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結婚式
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式場に着いた私たちはロビーで彼の両親と私の両親が一緒に寛いでいたのを見て内心ほっとした。
父の病気もあれから回復して何とか結婚式出席に間に合ったのだ。
これも神様のお蔭だと思わずにはいれない。
私は彼のご両親に彼は私の両親にそれぞれ挨拶を済ませて控室へ向かった。
結婚式開始時間2時間前の事であった。
「これで全て終わりましたよ。とても綺麗ですよ」
「有難う御座います」
式場のスタイリストさんにそう言われ鏡に映る自分を見た。
普段化粧もしない私だかこうしてしっかりメイクすると割と可愛く見えるもんだなと思う。
それに肩まで伸びた髪の毛をアップにして項が露わになって首筋がスウスウしてひんやりする。
「なんだか別人みたい……」
「ふふふ。皆様そう仰いますよ。とてもお似合いです」
「はは。私普段化粧しない派なのでちょっと自分じゃないみたいですね」
スタイリストさんとそんな会話をしながら待合室で寛いでいると部屋に私の両親が訪ねてきた。
私の姿を見た父の目にはうっすら光るものが、母は目尻を下げて笑っていた。
2人とも私の姿を見てとても喜んでくれた。
「まさか茜がこんなことになるなんてな。正直今でも驚いてるよ。長生きするもんだな」
「本当よね。私もおんなじこと思ってたわ」
「お父さん、お母さん。私も……」
三人で声に出して笑っているとまた部屋に誰かがノックする音が。
ゆっくり開くドアを見るとタキシード姿の彼がゆっくり入って来た。
ビシッとヘアスタイルを決めてお似合いのタキシード姿。
イケメンが私の所へ歩み寄る。
「素敵です。茜さん」
「前も同じと言ってましたよ。涼太さん」
「そうですね」
「清水さん。娘の事宜しくお願いします」
「あ、お義父さん。はい、幸せにします」
男同士の握手ってなんか萌えるんだよねぇ。
そうそう、この間の新刊で確か攻めが先輩上司で受けが新人君の設定でこういう場面あったなぁ。
「うへへ……」
「茜? 何がそんなに面白いのよ」
「あっ! あ、いや、何でもないっ!!」
変な子ねぇ~、と首を傾げる母を横目に私は自分の口元を両手で隠した。
仕舞った仕舞った、つい妄想してしまった。
しかもお父さんと涼太さんの握手姿で妄想するとかマジ私の頭終わってんな…私。
折角これから結婚式だってのにこれじゃ先が思いやられるわ。
今日はB・L・妄・想・封・印っ!!
私の数少ない友達も来てるだろうし、彼の友達も沢山来るだろうし。
今日は一日お人形さんにならなきゃ。
「お時間まで今しばらくお待ちくださいませ」
「「はい」」
女性スタッフにそう言われ私と彼は口を揃えてそう答えた。
外では招待者たちの話声が聞こえ始めていた。
今日は一生の思い出を楽しく彼と作るぞっ!!
父の病気もあれから回復して何とか結婚式出席に間に合ったのだ。
これも神様のお蔭だと思わずにはいれない。
私は彼のご両親に彼は私の両親にそれぞれ挨拶を済ませて控室へ向かった。
結婚式開始時間2時間前の事であった。
「これで全て終わりましたよ。とても綺麗ですよ」
「有難う御座います」
式場のスタイリストさんにそう言われ鏡に映る自分を見た。
普段化粧もしない私だかこうしてしっかりメイクすると割と可愛く見えるもんだなと思う。
それに肩まで伸びた髪の毛をアップにして項が露わになって首筋がスウスウしてひんやりする。
「なんだか別人みたい……」
「ふふふ。皆様そう仰いますよ。とてもお似合いです」
「はは。私普段化粧しない派なのでちょっと自分じゃないみたいですね」
スタイリストさんとそんな会話をしながら待合室で寛いでいると部屋に私の両親が訪ねてきた。
私の姿を見た父の目にはうっすら光るものが、母は目尻を下げて笑っていた。
2人とも私の姿を見てとても喜んでくれた。
「まさか茜がこんなことになるなんてな。正直今でも驚いてるよ。長生きするもんだな」
「本当よね。私もおんなじこと思ってたわ」
「お父さん、お母さん。私も……」
三人で声に出して笑っているとまた部屋に誰かがノックする音が。
ゆっくり開くドアを見るとタキシード姿の彼がゆっくり入って来た。
ビシッとヘアスタイルを決めてお似合いのタキシード姿。
イケメンが私の所へ歩み寄る。
「素敵です。茜さん」
「前も同じと言ってましたよ。涼太さん」
「そうですね」
「清水さん。娘の事宜しくお願いします」
「あ、お義父さん。はい、幸せにします」
男同士の握手ってなんか萌えるんだよねぇ。
そうそう、この間の新刊で確か攻めが先輩上司で受けが新人君の設定でこういう場面あったなぁ。
「うへへ……」
「茜? 何がそんなに面白いのよ」
「あっ! あ、いや、何でもないっ!!」
変な子ねぇ~、と首を傾げる母を横目に私は自分の口元を両手で隠した。
仕舞った仕舞った、つい妄想してしまった。
しかもお父さんと涼太さんの握手姿で妄想するとかマジ私の頭終わってんな…私。
折角これから結婚式だってのにこれじゃ先が思いやられるわ。
今日はB・L・妄・想・封・印っ!!
私の数少ない友達も来てるだろうし、彼の友達も沢山来るだろうし。
今日は一日お人形さんにならなきゃ。
「お時間まで今しばらくお待ちくださいませ」
「「はい」」
女性スタッフにそう言われ私と彼は口を揃えてそう答えた。
外では招待者たちの話声が聞こえ始めていた。
今日は一生の思い出を楽しく彼と作るぞっ!!
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