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【第2章 山岳に眠る秘郷】
第5節 帰路
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春蘭が屋敷に着いたときには既に辺りは暗くなっていた。
「ただいまー。」
春蘭は引き戸を引き屋敷に入る。すると美桜が玄関に仁王立ちで立っていた。春蘭は驚く。
「兄上。」
「あ、はい。」
美桜の言葉に春蘭は身を縮める。
「一体こんな時間までどこに行っていたのでしょうか?」
「えっと、客人と話してた。あと模擬戦もしてきた。」
こういう場合は洗いざらい喋ったほうが身のためだ。
「ふぅ。ならいいわ。てっきり私用で外出してたのかと。」
美桜は頭が冷えたのか屋敷の奥に戻る。
「今日は兄上の誕生日なのに。」
美桜は小声で呟く。
カポーン
「まさか樫茂が来るとは……。」
春蘭は湯船に浸かりながら先程の話をまとめる。
(樫茂は変異した上級の魔獣と戦闘になった。討伐には成功したが短い時間でかなりの被害を出す危険な存在。)
(本部は最優先討伐対象に登録する。)
「こんなこと今までなかったはずだ。この世界で何が起こってるんだ?」
春蘭がリビングに戻ると美桜とロビンと雫がいた。今日の夕食はお寿司だ。
「この寿司……どうしたんだい?」
美桜はため息をつき話しを始める。
「まさか覚えていないと?」
「何かあったっけ?」
「今日は兄上の誕生日ですよ。」
「今日春蘭の誕生日なの?」
「ええ、そうよ。」
春蘭は思い出したようだ。
「そうだった。いやー仕事とかで忘れてたよ。」
「私がせっかくお寿司をにぎったというのになぜ自分の誕生日を忘れているのか。」
「ごめんごめん。」
春蘭は美桜に謝る。
「ん?この美桜がにぎったのか?」
「そうよ。兄上の誕生日には私がお寿司をにぎる。いつからだったかしら。」
「僕の記憶だと中学生くらいじゃなかった?」
「なんでそれは覚えてるの……。」
「お二人共少し落ち着いてください。」
雫が話を割って入る。
「汁物が冷めてしまってはだめですからね。」
(今言葉を迷ったな…。)
ロビンは雫の発言に心の中でツッコミを入れる。
翌日………
ロビンの顔に日差しがあたる。眩しさに顔を覆いながら目を覚ます。
「ねむ…。」
ロビンは目蓋を開ける。目の前に美桜が立っていた。
「やっと目を覚ました。いくら呼んでも起きないからもう少しでビンタをくらわせていたところですよ。」
(えぇ怖…)
「今怖いと思いましたね。」
「なんで心が読めるの?」
「読心術。あると便利ですよ。」
美桜は部屋を出る。ロビンも少ししてから部屋を出て洗面室へ向かう。
リビングに向かうと朝食が用意されていた。ご飯に味噌汁、焼き魚と普通の日本食だ。
(一見普通に見えるけど全部高級品なんだろうな~。)
ロビンは値段を考えると頭が痛くなりそうだった。自分の場所に座り食事を始める。
午前10時……
ロビンは自分の荷物を持ち、屋敷の外にいた。玄関から美桜が出てきた。何か荷物を持っている。
「どっか行くのか?」
「東京よ。用事ができた。」
「なんか……以外だな。」
「なんで?」
ロビンの発言に疑問を持つ。
「なんとなく。」
美桜はジト目になる。春蘭と雫が玄関から出てくる。
「それじゃ、今から東京に向かう。雫、運転は任せたよ。」
「はい。それでは皆様、ご乗車ください。」
3人が乗るとリムジンは東京に向かって動き出した。
「ただいまー。」
春蘭は引き戸を引き屋敷に入る。すると美桜が玄関に仁王立ちで立っていた。春蘭は驚く。
「兄上。」
「あ、はい。」
美桜の言葉に春蘭は身を縮める。
「一体こんな時間までどこに行っていたのでしょうか?」
「えっと、客人と話してた。あと模擬戦もしてきた。」
こういう場合は洗いざらい喋ったほうが身のためだ。
「ふぅ。ならいいわ。てっきり私用で外出してたのかと。」
美桜は頭が冷えたのか屋敷の奥に戻る。
「今日は兄上の誕生日なのに。」
美桜は小声で呟く。
カポーン
「まさか樫茂が来るとは……。」
春蘭は湯船に浸かりながら先程の話をまとめる。
(樫茂は変異した上級の魔獣と戦闘になった。討伐には成功したが短い時間でかなりの被害を出す危険な存在。)
(本部は最優先討伐対象に登録する。)
「こんなこと今までなかったはずだ。この世界で何が起こってるんだ?」
春蘭がリビングに戻ると美桜とロビンと雫がいた。今日の夕食はお寿司だ。
「この寿司……どうしたんだい?」
美桜はため息をつき話しを始める。
「まさか覚えていないと?」
「何かあったっけ?」
「今日は兄上の誕生日ですよ。」
「今日春蘭の誕生日なの?」
「ええ、そうよ。」
春蘭は思い出したようだ。
「そうだった。いやー仕事とかで忘れてたよ。」
「私がせっかくお寿司をにぎったというのになぜ自分の誕生日を忘れているのか。」
「ごめんごめん。」
春蘭は美桜に謝る。
「ん?この美桜がにぎったのか?」
「そうよ。兄上の誕生日には私がお寿司をにぎる。いつからだったかしら。」
「僕の記憶だと中学生くらいじゃなかった?」
「なんでそれは覚えてるの……。」
「お二人共少し落ち着いてください。」
雫が話を割って入る。
「汁物が冷めてしまってはだめですからね。」
(今言葉を迷ったな…。)
ロビンは雫の発言に心の中でツッコミを入れる。
翌日………
ロビンの顔に日差しがあたる。眩しさに顔を覆いながら目を覚ます。
「ねむ…。」
ロビンは目蓋を開ける。目の前に美桜が立っていた。
「やっと目を覚ました。いくら呼んでも起きないからもう少しでビンタをくらわせていたところですよ。」
(えぇ怖…)
「今怖いと思いましたね。」
「なんで心が読めるの?」
「読心術。あると便利ですよ。」
美桜は部屋を出る。ロビンも少ししてから部屋を出て洗面室へ向かう。
リビングに向かうと朝食が用意されていた。ご飯に味噌汁、焼き魚と普通の日本食だ。
(一見普通に見えるけど全部高級品なんだろうな~。)
ロビンは値段を考えると頭が痛くなりそうだった。自分の場所に座り食事を始める。
午前10時……
ロビンは自分の荷物を持ち、屋敷の外にいた。玄関から美桜が出てきた。何か荷物を持っている。
「どっか行くのか?」
「東京よ。用事ができた。」
「なんか……以外だな。」
「なんで?」
ロビンの発言に疑問を持つ。
「なんとなく。」
美桜はジト目になる。春蘭と雫が玄関から出てくる。
「それじゃ、今から東京に向かう。雫、運転は任せたよ。」
「はい。それでは皆様、ご乗車ください。」
3人が乗るとリムジンは東京に向かって動き出した。
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