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三章 あん・あん、いやあん、第三層
39 小屋を作るのは誰の子や?
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まずは作業小屋の建設を始めよう。そのための素材集めをしなければ。村の中でも資材は販売されているけれど価格が高い。手持ちの資金を考えると、ある程度自己調達しないとあっという間に破産してしまう。
ということで村の外に出なければならない。虫除けのハッカ油は芋虫との死闘で大半をぶちまけてしまった。これもそろそろ追加で作らないとマズいことになる。
村でぼったくり価格のノコギリを購入した。価格は4万シュネ。タカイヨ。そして高いだけあってこのノコギリはマジックアイテム、特殊効果付きだ。出血エンチャントが付加されているらしい。敵をこのノコギリで切りつけると、大量出血しやすくなるという。イヤイヤイヤ、ノコギリで戦わないから。それ無駄、いらない。それよりも、木を切っているときに間違って自分を傷つけたら大量出血って嫌すぎる。ちなみにノコギリの在庫はこれしか無かった。
僕は残ったハッカ油を振りかけ、村の外へ出た。素材の収集は第二層方向の雑魚ゾーンで行う。間違って第三層のボス部屋方向へ向かうと即死の危険すらあるからだ。
そういえば思い出す。何とかドラゴンとかいうゲームで、間違って先のシナリオで使うマップに入り込んでしまったら、エンカウント直後の攻撃で瞬殺されてゲームオーバになったのを。死んだときの効果音がカシャンという感じでシュールだった。
一応、魔法の袋の中に火炎放射器を入れてあるけど、魔物と出くわしたら全速力で村へ逃げるしかない。戦ってもたぶん無駄だ。第三層、今の僕では雑魚にも勝てない。
ということで素材になりそうなものを探して歩くと、草原の中に一本の木を発見する。このフィールドは木が少ない。周囲に落ちている細かい枝を回収しつつ木に登り、出血ノコギリで太い枝を切り取っていく。切れ味は普通だった。さらに岩場っぽくなっているところで、適当な大きさの石を回収する。ここまで魔物とエンカウント無し。
そして来た、魔物らしきものが一匹。サッカーボール大の大きな蝶だ。見た感じ弱そうで倒せそうな気がする。僕はゴクリと喉を鳴らす。どうする、殺るか? いや、まてまて。蝶って芋虫の成長した姿なわけだ。つまり芋虫より強い可能性がある。
蝶>芋虫>僕
こういう感じになるのだろうか? お前なんか芋虫以下って苛めのセリフみたいだ。よし、戦うのはやめよう。僕はそっと蝶から離れた。蝶はヒラヒラ舞いながら、辺りに咲いている花から蜜を吸っている。
その光景を見た僕は、戦わなくて良かったと心の底から思った。蜜を吸っている光景が美しかったからでもかわいかったからでも無い。突然大量の突起物を放ち、そこら中の花から一気に吸い上げる様を見てしまったからだ。アレはヤバい奴だ。ここはダンジョン、魔境なのだ。まともな奴なんていやしない。魔物もそして人間も・・・。
僕は素材集めを継続する。魔法の袋(中)はなかなか大容量だ。かなりの数の木の枝や石を詰め込んだものの、まだキャパシティーオーバにはなっていない。高かったけれど、価格分の価値があるアイテムだ。買って良かった魔法の袋。
作業を終え、終着の村に戻った。ちなみに木の枝を切り落とすときに、ついでに木の実を回収していたんだけど、これが全部で1万シュネになった。地上に持って行くともっと高く売れるらしい。物によって村と地上の街で価格が異なる物があり、魔物の核や素材なんかは共通だという話だ。何故なのか理由は分からない。
そして作業小屋建築を行う。小屋は組構造で石を組み合わせながら配置していく。組構造の欠点は水平の力、つまり地震の揺れに弱いことだ。ダンジョンに地震が来るのかは分からないけれど、来たら・・・諦めよう。念のため後で杭でも打っておけばいいや。
そしてこの日は小屋の壁を途中まで作るだけで終わった。ボッチでの作業は大変なのだ。位置が高い部分は足場を組まないとならない。まだまだ先は長い。明日は食料を買い足さないと。
日数 項目 金額 個数 合計 所持金
----------------------------------------------------------------------------
18日目 魔虎の核 1万2000蝸 1個 1万2000蝸 27万3800蝸
18日目 出血ノコギリ -4万0000蝸 1個 -4万0000蝸 23万3800蝸
18日目 建築資材 -2万5000蝸 1個 -2万5000蝸 20万8800蝸
18日目 魔法の木の実 500蝸 20個 1万0000蝸 21万8800蝸
第二層攻略後に57万シュネまで達した資金も、一気にしぼんできた。大金持ちだと喜んだのもつかの間だった。この世界って毎回、人を喜ばせておいて突き落とすよね。たとえば500円の小銭を単純に落とした場合と、1万円拾って1万円落とすのと、どちらがより落ち込むか。僕の場合圧倒的に後者だ。後者は損をしていないはずなのにも関わらず、心に確実にダメージを与えるのだ。
さあ、明日も作業だ。今日は寝よう。
ということで村の外に出なければならない。虫除けのハッカ油は芋虫との死闘で大半をぶちまけてしまった。これもそろそろ追加で作らないとマズいことになる。
村でぼったくり価格のノコギリを購入した。価格は4万シュネ。タカイヨ。そして高いだけあってこのノコギリはマジックアイテム、特殊効果付きだ。出血エンチャントが付加されているらしい。敵をこのノコギリで切りつけると、大量出血しやすくなるという。イヤイヤイヤ、ノコギリで戦わないから。それ無駄、いらない。それよりも、木を切っているときに間違って自分を傷つけたら大量出血って嫌すぎる。ちなみにノコギリの在庫はこれしか無かった。
僕は残ったハッカ油を振りかけ、村の外へ出た。素材の収集は第二層方向の雑魚ゾーンで行う。間違って第三層のボス部屋方向へ向かうと即死の危険すらあるからだ。
そういえば思い出す。何とかドラゴンとかいうゲームで、間違って先のシナリオで使うマップに入り込んでしまったら、エンカウント直後の攻撃で瞬殺されてゲームオーバになったのを。死んだときの効果音がカシャンという感じでシュールだった。
一応、魔法の袋の中に火炎放射器を入れてあるけど、魔物と出くわしたら全速力で村へ逃げるしかない。戦ってもたぶん無駄だ。第三層、今の僕では雑魚にも勝てない。
ということで素材になりそうなものを探して歩くと、草原の中に一本の木を発見する。このフィールドは木が少ない。周囲に落ちている細かい枝を回収しつつ木に登り、出血ノコギリで太い枝を切り取っていく。切れ味は普通だった。さらに岩場っぽくなっているところで、適当な大きさの石を回収する。ここまで魔物とエンカウント無し。
そして来た、魔物らしきものが一匹。サッカーボール大の大きな蝶だ。見た感じ弱そうで倒せそうな気がする。僕はゴクリと喉を鳴らす。どうする、殺るか? いや、まてまて。蝶って芋虫の成長した姿なわけだ。つまり芋虫より強い可能性がある。
蝶>芋虫>僕
こういう感じになるのだろうか? お前なんか芋虫以下って苛めのセリフみたいだ。よし、戦うのはやめよう。僕はそっと蝶から離れた。蝶はヒラヒラ舞いながら、辺りに咲いている花から蜜を吸っている。
その光景を見た僕は、戦わなくて良かったと心の底から思った。蜜を吸っている光景が美しかったからでもかわいかったからでも無い。突然大量の突起物を放ち、そこら中の花から一気に吸い上げる様を見てしまったからだ。アレはヤバい奴だ。ここはダンジョン、魔境なのだ。まともな奴なんていやしない。魔物もそして人間も・・・。
僕は素材集めを継続する。魔法の袋(中)はなかなか大容量だ。かなりの数の木の枝や石を詰め込んだものの、まだキャパシティーオーバにはなっていない。高かったけれど、価格分の価値があるアイテムだ。買って良かった魔法の袋。
作業を終え、終着の村に戻った。ちなみに木の枝を切り落とすときに、ついでに木の実を回収していたんだけど、これが全部で1万シュネになった。地上に持って行くともっと高く売れるらしい。物によって村と地上の街で価格が異なる物があり、魔物の核や素材なんかは共通だという話だ。何故なのか理由は分からない。
そして作業小屋建築を行う。小屋は組構造で石を組み合わせながら配置していく。組構造の欠点は水平の力、つまり地震の揺れに弱いことだ。ダンジョンに地震が来るのかは分からないけれど、来たら・・・諦めよう。念のため後で杭でも打っておけばいいや。
そしてこの日は小屋の壁を途中まで作るだけで終わった。ボッチでの作業は大変なのだ。位置が高い部分は足場を組まないとならない。まだまだ先は長い。明日は食料を買い足さないと。
日数 項目 金額 個数 合計 所持金
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18日目 魔虎の核 1万2000蝸 1個 1万2000蝸 27万3800蝸
18日目 出血ノコギリ -4万0000蝸 1個 -4万0000蝸 23万3800蝸
18日目 建築資材 -2万5000蝸 1個 -2万5000蝸 20万8800蝸
18日目 魔法の木の実 500蝸 20個 1万0000蝸 21万8800蝸
第二層攻略後に57万シュネまで達した資金も、一気にしぼんできた。大金持ちだと喜んだのもつかの間だった。この世界って毎回、人を喜ばせておいて突き落とすよね。たとえば500円の小銭を単純に落とした場合と、1万円拾って1万円落とすのと、どちらがより落ち込むか。僕の場合圧倒的に後者だ。後者は損をしていないはずなのにも関わらず、心に確実にダメージを与えるのだ。
さあ、明日も作業だ。今日は寝よう。
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