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24、同好会
しおりを挟むピーンポーン
「はーい…あ」
ドアを開けたらクラスのマドンナ高橋さんと中村さん、山田先輩がいた。
「ちょっと」
「は、はい」
「来なさいよ」
こうして俺は慎二同好会というのの集会に無理矢理、連れてかれてしまった。
「さぁ、今日はお客様が来ておりますわよ」
俺は席に座らせられた。
「…報告会の前に、このお方の紹介をさせてもらいますね」
皆んなの前に立たされた。
(慎二同行会なんてものがあったとは…)
「このお方は佐藤雪!慎二の親友。幼稚園からの幼馴染です」
「ずるーい!私も幼馴染になりたかった~!」
「親友にしては構ってもらってないんじゃない?」
くすくすと笑う声がする。
(ナニコレコワスギル…ハヤクカエリタイ)
「私たちがアピールをしようと思うと大体この方がいらっしゃる!私はおかしいと思い調べました。すると、凄いことが分かりました」
「何?早く言ってよ~!」
(まさか、恋人ってことがバレた?リンチされるかも…)
「この人は…慎二のことが好きなんです!」
「な、何だと?!男も虜にする慎二…流石」
「私たちと同じってわけね」
「そうなんです!ということで、貴方をこの会に誘おうと思っています!」
なんか、勝手に事が進んでる?
「さぁ、入りましょう!ここに入ったら貴方の邪魔をすることもないし、お互いに協力し合って慎二さんにアピールができますよ!」
(確かに、邪魔されてばっかだったもんね…)
でも俺は断った。俺たちは付き合ってるわけだし、アピールとか協力とかも必要ない。
「別にいいです」
「……そうですか、残念です」
「あーあ、断っちゃったね」
「……」
すると、俺の服をはさみで切り裂かれる。
「え、ちょ!やめて!」
「……」
俺は必死で抵抗するものの、数に敵わない。
「嫌!」
「…慎二さんに見せましょうか?今の顔」
カシャという音がした。すると、高橋さんが俺の携帯を持っていた。
「やめてよ!」
「…フフ、残念」
送信ボタンを目の前で押された。俺の顔は酷く怯えていて、目が潤んでいる。
まさに、犯されているような写真。
「うーん、そうね」
俺はもう抵抗をやめた。すると、男の人がやってきた。
「っ!助けて!お願い…助けて」
「ふーん…意外と可愛いじゃん」
俺の顔を掴んで、ジロッと見られる。
「…助けて」
「ヘンリー」
「はいはい、分かってるって」
ヘンリーと呼ばれた男に手を掴まれる。
「じゃあ、送ってあげるね。お家どこ?」
「え…あの」
「ちょっと貴方!何やってるのよ!」
「ん?家まで送ってあげるの」
ニヤリと笑うその人に俺は何故だか既視感を覚えた。
「あの…もしかして、健斗くん?」
「正解!雪兄大丈夫だった?」
「な、なんで?…」
「たまたま、雪兄が連れてかれてくの見たからさ。怪我してない?あ!ここ血が出てる」
ハサミのせいか胸から血が出ている。健斗くんはハンカチで傷を塞いでくれる。
「ありがとう。健斗くん…」
「ううん、雪兄が無事で良かった」
「にしても、その格好すごいね」
健斗くんは髪をオールバックにしてサングラスをかけている。
「うん。急いだから雑な変装だけどね」
「フフ」
そのまま送ってもらった。健斗くんは最後まで優しくしてくれた。
「はい、これ」
「あ!俺の携帯…どうやって?」
「油断してる間にね」
「健斗くん!本当にありがとう!」
すると、健斗くんが俺の頬にキスをした。
「へ?!」
「今度、ご褒美期待してるよ」
それじゃと言って健斗くんは帰ってしまった。俺はキスの意味を考えていた。
昔も、よくキスされた。
「あ!メッセージ取り消さなきゃ!」
写真を取り消そうとすると電話がかかってきた。
『雪?!大丈夫?今、学校にいるよね?何かされてない?』
「だ、大丈夫…健斗くんが助けてくれたから」
『健斗?…チッ、とにかく今どこ?』
「家にいる」
『行くから』
そう言われて電話が切れてしまった。慎二は怒ってるような心配してるような。
とりあえず、心配してくれた事が伝わって、嬉しかった。
ピーンポーン
数分もたたないうちにインターホンがなった。
「慎二!速かったね」
「走ったからね」
慎二は汗をかきながら、息を荒くした。
「入って」
「お邪魔します」
俺の部屋に行くと、慎二は俺の体を隅々まで見た。
「ここ、怪我してるじゃん」
「ハサミで服切られた時かな?」
「…誰にやられたの?」
くると思っていた。多分、本当のことを言っても信じてもらえない。
それどころか、俺が嫌われてしまうだろう。
「その…男の人」
「どんな見た目だった?何歳くらい?声は?」
「見た目は…お、オールバックにサングラスをかけてて、えっと」
思わず、健斗くんの変装していた時の見た目を言ってしまった。
「あんまり、覚えてないしもう大丈夫。心配してくれてありがとう」
「…雪」
「うわっ」
ぎゅっと抱きつかれて、頭を肩にぐりぐりと擦りつける。
「無事で良かった…」
慎二は俺にキスをした。いつもより、甘いキスに俺は少しだけ、あの同好会に感謝したのであった。
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