩に会ったのは本当に偶然なの。最初から遊びに行く約束していたわけじゃないの」
「そう。言い訳は俺の部屋でたっぷり訊こうか」
俺はすずを抱きしめて転移魔法で俺のアパートへと移動する。
そしてベッドの上にすずを押し倒して淫魔の魔法ですずを拘束した。
どこからともなく現れたピンク色のリボンがすずの手足とベッドに絡みつく。
ピンクのリボンでベッドに拘束されたすずは仰向けに大の字になっている。
「綾人ごめん! 本当にごめん!」
俺は相当険しい顔だったのかすずは涙を流して謝ってくる。
「泣きながら謝っている顔も可愛いな。でもだーめ。俺めちゃくちゃ栗川に嫉妬してる。それに泣いているすずを見ていたらますますイジめたくなってきた♡」
俺は興奮して舌なめずりをする。
目を潤ませて怯えるすずも可愛い。これがキュートアグレッションというやつなのかな?
俺はすずの履いていた靴を脱がせる。
転移魔法で外から室内へ移動したせいで俺もすずも靴を履いた状態だったのだ。
俺が指を動かす仕草をすると俺とすずの靴はふわりと浮かび玄関へと移動していった。今の俺は簡単なものなら指先1つで動かせるようになっていた。
「綾人……あんたどうなってるの?」
「そんな怖がらないでよ。すずの美味しい精気を吸っているおかげで色々な事ができるようになったんだ」
淫魔となった俺はすずから快楽のエネルギーを摂取する事でその力を高めていた。
怯えているすずをよそに俺は彼女に死刑宣告をする。
「お仕置きエッチはじめようか♡♡」
インキュバスの力を利用して姉を身体から堕とした俺は幸せだった。
本来は決して結ばれる筈のない関係だ。
だけど淫魔の契約という形で姉の身体を支配下に置く事に成功したのだ。
姉弟だからってもう諦めはしない。
俺は自身の心に素直になる事にした。
人間だった時はツンツンとした態度で接していたけど淫魔に変わってからはすずにかなり優しくなった気がする。
もちろん俺は大学もすずと同じ帝北へと進学した。周りからは旧帝大とはいえ帝北のような地方国立ではなくもっと有名な首都圏への学校への進学も薦められた。
だけど俺はすずのそばにいたかった。
帝北なら北海道でも大きなネームバリューがある。
すずを囲い込むための社会的地位も得ることができる。
意気揚々と帝北に進学したが俺の描いていたキャンパスライフとは程遠かった。
大学生というのは暇そうに見えて意外と忙しい。特にすずは勉強もそこそこにサークル活動、バイトと予定を常に埋めていた。
さらに帝北は日本一と言われるキャンパスの広さを誇っており同じ大学でも偶然すれ違うということは滅多にない。
しかも学年や学部ごとに講義を受ける棟が違い医学部の俺と文学部のすずがキャンパスで会うことは奇跡だった。
なんとか同じサークルへ入ったものの授業のスケジュールが違うせいですずには滅多に会えなかった。
今日はすずが友人と出かけるらしい。
すずが言うには女友達らしいがすずの言うことは信用ならない。すずは今までに何度か嘘をついてきたからだ。
だから淫魔の能力の1つである透明化を使って後をつけたいところだったが生憎バイトだったのだ。
「綾人くんがバイトで入ってきてからお客さんすごい増えてね。満員御礼だよ!春休みだけじゃなくて長期バイトに切り替えないかい?」
バイト先であるカフェで制服に着替えて準備をしていると店長が話しかけてくる。
「店長ありがとうございます。普段はスケジュールの管理が難しくて」
「そうだよなあ。帝北の医学部だと忙しいからね。長期休みになったらまた考えてね。ありがとうございます」
時給がいいから春休みの期間限定で働く事にしたものの想像よりもずっと忙しい。しかも俺がバイトで入った途端に客が増えたらしい。
接客をしていると入り口のドアが開く。そして店内に入ってきた男女は見覚えのあるものだった。
入ってきたのはすずと同じサークルの栗川という男だった。
女友達なんかではなく男としかも2人きりで遊ぶ約束だったとは。
すずと俺の目が合う。
俺と目を合わせた瞬間すずの顔は真っ青になり、スッと目を逸らした。
悪いことがバレた子供みたいだった。
俺に嘘をついた事とその態度に腹が立って、今この場ですずの下腹部に刻んだ淫紋の呪いを発動してやろうかと思った。
だけどすずの発情している顔など誰にも見せたくない。
すずは俺を嫉妬させる天才だ。
バイト終わったらたっぷりお仕置きしないとなって思う。
「いらっしゃいませ。2名様ですね。こちらにお名前を書いてお待ちくださいませ」
「北倉ってここでバイトしてたのか。偶然だな。俺はすずちゃんとデート。悪いな」
「ちがっ——」
「すずちゃん、そこは乗るとこだぞ」
そう言って栗川は楽しそうに声をかける。
ああ、腹が立つ。
「はい。そうです。実はここで働いていました。忙しいのでこれで失礼します」
怒りを抑えて無理やり笑顔をつくってその場から立ち去る。
そうでないと嫉妬で栗川を殺してしまいそうだった。
「こちらメニューでございます。ご注文決まりましたらベルを鳴らしてお呼びください」
数分後、席へ座ったすずと栗川に俺はメニューと水を配膳する。
「北倉さんきゅー。まずはアイスコーヒーとアイスミルクティー1つ」
「かしこまりました」
すずと栗川の2人が並んで座っている姿はまさしくデートだった。
接客している間もずっと横目ですずたちの事を俺は見ていた。
***
「すーず♡♡どこ行くの??」
夜にコソコソと歩くすずを見つけた俺は空からすずに声をかける。
前にすずのお腹に刻んだ淫紋は俺にすずの居場所を教えてくれるという便利なシロモノだ。
そのおかげですずは逃げるように自分のいる女子寮から離れようとしているのがわかった。
可愛くておバカなすずにお仕置きするために俺は淫魔に変身していた。
今の俺の姿はすず以外には誰にも見えない。
「あ、綾人なんでここにいるの??」
「すずに会いたくて来たんだよ」
暗い中でもすずの怯えた顔がよくわかる。
「綾人怒ってる?」
「やだなあ、そんなわかりきってる事聞くなんて。腸煮えくりかえって仕方ないに決まっているだろう。俺がすずの事好きなの知ってて男と2人きりで遊びに行くなんて酷いと思わないか?」
すずはごめん、ごめんとだけ繰り返す。
「しかもさ、すずは俺がすずのいる女子寮に来ると思ったから友達のいるアパートに逃げようとしたよね。淫魔から逃げられるなんて本気で思っているの?」
俺はすずを後ろから抱きしめ、力を込める。
「ごめん。綾人本当にごめん。でも栗川先輩に会ったのは本当に偶然なの。最初から遊びに行く約束していたわけじゃないの」
「そう。言い訳は俺の部屋でたっぷり訊こうか」
俺はすずを抱きしめて転移魔法で俺のアパートへと移動する。
そしてベッドの上にすずを押し倒して淫魔の魔法ですずを拘束した。
どこからともなく現れたピンク色のリボンがすずの手足とベッドに絡みつく。
ピンクのリボンでベッドに拘束されたすずは仰向けに大の字になっている。
「綾人ごめん! 本当にごめん!」
俺は相当険しい顔だったのかすずは涙を流して謝ってくる。
「泣きながら謝っている顔も可愛いな。でもだーめ。俺めちゃくちゃ栗川に嫉妬してる。それに泣いているすずを見ていたらますますイジめたくなってきた♡」
俺は興奮して舌なめずりをする。
目を潤ませて怯えるすずも可愛い。これがキュートアグレッションというやつなのかな?
俺はすずの履いていた靴を脱がせる。
転移魔法で外から室内へ移動したせいで俺もすずも靴を履いた状態だったのだ。
俺が指を動かす仕草をすると俺とすずの靴はふわりと浮かび玄関へと移動していった。今の俺は簡単なものなら指先1つで動かせるようになっていた。
「綾人……あんたどうなってるの?」
「そんな怖がらないでよ。すずの美味しい精気を吸っているおかげで色々な事ができるようになったんだ」
淫魔となった俺はすずから快楽のエネルギーを摂取する事でその力を高めていた。
怯えているすずをよそに俺は彼女に死刑宣告をする。
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