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【第3章 魔道士の組合《サークル》】
第3節 仲間
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「ここが僕たちの拠点だよ。」
着いたのは街中にある立派なビルだった。周りには建物が並んでいる。
「どうみても普通のビルだな。」
「結局どこに拠点があるんだ?」
ロビンは春蘭に聞く。
「拠点はビルの中だよ。」
(なんか思ってたのと違う……)
ロビンは春蘭の言葉に少し肩を落とす。拠点と聞いて秘密基地のようなものを想像していたからだ。ロビンは現実を受け取りビルに入る。内装は高級ホテルのように立派で上の壁には高級そうな布や絵画が飾られている。下にはゲージがあり、中には衣服が飾られている。
「ここってなんのビルだ?」
「ここはユルクプランの本社だよ。」
「なんで本社に拠点があるんだよ!あとどこにあるんだよ!」
ビルの地図を見ても拠点らしきものは見つからない。
「わかったここだ!3階の会議室が拠点だろ!」
「うん、全然違う。」
「じゃあ分からん。」
ロビンは話を投げ出した。春蘭と美桜と凛はエレベーターに向かう。
「やっぱ3階だろ。」
「言い忘れてたけど、あの地図には拠点は載ってないよ。」
「は?」
ロビンは唖然とする。アリスの方を見るが、特に驚いた様子はない。
「お前知ってるのか?」
「一応ね。」
春蘭はエレベーターのボタンを押す。ドアが開く。5人はエレベーターに乗る。
(どこに行くんだ?)
ロビンはそんなことを考えているとエレベーターが動き出す。しかし上には()動かず、下に動き始めた。
「え?!下?!」
ロビンは驚きを隠せない。それと同時に子供心が刺激され、ロビンは目を輝かせる。
(ロビンって単純ね。)
アリスは半笑いする。
ポーン
エレベーターが地下室についたようだ。地下室には1人の青年と1人の女性がソファに座っていた。男性がこちらに気づく。
「おや?来たみたいだね。」
女性も気づく。
「どうやら面白い客人を連れているようだな。」
5人は地下室の机に向かう。
「あれ?2人しかいないのかい?」
「"あいつ"は遅れるそうよ。まったく……"あいつ"の遅刻癖はいつになったら治るのやら……」
「それでいて実力は確かだがらなんとも言えないのよね。」
女性は呆れながらため息をつく。
「さっきから言ってる"あいつ"って誰のことだ?」
ロビンは春蘭に聞く。
「その前に2人に自己紹介してもらおう。」
春蘭は2人の方を見る。
「なにも考えてないわよ。」
「僕も同じだよ。」
「軽くで構わないよ。」
女性は前に出て話を始める。
「私は佐倉 奏美《さくら かなみ》。趣味は読書。よろしくお願いするよ。」
青年も前に出て話をする。
「僕は垣間 琉《かきま りゅう》。好きなことはポーカーだ。よろしくね。」
「俺はロビン・アポローヌ。よろしく頼むぜ。」
「私はアリス・クローヴァーよ。趣味は本の収集よ。よろしくね。」
「自己紹介は終わったね。好きにくつろいでくれ。あと1人来るまで待とう。」
5人はソファに腰掛ける。
「奏美~。コーヒー淹れて欲しいです~。」
「ちょっと待っててよ。」
奏美はキッチンに行き、コーヒーを淹れる。
「はいどうぞ。」
「ありがとうございます。」
凛は笑顔でお礼を言う。
「ロビン、ちょっとお話しないかい?」
「おう、いいぜ。」
琉はロビンの横に座る。
「君の名前を聞いて気になったけど……君は海外から来たのかな?」
「ああ、イギリスから来た。」
「イギリスのことについて何か教えてくれないかい?」
「ああそれか……悪いな、何も覚えてないんだ。」
琉は不思議そうな顔をする。
「何も覚えていない……イギリスで何かあったのかい?」
「多分何かあったな。」
「でも日本に来てからの話ならできるぞ。」
「なら聞かせてくれ。」
琉は興味を示す。
「俺がこっちに来たのは8年前なんだ。その頃はまだ中学生だったから分からないことも結構あったな。」
琉はロビンの話を聞きながら考えこどをしていた。
(イギリスのことを覚えていない?9年も前のことでも何かは覚えているはずだ。まさか……)
「話がズレるけど1つ聞いてもいいかい?」
「ん?なんだ?」
「イギリスのことを何1つ覚えていないのかい?」
「うん。さっきも言ったけど何も覚えてない。」
琉は顎に手を当てる。
「もしかしたら、無意識に忘れたくなるくらい"嫌なこと"があったんじゃないかな?」
琉は周りを見る。
「ちょっとこっちに来てくれ。伝えたいことがある。」
ロビンは琉についていき、部屋の隅で話を続ける。
「伝えたいことってなんだ?」
「実はイギリスでは昔、《焔の日》という事件があったんだ。」
「《焔の日》?」
ロビンは首を傾げる。
「聞いたことないのは変じゃない。この事件は魔道士の中でも限られた人しか知らないことだ。」
「お前はその限られた人なのか?」
「まさか。僕はリーダーから聞いたんだ。」
「リーダー?」
「春蘭のことだよ。」
「あー、そゆことね。」
琉は真剣な顔に戻る。
「僕の覚えてる限りでは、《焔の日》は9年前にイギリスのロンドンで起こったことなんだ。」
「どれぐらいの被害が出たんだ?」
琉は深刻な表情をする。
「火事によってロンドンの半分近くが焼けたよ。」
ロビンは息を飲む。
「幸いにも死傷者は出なかったけど、かなり大きな事件ではあるよ。」
「火事は1日中続いたんだ。」
「だから《焔の日》か。」
「伝えたいのはこれくらいだよ。」
ロビンは腕を組み、考えこどをする。
(アリスがこれを知ったらどうなるんだ?)
(なんだろう。話したら取り返しのつかないことになりそうだ。)
ロビンはアリスに《焔の日》のことを話さないと心に決めた。
2人がソファに戻るとコーヒーを淹れたコップがおいてあった。
「客人がいるのに飲み物を出してなかったからね。遠慮なく頂いてくれ。」
ロビンはコップを持ちコーヒーを飲む。
ポーン
エレベーターから誰かが降りてきた。
「あーすまんすまん、遅れたぜ。」
「やっと来たわね……」
奏美は呆れる。
「いい加減その遅刻癖はなんとかならないの?」
奏美は少し怒っている。
「今回は電車の遅延があったんだ。だから遅刻じゃねえ。」
「だったら連絡しなさいよ!」
「連絡したって信じてくれないだろ?」
「そりゃ遅刻ばっかりしてたらね。」
2人の口喧嘩は数分程続いた。
「ふう。ごめんなさいね、見苦しいところを見せて。」
男性は腕を組む。
「じゃあ2人に自己紹介してくれるかな。」
「あーそんなこと言ってたな。」
「言ってたってどういうこと?聞いてたの?」
「俺がどういうやつか忘れたか?あれだよあれ。」
男性は壁のほうにある小さな黒い機会を指差す。
「ちっ、また盗み聞きしてたのね。」
「そ。じゃあ自己紹介に移るか。」
男性は2人の前に立つ。
「俺は鶴城 玖羽《つるぎ くう》だ。階級は上級。趣味は旅行。特技は盗み聞き。」
「なんで特技がろくでもないものなの?」
奏美が玖羽に聞く。
「俺の強みってそれぐらいだろ?他のものはもっと黒いものだしな。」
「それに、俺が盗聴器を置いてるのは拠点の状況を確かめるためだ。やましい考えはない。」
玖羽は奏美に言い聞かせる。
「はいはい、そのことにはこれ以上は言及しない。」
「ただ私たちを裏切ることがないように忠告しただけよ。」
「俺が簡単に裏切るとでも?」
「口ではそう言っても本心は分からない。」
奏美は玖羽に近づき、耳元で囁く。
「最悪、あんたの秘密をバラすこともできる。そのことを忘れないように。」
「仮に俺が裏切ったら止められると?」
「まさかね。あんたならこっちの包囲網を掻い潜って逃げるでしょう。もしくは奇襲を仕掛けるか。」
「そうなるとあんたを止めるのは困難を極める。それは私が1番わかってる。」
「ならいい。」
「ごめんなさいね、話がエスカレートしたわ。」
奏美はこちらを向き笑顔で謝る。
「あの人……どういう人なの?」
アリスが凛に聞く。凛はパソコンを開き、画面に資料を映す。
「玖羽さんは怠惰に見えますが、怖い人ですよ。昔はプロの殺し屋だったとかなんとか。」
「え、怖っ。」
「怖いですよね~。でもその実力を認められて団長直々にスカウトしたみたいですよ。」
「団長の考えてることは分からないわ。」
アリスは額に手を当てる。
「ちなみに鶴城 玖羽という名前は偽名らしいですよ。」
「え?」
「玖羽さんはドイツ出身なんですよ。」
「え?え?」
アリスは戸惑う。凛はアリスに画面を見せる。
「はいこれ。本名はカーリス・クレイツですよ。」
「え、これ……大量殺人犯の名前じゃない?」
「そうですよ。ドイツから1人で日本まで逃げてきたみたいです。」
アリスは息を飲む。
(え、それすごいって言っていいの?殺人犯だよね?称賛していいのこれ?)
アリスはふとあることを思い出す。
(でも団長は絶賛してるじゃん。)
「名前を変えたのは正体を隠すためで、今では犯罪から足を洗ってますよ。」
アリスは悩ましい顔をする。
「少し怖くて怠惰ですけど優しい人ですよ。」
凛は玖羽を擁護するような発言をする。
「お前のサークルって……なんか…個性的なやつが多いな。」
「リーダーの僕が言うのもあれだけど、僕もそう思う。」
2人はコップに注がれたコーヒーを飲みながら会話をする。
着いたのは街中にある立派なビルだった。周りには建物が並んでいる。
「どうみても普通のビルだな。」
「結局どこに拠点があるんだ?」
ロビンは春蘭に聞く。
「拠点はビルの中だよ。」
(なんか思ってたのと違う……)
ロビンは春蘭の言葉に少し肩を落とす。拠点と聞いて秘密基地のようなものを想像していたからだ。ロビンは現実を受け取りビルに入る。内装は高級ホテルのように立派で上の壁には高級そうな布や絵画が飾られている。下にはゲージがあり、中には衣服が飾られている。
「ここってなんのビルだ?」
「ここはユルクプランの本社だよ。」
「なんで本社に拠点があるんだよ!あとどこにあるんだよ!」
ビルの地図を見ても拠点らしきものは見つからない。
「わかったここだ!3階の会議室が拠点だろ!」
「うん、全然違う。」
「じゃあ分からん。」
ロビンは話を投げ出した。春蘭と美桜と凛はエレベーターに向かう。
「やっぱ3階だろ。」
「言い忘れてたけど、あの地図には拠点は載ってないよ。」
「は?」
ロビンは唖然とする。アリスの方を見るが、特に驚いた様子はない。
「お前知ってるのか?」
「一応ね。」
春蘭はエレベーターのボタンを押す。ドアが開く。5人はエレベーターに乗る。
(どこに行くんだ?)
ロビンはそんなことを考えているとエレベーターが動き出す。しかし上には()動かず、下に動き始めた。
「え?!下?!」
ロビンは驚きを隠せない。それと同時に子供心が刺激され、ロビンは目を輝かせる。
(ロビンって単純ね。)
アリスは半笑いする。
ポーン
エレベーターが地下室についたようだ。地下室には1人の青年と1人の女性がソファに座っていた。男性がこちらに気づく。
「おや?来たみたいだね。」
女性も気づく。
「どうやら面白い客人を連れているようだな。」
5人は地下室の机に向かう。
「あれ?2人しかいないのかい?」
「"あいつ"は遅れるそうよ。まったく……"あいつ"の遅刻癖はいつになったら治るのやら……」
「それでいて実力は確かだがらなんとも言えないのよね。」
女性は呆れながらため息をつく。
「さっきから言ってる"あいつ"って誰のことだ?」
ロビンは春蘭に聞く。
「その前に2人に自己紹介してもらおう。」
春蘭は2人の方を見る。
「なにも考えてないわよ。」
「僕も同じだよ。」
「軽くで構わないよ。」
女性は前に出て話を始める。
「私は佐倉 奏美《さくら かなみ》。趣味は読書。よろしくお願いするよ。」
青年も前に出て話をする。
「僕は垣間 琉《かきま りゅう》。好きなことはポーカーだ。よろしくね。」
「俺はロビン・アポローヌ。よろしく頼むぜ。」
「私はアリス・クローヴァーよ。趣味は本の収集よ。よろしくね。」
「自己紹介は終わったね。好きにくつろいでくれ。あと1人来るまで待とう。」
5人はソファに腰掛ける。
「奏美~。コーヒー淹れて欲しいです~。」
「ちょっと待っててよ。」
奏美はキッチンに行き、コーヒーを淹れる。
「はいどうぞ。」
「ありがとうございます。」
凛は笑顔でお礼を言う。
「ロビン、ちょっとお話しないかい?」
「おう、いいぜ。」
琉はロビンの横に座る。
「君の名前を聞いて気になったけど……君は海外から来たのかな?」
「ああ、イギリスから来た。」
「イギリスのことについて何か教えてくれないかい?」
「ああそれか……悪いな、何も覚えてないんだ。」
琉は不思議そうな顔をする。
「何も覚えていない……イギリスで何かあったのかい?」
「多分何かあったな。」
「でも日本に来てからの話ならできるぞ。」
「なら聞かせてくれ。」
琉は興味を示す。
「俺がこっちに来たのは8年前なんだ。その頃はまだ中学生だったから分からないことも結構あったな。」
琉はロビンの話を聞きながら考えこどをしていた。
(イギリスのことを覚えていない?9年も前のことでも何かは覚えているはずだ。まさか……)
「話がズレるけど1つ聞いてもいいかい?」
「ん?なんだ?」
「イギリスのことを何1つ覚えていないのかい?」
「うん。さっきも言ったけど何も覚えてない。」
琉は顎に手を当てる。
「もしかしたら、無意識に忘れたくなるくらい"嫌なこと"があったんじゃないかな?」
琉は周りを見る。
「ちょっとこっちに来てくれ。伝えたいことがある。」
ロビンは琉についていき、部屋の隅で話を続ける。
「伝えたいことってなんだ?」
「実はイギリスでは昔、《焔の日》という事件があったんだ。」
「《焔の日》?」
ロビンは首を傾げる。
「聞いたことないのは変じゃない。この事件は魔道士の中でも限られた人しか知らないことだ。」
「お前はその限られた人なのか?」
「まさか。僕はリーダーから聞いたんだ。」
「リーダー?」
「春蘭のことだよ。」
「あー、そゆことね。」
琉は真剣な顔に戻る。
「僕の覚えてる限りでは、《焔の日》は9年前にイギリスのロンドンで起こったことなんだ。」
「どれぐらいの被害が出たんだ?」
琉は深刻な表情をする。
「火事によってロンドンの半分近くが焼けたよ。」
ロビンは息を飲む。
「幸いにも死傷者は出なかったけど、かなり大きな事件ではあるよ。」
「火事は1日中続いたんだ。」
「だから《焔の日》か。」
「伝えたいのはこれくらいだよ。」
ロビンは腕を組み、考えこどをする。
(アリスがこれを知ったらどうなるんだ?)
(なんだろう。話したら取り返しのつかないことになりそうだ。)
ロビンはアリスに《焔の日》のことを話さないと心に決めた。
2人がソファに戻るとコーヒーを淹れたコップがおいてあった。
「客人がいるのに飲み物を出してなかったからね。遠慮なく頂いてくれ。」
ロビンはコップを持ちコーヒーを飲む。
ポーン
エレベーターから誰かが降りてきた。
「あーすまんすまん、遅れたぜ。」
「やっと来たわね……」
奏美は呆れる。
「いい加減その遅刻癖はなんとかならないの?」
奏美は少し怒っている。
「今回は電車の遅延があったんだ。だから遅刻じゃねえ。」
「だったら連絡しなさいよ!」
「連絡したって信じてくれないだろ?」
「そりゃ遅刻ばっかりしてたらね。」
2人の口喧嘩は数分程続いた。
「ふう。ごめんなさいね、見苦しいところを見せて。」
男性は腕を組む。
「じゃあ2人に自己紹介してくれるかな。」
「あーそんなこと言ってたな。」
「言ってたってどういうこと?聞いてたの?」
「俺がどういうやつか忘れたか?あれだよあれ。」
男性は壁のほうにある小さな黒い機会を指差す。
「ちっ、また盗み聞きしてたのね。」
「そ。じゃあ自己紹介に移るか。」
男性は2人の前に立つ。
「俺は鶴城 玖羽《つるぎ くう》だ。階級は上級。趣味は旅行。特技は盗み聞き。」
「なんで特技がろくでもないものなの?」
奏美が玖羽に聞く。
「俺の強みってそれぐらいだろ?他のものはもっと黒いものだしな。」
「それに、俺が盗聴器を置いてるのは拠点の状況を確かめるためだ。やましい考えはない。」
玖羽は奏美に言い聞かせる。
「はいはい、そのことにはこれ以上は言及しない。」
「ただ私たちを裏切ることがないように忠告しただけよ。」
「俺が簡単に裏切るとでも?」
「口ではそう言っても本心は分からない。」
奏美は玖羽に近づき、耳元で囁く。
「最悪、あんたの秘密をバラすこともできる。そのことを忘れないように。」
「仮に俺が裏切ったら止められると?」
「まさかね。あんたならこっちの包囲網を掻い潜って逃げるでしょう。もしくは奇襲を仕掛けるか。」
「そうなるとあんたを止めるのは困難を極める。それは私が1番わかってる。」
「ならいい。」
「ごめんなさいね、話がエスカレートしたわ。」
奏美はこちらを向き笑顔で謝る。
「あの人……どういう人なの?」
アリスが凛に聞く。凛はパソコンを開き、画面に資料を映す。
「玖羽さんは怠惰に見えますが、怖い人ですよ。昔はプロの殺し屋だったとかなんとか。」
「え、怖っ。」
「怖いですよね~。でもその実力を認められて団長直々にスカウトしたみたいですよ。」
「団長の考えてることは分からないわ。」
アリスは額に手を当てる。
「ちなみに鶴城 玖羽という名前は偽名らしいですよ。」
「え?」
「玖羽さんはドイツ出身なんですよ。」
「え?え?」
アリスは戸惑う。凛はアリスに画面を見せる。
「はいこれ。本名はカーリス・クレイツですよ。」
「え、これ……大量殺人犯の名前じゃない?」
「そうですよ。ドイツから1人で日本まで逃げてきたみたいです。」
アリスは息を飲む。
(え、それすごいって言っていいの?殺人犯だよね?称賛していいのこれ?)
アリスはふとあることを思い出す。
(でも団長は絶賛してるじゃん。)
「名前を変えたのは正体を隠すためで、今では犯罪から足を洗ってますよ。」
アリスは悩ましい顔をする。
「少し怖くて怠惰ですけど優しい人ですよ。」
凛は玖羽を擁護するような発言をする。
「お前のサークルって……なんか…個性的なやつが多いな。」
「リーダーの僕が言うのもあれだけど、僕もそう思う。」
2人はコップに注がれたコーヒーを飲みながら会話をする。
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