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【間章 ロビンの災難】
第1節 予想外
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3人は東京に着いた。ロビンは久しぶりに見た東京の景色に少し狼狽える。
「ちょっと眩しいな。」
「さっきまで山の中にいたしね。そう感じるのも無理はない。」
春蘭はロビンを慰める。
「……………。」
美桜が春蘭の隣で固まっている。
「美桜?」
「はっ!」
美桜が驚いた表情をする。
「もしかして東京に慣れてない?」
「いいえ。ただ久しぶりに来ただけです。」
美桜はすぐに表情を整える。
「因みに最後に来たのはいつ?」
「確か………2年前ね。そこから先はずっと故郷に籠もってたわね。」
「あれそうだっけ?」
美桜の言葉に春蘭が少し驚く。
「それで、お前らはどうするんだ?俺は一旦家に帰るけど。」
「僕は少し街中をブラついてくるよ。」
「私は暇なのでロビンに着いて行きます。」
「よし、そうと決まれば夕方にまたここに集合しよう。」
「オッケ、わかった。」
「わかりました。」
ロビンと美桜はロビンの家に向かって歩き出した。
久しぶりに家に帰ってきたロビン。ポストに郵便物が入っている。
「あ、やっと来たか。」
ロビンは荷物を手に取る。
「何が入ってるの?」
「それはちょっと……。」
「まさか…やましいものでも入ってるの?」
「んなわけあるか。」
美桜に冷ややかな目で見られる。
部屋に入って荷物を机に置く。美桜はソファに腰掛ける。荷物をじっと見つめている。
「そんなに中身が気になるのか?」
「こんな怪しい物気にならないとでも?」
美桜の目は冷ややかだがその奥にある好奇心をロビンは感じた。
「わかった、見せるからその目をやめてくれ。」
美桜はいつもの目に戻った。ロビンは荷物を開けると中から本を取り出し机に置く。美桜は本を開いた。
「マンガ?」
「そう、マンガ。」
美桜はマンガを読む。内容は主人公が強敵を相手に苦戦するところから始まっていた。美桜は興味津々だ。
「こういうのを読んだことないのか?」
「………ないわね。」
ロビンの質問に美桜は少し考えてから答えた。
「私は高校の頃に小説を読んでたぐらいね。大学では読んでない。ずっと薙刀をやっていたわ。」
美桜はマンガから目をそらし遠くを見る目をする。
「俺は2階にいる。何かあったら言ってくれ。」
ロビンは2階の自分の部屋に向かう。美桜は引き続きマンガを読む。
(意外と面白い…。)
美桜はのめり込んでいる。美桜は立ち上がり2階にあがる。
「ん?」
美桜がロビンの部屋に入ってきた。ロビンは部屋の整理をしていた。
「このマンガ、1巻はどこ?」
「まさか全部読むつもりか?」
「そうよ。なにか?」
美桜は清々しい態度をとる。
「一応それ含めて全巻あるけど1日で読める量じゃないぞ。」
「問題ないわ。徹夜で読むわ。」
「ん?徹夜?泊まるつもり?」
「もとからそのつもりよ。」
ロビンは呆気にとられる。この家には2階のロビンの部屋と1階のリビングしかない。客人を泊める場所はない。
「部屋がないけど。」
「なに?私と一緒に寝るのが嫌なの?」
「お前何言ってんの?!」
美桜の言葉に驚きを隠せないロビン。美桜は本気だ。
「ちゃんと着替えも持ってきてあるけど。」
「なんで用意周到なんだよ!そのためのカバンか!」
ロビンの言葉に美桜は首を縦に振る。
ピンポーン
ベルが鳴る。ロビンは玄関に向かう。美桜は後をついていく。
「あ、ロビン。今暇?」
アリスが手を振りながら声をかける。ロビンはそれと同時に後ろから恐ろしい気配を感じた。恐る恐る振り返るとリビングから念を飛ばす美桜がこちらを見ていた。ロビンは身の危険を感じ外に出る。
「ロビン。今の誰?」
アリスが上目遣いでこちらを見る。
「ただの友達だけど。」
「そっかぁ~。なら紹介してよ~。」
アリスは急にクネクネしながらロビンに話しかける。
(面倒なことになった………)
ロビンはこの先のことを考えると胃が痛くなってきた。
「こんにちは。私はアリス・クローヴァーよ。よろしくね。」
「神宮寺 美桜よ。よろしく。」
2人は挨拶を交わす。
「あなたはロビンとどういう関係なのかしら?」
アリスが躊躇なく美桜に聞く。
「ただの友人だけど?」
「しかし先程のことを考えるとただの友人とは思えないのですが?」
アリスが美桜の返答にケチをつける。
「そうかしら?私にとっては普通のことだけど。」
美桜が強気に反論する。
(早く終わってくれ。)
ロビンは切に願う。2人の啀み合いは夕方まで続いた。
「やっと終わったか……。」
ロビンはソファにもたれ掛かる。2人の討論をずっと聞いていてかなり疲れている。アリスは少し前に自分の家に帰った。あれほどの討論をしたのになぜその体力があるのかロビンは引っかかる。
「約束があるから早く行くわよ。」
ロビンは春蘭との約束を思い出した。2人は家を出て駅へと向かう。
駅につき、春蘭を見つけた。少し前に着いたばかりらしい。
「駅に集まったわいいが……なにするんだ?」
「決まってるだろ。夕食を食べに行くんだ。ついてきて。」
2人は春蘭についていく。
ついて行った先には焼肉専門店があった。
「今日の夕食はここでとろう。昼間に探してたんだ。」
「本当なにしてたの?」
「街中をブラついたり昼食を食べたり。」
「ま、こんなとこで話さずに中に入ろう。」
3人は店内に入る。
「すんげー匂う。服に染み込むかな?」
「帰ったら私が先にはお風呂に入りますよ。」
美桜はふんっと鼻を鳴らす。3人は席に座る。
「牛肉3人前をお願いするよ。」
春蘭は注文する。
「2人は昼間、なにしてたんだい?」
「修羅場だった。」
「ん?どゆこと?」
春蘭はロビンの言葉に戸惑う。
「美桜が家で俺のマンガ読んでたら、アリスっていう俺の友達が来て………うん、まぁ。そこから先は想像してくれ。」
「昼間から夕方まで討論になりました。」
「うおぉぉい!」
「ロビンはそれをずっと聞いていたのでまぁ、疲れているようで。」
「それは………災難だったね。」
春蘭はロビンを慰める。横を見ると注文した牛肉を持った店員が戸惑っていた。
「ああ、ごめんごめん。」
春蘭は肉を受け取る。網に肉を置き焼き始める。ロビンはスマホを見るとアリスから連絡がきていた。
(絶対ヤバいこと書いてあるって。)
ロビンは恐る恐る連絡を見る。
「明日、買い物に行くけどついてくる?美桜にも聞いてみて。」
ロビンは安堵する。
「アリスが明日買い物ついてくるか?と。」
「うーん、暇だし行くわ。」
ロビンはアリスに返信する。話をしていたら肉が焼けた。
(うまそう。)
ロビンはよだれが出そうになる。
「ちょっと眩しいな。」
「さっきまで山の中にいたしね。そう感じるのも無理はない。」
春蘭はロビンを慰める。
「……………。」
美桜が春蘭の隣で固まっている。
「美桜?」
「はっ!」
美桜が驚いた表情をする。
「もしかして東京に慣れてない?」
「いいえ。ただ久しぶりに来ただけです。」
美桜はすぐに表情を整える。
「因みに最後に来たのはいつ?」
「確か………2年前ね。そこから先はずっと故郷に籠もってたわね。」
「あれそうだっけ?」
美桜の言葉に春蘭が少し驚く。
「それで、お前らはどうするんだ?俺は一旦家に帰るけど。」
「僕は少し街中をブラついてくるよ。」
「私は暇なのでロビンに着いて行きます。」
「よし、そうと決まれば夕方にまたここに集合しよう。」
「オッケ、わかった。」
「わかりました。」
ロビンと美桜はロビンの家に向かって歩き出した。
久しぶりに家に帰ってきたロビン。ポストに郵便物が入っている。
「あ、やっと来たか。」
ロビンは荷物を手に取る。
「何が入ってるの?」
「それはちょっと……。」
「まさか…やましいものでも入ってるの?」
「んなわけあるか。」
美桜に冷ややかな目で見られる。
部屋に入って荷物を机に置く。美桜はソファに腰掛ける。荷物をじっと見つめている。
「そんなに中身が気になるのか?」
「こんな怪しい物気にならないとでも?」
美桜の目は冷ややかだがその奥にある好奇心をロビンは感じた。
「わかった、見せるからその目をやめてくれ。」
美桜はいつもの目に戻った。ロビンは荷物を開けると中から本を取り出し机に置く。美桜は本を開いた。
「マンガ?」
「そう、マンガ。」
美桜はマンガを読む。内容は主人公が強敵を相手に苦戦するところから始まっていた。美桜は興味津々だ。
「こういうのを読んだことないのか?」
「………ないわね。」
ロビンの質問に美桜は少し考えてから答えた。
「私は高校の頃に小説を読んでたぐらいね。大学では読んでない。ずっと薙刀をやっていたわ。」
美桜はマンガから目をそらし遠くを見る目をする。
「俺は2階にいる。何かあったら言ってくれ。」
ロビンは2階の自分の部屋に向かう。美桜は引き続きマンガを読む。
(意外と面白い…。)
美桜はのめり込んでいる。美桜は立ち上がり2階にあがる。
「ん?」
美桜がロビンの部屋に入ってきた。ロビンは部屋の整理をしていた。
「このマンガ、1巻はどこ?」
「まさか全部読むつもりか?」
「そうよ。なにか?」
美桜は清々しい態度をとる。
「一応それ含めて全巻あるけど1日で読める量じゃないぞ。」
「問題ないわ。徹夜で読むわ。」
「ん?徹夜?泊まるつもり?」
「もとからそのつもりよ。」
ロビンは呆気にとられる。この家には2階のロビンの部屋と1階のリビングしかない。客人を泊める場所はない。
「部屋がないけど。」
「なに?私と一緒に寝るのが嫌なの?」
「お前何言ってんの?!」
美桜の言葉に驚きを隠せないロビン。美桜は本気だ。
「ちゃんと着替えも持ってきてあるけど。」
「なんで用意周到なんだよ!そのためのカバンか!」
ロビンの言葉に美桜は首を縦に振る。
ピンポーン
ベルが鳴る。ロビンは玄関に向かう。美桜は後をついていく。
「あ、ロビン。今暇?」
アリスが手を振りながら声をかける。ロビンはそれと同時に後ろから恐ろしい気配を感じた。恐る恐る振り返るとリビングから念を飛ばす美桜がこちらを見ていた。ロビンは身の危険を感じ外に出る。
「ロビン。今の誰?」
アリスが上目遣いでこちらを見る。
「ただの友達だけど。」
「そっかぁ~。なら紹介してよ~。」
アリスは急にクネクネしながらロビンに話しかける。
(面倒なことになった………)
ロビンはこの先のことを考えると胃が痛くなってきた。
「こんにちは。私はアリス・クローヴァーよ。よろしくね。」
「神宮寺 美桜よ。よろしく。」
2人は挨拶を交わす。
「あなたはロビンとどういう関係なのかしら?」
アリスが躊躇なく美桜に聞く。
「ただの友人だけど?」
「しかし先程のことを考えるとただの友人とは思えないのですが?」
アリスが美桜の返答にケチをつける。
「そうかしら?私にとっては普通のことだけど。」
美桜が強気に反論する。
(早く終わってくれ。)
ロビンは切に願う。2人の啀み合いは夕方まで続いた。
「やっと終わったか……。」
ロビンはソファにもたれ掛かる。2人の討論をずっと聞いていてかなり疲れている。アリスは少し前に自分の家に帰った。あれほどの討論をしたのになぜその体力があるのかロビンは引っかかる。
「約束があるから早く行くわよ。」
ロビンは春蘭との約束を思い出した。2人は家を出て駅へと向かう。
駅につき、春蘭を見つけた。少し前に着いたばかりらしい。
「駅に集まったわいいが……なにするんだ?」
「決まってるだろ。夕食を食べに行くんだ。ついてきて。」
2人は春蘭についていく。
ついて行った先には焼肉専門店があった。
「今日の夕食はここでとろう。昼間に探してたんだ。」
「本当なにしてたの?」
「街中をブラついたり昼食を食べたり。」
「ま、こんなとこで話さずに中に入ろう。」
3人は店内に入る。
「すんげー匂う。服に染み込むかな?」
「帰ったら私が先にはお風呂に入りますよ。」
美桜はふんっと鼻を鳴らす。3人は席に座る。
「牛肉3人前をお願いするよ。」
春蘭は注文する。
「2人は昼間、なにしてたんだい?」
「修羅場だった。」
「ん?どゆこと?」
春蘭はロビンの言葉に戸惑う。
「美桜が家で俺のマンガ読んでたら、アリスっていう俺の友達が来て………うん、まぁ。そこから先は想像してくれ。」
「昼間から夕方まで討論になりました。」
「うおぉぉい!」
「ロビンはそれをずっと聞いていたのでまぁ、疲れているようで。」
「それは………災難だったね。」
春蘭はロビンを慰める。横を見ると注文した牛肉を持った店員が戸惑っていた。
「ああ、ごめんごめん。」
春蘭は肉を受け取る。網に肉を置き焼き始める。ロビンはスマホを見るとアリスから連絡がきていた。
(絶対ヤバいこと書いてあるって。)
ロビンは恐る恐る連絡を見る。
「明日、買い物に行くけどついてくる?美桜にも聞いてみて。」
ロビンは安堵する。
「アリスが明日買い物ついてくるか?と。」
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