17 / 117
【第3章 魔道士の組合《サークル》】
第2節 加入手続き
しおりを挟む
ロビンが朝食を食べているとアリスから電話がかかってきた。ロビンは電話にでる。
「どうした?こんなに朝早く。」
「暇だから。」
「おい!」
「何かあったのロビン?」
「なんで?」
「なんか…声がいつもより低いよ。」
ロビンは自分の声に気づかなかった。
「そういえば……昨日の夜、変な夢を見たんだよ。」
「どんな夢?」
「うーん、はっきりとは覚えてないが……俺は夢の中でイギリスにいたな。」
「イギリスに?なんで?」
「でもあれは夢というよりかは…体験と言ったほうがいいかもな。」
「バーチャルみたいな?」
「そんな感じだ。」
「それ以外は?」
「何も覚えてないな。」
「そう…」
「話を変えるけど私が電話した理由はロビンをサークルに誘うためだよ。考えは決まった?」
ロビンはサークル加入のことを考えておくことを忘れていた。
「すまん、忘れてた。」
「じゃあ、罰として一緒に入ろ。」
「おい!」
「拒否権はなし。忘れてたんだから。」
「……はいはいわかったわかった。」
「じゃあ、今日10時に本部の集会所に集合ね。」
プツン
電話が切れた。
「あいつもう決まったのか?」
予想より決まるのが早いアリスに驚く。しかし、そんなことはすぐに忘れ、朝食にうつる。
大魔統制会本部集会所…
ロビンは約束の時間の10分前に集会所へと来た。アリスはまだ来ていないようだ。
「暇だな、スマホでも見るか。」
ピロリン♪
スマホが鳴る。アリスから連絡がくる。
「今後ろにいるよ。」
ロビンは後ろを見る。布が顔にあたる。
「お前ビックリさせんなよ。」
「いいじゃん、私たちの仲でしょ。」
アリスは手を合わせながら言う。
「やけにご機嫌だな。何かいいことでもあったのか?」
「どうかな~♪」
アリスは体をくねくねさせる。
(相当ご機嫌だな。)
「本当にご機嫌ね。」
アリスの後ろから美桜が現れる。
「お前らは2人で1人なのか?」
「「なんでそうなるの?」」
2人は同時に言う。
(息ぴったりすぎるだろ。)
「誰が息ぴったりだ。」
美桜はロビンの頬にビンタする。
「痛って。」
ロビンは前よりビンタが優しい気がした。
「美桜ってツンデレなのか?」
バシッ!ゴンッ!ガンッ!
ロビンは床に叩き倒された。ロビンは気絶した。
「……やりすぎた。」
美桜は額に手を当てる。
数分後…
「あ、起きた。」
「痛むところはない?」
2人はロビンを心配する。
「ごめん、やりすぎた。」
美桜はロビンに謝る。
「特に痛むところはないぜ。」
「ただ、倒されたときに一瞬星が見えた気がしたが。」
(グサッ!)
美桜の心にロビンの言葉が刺さる。
(ヤバい、胸が痛い。)
美桜は後ろを向き、胸を抑える。
「おや?全員集まってるね。」
春蘭が集会所に入ってくる。ロビンは腰にぶら下がっている鍵に目がいく。
「なんだその鍵?」
「ああこれ?これは大事な鍵だよ。」
「ならしまうかなんかしろよ。あと大事な鍵ってなんだよ。」
春蘭は鍵をポケットにしまう。
「まずなんでお前らはここに来たんだ?俺はアリスに呼ばれてきたが。」
「おや、奇遇だね。僕もアリスに呼ばれてきたんだ。」
アリスは首を2回ほど縦にふる。
「昨日、アリスからサークルに入りたいって連絡があってね。手続きで来たんだ。」
「そういえばそんなこと言ってたな。サークルに入る、みたいなこと。」
「本題に入ろう。手続きをするためにとある人にあってもらう。ついてきてくれ。」
2人は春蘭についていく。
「そういえば…」
「美桜はとこに行ったんだ?集会所を出るときにはすでにいなかったが。」
ロビンは不思議に思い、春蘭に聞く。
「美桜にはサークルの拠点に戻ってもらった。」
「サークルに拠点なんてあるのか?」
「本部や支部とは別に存在しているよ。」
「メンバーで集まって会議をしたり、娯楽を楽しんだり、まあいろいろ。」
「サークルってそんなんだっけ?」
ロビンとアリスは首を傾げる。
「サークルによってやることが違うからね。僕のところは仲間との仲を深めることを意識してるよ。」
アリスいわく、魔道士同士の信頼関係を深めるサークルはかなり珍しいらしい。ロビンはもう一度紙に目を通す。文章の中に"情報収集"に強いと書いてあった。
(アリスが入る理由って絶対これだろ…)
ロビンはアリスの顔を見る。アリスはニッコリしながらこちらを見ていた。こちらに近づき耳元で囁く。
「私の持ってる情報が欲しいんでしょ?」
「うん。」
「ならサークルに入ろうよ。まあ拒否しても罰として強制で入ってもらうけど。」
「うっ……」
ロビンは朝のことを思い出す。
「お前は俺の考えがわかるのか?」
「ずっとそばにいたからね。」
アリスの笑顔に背筋が凍る。表は笑っているが、裏に恐ろしい"闇"があることを感じたからだ。
(あいつは何を考えてるんだ?)
ロビンはアリスに話しかけようとしたが躊躇ってしまう。
「もう少しスピードを上げよう。彼女を待たせすぎると申し訳ない。」
4人は少し早足で歩く。
「着いたよ。ここで彼女が待ってる。」
着いたのは街中の廃ビルだった。少しでも強い衝撃が入れば下から崩れていきそうなほどボロボロだ。
「これ……何年前のやつだ?」
「10年くらい?かな。」
ロビンは顔を引き攣らせる。アリスは真顔をきめている。
「お前、内心楽しんでるだろ。」
「そう?」
アリスはとぼけた顔をする。
(こいつ……)
ロビンは唇を噛む。
「じゃあ2人共、行っておいで。」
2人は廃ビルに入る。
ビルの中は物や瓦礫が散乱しており、部屋の隅には蜘蛛の巣が張っていた。
「まさに廃墟って感じだな。」
「うん…」
アリスはロビンにひっついて歩いている。中は薄暗くなにがあるか分からない。アリスがひっついてくるのも理解できる。
(少しビビり過ぎな気がするが……)
2階に上がると1人の女性が立っていた。おそらく春蘭が言っていた人物だろう。毛先がピンク色の白銀の髪をしていてヘッドホンをつけている。
「なんか…小さいな。」
「私より小さいわね。」
アリスはそれほど背が高くない。そんなアリスよりもさらに背が低い。
(一応紙には全員20歳を超えていると書いてあったが……)
女性がこちらに気づく。
「あらごめんなさい。音楽を聞いていて気づかなかったの。」
女性は2人に近づき話を続ける。
「自己紹介をしましょ。私は砂城 凛《すなしろ りん》。よろしくね~。」
凛は手を小さく振る。
「アリス・クローヴァーよ。こっちはロビン。よろしくね。」
「自分で言えるよ。」
「私の親切よ。気にしないで。」
「はいはい。」
ロビンは水筒のお茶を飲む。
「初対面で失礼だけど、気になったことがあるから言っていい?」
「言いわよ。」
凛はアリスに聞く。アリスは笑顔で答える。
「ありがとう。単刀直入に言わせてもらうけど2人は"恋人関係"なの?」
「ブフォ?!」
ロビンはお茶を吹き出す。アリスは驚く。
「悪い悪い、急にとんでもないこと言うもんで。」
「俺達は幼馴染みだ!」
ロビンは念を押すように強く言う。
「なるほどね~。幼馴染みという兄妹みたいな関係から恋に発展して最終的には………いいわね~♪」
「だから違うってー!」
ロビンは気付かない。2人の言い争いを影で見守るアリスは少し不貞腐れていることに。言い争いは10分程続いた。
「それで、2人は何しに来たんだっけ?」
「なんで忘れてんだ?加入手続きをしにきたんだ。」
「あぁ~そうだったわね。はいこれ、名前を書いてね。」
ロビンはタブレットを受け取る。
「アリスが先に書けよ。」
アリスにタブレットを渡す。
「なんで?」
「だってお前が入りたいって言っただろ。」
「でもロビンも入るんだよ。」
「ぐぬぬ…」
アリスにうまい具合に言われる。ロビンは名前を書く。続けてアリスも書く。
「名前を書く欄が1つしかなかったが、何か意味があるのか?」
「いいえ、特にないわね。」
「じゃあなんで?」
「気にしない気にしない。」
2人は凛に背中を押されながら建物を出る。
「お、出てきた出てきた。」
「凛、ご苦労さま。」
「ありがとう。美桜ちゃん、体のほうは大丈夫?」
「大丈夫よ。」
2人は面識があるようだ。美桜はしゃがんで凛の頭を撫でる。凛も美桜の頭を撫でる。
(あ~♪目の保養になる~♪)
アリスは極楽そうな顔をする。
「お前こういうのが好きなのか?」
「まっさか~。尊いだけだよ~♪」
アリスは笑顔で答える。ロビンは苦笑いをする。
「手続きも終わったことだ、拠点に行こう。」
「拠点に着いたらコーヒーでもいかがですか~?」
「じゃあお言葉に甘えて。」
春蘭はスマホを取り出し、雫に連絡する。
「あと10分程でこちらに車がつく。その間、世間話でもしようか。」
5人はしばらくの間、話をすることにした。
「どうした?こんなに朝早く。」
「暇だから。」
「おい!」
「何かあったのロビン?」
「なんで?」
「なんか…声がいつもより低いよ。」
ロビンは自分の声に気づかなかった。
「そういえば……昨日の夜、変な夢を見たんだよ。」
「どんな夢?」
「うーん、はっきりとは覚えてないが……俺は夢の中でイギリスにいたな。」
「イギリスに?なんで?」
「でもあれは夢というよりかは…体験と言ったほうがいいかもな。」
「バーチャルみたいな?」
「そんな感じだ。」
「それ以外は?」
「何も覚えてないな。」
「そう…」
「話を変えるけど私が電話した理由はロビンをサークルに誘うためだよ。考えは決まった?」
ロビンはサークル加入のことを考えておくことを忘れていた。
「すまん、忘れてた。」
「じゃあ、罰として一緒に入ろ。」
「おい!」
「拒否権はなし。忘れてたんだから。」
「……はいはいわかったわかった。」
「じゃあ、今日10時に本部の集会所に集合ね。」
プツン
電話が切れた。
「あいつもう決まったのか?」
予想より決まるのが早いアリスに驚く。しかし、そんなことはすぐに忘れ、朝食にうつる。
大魔統制会本部集会所…
ロビンは約束の時間の10分前に集会所へと来た。アリスはまだ来ていないようだ。
「暇だな、スマホでも見るか。」
ピロリン♪
スマホが鳴る。アリスから連絡がくる。
「今後ろにいるよ。」
ロビンは後ろを見る。布が顔にあたる。
「お前ビックリさせんなよ。」
「いいじゃん、私たちの仲でしょ。」
アリスは手を合わせながら言う。
「やけにご機嫌だな。何かいいことでもあったのか?」
「どうかな~♪」
アリスは体をくねくねさせる。
(相当ご機嫌だな。)
「本当にご機嫌ね。」
アリスの後ろから美桜が現れる。
「お前らは2人で1人なのか?」
「「なんでそうなるの?」」
2人は同時に言う。
(息ぴったりすぎるだろ。)
「誰が息ぴったりだ。」
美桜はロビンの頬にビンタする。
「痛って。」
ロビンは前よりビンタが優しい気がした。
「美桜ってツンデレなのか?」
バシッ!ゴンッ!ガンッ!
ロビンは床に叩き倒された。ロビンは気絶した。
「……やりすぎた。」
美桜は額に手を当てる。
数分後…
「あ、起きた。」
「痛むところはない?」
2人はロビンを心配する。
「ごめん、やりすぎた。」
美桜はロビンに謝る。
「特に痛むところはないぜ。」
「ただ、倒されたときに一瞬星が見えた気がしたが。」
(グサッ!)
美桜の心にロビンの言葉が刺さる。
(ヤバい、胸が痛い。)
美桜は後ろを向き、胸を抑える。
「おや?全員集まってるね。」
春蘭が集会所に入ってくる。ロビンは腰にぶら下がっている鍵に目がいく。
「なんだその鍵?」
「ああこれ?これは大事な鍵だよ。」
「ならしまうかなんかしろよ。あと大事な鍵ってなんだよ。」
春蘭は鍵をポケットにしまう。
「まずなんでお前らはここに来たんだ?俺はアリスに呼ばれてきたが。」
「おや、奇遇だね。僕もアリスに呼ばれてきたんだ。」
アリスは首を2回ほど縦にふる。
「昨日、アリスからサークルに入りたいって連絡があってね。手続きで来たんだ。」
「そういえばそんなこと言ってたな。サークルに入る、みたいなこと。」
「本題に入ろう。手続きをするためにとある人にあってもらう。ついてきてくれ。」
2人は春蘭についていく。
「そういえば…」
「美桜はとこに行ったんだ?集会所を出るときにはすでにいなかったが。」
ロビンは不思議に思い、春蘭に聞く。
「美桜にはサークルの拠点に戻ってもらった。」
「サークルに拠点なんてあるのか?」
「本部や支部とは別に存在しているよ。」
「メンバーで集まって会議をしたり、娯楽を楽しんだり、まあいろいろ。」
「サークルってそんなんだっけ?」
ロビンとアリスは首を傾げる。
「サークルによってやることが違うからね。僕のところは仲間との仲を深めることを意識してるよ。」
アリスいわく、魔道士同士の信頼関係を深めるサークルはかなり珍しいらしい。ロビンはもう一度紙に目を通す。文章の中に"情報収集"に強いと書いてあった。
(アリスが入る理由って絶対これだろ…)
ロビンはアリスの顔を見る。アリスはニッコリしながらこちらを見ていた。こちらに近づき耳元で囁く。
「私の持ってる情報が欲しいんでしょ?」
「うん。」
「ならサークルに入ろうよ。まあ拒否しても罰として強制で入ってもらうけど。」
「うっ……」
ロビンは朝のことを思い出す。
「お前は俺の考えがわかるのか?」
「ずっとそばにいたからね。」
アリスの笑顔に背筋が凍る。表は笑っているが、裏に恐ろしい"闇"があることを感じたからだ。
(あいつは何を考えてるんだ?)
ロビンはアリスに話しかけようとしたが躊躇ってしまう。
「もう少しスピードを上げよう。彼女を待たせすぎると申し訳ない。」
4人は少し早足で歩く。
「着いたよ。ここで彼女が待ってる。」
着いたのは街中の廃ビルだった。少しでも強い衝撃が入れば下から崩れていきそうなほどボロボロだ。
「これ……何年前のやつだ?」
「10年くらい?かな。」
ロビンは顔を引き攣らせる。アリスは真顔をきめている。
「お前、内心楽しんでるだろ。」
「そう?」
アリスはとぼけた顔をする。
(こいつ……)
ロビンは唇を噛む。
「じゃあ2人共、行っておいで。」
2人は廃ビルに入る。
ビルの中は物や瓦礫が散乱しており、部屋の隅には蜘蛛の巣が張っていた。
「まさに廃墟って感じだな。」
「うん…」
アリスはロビンにひっついて歩いている。中は薄暗くなにがあるか分からない。アリスがひっついてくるのも理解できる。
(少しビビり過ぎな気がするが……)
2階に上がると1人の女性が立っていた。おそらく春蘭が言っていた人物だろう。毛先がピンク色の白銀の髪をしていてヘッドホンをつけている。
「なんか…小さいな。」
「私より小さいわね。」
アリスはそれほど背が高くない。そんなアリスよりもさらに背が低い。
(一応紙には全員20歳を超えていると書いてあったが……)
女性がこちらに気づく。
「あらごめんなさい。音楽を聞いていて気づかなかったの。」
女性は2人に近づき話を続ける。
「自己紹介をしましょ。私は砂城 凛《すなしろ りん》。よろしくね~。」
凛は手を小さく振る。
「アリス・クローヴァーよ。こっちはロビン。よろしくね。」
「自分で言えるよ。」
「私の親切よ。気にしないで。」
「はいはい。」
ロビンは水筒のお茶を飲む。
「初対面で失礼だけど、気になったことがあるから言っていい?」
「言いわよ。」
凛はアリスに聞く。アリスは笑顔で答える。
「ありがとう。単刀直入に言わせてもらうけど2人は"恋人関係"なの?」
「ブフォ?!」
ロビンはお茶を吹き出す。アリスは驚く。
「悪い悪い、急にとんでもないこと言うもんで。」
「俺達は幼馴染みだ!」
ロビンは念を押すように強く言う。
「なるほどね~。幼馴染みという兄妹みたいな関係から恋に発展して最終的には………いいわね~♪」
「だから違うってー!」
ロビンは気付かない。2人の言い争いを影で見守るアリスは少し不貞腐れていることに。言い争いは10分程続いた。
「それで、2人は何しに来たんだっけ?」
「なんで忘れてんだ?加入手続きをしにきたんだ。」
「あぁ~そうだったわね。はいこれ、名前を書いてね。」
ロビンはタブレットを受け取る。
「アリスが先に書けよ。」
アリスにタブレットを渡す。
「なんで?」
「だってお前が入りたいって言っただろ。」
「でもロビンも入るんだよ。」
「ぐぬぬ…」
アリスにうまい具合に言われる。ロビンは名前を書く。続けてアリスも書く。
「名前を書く欄が1つしかなかったが、何か意味があるのか?」
「いいえ、特にないわね。」
「じゃあなんで?」
「気にしない気にしない。」
2人は凛に背中を押されながら建物を出る。
「お、出てきた出てきた。」
「凛、ご苦労さま。」
「ありがとう。美桜ちゃん、体のほうは大丈夫?」
「大丈夫よ。」
2人は面識があるようだ。美桜はしゃがんで凛の頭を撫でる。凛も美桜の頭を撫でる。
(あ~♪目の保養になる~♪)
アリスは極楽そうな顔をする。
「お前こういうのが好きなのか?」
「まっさか~。尊いだけだよ~♪」
アリスは笑顔で答える。ロビンは苦笑いをする。
「手続きも終わったことだ、拠点に行こう。」
「拠点に着いたらコーヒーでもいかがですか~?」
「じゃあお言葉に甘えて。」
春蘭はスマホを取り出し、雫に連絡する。
「あと10分程でこちらに車がつく。その間、世間話でもしようか。」
5人はしばらくの間、話をすることにした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる