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鋼蟲 その3
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[何がテヘペロよ!魔力ごっそり使って失敗って!」
「お嬢様お叱りは後程、六匹ほど生き残ってます。しかもスイカの現界残り時間が有りません手短に言うと5・4・3・2・1お疲れさまっした。」
スイカが言うだけ言って光の粒子になって私の中に戻っていく、あの駄メイド魔力が回復したら覚えてなさいよ。込み上げてくる怒りのお陰で心はまだ折れずにいたけれど体の方が限界だったみたいで私の思いとは裏腹に足から力が抜けその場に座り込む。
「マール!しっかり、意識はある?僕に捕まる事は出来る?」
「お兄ちゃん・・・」
兄に抱き上げられた私はなんとか腕を伸ばして兄の首に腕を絡ませる。お兄ちゃんの匂いと体温を感じる、それだけで満たされ安心できる。
「マールを抱っこするのは久しぶりだ。ちっちゃな頃はよくおんぶして家まで帰ったね。」
「そうだね。」
幼かった頃から私の傍には必ず兄がいてくれた。私が道に迷って泣いている時もすぐに駆け付けてくれた。近所のいじめっ子に泣かされた時も転んで泣いている時も兄は必ず助けに来てくれる。だからこそ一緒に隣で歩けるように私もしっかりしないといけない。
「お兄ちゃん、なけなしの魔力で雷撃魔術を撃つから鋼蟲の足が止まったらあとお願いね。」
スイカが撃った水の魔術でかなり濡れているはずなら威力の弱い雷撃でも通じるはずだ。私は魔力が枯渇するギリギリまで術式に魔力を込めて雷撃を放った。これで本当に打ち止め、体中から力が抜けていく兄の体を掴む力も残らない、それでも最後の気力を振り絞り必死にしがみつく。
「よく頑張ったねマール、あとは僕らに任せてゆっくりお休み。」
兄の言葉を聞いて私は安心して意識を失った。
マールが静かに寝息を立てている、だけど僕のシャツをぎゅっと掴んでい放さないでいる。子供のころからこう言う所は変わらないな、なんか懐かしい。マールを起こさないように残りを倒さないと、僕一人だと少し大変だけどこういう時に頼れる人達が来てくれる。迫ってくる鋼蟲と僕達の間に割り込んだのは遅れてきた隊長とルーさん。
「間に合ったな。体も暖まっているから残りは全部任せてくれても構わないぞ。」
手に持った隊長専用の2トール近くあるポールハンマーを軽々と肩に担ぎ僕を見て笑っている。対してルーさんは肩で息をしながら少しお疲れの様子だったが僕の腕の中で寝息を立てるマールを見て優しく笑う。
「あら、お兄ちゃんに抱っこされてよく寝てるわね。この可愛い寝顔を起こすのは忍びないからさっさと終わらしましょうか。」
ルーさんは腰のホルスターから単発式炸薬発射銃を取り出すと迫って来た鋼蟲に向けて発射した。
「煙幕焚いたわよ、次いでトリプルブースト。リヒターやっちゃって!」
「応よ!」
ルーさんの補助魔術を受けた隊長がまるで砲弾のように煙幕からか出て来た鋼蟲達に肉薄した瞬間瞬く間に3体の鋼蟲がバラバラになりながら中を舞う。隊長が振るう100リロを超える規格外のハンマーによって残りの蟲も潰され砕かれ残骸となって辺り一面にばら撒かれた。
「こんなものか。しかしこれで終わりとはいかんだろうな、ルーデンス状況は思いのほか切迫している野営地の設営が終わり次第観測を始めてくれ。ダンジョンの位置と周囲3エイルの索敵を最優先だ。レン、設営の許可をこの集落の長に貰ってきてくれ。それとパジャック殿達を呼んできてくれ今後の事を話しておきたい。マールはこのまま寝かせてやろう。よし、やるぞ!」
「お嬢様お叱りは後程、六匹ほど生き残ってます。しかもスイカの現界残り時間が有りません手短に言うと5・4・3・2・1お疲れさまっした。」
スイカが言うだけ言って光の粒子になって私の中に戻っていく、あの駄メイド魔力が回復したら覚えてなさいよ。込み上げてくる怒りのお陰で心はまだ折れずにいたけれど体の方が限界だったみたいで私の思いとは裏腹に足から力が抜けその場に座り込む。
「マール!しっかり、意識はある?僕に捕まる事は出来る?」
「お兄ちゃん・・・」
兄に抱き上げられた私はなんとか腕を伸ばして兄の首に腕を絡ませる。お兄ちゃんの匂いと体温を感じる、それだけで満たされ安心できる。
「マールを抱っこするのは久しぶりだ。ちっちゃな頃はよくおんぶして家まで帰ったね。」
「そうだね。」
幼かった頃から私の傍には必ず兄がいてくれた。私が道に迷って泣いている時もすぐに駆け付けてくれた。近所のいじめっ子に泣かされた時も転んで泣いている時も兄は必ず助けに来てくれる。だからこそ一緒に隣で歩けるように私もしっかりしないといけない。
「お兄ちゃん、なけなしの魔力で雷撃魔術を撃つから鋼蟲の足が止まったらあとお願いね。」
スイカが撃った水の魔術でかなり濡れているはずなら威力の弱い雷撃でも通じるはずだ。私は魔力が枯渇するギリギリまで術式に魔力を込めて雷撃を放った。これで本当に打ち止め、体中から力が抜けていく兄の体を掴む力も残らない、それでも最後の気力を振り絞り必死にしがみつく。
「よく頑張ったねマール、あとは僕らに任せてゆっくりお休み。」
兄の言葉を聞いて私は安心して意識を失った。
マールが静かに寝息を立てている、だけど僕のシャツをぎゅっと掴んでい放さないでいる。子供のころからこう言う所は変わらないな、なんか懐かしい。マールを起こさないように残りを倒さないと、僕一人だと少し大変だけどこういう時に頼れる人達が来てくれる。迫ってくる鋼蟲と僕達の間に割り込んだのは遅れてきた隊長とルーさん。
「間に合ったな。体も暖まっているから残りは全部任せてくれても構わないぞ。」
手に持った隊長専用の2トール近くあるポールハンマーを軽々と肩に担ぎ僕を見て笑っている。対してルーさんは肩で息をしながら少しお疲れの様子だったが僕の腕の中で寝息を立てるマールを見て優しく笑う。
「あら、お兄ちゃんに抱っこされてよく寝てるわね。この可愛い寝顔を起こすのは忍びないからさっさと終わらしましょうか。」
ルーさんは腰のホルスターから単発式炸薬発射銃を取り出すと迫って来た鋼蟲に向けて発射した。
「煙幕焚いたわよ、次いでトリプルブースト。リヒターやっちゃって!」
「応よ!」
ルーさんの補助魔術を受けた隊長がまるで砲弾のように煙幕からか出て来た鋼蟲達に肉薄した瞬間瞬く間に3体の鋼蟲がバラバラになりながら中を舞う。隊長が振るう100リロを超える規格外のハンマーによって残りの蟲も潰され砕かれ残骸となって辺り一面にばら撒かれた。
「こんなものか。しかしこれで終わりとはいかんだろうな、ルーデンス状況は思いのほか切迫している野営地の設営が終わり次第観測を始めてくれ。ダンジョンの位置と周囲3エイルの索敵を最優先だ。レン、設営の許可をこの集落の長に貰ってきてくれ。それとパジャック殿達を呼んできてくれ今後の事を話しておきたい。マールはこのまま寝かせてやろう。よし、やるぞ!」
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