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1-3話.努力は死んでもやり続ける!
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前回までのあらすじ!
タイムパトロールはポンコツだった!色々間違えて帰れなくなっちゃったから、俺の家の居候になることに!?
まあそんなアホの子の事は置いといて...
2度目の人生で初めての登校!ただ、久しぶりにテストをしてみたが、
国語と英語しかできん!なんなら数学は現役の時よりもできない!?
体育に関しては現役の時の運動能力のままでポンコツだし...
よし!とりあえずは基礎能力を鍛えるぞ!!
え!?お前勉強も運動もできるの!?
_________________
「ここですか...?」
「仕方ないだろ、そもそも今まで学校に行ってたんだぞ」
「まあ、仕方ないですね...」
とりあえず家に一度帰った俺達はとりあえず柏崎を泊める予定の空き部屋に来ていた。
ま、空き部屋って言ってももう物置になっていた所だ。当然埃まみれの部屋。そりゃ引くだろうけど、
即興で空いてた部屋なんてこれくらいしかない。
「ま、俺も片付け手伝うから、一緒に頑張ろうぜ」
「...この部屋片づけるので今日一日使っちゃいますよ。仕方ないですね」
ん?柏崎はぽっけから何かを取り出した。あれは...なんだ?小さくて丸くて平たい透明なシール?コンタクトレンズか?いや凹凸してないし...
「これをドアノブの陰になっている所にくっつけて...これでよし!」
「うお!なんだこれ!?」
再びドアを開けると、そこはテントの中でした...ってなんだこれ!?すげぇ!!
「これは小さいスイッチになっていて、これをドアノブのどこかに取り付けることで、一つの扉から複数の部屋に行くことができるようになります」
「すげぇ...あれ?だったら適当な家のドアノブにくっつけてそこに住めばいいじゃねぇか、俺から許可貰う必要ないじゃん」
「これは使い捨てで、その場所が自分が所有している場所判定じゃないと使えないんです。私は貴方にこの部屋の所有権を貰ったのでこの部屋に切り替わったんですよ、じゃないとこのスイッチを悪用して犯罪者の隠れ場所になったりするでしょう?それにこのスイッチ自体かなり高い代物ですしね」
「いくらくらいなんだ?」
「三億円です」
「たっか!?」
こんなに高いのか...未来にもいろいろあるんだなぁ...
「そんなことよりもです。ランニングに行くんでしょう?さっさと準備しますよ」
「ん?あんなに反対してたのに、今度はやけに乗り気だな」
「大きく歴史が変わる事には反対ですけど、努力することには大賛成なんです。私も貴方みたいな時がありましたから」
「...お前にもいろいろあるんだなぁ」
「それよりも、川沿いで走るんでしょ?早く行きますよ」
...こいつ、柏崎は日本で一番の大学に行き、タイムパトロールになった。すごい、素直に尊敬する。だが、タイムマシンの製造や使用を禁止されている世界で、タイムパトロールになるまでに果たしてどれくらい努力してきたのだろうか。
...人生がこれからというときに、俺と合ったことでこの時間軸に滞在しないといけなくなった彼女は、どんな気持ちなのだろうか。
「...ん?どうしました?」
...柏崎を元の時空に戻す方法も考えなければ、
「なんでもない。よっしゃ!!行くぞぉぉぉぉぉ!!!!!」
「ちょっと!!なんであなたはそうテンションの振り幅がおかしいんですか!!!」
今は基礎能力の向上だ!頑張るぞ!!!
................................
.......................
..................
「さてと...来ました!!この川!!懐かしいぃ...俺の時代ではもう草やゴミで綺麗じゃなくなってたからこんなきれいな川見るの久しぶりだ...」
「貴方のいた未来ではそんな感じなんですね、私の未来ではそこら辺の問題はもう解決されてますよ」
綺麗だ...そうそう、この川には冬になったら鳥が大量発生するんだよなぁ...
「干渉に浸ってる場合じゃないですよ、日が暮れる前に終わらせるんですから」
「よし!行くぞ!」
俺は思いっきりクラウチングスタートの体勢を取る。
「ちょっとちょっと!なんでクラウチングスタートの体制をとるんですか!」
「え?ダメか?」
「ランニングでは早く走る必要ありません!そもそもクラウチングスタートって短距離走で早く走るための体制ですよ!?」
「じゃあ、普通にポーズとか関係なく、普通に走り始めていいのか?」
「確かに普通の人ならそうですね。でも貴方は違います。貴方は基礎的な体力が無さすぎますから」
この際何故俺の体力が無さすぎることを知っているかは置いておこう。
「じゃあまずはどうするんだ?」
「腕と足だけランニングしてる風にポーズするんです。大袈裟に!足と手を動かす!そうする事で体を慣れさせていくんです」
「なるほど!」
言われた通りに足と手を動かす…あれ?
「未来でもこういうのは変わらないんだな、もっと未来っぽい鍛え方があると思ってた」
「未来でも過去でも、基礎トレーニングは変わりませんよ。自分に合った有酸素運動と無酸素運動を毎日繰り返す。それが人間の体と心を成長させていくんです」
「なんかやる気出てきたな!それでどこまで行くんだ?」
「この川から中央の街までですね、距離にして5kmって所でしょうか」
「結構長いんだな」
「本当はそこまで行って休まず戻っていきたいところですけど、まずは体を慣れさせるところまでなので」
「よしわかった!やるぞー!!!」
1!2!と大袈裟に体を動かす。なんかマリオみたいだな。
................................
.......................
..................
「ぜぇ…ぜぇ…」
辛い…これ案外辛い…なるほど…これが出来ないと普通にランニングなんて無理だな…
「まだ2キロ、半分も行ってないですよ。頑張ってくださいー」
「了解…」
とりあえず…ここを乗り越えて…ってあれ?
「あんなのあったっけ」
橋の下に小さな小屋なんて
「こら!よそ見しないでください!」
「イエス!マム!」
「マムじゃありません!」
そんなこと気にしてる余裕ない!とりあえず走り切るぞ!
................................
.......................
..................
「疲れだぁ…」
俺は5kmを走り切った…いやガチで疲れる…正直今は体も起き上がれない、水も飲まないほど疲れている。
「ランニングの後は足のマッサージを忘れずしてくださいね。筋肉固まっちゃってるので」
「オス…」
…やっぱ体うごかねぇ、どうすっかなこれ
「全く、本当に体力ないですね…ほら起きてください」
柏崎の力を借りてなんとか起き上がる。確かに俺はまだまだ体力はないようだ。
「少し休んだら今日はバスで帰ります。ですが明日からは朝4時からここまでランニングをして、30分休んだ後に来た道を戻ってもらいますからね」
「おー…任せとけ…ゲボゲボ!!」
「あーもう!元気はいいのに体力がないって…ちょっと待っててください!」
「ちょ…どこに…」
俺今動けないんだけど…
................................
.......................
..................
3分ほどで柏崎は戻ってきた。スーパーのレジ袋を持って、と言うかそうか今ってスーパーの袋無料なのか…
「これ飲んでください」
と言われ投げ渡される。これは…プロテイン?あれ?この時代ってもうプロテインコンビニにあるのか?
「今日から毎日、運動後にはこれを飲んでください」
「…中学の頃の小遣い月2000円なんだけど…」
「今は物価高も起きてませんし消費税も5%、まだ筋トレブームも来てませんからプロテインはスーパーで90円くらいで買えます」
…え!?マジか!そんなに安いのか!?
「とりあえずランニングの後と筋トレの後にこれを飲んでください。2000円だったら11日は持ちますから」
「とりあえず、了解…体力戻ってきた…」
よし…立てる…よろけるが歩けるな、5分でこれくらいだから30分休んだらまた走れるようになる…気がしない。
「体力作りって慣れるまでするしかないんですよね。だから結構辞めちゃう人が多いんですよ…まあ貴方は問題なさそうですけど」
「当然だ!俺は人生を変えるんだ!変えるために体力をつけろって言うなら!やってやる!」
燃えてきたぞ!!!帰って筋トレだ!
「あ、バスの時間は後3分なのでバス停まで全力で走ってください」
「え?」
「はい、よーいどん!」
「うおおおおお!やってやらあああああ」
この後、なんとか全力で走って、ギリギリでバスに間に合った。
さすが警察…訓練には容赦がない…
バスの中で俺は眠るように気絶した。
................................
.......................
..................
「さてと、筋トレの前にまずは勉強です。と言っても、数学と社会と国語、あと理科を教えていきますね」
「よろしくお願いします!」
俺は正座をする。ちなみに勉強部屋は柏崎と俺の部屋以外にあるもう一つの部屋ここは母親の部屋だが、今は全くと言っていいほど使われていない。
俺の部屋の二倍以上あるので、運動にも勉強にも丁度いいと、ここを使うことになった。
『何かを努力する時に、自分の部屋は使っちゃいけません。やる気が消えちゃうので』
と言っていた。母親の部屋には机しか置いてないから、本当に丁度いい部屋だ。
「さてと、社会と理科は教科書の内容を覚えてください」
「あれ?参考書とかはいらないのか?」
「高校レベルだと必要ですけど、まだ中学レベルなので、まだ使いません!丸暗記してください」
「了解です」
「さてと、国語ですが、貴方の部屋で使われていない漢字のドリルがあったので、これをひたすらやってください」
「文法はやらなくていいのか?」
「さっきも言いましたが、中学レベルは言うなればその分野の基礎、貴方は中学一年生なので数学以外は大丈夫です。漢字は暗記なので楽だからドリルを使うだけで、言っちゃえば教科書の後ろのページの漢字の一覧表を使っても大丈夫です」
「なるほど」
「次に数学なんですが…これは基礎の基礎、算数がある程度できてないと解けません。貴方は数学が0点という基礎の基礎もできてない状態です」
やっぱりそうなのか…レジ打ちとかはできるんだけどなぁ…
「だからといって小学校の教科書を使っても間に合いませんし、トリルを買うお金もありません。なので!今日はこれを使います!」
てってれてってってーという効果音が聞こえてきそうな感じで出してきたのは、SPI3と書かれた本だった。
「これは?」
「会社に入社する為の試験のうちの一つ、筆記試験の問題集ですね。この部屋に置いてありました。三年前のですけど」
「いや、それは分かるんだが」
新卒入試で使うものだから、中1のレベルよりも高いんじゃないのか?
「SPI3は小学校レベルの問題も多いんですよ、テストを見たところ、中学校で習う計算式は仕方ないとして、文章問題は小学校レベルでも解けるものがありました。貴方は文章を読むと諦める癖があるみたいなので、まずは文章問題を鍛えます」
「…つまりどう言うことってばよ」
「何故いきなり…こほん、例えばこんな問題があります」
『猫、犬、牛、豚、鶏の5人で徒競走をした。5人の順位について次のことが分かっている。
ⅰ)牛の順位は、豚より上である
ⅱ)鶏の順位は、牛よりも上だが、1着ではなかった
ⅲ)犬の順位は、猫より上である
ⅳ)同着の順位の者はいない
(1)次のア、イ、ウの推論のうち、必ず正しいものをすべて選びなさい。
ア犬は1着である
イ豚は5着である
ウ2着は猫または鶏である』
「さて!答えはなんでしょうか!」
えぇ…っと、牛は豚より早いんだろ?鶏は牛より早いけど一位じゃなくて…
「わかんねぇ~さすが社会人の問題」
「これ公式なんて使わなくても解けますよ?」
「え!?」
「よく見て、冷静に解いてみてください」
…ええっとまずは鶏←牛←豚の順番になるんだろ?そして犬←猫の順番になる…あっ!?
「アとウが正解だ!」
「はい、正解です。これを1分以内で出来るようになって下さい」
「え!?それくらいで解けたんじゃないのか!?」
「残念ながら10分かかってます」
時間の流れってはやいなぁ…
「とりあえずはこんな感じですかね、あと漢字は起きてからすぐやって下さい。社会と理科は学校での休み時間に、数学は帰ってきてからやって下さい」
「イエス!マム!」
「マムじゃありません!…ちなみに数学は50分、それ以外は30分やって下さい。いいですね!」
「イエス!マム!」
「だからマムじゃありません!」
................................
.......................
..................
「んー…終わったー」
いやはやガチで疲れた。今何時くらいだろうか、日は沈んでいるから7時くらいか?
「お疲れ様です。10分休憩した後、筋トレをしちゃいましょう」
「おー…けー…」
なるほど…こりゃ辛い…だが!これを習慣化することができれば!後からすごく楽になる!
「…驚きました、正直弱音の一つでも吐くと思っていました」
「弱音か…」
『俺が何やっても無駄だ』
確かに戻ってくるまでの俺は言い訳ばかりしていたな。
多分、それが俺の本質なのだろう。言い訳ばかりで何もやらず、何かを始めたとしてもすぐに辞めてしまう。
でも
「弱音ばかり吐いていたら何も変わらないんだ。俺が頑張るのは、お前がいてくれるからなんだよ」
「…私ですか?」
多分だが、あいつが手伝ってくれなかったら俺はまずは何から始めるかを考える所から始めていただろう。
考えているうちに満足して眠っていたかもしれない。そんな俺に明確な道を示してくれた。それに
「…ありがとう!柏崎!お前のおかげで俺は努力を続けることができる!」
「…別にいいですよ。前も言いましたが、私は努力する人が好きなんです。だから貴方を手伝います。それに貴方は住む場所も提供してくれましたしね」
…こいつは俺に期待してくれている。
俺は一周目の人生では沢山の人の期待を裏切ってきた。
だから、もう裏切りたくない。
俺に期待してくれているこいつを裏切りたくないんだ!
「よし!やるぞおおお!!!メニューはどんな感じだ!」
「まずは腕立て100回、常態起こし100回、スクワット100回です。これを3週間続けますよ」
「うおおおお!!!」
「ちょっと!家の中を走らないでください!」
これからだ!俺の成り上がり人生が始まるんだ!
……………………
「全身いってえええええ!!!」
「当たり前でしょう。元々運動してなかった体に負荷を与えたんです。筋肉痛にもなりますよ」
「ちょっと待て!今日のトレーニングは!?」
「休みですね、今日は安静にしてください。」
「くそ…くっそおおおおおおおお!」
…どうやら、道は長そうだ。
タイムパトロールはポンコツだった!色々間違えて帰れなくなっちゃったから、俺の家の居候になることに!?
まあそんなアホの子の事は置いといて...
2度目の人生で初めての登校!ただ、久しぶりにテストをしてみたが、
国語と英語しかできん!なんなら数学は現役の時よりもできない!?
体育に関しては現役の時の運動能力のままでポンコツだし...
よし!とりあえずは基礎能力を鍛えるぞ!!
え!?お前勉強も運動もできるの!?
_________________
「ここですか...?」
「仕方ないだろ、そもそも今まで学校に行ってたんだぞ」
「まあ、仕方ないですね...」
とりあえず家に一度帰った俺達はとりあえず柏崎を泊める予定の空き部屋に来ていた。
ま、空き部屋って言ってももう物置になっていた所だ。当然埃まみれの部屋。そりゃ引くだろうけど、
即興で空いてた部屋なんてこれくらいしかない。
「ま、俺も片付け手伝うから、一緒に頑張ろうぜ」
「...この部屋片づけるので今日一日使っちゃいますよ。仕方ないですね」
ん?柏崎はぽっけから何かを取り出した。あれは...なんだ?小さくて丸くて平たい透明なシール?コンタクトレンズか?いや凹凸してないし...
「これをドアノブの陰になっている所にくっつけて...これでよし!」
「うお!なんだこれ!?」
再びドアを開けると、そこはテントの中でした...ってなんだこれ!?すげぇ!!
「これは小さいスイッチになっていて、これをドアノブのどこかに取り付けることで、一つの扉から複数の部屋に行くことができるようになります」
「すげぇ...あれ?だったら適当な家のドアノブにくっつけてそこに住めばいいじゃねぇか、俺から許可貰う必要ないじゃん」
「これは使い捨てで、その場所が自分が所有している場所判定じゃないと使えないんです。私は貴方にこの部屋の所有権を貰ったのでこの部屋に切り替わったんですよ、じゃないとこのスイッチを悪用して犯罪者の隠れ場所になったりするでしょう?それにこのスイッチ自体かなり高い代物ですしね」
「いくらくらいなんだ?」
「三億円です」
「たっか!?」
こんなに高いのか...未来にもいろいろあるんだなぁ...
「そんなことよりもです。ランニングに行くんでしょう?さっさと準備しますよ」
「ん?あんなに反対してたのに、今度はやけに乗り気だな」
「大きく歴史が変わる事には反対ですけど、努力することには大賛成なんです。私も貴方みたいな時がありましたから」
「...お前にもいろいろあるんだなぁ」
「それよりも、川沿いで走るんでしょ?早く行きますよ」
...こいつ、柏崎は日本で一番の大学に行き、タイムパトロールになった。すごい、素直に尊敬する。だが、タイムマシンの製造や使用を禁止されている世界で、タイムパトロールになるまでに果たしてどれくらい努力してきたのだろうか。
...人生がこれからというときに、俺と合ったことでこの時間軸に滞在しないといけなくなった彼女は、どんな気持ちなのだろうか。
「...ん?どうしました?」
...柏崎を元の時空に戻す方法も考えなければ、
「なんでもない。よっしゃ!!行くぞぉぉぉぉぉ!!!!!」
「ちょっと!!なんであなたはそうテンションの振り幅がおかしいんですか!!!」
今は基礎能力の向上だ!頑張るぞ!!!
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「さてと...来ました!!この川!!懐かしいぃ...俺の時代ではもう草やゴミで綺麗じゃなくなってたからこんなきれいな川見るの久しぶりだ...」
「貴方のいた未来ではそんな感じなんですね、私の未来ではそこら辺の問題はもう解決されてますよ」
綺麗だ...そうそう、この川には冬になったら鳥が大量発生するんだよなぁ...
「干渉に浸ってる場合じゃないですよ、日が暮れる前に終わらせるんですから」
「よし!行くぞ!」
俺は思いっきりクラウチングスタートの体勢を取る。
「ちょっとちょっと!なんでクラウチングスタートの体制をとるんですか!」
「え?ダメか?」
「ランニングでは早く走る必要ありません!そもそもクラウチングスタートって短距離走で早く走るための体制ですよ!?」
「じゃあ、普通にポーズとか関係なく、普通に走り始めていいのか?」
「確かに普通の人ならそうですね。でも貴方は違います。貴方は基礎的な体力が無さすぎますから」
この際何故俺の体力が無さすぎることを知っているかは置いておこう。
「じゃあまずはどうするんだ?」
「腕と足だけランニングしてる風にポーズするんです。大袈裟に!足と手を動かす!そうする事で体を慣れさせていくんです」
「なるほど!」
言われた通りに足と手を動かす…あれ?
「未来でもこういうのは変わらないんだな、もっと未来っぽい鍛え方があると思ってた」
「未来でも過去でも、基礎トレーニングは変わりませんよ。自分に合った有酸素運動と無酸素運動を毎日繰り返す。それが人間の体と心を成長させていくんです」
「なんかやる気出てきたな!それでどこまで行くんだ?」
「この川から中央の街までですね、距離にして5kmって所でしょうか」
「結構長いんだな」
「本当はそこまで行って休まず戻っていきたいところですけど、まずは体を慣れさせるところまでなので」
「よしわかった!やるぞー!!!」
1!2!と大袈裟に体を動かす。なんかマリオみたいだな。
................................
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「ぜぇ…ぜぇ…」
辛い…これ案外辛い…なるほど…これが出来ないと普通にランニングなんて無理だな…
「まだ2キロ、半分も行ってないですよ。頑張ってくださいー」
「了解…」
とりあえず…ここを乗り越えて…ってあれ?
「あんなのあったっけ」
橋の下に小さな小屋なんて
「こら!よそ見しないでください!」
「イエス!マム!」
「マムじゃありません!」
そんなこと気にしてる余裕ない!とりあえず走り切るぞ!
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「疲れだぁ…」
俺は5kmを走り切った…いやガチで疲れる…正直今は体も起き上がれない、水も飲まないほど疲れている。
「ランニングの後は足のマッサージを忘れずしてくださいね。筋肉固まっちゃってるので」
「オス…」
…やっぱ体うごかねぇ、どうすっかなこれ
「全く、本当に体力ないですね…ほら起きてください」
柏崎の力を借りてなんとか起き上がる。確かに俺はまだまだ体力はないようだ。
「少し休んだら今日はバスで帰ります。ですが明日からは朝4時からここまでランニングをして、30分休んだ後に来た道を戻ってもらいますからね」
「おー…任せとけ…ゲボゲボ!!」
「あーもう!元気はいいのに体力がないって…ちょっと待っててください!」
「ちょ…どこに…」
俺今動けないんだけど…
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3分ほどで柏崎は戻ってきた。スーパーのレジ袋を持って、と言うかそうか今ってスーパーの袋無料なのか…
「これ飲んでください」
と言われ投げ渡される。これは…プロテイン?あれ?この時代ってもうプロテインコンビニにあるのか?
「今日から毎日、運動後にはこれを飲んでください」
「…中学の頃の小遣い月2000円なんだけど…」
「今は物価高も起きてませんし消費税も5%、まだ筋トレブームも来てませんからプロテインはスーパーで90円くらいで買えます」
…え!?マジか!そんなに安いのか!?
「とりあえずランニングの後と筋トレの後にこれを飲んでください。2000円だったら11日は持ちますから」
「とりあえず、了解…体力戻ってきた…」
よし…立てる…よろけるが歩けるな、5分でこれくらいだから30分休んだらまた走れるようになる…気がしない。
「体力作りって慣れるまでするしかないんですよね。だから結構辞めちゃう人が多いんですよ…まあ貴方は問題なさそうですけど」
「当然だ!俺は人生を変えるんだ!変えるために体力をつけろって言うなら!やってやる!」
燃えてきたぞ!!!帰って筋トレだ!
「あ、バスの時間は後3分なのでバス停まで全力で走ってください」
「え?」
「はい、よーいどん!」
「うおおおおお!やってやらあああああ」
この後、なんとか全力で走って、ギリギリでバスに間に合った。
さすが警察…訓練には容赦がない…
バスの中で俺は眠るように気絶した。
................................
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「さてと、筋トレの前にまずは勉強です。と言っても、数学と社会と国語、あと理科を教えていきますね」
「よろしくお願いします!」
俺は正座をする。ちなみに勉強部屋は柏崎と俺の部屋以外にあるもう一つの部屋ここは母親の部屋だが、今は全くと言っていいほど使われていない。
俺の部屋の二倍以上あるので、運動にも勉強にも丁度いいと、ここを使うことになった。
『何かを努力する時に、自分の部屋は使っちゃいけません。やる気が消えちゃうので』
と言っていた。母親の部屋には机しか置いてないから、本当に丁度いい部屋だ。
「さてと、社会と理科は教科書の内容を覚えてください」
「あれ?参考書とかはいらないのか?」
「高校レベルだと必要ですけど、まだ中学レベルなので、まだ使いません!丸暗記してください」
「了解です」
「さてと、国語ですが、貴方の部屋で使われていない漢字のドリルがあったので、これをひたすらやってください」
「文法はやらなくていいのか?」
「さっきも言いましたが、中学レベルは言うなればその分野の基礎、貴方は中学一年生なので数学以外は大丈夫です。漢字は暗記なので楽だからドリルを使うだけで、言っちゃえば教科書の後ろのページの漢字の一覧表を使っても大丈夫です」
「なるほど」
「次に数学なんですが…これは基礎の基礎、算数がある程度できてないと解けません。貴方は数学が0点という基礎の基礎もできてない状態です」
やっぱりそうなのか…レジ打ちとかはできるんだけどなぁ…
「だからといって小学校の教科書を使っても間に合いませんし、トリルを買うお金もありません。なので!今日はこれを使います!」
てってれてってってーという効果音が聞こえてきそうな感じで出してきたのは、SPI3と書かれた本だった。
「これは?」
「会社に入社する為の試験のうちの一つ、筆記試験の問題集ですね。この部屋に置いてありました。三年前のですけど」
「いや、それは分かるんだが」
新卒入試で使うものだから、中1のレベルよりも高いんじゃないのか?
「SPI3は小学校レベルの問題も多いんですよ、テストを見たところ、中学校で習う計算式は仕方ないとして、文章問題は小学校レベルでも解けるものがありました。貴方は文章を読むと諦める癖があるみたいなので、まずは文章問題を鍛えます」
「…つまりどう言うことってばよ」
「何故いきなり…こほん、例えばこんな問題があります」
『猫、犬、牛、豚、鶏の5人で徒競走をした。5人の順位について次のことが分かっている。
ⅰ)牛の順位は、豚より上である
ⅱ)鶏の順位は、牛よりも上だが、1着ではなかった
ⅲ)犬の順位は、猫より上である
ⅳ)同着の順位の者はいない
(1)次のア、イ、ウの推論のうち、必ず正しいものをすべて選びなさい。
ア犬は1着である
イ豚は5着である
ウ2着は猫または鶏である』
「さて!答えはなんでしょうか!」
えぇ…っと、牛は豚より早いんだろ?鶏は牛より早いけど一位じゃなくて…
「わかんねぇ~さすが社会人の問題」
「これ公式なんて使わなくても解けますよ?」
「え!?」
「よく見て、冷静に解いてみてください」
…ええっとまずは鶏←牛←豚の順番になるんだろ?そして犬←猫の順番になる…あっ!?
「アとウが正解だ!」
「はい、正解です。これを1分以内で出来るようになって下さい」
「え!?それくらいで解けたんじゃないのか!?」
「残念ながら10分かかってます」
時間の流れってはやいなぁ…
「とりあえずはこんな感じですかね、あと漢字は起きてからすぐやって下さい。社会と理科は学校での休み時間に、数学は帰ってきてからやって下さい」
「イエス!マム!」
「マムじゃありません!…ちなみに数学は50分、それ以外は30分やって下さい。いいですね!」
「イエス!マム!」
「だからマムじゃありません!」
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「んー…終わったー」
いやはやガチで疲れた。今何時くらいだろうか、日は沈んでいるから7時くらいか?
「お疲れ様です。10分休憩した後、筋トレをしちゃいましょう」
「おー…けー…」
なるほど…こりゃ辛い…だが!これを習慣化することができれば!後からすごく楽になる!
「…驚きました、正直弱音の一つでも吐くと思っていました」
「弱音か…」
『俺が何やっても無駄だ』
確かに戻ってくるまでの俺は言い訳ばかりしていたな。
多分、それが俺の本質なのだろう。言い訳ばかりで何もやらず、何かを始めたとしてもすぐに辞めてしまう。
でも
「弱音ばかり吐いていたら何も変わらないんだ。俺が頑張るのは、お前がいてくれるからなんだよ」
「…私ですか?」
多分だが、あいつが手伝ってくれなかったら俺はまずは何から始めるかを考える所から始めていただろう。
考えているうちに満足して眠っていたかもしれない。そんな俺に明確な道を示してくれた。それに
「…ありがとう!柏崎!お前のおかげで俺は努力を続けることができる!」
「…別にいいですよ。前も言いましたが、私は努力する人が好きなんです。だから貴方を手伝います。それに貴方は住む場所も提供してくれましたしね」
…こいつは俺に期待してくれている。
俺は一周目の人生では沢山の人の期待を裏切ってきた。
だから、もう裏切りたくない。
俺に期待してくれているこいつを裏切りたくないんだ!
「よし!やるぞおおお!!!メニューはどんな感じだ!」
「まずは腕立て100回、常態起こし100回、スクワット100回です。これを3週間続けますよ」
「うおおおお!!!」
「ちょっと!家の中を走らないでください!」
これからだ!俺の成り上がり人生が始まるんだ!
……………………
「全身いってえええええ!!!」
「当たり前でしょう。元々運動してなかった体に負荷を与えたんです。筋肉痛にもなりますよ」
「ちょっと待て!今日のトレーニングは!?」
「休みですね、今日は安静にしてください。」
「くそ…くっそおおおおおおおお!」
…どうやら、道は長そうだ。
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