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119話
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廃病院の中に入った公達は、エントランスを抜けて受付までやって来ました。
〔キャハハ〕
「キャーーーー!」
どこからともなく聞こえてきた子供の声に悲鳴をあげた夏は、近くにいた公に抱きつきました。
「大丈夫ですよ、夏先輩。どうせ作者のイタズラでしょうから」
「残念だけど、私はなにもしてないわよ」
『っ!!』
「キャーーーー!」
公達は驚いてマスターから距離をとり、夏は再度悲鳴をあげました。
「そんな反応されると傷つくな~」
落ち込んでいるマスターを公達は睨み付けました。
「なにかしら?」
「なに?じゃねーよ。子供の声の次はいきなり登場で脅かしてきやがって」
「だ~か~ら~。子供の声については私はなにもしてないんだって。それに、いきなりの登場もみんなを驚かせるためにやったわけじゃないのよ」
「じゃあ、子供の声が聞こえてきたこと、いきなり登場してきたこと。この2つのことに対して俺達が納得する理由をきっちり説明してくれるんだろうな」
◇
公達とマスターは廃病院の受付から裁判所に移動しました。
裁判長の席には公が、検察の席には裁が、弁護士の席には秋が座りました。
そして、被告人は当然マスターです。
「あれ~?なんでこんなことになってるのかな~?」
マスターが首を傾げる中、公は木槌を叩きました。
「被告人は静かに」
「いやいや!被告人っておかしいからね!」
「被告人は静かに」
「だ~か~ら~!私が悪いわけじゃないんだからね!」
「それについては今からちゃんと話を聞いていくのでとりあえず被告人は静かにしなさい」
不満げな表情ではありますが、マスターは静かになりました。
「では、今回の事件の流れを検察から報告してください」
「はい」
裁は紙を片手に立ち上がった。
「今回の事件の流れですが、10時に私達生徒会メンバーは作者によって現場の廃病院に連れてこられました。
そこで軽く生徒会メンバー内で入る入らないのひと悶着があったあとで私達は仕方なく廃病院の中に入りました。
そして、エントランスを抜けて受付に差し掛かった時に今回の事件の1つ目である子供の声が聞こえてきました。
それに夏が恐怖する中、公が『作者のイタズラだ』と言うと2つ目の事件となる作者のいきなりの登場があった、というのが今回の事件の流れです」
「別に事件でもなんでもないよね?」
「被告人は私語を慎むように。検察。続きを」
「はい。この2つの事件により、夏は精神に多大なる被害を受けたうえに、2つ目の事件では生徒会メンバー全員の精神に少なからず被害を与えたので、検察としては被告人、作者に死刑を求刑します」
紙を読み終えた裁はマスターを睨み付けました。
「いやいや!これだけのことで死刑の求刑はありえないからね!それに秋!弁護士なんだからこの求刑がおかしいと弁護してよね!」
マスターが秋に向かって叫ぶと、秋はため息を吐き、立ち上がって手をあげました。
「裁判長。検察の求刑はおかしいです」
「おかしいですか?」
公は首を傾げました。
「えぇ。この事件では、求刑は死刑ではなく極刑が妥当です」
「いやいや!死刑と極刑同じだからね!全く変わってないからね!」
声を大にして叫ぶマスターですが、誰も聞いてはいません。
「裁判長!おかしくないですか!」
「被告人は静かに」
「こんな状況で静かにできるわけないでしょ!」
「まだ判決が出たわけじゃないし、被告人の話もちゃんと聞くから静かに」
そういわれては、マスターも静かにするしかなかった。
「では、検察は被告人への尋問を始めてください」
「尋問っておかしくない!?」
「被告人は検察の問われたことへの回答以外は喋らないでください」
「ひどっ!」
扱いのヒドさに嘆いているマスターのもとへ裁がやって来ました。
「まずは第1の事件の子供の声についてだが、ホントにお前がやったんじゃないんだな?」
「違うわよ。もともと、この話は最初からこちらに来て、みんなと一緒に廃病院探索を楽しむつもりだったわ。だから、最初から執筆をロマに任せてたのよ」
「では、なぜ最初からこちらにおらず、いきなり登場という第2の事件をおこしたんだ?」
「最初からいなかったのはトイレにいってて、だから途中からいきなり登場しただけで、ホントに驚かせるつもりはなかったの!」
マスターの言い分を聞いた秋は手を上げた。
「裁判長」
「なんですか?」
「作者の証言の裏付けをとりたいから、証人を呼びたいんだけど、いいかな?」
「えぇ」
「じゃあ、証人としてマロ、来てくれる」
すると、秋の呼び掛けに答えたマロが現れた。
「来てくれてありがとう」
<いえいえ。それで、マスターの証言についてだけど、証言に嘘はないよ。この話は初めからロマに執筆を任せていたし、トイレにいったのも事実だ>
「だったらあの子供の声はどういうことなの?」
<ロマにもわからないんだって>
≪そうなのです。書いてもいないのに子供の声が入ってきたので、私も驚きました≫
私達の証言に、公に抱きついたままの夏がガタガタ震えだした。
「それじゃあ、子供の声にかんしてはホントに作者は関係してないのね?」
<あぁ>
マロが頷くと、公・秋・裁の3人は悩みだしました。
「作者。最後にもう1度聞くが、ほんとに驚かせるつもりでいきなり登場してきたわけじゃないんだな?」
「驚かせるつもりでいきなり登場したわけじゃないわ」
マスターは裁の目を見て言いました。
そのまま少しマスターと見つめあった裁は公のほうを向きました。
「検察の尋問は以上です」
「弁護士側からなにかありますか?」
「いえ。弁護士側からはなにもありません」
「では、今回の2つの事件の被告人である作者への判決を言い渡す」
みんなが緊張の面持ちで公の判決を待ちました。
「判決、死刑」
「なんでよ!」
不服な判決に抗議しているマスターの後ろの傍観席では、楓達が立ち上がって拍手をしていた。
「判決理由としては、今回の事件については無罪だが、過去の事件で俺達がこうむった被害、さらにはこれから確実にこうむるであろう被害を考慮したうえで死刑が妥当だと判断した」
「どうあっても死刑になるって理不尽よ!」
「これにて閉廷」
「理不尽よーーーーーーー!!!」
〔キャハハ〕
「キャーーーー!」
どこからともなく聞こえてきた子供の声に悲鳴をあげた夏は、近くにいた公に抱きつきました。
「大丈夫ですよ、夏先輩。どうせ作者のイタズラでしょうから」
「残念だけど、私はなにもしてないわよ」
『っ!!』
「キャーーーー!」
公達は驚いてマスターから距離をとり、夏は再度悲鳴をあげました。
「そんな反応されると傷つくな~」
落ち込んでいるマスターを公達は睨み付けました。
「なにかしら?」
「なに?じゃねーよ。子供の声の次はいきなり登場で脅かしてきやがって」
「だ~か~ら~。子供の声については私はなにもしてないんだって。それに、いきなりの登場もみんなを驚かせるためにやったわけじゃないのよ」
「じゃあ、子供の声が聞こえてきたこと、いきなり登場してきたこと。この2つのことに対して俺達が納得する理由をきっちり説明してくれるんだろうな」
◇
公達とマスターは廃病院の受付から裁判所に移動しました。
裁判長の席には公が、検察の席には裁が、弁護士の席には秋が座りました。
そして、被告人は当然マスターです。
「あれ~?なんでこんなことになってるのかな~?」
マスターが首を傾げる中、公は木槌を叩きました。
「被告人は静かに」
「いやいや!被告人っておかしいからね!」
「被告人は静かに」
「だ~か~ら~!私が悪いわけじゃないんだからね!」
「それについては今からちゃんと話を聞いていくのでとりあえず被告人は静かにしなさい」
不満げな表情ではありますが、マスターは静かになりました。
「では、今回の事件の流れを検察から報告してください」
「はい」
裁は紙を片手に立ち上がった。
「今回の事件の流れですが、10時に私達生徒会メンバーは作者によって現場の廃病院に連れてこられました。
そこで軽く生徒会メンバー内で入る入らないのひと悶着があったあとで私達は仕方なく廃病院の中に入りました。
そして、エントランスを抜けて受付に差し掛かった時に今回の事件の1つ目である子供の声が聞こえてきました。
それに夏が恐怖する中、公が『作者のイタズラだ』と言うと2つ目の事件となる作者のいきなりの登場があった、というのが今回の事件の流れです」
「別に事件でもなんでもないよね?」
「被告人は私語を慎むように。検察。続きを」
「はい。この2つの事件により、夏は精神に多大なる被害を受けたうえに、2つ目の事件では生徒会メンバー全員の精神に少なからず被害を与えたので、検察としては被告人、作者に死刑を求刑します」
紙を読み終えた裁はマスターを睨み付けました。
「いやいや!これだけのことで死刑の求刑はありえないからね!それに秋!弁護士なんだからこの求刑がおかしいと弁護してよね!」
マスターが秋に向かって叫ぶと、秋はため息を吐き、立ち上がって手をあげました。
「裁判長。検察の求刑はおかしいです」
「おかしいですか?」
公は首を傾げました。
「えぇ。この事件では、求刑は死刑ではなく極刑が妥当です」
「いやいや!死刑と極刑同じだからね!全く変わってないからね!」
声を大にして叫ぶマスターですが、誰も聞いてはいません。
「裁判長!おかしくないですか!」
「被告人は静かに」
「こんな状況で静かにできるわけないでしょ!」
「まだ判決が出たわけじゃないし、被告人の話もちゃんと聞くから静かに」
そういわれては、マスターも静かにするしかなかった。
「では、検察は被告人への尋問を始めてください」
「尋問っておかしくない!?」
「被告人は検察の問われたことへの回答以外は喋らないでください」
「ひどっ!」
扱いのヒドさに嘆いているマスターのもとへ裁がやって来ました。
「まずは第1の事件の子供の声についてだが、ホントにお前がやったんじゃないんだな?」
「違うわよ。もともと、この話は最初からこちらに来て、みんなと一緒に廃病院探索を楽しむつもりだったわ。だから、最初から執筆をロマに任せてたのよ」
「では、なぜ最初からこちらにおらず、いきなり登場という第2の事件をおこしたんだ?」
「最初からいなかったのはトイレにいってて、だから途中からいきなり登場しただけで、ホントに驚かせるつもりはなかったの!」
マスターの言い分を聞いた秋は手を上げた。
「裁判長」
「なんですか?」
「作者の証言の裏付けをとりたいから、証人を呼びたいんだけど、いいかな?」
「えぇ」
「じゃあ、証人としてマロ、来てくれる」
すると、秋の呼び掛けに答えたマロが現れた。
「来てくれてありがとう」
<いえいえ。それで、マスターの証言についてだけど、証言に嘘はないよ。この話は初めからロマに執筆を任せていたし、トイレにいったのも事実だ>
「だったらあの子供の声はどういうことなの?」
<ロマにもわからないんだって>
≪そうなのです。書いてもいないのに子供の声が入ってきたので、私も驚きました≫
私達の証言に、公に抱きついたままの夏がガタガタ震えだした。
「それじゃあ、子供の声にかんしてはホントに作者は関係してないのね?」
<あぁ>
マロが頷くと、公・秋・裁の3人は悩みだしました。
「作者。最後にもう1度聞くが、ほんとに驚かせるつもりでいきなり登場してきたわけじゃないんだな?」
「驚かせるつもりでいきなり登場したわけじゃないわ」
マスターは裁の目を見て言いました。
そのまま少しマスターと見つめあった裁は公のほうを向きました。
「検察の尋問は以上です」
「弁護士側からなにかありますか?」
「いえ。弁護士側からはなにもありません」
「では、今回の2つの事件の被告人である作者への判決を言い渡す」
みんなが緊張の面持ちで公の判決を待ちました。
「判決、死刑」
「なんでよ!」
不服な判決に抗議しているマスターの後ろの傍観席では、楓達が立ち上がって拍手をしていた。
「判決理由としては、今回の事件については無罪だが、過去の事件で俺達がこうむった被害、さらにはこれから確実にこうむるであろう被害を考慮したうえで死刑が妥当だと判断した」
「どうあっても死刑になるって理不尽よ!」
「これにて閉廷」
「理不尽よーーーーーーー!!!」
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