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2話ー1
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俺の通う学園『御幸ヶ原学園』は小中高一貫の術者育成及びあちら側からの人物を受け入れる日本でも数少ない教育機関として有名だ。全校生徒は1400人以上教員の方たちを含めれば2000人近くいる事になる。その他に政府直轄の研究機関が隣接しており
学園の周りを含めてかなり大きな敷地になっている。一度学園に入ってしまうとよっぽどの理由や長期の休み以外は自由に出入りが出来ない。理由は二つ、一つ目は学園の生徒自体が学園に帰属している段階で国の財産扱いだからだ。基本学費は無料だがここの卒業生の殆どは国家機関に送られる。要するに卒業したら即公務員になってしまうのだ。
かくゆう俺も14歳で既に『特技武官』の資格を持っており厳密に言えば準公務員に当たり給料を貰っている。俺の場合給料の殆どを前にいた施設に送っているのと十子姉さんに預けているので毎月口座にお小遣いとして少しだけ入れてもらっている程度だから基本そこらへんの学生と変わらない。毎月の給料日前には財布の中身はほぼ小銭しかなくなっている。それともう一つが学園長の張る結界が監視しているからだ。この学園は国の直轄と言われているけど実際支配しているのは学園長で政府も下手に口出しできない。今も学園の少し外にいるけどあの人の知覚範囲内にいる事が嫌でも分かる。じっと見つめる視線のような物を感じる。まあ、実際俺を見ているのではなくて俺の肩に乗っている師匠を観察しているのだから俺に対して実害がないなら気にしない。そういう事で学園に近づく不審者や届け無しに出ようとするとする不届き物はあっという間に見つかり学園長の眷族に捕まってしまう。そこまでして神経質に出入りをチェックするにも色々理由があるのはおいおい話すことになるだろう。
礼司兄と別れると俺は寮の自室に戻る。
「さてと、明日から新学期か。おっ高等部の制服届いてる、微妙にデザイン違うんだ。」
「姑娘めいつまで覗き見してるつもりだ?見てますよオーラ全開で見られるのはどうにも 座りが悪い。勇吾、すまんが我輩は話を付けに言ってくるから先に部屋を出るぞ外に出 るなら戸締りしておけよ。」
そう言い残すと師匠は俺の部屋に無理やり増設された学園長室直結の扉(師匠専用)
を開けて出て行った。
「明日は入学式だけだから授業の準備はしなくていいとして、符のストックは…かなりあ るな。今日実技室使えるかな?」
俺は学園から貸し出されているタブレットを操作して実技実習室が借りれるかのチェックをしてみると空きの文字が出ていたのでトレーニングと暇つぶしに行くことにした。
部屋を出るとちらほらと寮生達が戻ってき始めていた。顔見知りに挨拶していると隣のクラスだが友人の三光院が俺に話しかけてきた。
「勇吾君8日と5時間ぶりだね、逢いたかったよ。すごく長い間会えないのは淋しかったよ!」俺に抱きついて来ようとするのを顔面を掌で鷲掴みして静止させる。
「その無駄なスキンシップがなければ俺だってお前をいい友人と見れるのにな。」
「なんでさ!これ位友達同士普通だろ?ハグしておくれよ!マイフレンド!」
顔面を掴まれながらも俺に抱き着こうともがく三光院。こいつも俺と一緒で中等部からの入学組で俺が学園在籍中に特技武官の資格を得たときから妙に突っかかってきたりして色々あったが実戦実習でボコボコニしてからは何故かこんな調子になってしまった。
実家がえらく金持ちの宗教組織でおぼちゃま気質だが根はいい奴。
実力も決して悪くないし学園のランキングでは俺と同様上位にいる。
この妙に馴れ馴れしい所さえなかれば言う事ないんだが。
「それはそうと勇吾君、お師匠さんがいらっしゃらないけどどこかな?」
「なんだ?師匠に用事か。師匠なら学園長に文句言いに言ったけど。」
「それは困った。先程僕が正門に入る少し前に不思議な気配の女の子を見たので相談しようと来たんだけど。ああ、勘違いしないでおくれその子に見惚れていたなんて露も思わないでくれよ。僕は勇吾君に…って勇吾君!」
三光院の直感センスは言いたくないが群を抜いている。
俺は三光院を残し走り出していた。
寮に戻ってきたので気を抜いていた自分に呆れてしまう。
肉体強化の術式を発動するのと同時に魔力感知の感度を最大にする。
正門から十数メートル離れた位置に不思議な魔力が一つと微弱だが魔力の中に妖気が混じった奴等が六、間に合うか?
「学園長、正門から出る許可を貰います。理由は追って直接そちらに伺います。」
聞こえているはずと思い俺は走りながら許可を貰う。
『良い、事は確認している。済んだ後にその子を連れて妾の元を尋ねよ。』
頭に直接学園長が語りかけてきた、っか確認しているなら自分の眷族出せよ。
『それはうぬの仕事であろう?それにその娘はまだ妾の庇護下に入っておらぬゆえ。』
この状態だと考えていることが学園長に丸分かりなところが微妙に勝手が悪いが学園長の許しが出たので大手を振って外に出れる。
正門前にたどり着くと気配の通り女の子が男達に囲まれていた。
黒服の男たちの中心に写真の通り真っ白な髪の毛を風になびかせながら立っていた。
顔は確認できないがその後姿は震えているように俺からは見えた。
それはそうだあんな小さなまだ小学生くらいの女の子がこわもての男たちに囲まれたら脅えてしまう。
「そこまでだ、その子はうちに入学予定の子だそれ以上近づくな。」
男の一人が俺を睨みつけると無言のまま襲い掛かってくる。
人間離れした速度で間合いを詰めて来るが十子姉さんの攻撃に比べれば酷く遅い。
俺に向けられる男の手からは鋭利なつめが伸び一撃で決める気満々の分かりやすい攻撃を
見切りカウンターを入れる。十子姉さん直伝の神代家奥義鬼臥せを男の水月、鳩尾に叩き込む。普通の人間なら内臓破裂してもおかしくない一撃だが相手はやはり人間ではなかった。人間であろうと妖怪であろうと肉体を持つならその中心に位置する部分に霊力や魔力が通る経絡という部分があるそこに向けて拳に気をこめて打ち抜けばどんな相手であれ昏倒できる。経絡と内蔵をやられた男はもがき苦しみながら変化が解けていく。
その姿は『虎人』と呼ばれる大陸の妖怪でこちらの世界にも多く隠れ住んでいる連中でもあり裏社会にも精通している。
「お前ら何処の連中だ?日本語分からないなら北京語でも広東語でも聞いてやるけど?」
「それには及ばない我らもこの国に入って長い。」
男の一人が俺に向かって話しかけてきた、どうやら連中のボスらしい。
「だったら話が早い、その子から手を引け。」
「出来ない話だ。我々も仕事として受けている…」
ボスらしき男が話している途中にその場に倒れこむ。
目を廻して変化も解けてしまっている。
「先程から回りくどい。誰の差し金かは知りませんが、
私を襲うなら数が全然足りません!見くびらないで下さい!」
先程まで脅えていた様に見えた少女が拳一つで虎人の男を伸してしまった。
学園の周りを含めてかなり大きな敷地になっている。一度学園に入ってしまうとよっぽどの理由や長期の休み以外は自由に出入りが出来ない。理由は二つ、一つ目は学園の生徒自体が学園に帰属している段階で国の財産扱いだからだ。基本学費は無料だがここの卒業生の殆どは国家機関に送られる。要するに卒業したら即公務員になってしまうのだ。
かくゆう俺も14歳で既に『特技武官』の資格を持っており厳密に言えば準公務員に当たり給料を貰っている。俺の場合給料の殆どを前にいた施設に送っているのと十子姉さんに預けているので毎月口座にお小遣いとして少しだけ入れてもらっている程度だから基本そこらへんの学生と変わらない。毎月の給料日前には財布の中身はほぼ小銭しかなくなっている。それともう一つが学園長の張る結界が監視しているからだ。この学園は国の直轄と言われているけど実際支配しているのは学園長で政府も下手に口出しできない。今も学園の少し外にいるけどあの人の知覚範囲内にいる事が嫌でも分かる。じっと見つめる視線のような物を感じる。まあ、実際俺を見ているのではなくて俺の肩に乗っている師匠を観察しているのだから俺に対して実害がないなら気にしない。そういう事で学園に近づく不審者や届け無しに出ようとするとする不届き物はあっという間に見つかり学園長の眷族に捕まってしまう。そこまでして神経質に出入りをチェックするにも色々理由があるのはおいおい話すことになるだろう。
礼司兄と別れると俺は寮の自室に戻る。
「さてと、明日から新学期か。おっ高等部の制服届いてる、微妙にデザイン違うんだ。」
「姑娘めいつまで覗き見してるつもりだ?見てますよオーラ全開で見られるのはどうにも 座りが悪い。勇吾、すまんが我輩は話を付けに言ってくるから先に部屋を出るぞ外に出 るなら戸締りしておけよ。」
そう言い残すと師匠は俺の部屋に無理やり増設された学園長室直結の扉(師匠専用)
を開けて出て行った。
「明日は入学式だけだから授業の準備はしなくていいとして、符のストックは…かなりあ るな。今日実技室使えるかな?」
俺は学園から貸し出されているタブレットを操作して実技実習室が借りれるかのチェックをしてみると空きの文字が出ていたのでトレーニングと暇つぶしに行くことにした。
部屋を出るとちらほらと寮生達が戻ってき始めていた。顔見知りに挨拶していると隣のクラスだが友人の三光院が俺に話しかけてきた。
「勇吾君8日と5時間ぶりだね、逢いたかったよ。すごく長い間会えないのは淋しかったよ!」俺に抱きついて来ようとするのを顔面を掌で鷲掴みして静止させる。
「その無駄なスキンシップがなければ俺だってお前をいい友人と見れるのにな。」
「なんでさ!これ位友達同士普通だろ?ハグしておくれよ!マイフレンド!」
顔面を掴まれながらも俺に抱き着こうともがく三光院。こいつも俺と一緒で中等部からの入学組で俺が学園在籍中に特技武官の資格を得たときから妙に突っかかってきたりして色々あったが実戦実習でボコボコニしてからは何故かこんな調子になってしまった。
実家がえらく金持ちの宗教組織でおぼちゃま気質だが根はいい奴。
実力も決して悪くないし学園のランキングでは俺と同様上位にいる。
この妙に馴れ馴れしい所さえなかれば言う事ないんだが。
「それはそうと勇吾君、お師匠さんがいらっしゃらないけどどこかな?」
「なんだ?師匠に用事か。師匠なら学園長に文句言いに言ったけど。」
「それは困った。先程僕が正門に入る少し前に不思議な気配の女の子を見たので相談しようと来たんだけど。ああ、勘違いしないでおくれその子に見惚れていたなんて露も思わないでくれよ。僕は勇吾君に…って勇吾君!」
三光院の直感センスは言いたくないが群を抜いている。
俺は三光院を残し走り出していた。
寮に戻ってきたので気を抜いていた自分に呆れてしまう。
肉体強化の術式を発動するのと同時に魔力感知の感度を最大にする。
正門から十数メートル離れた位置に不思議な魔力が一つと微弱だが魔力の中に妖気が混じった奴等が六、間に合うか?
「学園長、正門から出る許可を貰います。理由は追って直接そちらに伺います。」
聞こえているはずと思い俺は走りながら許可を貰う。
『良い、事は確認している。済んだ後にその子を連れて妾の元を尋ねよ。』
頭に直接学園長が語りかけてきた、っか確認しているなら自分の眷族出せよ。
『それはうぬの仕事であろう?それにその娘はまだ妾の庇護下に入っておらぬゆえ。』
この状態だと考えていることが学園長に丸分かりなところが微妙に勝手が悪いが学園長の許しが出たので大手を振って外に出れる。
正門前にたどり着くと気配の通り女の子が男達に囲まれていた。
黒服の男たちの中心に写真の通り真っ白な髪の毛を風になびかせながら立っていた。
顔は確認できないがその後姿は震えているように俺からは見えた。
それはそうだあんな小さなまだ小学生くらいの女の子がこわもての男たちに囲まれたら脅えてしまう。
「そこまでだ、その子はうちに入学予定の子だそれ以上近づくな。」
男の一人が俺を睨みつけると無言のまま襲い掛かってくる。
人間離れした速度で間合いを詰めて来るが十子姉さんの攻撃に比べれば酷く遅い。
俺に向けられる男の手からは鋭利なつめが伸び一撃で決める気満々の分かりやすい攻撃を
見切りカウンターを入れる。十子姉さん直伝の神代家奥義鬼臥せを男の水月、鳩尾に叩き込む。普通の人間なら内臓破裂してもおかしくない一撃だが相手はやはり人間ではなかった。人間であろうと妖怪であろうと肉体を持つならその中心に位置する部分に霊力や魔力が通る経絡という部分があるそこに向けて拳に気をこめて打ち抜けばどんな相手であれ昏倒できる。経絡と内蔵をやられた男はもがき苦しみながら変化が解けていく。
その姿は『虎人』と呼ばれる大陸の妖怪でこちらの世界にも多く隠れ住んでいる連中でもあり裏社会にも精通している。
「お前ら何処の連中だ?日本語分からないなら北京語でも広東語でも聞いてやるけど?」
「それには及ばない我らもこの国に入って長い。」
男の一人が俺に向かって話しかけてきた、どうやら連中のボスらしい。
「だったら話が早い、その子から手を引け。」
「出来ない話だ。我々も仕事として受けている…」
ボスらしき男が話している途中にその場に倒れこむ。
目を廻して変化も解けてしまっている。
「先程から回りくどい。誰の差し金かは知りませんが、
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