君の声、君の姿

ヒロキ

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ノートテイカー

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「あ、あの、すいません!新入生オリエンテーションの会場は、、、」
 大学の入学式後の日。僕は新入生受付で大学の案内図を受け取った。その案内図を見ながらオリエンテーション会場に向かうけど、初めてこの大学に来る人にとっては最初の難関と思える程簡単ではない。なんせ学生が千を越える、いわゆるマンモス校だったからだ。
案内図を見ながら会場の近くまで来ている事を確認する。そんな時、僕の横を一人の女性が横切った。僕は咄嗟に声を掛けた。
「あ、あの、すいません!新入生オリエンテーションの会場は、、、」
聞こえていなかったのかもう一度呼びかける。
「あの!すいません!」
その女性は二度目の呼びかけにも素通りだった。
(なんなんだよ、、。人見知りか?それにしても程があるぞ)
そう思って手に持っている案内図に視線を落とす。
(この辺がオリエンテーション会場のはずなんだけどなぁ)
なんども案内図に視線を落として10分程経った時、偶然にも会場に辿り着いた。
(あっぶな。入学早々遅刻なんてごめんだな)

  「----よって、君達新入生には充実した4年間を送ってもらいたい。以上だ」
多分、役職を持った教授だろう。お手本の様な長い話が終わった。
「あぁ、それと。新入生の一人から話があるそうだ」
そう言って教授が手招きすると一人の学生が教壇に立った。
(あ、あいつ。さっきの。なんでスケッチブックなんか)
その学生はスケッチブックを開いた。スケッチブックを開くと小学生が描いたような絵と一緒に【ノートテイカーを探しています】と書かれていた。スケッチブックを閉じると小さく頭を下げて席に戻って行った。
「えー、では授業は明日から始まるので。いつまでも高校生気分のままにならないように。これからは全て自己責任になりますので」
その一言が終わると会場の学生全員が席をたった。
(あれ、あの女性は、、)
何故か無意識にさっきの女性を探していた。会場の出入り口で何かを配っていた。僕もその何かを手にした。手にしたのはA 4サイズ程の紙に【ノートテイカーとは】と書かていた。【ノートテイカーとは、耳の聞こえない人の代わりに内容を伝ええる事です】とだけ書かれていた。
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