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終章 世界の終わりと創世の伝説
249 怖いのは神なり、いやカミナリだよ
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僕は護身用の自動拳銃のマガジンを取り出し、残弾の確認をする。
問題ないのを確認して戻そうとしたとき、間違えてイジェクトしてしまう。
スプリングの力で天井に吹っ飛んでいく弾。
僕はそれを諦めて、予備のマガジンをセットする。
見ての通り、僕自身の戦闘能力は期待するだけ無駄。
気休め、もしもの時の時間稼ぎが出来たらいいという程度の物だ。
僕は本部にいる非戦闘メンバーにシェルターへの待避を指示した。
そして警備部隊に警戒を促す。
僕が敵だったら、飛行船と共に次に狙うのはここだ。
街での騒ぎは陽動だろう。
目標は足の破壊、つまり飛行船を飛べなくすることと、そしてあわよくば中枢機能の麻痺を狙ったレイネス要人の暗殺だ。
もちろん本部にも警護部隊がいるので、そうそう簡単に襲撃が成功したりはしないだろう。
僕がそんなことを考えている中、銃声や爆発音が響く。
予想通り、お客様ご来店だ。
さて、この場で狙うとしたら誰の所が一番だろう?
やっぱり一番えらい人だよね。
うん、僕だ。
僕の元にリプリアの部下が三人やってきた。
全員、魔法剣士タイプだ。
この世界では、魔法剣士はけっこう珍しい部類に入る。
魔法と剣を両方使う魔法戦士はそれなりにいるんだけど、魔法剣を使えるのはいわゆる上位職的な感じだ。
過保護なりプリアが、僕の元に彼女にとっての最小限の護衛を残したのだろう。
「やっぱりリプリアからは、僕をシェルターに避難させるように指示されているんだよね?」
僕はリプリアの部下の一人に確認する。
「はい、シェルターにお連れして、命に代えお守りするようにと。」
やっぱり。
どこまでも過保護だ。
「申し訳ないんだけど、僕は飛行船に向かう。
今回の件で、色々と準備していた計画が吹っ飛んでしまったんだ。
この状態では間違いなく飛行船の出発が大幅に遅れる。
本当は開戦前にアリスの元へ使者を出して信用を得るハズだったんだけど、それが無理になった。
僕が直接行って、現場で少しでも遅れた時間を取り戻さないと。」
僕はそう言った。
「それは・・・。」
部下達が困惑する。
リプリアの命令に背いて、もし僕に怪我でもあった日には、彼女の鉄槌が落雷のように降り注ぐことは予想に難しくない。
彼らのためにも僕は無傷でなければ。
「隠し通路があるんだ。
そこを通れば、襲撃の裏をかけるはず。
部隊と合流すれば、ここよりも逆に安全なぐらいだよ。
さあ、出発だ!」
僕は強引に話を進める。
リプリアの部下達は、納得した顔はしていないものの、隠し通路に向かう僕の周囲を固め警戒する。
渋々ではあるけれど、僕に随行するようだ。
主要な戦闘メンバーの内半数は、既に帝国の援軍として出発している。
カイデウスさんも帝国の援軍組だ。
そして残り半数のアリス援軍組は出発の準備をしていたところだ。
その中にジェイエルも含まれている。
彼がレイネスに残っている以上、襲撃部隊に勝利は無い。
負けはしない。
しかし問題は時間なのだ。
カミナリ様無双かもしれない。
問題ないのを確認して戻そうとしたとき、間違えてイジェクトしてしまう。
スプリングの力で天井に吹っ飛んでいく弾。
僕はそれを諦めて、予備のマガジンをセットする。
見ての通り、僕自身の戦闘能力は期待するだけ無駄。
気休め、もしもの時の時間稼ぎが出来たらいいという程度の物だ。
僕は本部にいる非戦闘メンバーにシェルターへの待避を指示した。
そして警備部隊に警戒を促す。
僕が敵だったら、飛行船と共に次に狙うのはここだ。
街での騒ぎは陽動だろう。
目標は足の破壊、つまり飛行船を飛べなくすることと、そしてあわよくば中枢機能の麻痺を狙ったレイネス要人の暗殺だ。
もちろん本部にも警護部隊がいるので、そうそう簡単に襲撃が成功したりはしないだろう。
僕がそんなことを考えている中、銃声や爆発音が響く。
予想通り、お客様ご来店だ。
さて、この場で狙うとしたら誰の所が一番だろう?
やっぱり一番えらい人だよね。
うん、僕だ。
僕の元にリプリアの部下が三人やってきた。
全員、魔法剣士タイプだ。
この世界では、魔法剣士はけっこう珍しい部類に入る。
魔法と剣を両方使う魔法戦士はそれなりにいるんだけど、魔法剣を使えるのはいわゆる上位職的な感じだ。
過保護なりプリアが、僕の元に彼女にとっての最小限の護衛を残したのだろう。
「やっぱりリプリアからは、僕をシェルターに避難させるように指示されているんだよね?」
僕はリプリアの部下の一人に確認する。
「はい、シェルターにお連れして、命に代えお守りするようにと。」
やっぱり。
どこまでも過保護だ。
「申し訳ないんだけど、僕は飛行船に向かう。
今回の件で、色々と準備していた計画が吹っ飛んでしまったんだ。
この状態では間違いなく飛行船の出発が大幅に遅れる。
本当は開戦前にアリスの元へ使者を出して信用を得るハズだったんだけど、それが無理になった。
僕が直接行って、現場で少しでも遅れた時間を取り戻さないと。」
僕はそう言った。
「それは・・・。」
部下達が困惑する。
リプリアの命令に背いて、もし僕に怪我でもあった日には、彼女の鉄槌が落雷のように降り注ぐことは予想に難しくない。
彼らのためにも僕は無傷でなければ。
「隠し通路があるんだ。
そこを通れば、襲撃の裏をかけるはず。
部隊と合流すれば、ここよりも逆に安全なぐらいだよ。
さあ、出発だ!」
僕は強引に話を進める。
リプリアの部下達は、納得した顔はしていないものの、隠し通路に向かう僕の周囲を固め警戒する。
渋々ではあるけれど、僕に随行するようだ。
主要な戦闘メンバーの内半数は、既に帝国の援軍として出発している。
カイデウスさんも帝国の援軍組だ。
そして残り半数のアリス援軍組は出発の準備をしていたところだ。
その中にジェイエルも含まれている。
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負けはしない。
しかし問題は時間なのだ。
カミナリ様無双かもしれない。
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