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第1章
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「マロン。これはどういう集まりなのかしら?」
「ええっ! こ、これはアレーレ様が主催しておられるお集り会ですよ。毎朝お昼近くまでなされて居らっしゃるではではありませんか。もしやお忘れですか?」
ふむ、そうなのね……。
前世の私はコミュ障だから女子会なんかやったことも無いのよね。
なんだかこの集まりって暇つぶしの女子会にしか見えないのだけど。
でもこの人たちにこの世界の事を聞く絶好のチャンスだわ。
私がいつもの私じゃないことを悟られないように振舞わなくっちゃだわ。
中央の席が私の座る場所らしくそこに座ると皆が一斉に私を見つめた。
どの女の子も綺麗で美しい。
「さぁ、皆さま楽しいお話を始めましょう」
「「「「はい、アレーレ様」」」」
皆が一斉にそう言うと女子会が始まった。
いつもどんなことを話しているのだろうと他の娘たちの話を相槌しながら耳をダンボにして傾聴しているとこの国の貴族の事が段々と分かってきた。
この国の名前は『アレンダニア王国』というらしい。
そして貴族は大きく分けて3つの派閥で争っているらしい。
その一つが我『ゴードン公爵』、そしてもう一つが『ヨーク公爵』、最後が『ファイフ公爵』だそうだ。
そして前の二つの公爵家が政略結婚を企んでいることが分かって来た。
つまり私とヨーク公爵の嫡男が結婚して手を結ぶことにより国王の貴族バランスを大きく傾け権力を強化しファイフ公爵との力の差をつける、と言う事らしい。
全くどの世界でも権力権力って感じよね、と私は冷ややかな視線を送りながら心の中でそう思っていた。
「アレーレ様。何か私共のお話が面白くないのでしょうか? 先程からずっと黙ったままですが」
あ、しまった……話を聞きまくってて発言してなかったわ、私。
どうしよう、いきなりみんなの視線が集まってしまった。
そう言えば魔法ってこの世界では存在するのよね、確か女神エクアがそう言っていた気がする。
もしかしてみんなも魔法ってのが使えるのかしら。
「あの、皆様、一つお伺いしたいことがあるのだけれど」
「「「「はい、何でしょう、アレーレ―様」」」」
魔法の事、聞いても良いわよね。
さらっと、さらっと聞けば怪しまれないわよね。
大丈夫、私結構ここの人たちに怖がられているみたいだしもし変な事口走ってたとしたら速攻話を終わらせればいいだけよ。
頑張れ、私っ!
「この世界の魔法っていうのは皆様も当然お使いになるのでしょう?」
え……?
と皆が一斉に目が点になっている。
え、違うの?
そうじゃないの?
私って何か間違ったこと言っちゃった?
困惑する私に直ぐ傍に居た女性が口を開いた。
「あのぉ~、恐れながらアレーレ様。若しや私たちをお試しになられていらっしゃるのですか?」
「あ、いえ、そ、そんな……ほほほ」
笑って誤魔化すしかないわね、ここは。
「アレーレ様、魔法と言うのは普通の人間では扱えません。生まれ持つ能力が魔法なのです。そしてこの大自然にあるマナを扱って魔力を溜め具現化したものを魔法と言うのですよ」
私の傍に立っていたマロンが小さな声で私に耳打ちしてそう教えてくれた。
なるほど普通の人間では扱えないと言う事なのね。
でも女神エクアが私に魔力を与えるとか言ってなかったかしら。
そうだわ一つ試してみよう。
私は目を瞑り頭の中で火を想像した。
すると私の体全身を纏うように青い炎が現れた。
目を開けて私は右手に青い炎を集めるイメージをすると全身に纏った炎が右手に集まった。
「ええっ! こ、これはアレーレ様が主催しておられるお集り会ですよ。毎朝お昼近くまでなされて居らっしゃるではではありませんか。もしやお忘れですか?」
ふむ、そうなのね……。
前世の私はコミュ障だから女子会なんかやったことも無いのよね。
なんだかこの集まりって暇つぶしの女子会にしか見えないのだけど。
でもこの人たちにこの世界の事を聞く絶好のチャンスだわ。
私がいつもの私じゃないことを悟られないように振舞わなくっちゃだわ。
中央の席が私の座る場所らしくそこに座ると皆が一斉に私を見つめた。
どの女の子も綺麗で美しい。
「さぁ、皆さま楽しいお話を始めましょう」
「「「「はい、アレーレ様」」」」
皆が一斉にそう言うと女子会が始まった。
いつもどんなことを話しているのだろうと他の娘たちの話を相槌しながら耳をダンボにして傾聴しているとこの国の貴族の事が段々と分かってきた。
この国の名前は『アレンダニア王国』というらしい。
そして貴族は大きく分けて3つの派閥で争っているらしい。
その一つが我『ゴードン公爵』、そしてもう一つが『ヨーク公爵』、最後が『ファイフ公爵』だそうだ。
そして前の二つの公爵家が政略結婚を企んでいることが分かって来た。
つまり私とヨーク公爵の嫡男が結婚して手を結ぶことにより国王の貴族バランスを大きく傾け権力を強化しファイフ公爵との力の差をつける、と言う事らしい。
全くどの世界でも権力権力って感じよね、と私は冷ややかな視線を送りながら心の中でそう思っていた。
「アレーレ様。何か私共のお話が面白くないのでしょうか? 先程からずっと黙ったままですが」
あ、しまった……話を聞きまくってて発言してなかったわ、私。
どうしよう、いきなりみんなの視線が集まってしまった。
そう言えば魔法ってこの世界では存在するのよね、確か女神エクアがそう言っていた気がする。
もしかしてみんなも魔法ってのが使えるのかしら。
「あの、皆様、一つお伺いしたいことがあるのだけれど」
「「「「はい、何でしょう、アレーレ―様」」」」
魔法の事、聞いても良いわよね。
さらっと、さらっと聞けば怪しまれないわよね。
大丈夫、私結構ここの人たちに怖がられているみたいだしもし変な事口走ってたとしたら速攻話を終わらせればいいだけよ。
頑張れ、私っ!
「この世界の魔法っていうのは皆様も当然お使いになるのでしょう?」
え……?
と皆が一斉に目が点になっている。
え、違うの?
そうじゃないの?
私って何か間違ったこと言っちゃった?
困惑する私に直ぐ傍に居た女性が口を開いた。
「あのぉ~、恐れながらアレーレ様。若しや私たちをお試しになられていらっしゃるのですか?」
「あ、いえ、そ、そんな……ほほほ」
笑って誤魔化すしかないわね、ここは。
「アレーレ様、魔法と言うのは普通の人間では扱えません。生まれ持つ能力が魔法なのです。そしてこの大自然にあるマナを扱って魔力を溜め具現化したものを魔法と言うのですよ」
私の傍に立っていたマロンが小さな声で私に耳打ちしてそう教えてくれた。
なるほど普通の人間では扱えないと言う事なのね。
でも女神エクアが私に魔力を与えるとか言ってなかったかしら。
そうだわ一つ試してみよう。
私は目を瞑り頭の中で火を想像した。
すると私の体全身を纏うように青い炎が現れた。
目を開けて私は右手に青い炎を集めるイメージをすると全身に纏った炎が右手に集まった。
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