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まさちち

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1章

side 俺様 遂に伝説の始まり?

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 「クソ~ここまでか~」
 ゲンが片膝をついて悔しがる。
「諦めるのが早すぎだぜゲン」
 声と共に上空からモンスターを真っ二つ切り裂き着地をする。

「「「「ヒデ兄(師匠)」」」」

「ここは俺に任せて先に街のみんなに知らせな」
「え、でも、二千匹はいるよ、ヒデ兄一人じゃ無理だよ」
「フフ、オイオイ俺は一人じゃないぜ、いつも共に戦ってきたこいつらがいる」
 ボックスから四本の頼れる仲間をを取り出し地面に突き刺す。

「でも」
 何かを言いたげなゲンを睨み、
「ゲン、トラン、二人は男だ、ハルナとミラを守ってやれ。それにまた後で会おうぜ」
「ヒデ兄師匠やだよ、一緒に逃げようよ」

「ハハハ、ミラいいか男には引けねえ戦いがあるのさ、それが今だ、お前には俺の全てを教えたもう、立派に回復師としてやっていけるはずだ」
「いやいや、ヒデ兄師匠がいないと出来ない」
「そんなわがまま言ってるとお天道様に笑われちまうぜ、ゲン、トラン合図したらハルナとミラを担いで走るんだ」
「うう、わかったよヒデ兄」
「おう、頼んだぜ、……今だ行け」

 嫌がるハルナとミラを担いで走るゲンとトラン
「走れ、走れ、走れ、走れ、……」
 逃げるゲン達を追う為に空を飛べる奴ら五百匹くらいが一斉に飛び上がった。
「フフ、さて、行くか、まずはザン様行こうぜ」
 地面に突き刺さっているザン様を握り力を込める。すると、モンスターの一メートルくらい手前の場所の地面から大小無数の石が飛び散る。
「フフ、お次はフウ君頼むぜ」
 フウ君を横一線に振ると無数の竜巻が生まれた。無数の竜巻は空中の石を巻き込んでモンスター達に向かっていく。空を飛んでいたモンスターはなすすべなく竜巻と石つぶてに翻弄されその数をドンドン減らしていく。

「おお~おお~、少しは風通しが良くなったったか?」
 ザン様を背中のホルダーに収め、カちゃんを抜く。
「お次少しばかり熱いぜ~」
 今度は、カちゃんを横一線に振るう。地を舐める様に無数の炎が走る。もう片方に握るフウ君を横一線に振るう。

 無数の竜巻が今度は、炎を纏い逃げ惑うモンスター達を焼いて行く。
「大方片づけたかな…………ま、そんな上手く行くわけはないか」
 持っていた、カちゃんで首の裏をやれやれとばかりにトントンと叩く。そして、後方からやって来る今の倍以上のモンスター達を睨みながら。

「まったく、楽しませてくれるぜ」

 カちゃんを背中のホルダーにしまうと、最後まで刺していたリンさんを手に取る。
「リンさん頼むね」
 フウ君とリンさんを右手と左手に持ってモンスターの大群に突っ込んでいく。リンさんの特殊能力静かなる隠蔽で認識しづらくなっている。
「フフフ、どこを見ている、俺はこっちだぜ」
 リンさんで一突き、フウ君で大量に吹き飛ばす。少しづつ前に進み中ほどまで来た。
「ザン様、行けるかい?」
 その時ザン様が笑ったような気がした。俺は全てを悟った。
「すまねえザン様」

 気にするなと言ってくれた気がした。もう一度ザン様を地面に突き刺し力を込める。”後は任せたぜ”と頭の中に響いた。次の瞬間ザン様が粉々に吹き飛んだ。さっきのとは比べ物にならないくらいの大量の石が巻き上がる。
「行くぜフウ君」
 横一線に振るう、返す刀でもう一線、俺を中心に無数の竜巻は一つの巨大な竜巻になってモンスター達に襲い掛かる。
「こいつは、ザン様の手向けだ、カっちゃん行くぜ」
カっちゃんを横一線に振るう返す刀でもう一線。炎が竜巻の中で暴れまくる。竜巻に巻き込まれたモンスターはなすすべなく倒されていく。

 その時、地面が大きく揺れた。
「な、何だ?」
「フハハハハ、やるではないか、こんな辺境にここまでの奴がいようとはな」
「なんて、魔力だ、貴様何者だ」
「フハハハハ、問われたのなら名乗らなければな、我が名は悪の四天王の死神伯爵だ」
「なに~~、四天王だと貴様の様なのがあと三人もいるのか」
「フハハハハ、私など四天王の中では最弱よ」
「な、何だと、だが、負けるわけにはいかない、子供達の未来の為にも」
「威勢はいいようだが、腕前はどうだろうな」

「行くぞ~~~~~」
 一番攻撃力の高いカっちゃんを握りしめジャンプ切り必殺の間合い。ガキンッ
「な、何だと」

 死神伯爵の数センチ手前ではじかれている。
「フハハハハ、無駄だ貴様の攻撃は届かん」
「クソ~、あと少し、あと少しパワーがあれば」
「フハハハハ、我に倒されるがよい」

「まて~、ヒデ兄助けに来たよ」
「おっと、俺もいるぜ」

 ゲンとトランが(何故か眉毛が若干太くなっている)ゲンは腕を組んでトランは片膝をついて決めポーズ取っている。
「フフフ、二人に助けられるとはな、眉毛も太くなって漢の顔になったな」
「二人だけじゃないわ」
「ハルナにミラも、フフ仕方のない奴らだぜ、行くぜ死神伯爵、俺達の攻撃を受けきれるかな」
「「「「「いけ~~~~」」」」」


 ドカッ診察台から落ちたようだ。
「いてて、あれ?診療所?あれ?」
「おはようヒデ兄師匠」
「「「ヒデ兄おはよう」」」

「うん?あれ?死神伯爵は?」
「はい?なに死神伯爵って?ヒデ兄寝ぼけてる?」

「あれ?眉毛太くないじゃん?え?ウソ夢?まさかの夢落ち?」
「何夢落ちって?後なんで眉毛凝視してるの?」

「何だよ夢かよ~~~、でも、いいな、今の夢、続き見たいのでもう一回寝ます」
「ヒデ兄師匠起きないと、二日酔いの患者さんがいっぱいいたよ」
「む~、わかったよ起きる」

 起きて洗浄をかけてサッパリする。
「よし、今日も一日頑張ろう」
「ヒデ兄寝起きでテンション高いね」

「また、続きみたいな、せめて夢の中で無双を」

追伸、ザン様ボックスにちゃんといました。

++++++++++++++
四兄弟の活躍を書きたくてつい書いてしまった。
ヒデさんにはそんな能力はついていません。


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