異世界転生したら悪役令嬢じゃなくイケメン達に囲まれちゃいましたっ!!

杏仁豆腐

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二人の話を訊きながら講堂の中にある席に座ると私を見てはヒソヒソ話をする人たちがいた。
気にすることなく席に着く。
あまり目立つ行動はしないようにしようと思っていた。


先生が講堂に入って来て授業が始まる。貴族についての講義だった。
授業は淡々と進み全授業は終わった。
私が帰ろうと席を立つとアリシアとアーリンが私の所へ来た。



「エリーヌさん。この間の決闘では負けましたけれど、学業だけは貴女に負けているとは思ってませんわっ!! いい事、あまり調子に乗っては痛い目を見るのは貴女よ」
「そうよ。いい加減に取り巻き達の男性達とイチャイチャして……はしたない」


それだけ言うとさっさとどこかへ行ってしまった。
私の立場はどうなっているのだろうか。
別に悪いことをしているとは全く思っていないのだけれど。
普通に憎まれ口叩かれただけよね? 
そんなに私の事が嫌いなのかしら。


「あまり気にしない方が良いわよ。あんな人の事なんて」


私の肩に手を当ててクレアがそう言った。
気にしないというか、別にどうも思っていないのだけれど。
そしてなんだかんだで学校の授業も全て終わった。
なんだかいつもより疲れがどっと出た。


帰り支度をしていた私にアレックスとミカエル、それにニコルがやって来た。
私がこの世界に来たばかりで知らなかったのだが、この三人はイケメン三銃士と女子たちから密かに囁かれていたのだ。


私がそれを知ったのはほんの数時間前の事だった。


「エリーヌ、もう帰るのかい?」
「ええ。今日はなんだか疲れてしまったので」
「そっかぁ~。これからお茶でもと思って誘おうと思ったのだけれど。疲れてしまったのであれば屋敷に帰った方がいい」


アレックスがそう言いながら残念そうな表情をしていた。
隣にいたニコルも残念そうにしている。
そして先程私に声を掛けてきたミカエルも同じ顔をしていた。


悪目立ちはしたくないのだけれど、この三人に声を掛けられるだけで周りの女子たちが私を睨んでくるのだ。
確かにイケメン達に囲まれる事は私が望んだことだけれどちょっと……。



「ごめんなさい。折角のお誘いなのに……」
「いいさ。また今度。それじゃ僕たちは行くよ」
「気を付けて」
「じゃ~」



三人はそう言って立ち去った。
私はさっさと講堂を出ようとカバンの中に荷物を入れて席を立ち講堂を後にした。
普段はイリエットやクレアと一緒に門まで歩いていることが多かったのだが二人とも用事があるらしい。



「戻ったらお風呂に入ろうっと」



私は馬車が待つ場所に向かいながら呟いた。
そう言えばお父様が私に話があるとか言っていたような……何だろう? 
揺れる馬車の中でふと頭に浮かんだお父様の話の事を思い出した。


何かあったのかな……??



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みんなの感想(1件)

白ゆき姫
2019.07.22 白ゆき姫

面白くて一気に読んでいます。
ただ、25話の最初の辺りで誤字があるかと存じます。

解除

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