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犯人探求編
11.魔塔主の為政
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本当であれば近くにいるだろうマラカイに頼んで魔力の回復をするはずが、念のために家に戻らざるを得なかった。少しだけ時間を延長して口づけをしたために。
マラカイの具体的な居場所は知らないため、そのまま私に会いに家に戻られたら、私は学園内に放置になる恐れがあったからだ。
「せんせー、僕せんせーのこと探して、学内10周くらいしたんですよ?なんか途中、先生ってば魔力解放してませんでした?それがぴたっと消えるものだから、どれだけ困惑したか分かってるんですか?ねえ、ねえ」
「いいから早くキスをしろ!!私は今死にかけてるんだ!!」
「もー、先生ってば僕のキスなしに生きていけないド変態なんですから!!だーいすき!!」
むちゅーっという気持ち悪い擬音を口で発しながら、マラカイは私に口づけをする。するとじわりじわりと魔力が満たされ、なんとか動けるようになる。
「ああ、いつまで続くんだろうなこの気持ち悪い習慣。早く解き放たれたい」
「思えば、せんせーが復讐できなければ僕はこうやってずっとぺろぺろ出来るんですね。先生、復讐やめましょうよ!!復讐なんて何も生みませんから!!先生が産むのは僕の赤ちゃんだけ、でしょ?」
「用は済んだから、さっさとこの部屋から出ていけ」
「ええ!?子作りする流れじゃなかったですか~。もう、僕は愛妻家なので尻に敷かれてあげますけれど!」
台風くらいにうるさい奴がやっと部屋から出て行ってくれた。ふう・・・。
なんだかんだであいつは私の嫌がることの最終ラインは越えないでくれるから、それだけは助かる。本当に顔は良い上に魔法の単純な威力も私より遥かに上なのに、どうしてこうやって私に付きまとうのかが謎ではあるが、永遠に理解できそうもないから考えるのはやめよう。
私は寝転がりつつ、先ほどのアウレリウスの様子を思い出す。あれは、想像以上に私に依存をしていた。あの様子では魔塔に押しかけてくる可能性がある。一度期間限定の王族立ち入り禁止令を出しておくべきだろう。この先魔塔には私の死体を戻す予定なのに、現場にいられて不当な疑いを彼に向けられたくない。
・・・半端に姿を出したせいで、逆に傷つけてしまった。どうか、私のことを忘れて幸せに生きてほしい。復讐に燃えるだけの自分が唯一人間的感情を抱けるのは、もうアウレリウスくらいしかいないのだ。
王族が残機を捧げる行為は、平民や貴族よりもどれほど重いことか。王族は常に暗殺、毒殺の脅威にさらされる。そんな中、死んでも大丈夫という保険があるのと無いのとでは、精神的安心感が桁違いなのだ。
けれどアウレリウスは、そんな不安を生涯抱えることになっても私に残機を差し出した。そんな彼への恩の返し方が、私には分からない。
復讐の果てに、もしもあの子に殺されるのであればそれでいいのかもしれない。その先にあの子が英雄となって、皆から称えられるのであれば、それで。
そんなことを思っていると、勢いよく私の自室の扉が開いた。
「ああ!!外した。てっきり僕との口づけに興奮してオナニーしてると思ったんですけれど。くそぉ、せんせーの行動を外すなんて、僕はまだまだですね」
パタンとドアを閉めて去る。マラカイはマラカイでどういう育ち方をしたらあんな風になるんだ。
翌日。
「なあなあ、おチビ。引っ越し終わらんかったんやけど、荷物運び。なんでやと思う?」
「アバラ、ひょっとして髪切った?ちょっと格好いいじゃん」
「全然切っとらんけど!?おまっ、俺を見捨てたからって適当なこと言わんでくれますー!?」
友達面が鬱陶しいから、どっか行ってくれないだろうか。
昨日延期した授業説明会が今日開かれるのだ。何の授業で何をするのかだとか、どんな教師か、また学年が上がるために必要な条件など一気に話がある。日本の大学のようなシステムに近いだろう。
私たち一年生は、とある部屋に入れられていた。けれど、不思議と私とアバラの周辺に人がいない。席に余裕があるわけではないのに、だ。
「あの人たちって、心愛さんを試験中に殴ったんだよね」
「魔法使いが、それも女性を殴るって、恥ずかしくないのかな」
めちゃめちゃ言いふらされてる・・・。
入学2日目でこんなに人から避けられるということあるんだ。いやまあ、私の時も凄い噂が立っていたから学生時代はこれくらいは避けられたが、闇魔法を抜きにこんなに避けられるってアバラ凄いな。この状態は流石に予想外だったようで、アバラはちょっと泣いていた。
そんな周囲の視線を気にせず、一人の少年が近寄ってきて隣に座る。
「アバラ、君も魔塔主のことを散々言ってただろう。情報の裏も取らないで。なら、自分が何を言われても、文句を言う筋合いはないでしょ。自分だってやったんだから」
「レオ!」
心愛と組んでいた秀才の少年・レオだ。レオの登場に、アバラは腕を組んで少し強がる。
「いやあ、でもさ。魔塔主は悪いことをたくさんして俺たちを苦しめとるやん?でも俺のやったことは試験として当然の行動やし。それをいちいち根に持つようなら、この学園にそもそも適してないってことやんか」
「じゃあ、教えてほしいんだけど、魔塔主って具体的にどんな悪いことをしたの?」
「それは・・・色々や、色々。みんな言っとるし。例えば、そう、夜間の行動制限とか。あれのせいで俺は荷運びを中断させられたからなあ」
「じゃあ、どうして夜間の行動制限をしたんだろうね魔塔主は。それは、夜になると、この校舎は危なくなるという事情でもあったんじゃない?」
レオの予想は大正解。この校舎は、幽霊が出る。それもただの幽霊じゃない。悪霊が出るのだ。故に安全の確認が取れるまで生徒は外出禁止にしたのだが、天文学系統の生徒からバッシングを受けた。けれど安全性には代えられず、私は規則を断行した。
アバラは自分の分が悪いのを悟ると、いっそ開き直り始める。
「ふーん、お前あれやろ。魔塔主信者っていうやつやろ。世間と違う意見持ってる自分が格好いいって思う奴」
「残念だけど僕は中立かな。今君を追求したのと同様に、魔塔主にも批判点は多いから」
先ほどまで私の味方のようなレオは、けれど一瞬で手のひらを返した。突然のことに私とアバラも目を丸くする。
「そう、その理由は今君に魔塔主の批判点を聞いたとき、君からの反論が曖昧だったことだよ。世間は僕のように考えられる人間じゃない。だというのに、魔塔主はその説明を毎回怠っている。故に、規則の必要性が僕らにはいまいちわかっていないんだ」
それは・・・確かにそうかもしれない。とはいえ私は発布する際に理由と根拠を付けているはずだが、少々難しい言葉を使っているのか、大体理解されずに終わっている気がする。
「そもそも為政者というのは、下々の人間から真っ先に疑われる立場にあるはずなんだよ。だって、万が一為政者が狂人だったら僕らの生活も狂ってしまうからね。けれど魔塔主は、そこの言語化を端折ってしまっていた。だから、皆が悪意に解するのだってしょうがないんだ。為政者のことを常に善意で持って解釈するなんてやつ、直接やり取りしている奴か信者でもない限りありえないんだから」
なるほど、面白い視点だ。確かに私は「これをしたらみんなもわかってくれるだろう」と、驕っていたかもしれない。動機に皆の幸せを祈る愛があったとて、伝わらなければ意味がない。
私はレオに向き直る。
「ありがとう、レオ。面白い視点だったよ。君が今際の際になったときには、また改めてお礼をさせてほしい」
「なんで僕の死の直前に今のお礼を?ま、まあ、面白いって言ってもらえるのは嬉しいけど」
「俺は全然分からんかったけどな。結局こいつは誰の味方なんや・・・?」
そうして話しているが、案の定私たちの周辺を避けるように、皆は座っていた。アバラはこの状況にまだ落ち込んでいた。
「お前らも俺から離れとき。避けられとるから、お前らも友達無くすで・・・」
「いや?逆に余計なのが寄ってこないから僕は嬉しいよ」
「うん、僕も」
「あれ?俺のこと魔除けか何かと思われてる・・・?」
でも、アバラは少しだけ嬉しそうにしていた。そして教師ががやってきて、各科目の説明をしていった。いよいよ学園での授業が始まる。
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「せんせー、僕せんせーのこと探して、学内10周くらいしたんですよ?なんか途中、先生ってば魔力解放してませんでした?それがぴたっと消えるものだから、どれだけ困惑したか分かってるんですか?ねえ、ねえ」
「いいから早くキスをしろ!!私は今死にかけてるんだ!!」
「もー、先生ってば僕のキスなしに生きていけないド変態なんですから!!だーいすき!!」
むちゅーっという気持ち悪い擬音を口で発しながら、マラカイは私に口づけをする。するとじわりじわりと魔力が満たされ、なんとか動けるようになる。
「ああ、いつまで続くんだろうなこの気持ち悪い習慣。早く解き放たれたい」
「思えば、せんせーが復讐できなければ僕はこうやってずっとぺろぺろ出来るんですね。先生、復讐やめましょうよ!!復讐なんて何も生みませんから!!先生が産むのは僕の赤ちゃんだけ、でしょ?」
「用は済んだから、さっさとこの部屋から出ていけ」
「ええ!?子作りする流れじゃなかったですか~。もう、僕は愛妻家なので尻に敷かれてあげますけれど!」
台風くらいにうるさい奴がやっと部屋から出て行ってくれた。ふう・・・。
なんだかんだであいつは私の嫌がることの最終ラインは越えないでくれるから、それだけは助かる。本当に顔は良い上に魔法の単純な威力も私より遥かに上なのに、どうしてこうやって私に付きまとうのかが謎ではあるが、永遠に理解できそうもないから考えるのはやめよう。
私は寝転がりつつ、先ほどのアウレリウスの様子を思い出す。あれは、想像以上に私に依存をしていた。あの様子では魔塔に押しかけてくる可能性がある。一度期間限定の王族立ち入り禁止令を出しておくべきだろう。この先魔塔には私の死体を戻す予定なのに、現場にいられて不当な疑いを彼に向けられたくない。
・・・半端に姿を出したせいで、逆に傷つけてしまった。どうか、私のことを忘れて幸せに生きてほしい。復讐に燃えるだけの自分が唯一人間的感情を抱けるのは、もうアウレリウスくらいしかいないのだ。
王族が残機を捧げる行為は、平民や貴族よりもどれほど重いことか。王族は常に暗殺、毒殺の脅威にさらされる。そんな中、死んでも大丈夫という保険があるのと無いのとでは、精神的安心感が桁違いなのだ。
けれどアウレリウスは、そんな不安を生涯抱えることになっても私に残機を差し出した。そんな彼への恩の返し方が、私には分からない。
復讐の果てに、もしもあの子に殺されるのであればそれでいいのかもしれない。その先にあの子が英雄となって、皆から称えられるのであれば、それで。
そんなことを思っていると、勢いよく私の自室の扉が開いた。
「ああ!!外した。てっきり僕との口づけに興奮してオナニーしてると思ったんですけれど。くそぉ、せんせーの行動を外すなんて、僕はまだまだですね」
パタンとドアを閉めて去る。マラカイはマラカイでどういう育ち方をしたらあんな風になるんだ。
翌日。
「なあなあ、おチビ。引っ越し終わらんかったんやけど、荷物運び。なんでやと思う?」
「アバラ、ひょっとして髪切った?ちょっと格好いいじゃん」
「全然切っとらんけど!?おまっ、俺を見捨てたからって適当なこと言わんでくれますー!?」
友達面が鬱陶しいから、どっか行ってくれないだろうか。
昨日延期した授業説明会が今日開かれるのだ。何の授業で何をするのかだとか、どんな教師か、また学年が上がるために必要な条件など一気に話がある。日本の大学のようなシステムに近いだろう。
私たち一年生は、とある部屋に入れられていた。けれど、不思議と私とアバラの周辺に人がいない。席に余裕があるわけではないのに、だ。
「あの人たちって、心愛さんを試験中に殴ったんだよね」
「魔法使いが、それも女性を殴るって、恥ずかしくないのかな」
めちゃめちゃ言いふらされてる・・・。
入学2日目でこんなに人から避けられるということあるんだ。いやまあ、私の時も凄い噂が立っていたから学生時代はこれくらいは避けられたが、闇魔法を抜きにこんなに避けられるってアバラ凄いな。この状態は流石に予想外だったようで、アバラはちょっと泣いていた。
そんな周囲の視線を気にせず、一人の少年が近寄ってきて隣に座る。
「アバラ、君も魔塔主のことを散々言ってただろう。情報の裏も取らないで。なら、自分が何を言われても、文句を言う筋合いはないでしょ。自分だってやったんだから」
「レオ!」
心愛と組んでいた秀才の少年・レオだ。レオの登場に、アバラは腕を組んで少し強がる。
「いやあ、でもさ。魔塔主は悪いことをたくさんして俺たちを苦しめとるやん?でも俺のやったことは試験として当然の行動やし。それをいちいち根に持つようなら、この学園にそもそも適してないってことやんか」
「じゃあ、教えてほしいんだけど、魔塔主って具体的にどんな悪いことをしたの?」
「それは・・・色々や、色々。みんな言っとるし。例えば、そう、夜間の行動制限とか。あれのせいで俺は荷運びを中断させられたからなあ」
「じゃあ、どうして夜間の行動制限をしたんだろうね魔塔主は。それは、夜になると、この校舎は危なくなるという事情でもあったんじゃない?」
レオの予想は大正解。この校舎は、幽霊が出る。それもただの幽霊じゃない。悪霊が出るのだ。故に安全の確認が取れるまで生徒は外出禁止にしたのだが、天文学系統の生徒からバッシングを受けた。けれど安全性には代えられず、私は規則を断行した。
アバラは自分の分が悪いのを悟ると、いっそ開き直り始める。
「ふーん、お前あれやろ。魔塔主信者っていうやつやろ。世間と違う意見持ってる自分が格好いいって思う奴」
「残念だけど僕は中立かな。今君を追求したのと同様に、魔塔主にも批判点は多いから」
先ほどまで私の味方のようなレオは、けれど一瞬で手のひらを返した。突然のことに私とアバラも目を丸くする。
「そう、その理由は今君に魔塔主の批判点を聞いたとき、君からの反論が曖昧だったことだよ。世間は僕のように考えられる人間じゃない。だというのに、魔塔主はその説明を毎回怠っている。故に、規則の必要性が僕らにはいまいちわかっていないんだ」
それは・・・確かにそうかもしれない。とはいえ私は発布する際に理由と根拠を付けているはずだが、少々難しい言葉を使っているのか、大体理解されずに終わっている気がする。
「そもそも為政者というのは、下々の人間から真っ先に疑われる立場にあるはずなんだよ。だって、万が一為政者が狂人だったら僕らの生活も狂ってしまうからね。けれど魔塔主は、そこの言語化を端折ってしまっていた。だから、皆が悪意に解するのだってしょうがないんだ。為政者のことを常に善意で持って解釈するなんてやつ、直接やり取りしている奴か信者でもない限りありえないんだから」
なるほど、面白い視点だ。確かに私は「これをしたらみんなもわかってくれるだろう」と、驕っていたかもしれない。動機に皆の幸せを祈る愛があったとて、伝わらなければ意味がない。
私はレオに向き直る。
「ありがとう、レオ。面白い視点だったよ。君が今際の際になったときには、また改めてお礼をさせてほしい」
「なんで僕の死の直前に今のお礼を?ま、まあ、面白いって言ってもらえるのは嬉しいけど」
「俺は全然分からんかったけどな。結局こいつは誰の味方なんや・・・?」
そうして話しているが、案の定私たちの周辺を避けるように、皆は座っていた。アバラはこの状況にまだ落ち込んでいた。
「お前らも俺から離れとき。避けられとるから、お前らも友達無くすで・・・」
「いや?逆に余計なのが寄ってこないから僕は嬉しいよ」
「うん、僕も」
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