スタートライン

もちだ すしの

文字の大きさ
182 / 240

181

しおりを挟む



「っ………はぁ………涼もうやばい…でる……」

イきそうなのか苦しそうな顔で口から抜いた光生はまた俺に気を遣っているらしい。

「光生のばか……このままがよかったのに……」

「だめ。すごい出るから絶対気持ち悪くなる。」

そんなの絶対にならない。結局最後まで気持ちよくさせることができなかったことが寂しくてまた泣きそうになれば光生は困った顔で微笑む。

「本当涼には敵わないね。」

そう言ってさっきよりもグッと喉に当たるくらいに奥まで突っ込まれた瞬間に俺はイってしまった。

「んんっー!!っはぁ………あっ……」

「なんで涼がイってんの。そういうのすっごい興奮してひどいことしたくなるからやめてよ。」

だって苦しいのが気持ちよかったんだからしょうがない。イっている俺のことを気にせず光生は強引に喉の奥まで突いてくるからいつもとは違う少し乱暴な感じに胸が苦しいほどときめいてしまう。

「………イく…っ…んっ…!」

それからすぐにイってくれた光生のものからは俺の口から溢れてきそうなくらいたくさん出してくれた。

「んぅ………光生のいっぱい……」

「んっ……だから言ったじゃん。絶対気持ち悪くなるって。」

だから俺はそんなことなってない。見せつけるようにゴクンッと全部飲み込めば光生は驚いた顔で見てくる。

「は?全部飲んだの!?」

こんなに焦っている光生を見るのは初めてだ。

「うん!光生のやっぱりなんか甘い気がする!それに全然気持ち悪くなってないよ!」

「……さっき俺とキスしたから生クリームの味が口の中に残ってたんでしょ。」

なぜか顔を赤くしている光生はそう言って頭をポンポンと撫でてくれる。

「舐めてくれてありがと。すごい嬉しかった。」

こんなことですごく幸せそうに笑うなんてずるい。口元をティッシュで拭いてくれる光生にギュッと抱きつく。

「光生大好き……後でお尻も気持ちよくして…」

「今からでいいじゃん。すっごい気持ちよくしてあげる。」

そう言ってズボンに手をかける光生を必死に止める。だってまだ夢ちゃんからもらった下着を着ていないし今ここでしてしまうと夜まで体力は絶対に残らない。

「だ、だめっ!今は絶対だめ!!」

「なんで?部屋も暗くするし気になるならシャワー浴びてもいいしケーキだって冷蔵庫に入れるから。それでもだめ?」

心が痛くなるからそんな切なそうに言わないでほしい。拒否したわけではないし俺だって今すぐにしたいけどまだ何の準備もしていない。

「……だめ……夜にいっぱい激しいのしたいから今すると俺、光生みたいに体力ないしできなくなっちゃう……ごめんね……」

変に誤魔化すよりも正直に伝えたほうが良い気がしたけど実際言ってみるとどう思われるか不安で顔を見れない。

「……なんで毎回かわいさを超えてくるの?」

寝ている俺の上にドサっと倒れ込んできた光生は首元に顔をグリグリと押し付けてくる。

「……光生?もしかして怒った?」

どうしよう。これ以上は光生にがっかりしてほしくない。

「うん、怒った。涼がかわいいことばっかりするからすっごい怒ってる。」

ふふっとご機嫌に笑う光生は怒っていると言ったのに何度も嬉しそうにキスしてくる。

「んっ……ちょっと………もうそれで終わり!」

「やだ。まだ涼とキスしたい。」

光生は何度もちゅっと軽いキスを繰り返す。

「んぅ!……もうっ……ケーキ食べるからまた後で……」

「ふふっ、後ですっごい激しいのするんだもんね。楽しみ。」

いや、あんまり期待しないでほしいしそんなに楽しみにされるとプレッシャーになる。

「ケーキ食べたら一緒にお風呂入ろ。涼のここ、このままじゃ気になるでしょ?」

そう言って俺のものを緩く揉んでくる光生は優しいのかいじわるなのかわからない。

「んんぅっ…!……だめ……1人で入る!」

「は?なんで?絶対に無理。」

そんなこと言われたって光生の目の前であんな恥ずかしい下着なんて着れば絶対に着替えるところをガン見してくるだろうしそれは恥ずかしすぎる。そんな俺の事情なんて知らない光生はいつも通りどんどん不機嫌になっていく。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

ふたなり治験棟

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

処理中です...