紡ぐ者

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【第10章 砂漠の都市】

第4節 伝説は現実となる

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 勝ったのはガレジストだ。
「くそ……がっ……」
コンパルゴは壁に突き飛ばされて重症を負っていた。この状態では動くこともできない。
「これで終わりだ。」
「へっ……最後に良い勝負ができたんだ。悔いはねえ。殺すならさっさと殺せ。」
コンパルゴはやけに素直だ。
「すぐに楽にしてやろう。」
ガレジストは拳に魔力を込める。
「ッ?!」
「ちょっとロビン?!」
ロビンは青から飛び降りて、2人のもとへ向かい出した。
(なんだ?なんだ?何かが来る!何か……)



(とんでなく強いのが!)
「これでトトメだ!」
「おっさん逃げろ!」
ズバンッッッ!
コンパルゴの下から突如、水流が現れる。ガレジストは間一髪で躱す。
「魔法か。一体誰の仕業だ?」

「ふぅ……コンパルゴ。お前、格上に挑むなと、何度言えばわかる?これで何回目だ?」
「へへっ。3回目っす。」
「憶えているなら許す。」
「流っ石姉御。器が広いっすね。」
女性が瓦礫の上から降りてくる。
ドクン!ドクン!ドクン!
ロビンは心臓の鼓動が速くなるのがわかった。
(なんだ……この威圧感……体が……動かねえ。)
「うちのコンパルゴが世話になったな。あいつには格上に挑むなと言い聞かせてはいるが、中々聞かなくてな。」
「お前は誰だ?あいつを庇うということは仲間だな。」
「その通りだ。ここで出会ったのも何かの縁だ。土産に私の名を教えてやろう。」
女性が水に呑み込まれたかと思うと、女性はコンパルゴの近くに移動していた。
「私はシアン。コンパルゴの仲間みたいなものだ。」
「シアン……」
(こいつの体……どうなってるんだ?)
シアンの体には所々に鱗があり、頭部には二本の角、腰には尻尾が生えていた。体色は青く、人間とは思えない見た目をしている。
(これじゃまるで……竜の少女みたいだ。)
「シアンか。何が目的だ?」
「目的、か。ふむ……"後始末"、といったところか。」
ガレジストは凄まじい殺気を感じる。ロビンのほうを振り返り警告する。
「お前は逃げろ!こいつは只者じゃない!」
「いや、戦う!ここで逃げたら、あんたが助からないかもしれない!」
しかしロビンは刀を抜くことができない。恐怖で手が震えている。
(くそっ!動け!なんで動かねえんだ!)
「そうだ。いい提案をしよう。お前の最初の攻撃を私が"直"で受けるのはどうだ?」
2人は驚愕する。
「何を言っている?」
「そのままの意味だが?あいつが世話になったんだ。その礼として受け取ってもらえばいい。」
(こいつ………狂ってるだろ……それとも、耐えられるという自身があるのか?)
ガレジストは深呼吸をする。
「ならば……その言葉に甘えるとしよう。本気では行かせてもらう。」
ガレジストは魔力を解き放つ。
「あぁ、本気で来てくれ。私は逃げも隠れも防御もしない。コンパルゴ。邪魔するなよ。」
コンパルゴはシアンの威圧に身を小さくしている。
(あいつが恐れている。一体どれだけの強さだというのだ?このシアンという者は。)
ガレジストは少し焦りを感じる。
「どうやら、己の全てをぶつける必要があるようだ。」
青がロビンを回収する。
「全く、逃げろと言われたら逃げろ。死ぬ気か?」
「体が動かなかったんだよ!」
「まあいい。始まるぞ。」
下ではガレジストが全ての力を腕に集中していた。
「くるぜ。神級の本気が。」
玖羽は少し興奮している。
「うぉぉぉぉらぁぁぁぁ!」
ドゴォォンッッ!!
ガレジストの渾身の一撃がシアンを吹き飛ばす。
「やったか?」
「ハア……ハア……やはり疲れるな。」
ガレジストはかなり体力を消耗したようだ。辺りにしばらく沈黙が走る。
「………。」
ドンッ!
「なっ?!」
「嘘でしょ?!」
「こんなこと……」
「あり得ない……まさか本当に……」
コンパルゴの口角が上がる。
「これこそ、俺の尊敬する……」



「姉御だ!」
シアンは瓦礫を吹き飛ばす。
「素晴らしい。これほどの威力の攻撃を人間が放った。それだけでも素晴らしい。しかし……」




「残念なことに、私に傷を付けることには至らないようだが。」
ガレジストは立ち尽くしていた。3人はすぐに青から飛び降りる。
「お前たちか。すぐに退け。奴は異常だ。」
ガレジストの額から汗が垂れる。
「あの攻撃を受けて無傷でいる。生物としての常識を完全に超えている。もはや竜の血統ではない。ただの化け物だ。」
「化け物……か。」
シアンは空を見上げる。
「そう呼ばれていたこともあったな。昔のことだが。」
シアンは視線をこちらに向ける。3人の背筋が凍りつく。
「次は、私の番だ。」
ドォンッ!
2つの水流がこちらに襲いかかる。
「うおっ?!」
ズガガカッ!
水流は地面をえぐりながら執拗に追いかけてくる。
「逃げてばかりでは面白くない。」
ザバンッ!
「げっ!まじかよ!」
ロビンは行く手を塞がれる。後ろからは水流が迫る。
「跳べ!」
ロビンは青の言う通りにする。
ドォォォン!
「助かったぜ!」
「油断するな!次が来るぞ!」
目の前から複数の水流が襲いかかる。
「おい!後ろからも来てるぞ!」
「挟まれたか!お前ら、振り落とされるなよ!」
青は速度を上げる。
「龍神か。面白いやつがいるな。ん?」
ゴッッッ!
ガレジストはシアンに横から殴りかかる。
「ふむ。不意打ちか。そういう手段も存在するわけか。」
シアンはガレジストを払う。
ジッッ!
シアンの頬を何かがかする。
「血?」
遠くからガーネットが魔法を使って攻撃をしていた。
「あいつか。」
シアンは違和感を感じる。
(あの女……何者だ?)
ガーネットはこちらにくる。
「お前、何者だ?私に傷を付けるほどの魔法を扱う人間。只者ではないはずだ。」
「ただの貫通魔法だけど?改良して速度を上げただけよ。」
シアンは驚いたような表情を見せる。
「改良だと?本気で言っているのか?」
「言え。何者だ?魔法の改良など、本来は不可能だ。それになんだ?その無尽蔵の魔力は?」
シアンは焦っているように見えた。声が大きくなっている。
「………。」
「意地でも吐かないつもりか。」
シアンの威圧感が高まる。
「ならば……出せる力の全てで、お前を殺す。」
シアンは魔力を解き放つ。
「うわっ?!」
ロビンは衝撃で吹き飛ばされる。
「貫通魔法・改……」
(来る!ならば後ろに回り込めば!)
シアンはガーネットの後ろに回り込む。
「反射。」
ズバッ!
「ぐっ……?!」
ガーネットの魔法がシアンの腕を貫く。
「前方に魔力の壁を作って反射したか。どの場所にいようが当てられるというわけか。」
シアンは冷静に分析する。
「だからなんだ?こちらもゆくぞ。」
ポッポッ……
空中に水の玉が生成された。その玉は膨れ上がり、辺りに水の光線を無数に放つ。
「防御魔法。」
ガーネットは結界を生成する。
(こいつ……)
「その攻撃じゃあ、私の結界は破れないよ?」
ガンッ!
シアンはガーネットの槍を腕で受け止める。
「ならば、数で押すまでだ。」
ドォンッッ!
背後から無数の水流が襲いかかる。ガーネットは水流に呑み込まれる。
「流石に死んだか。」
ザバァァァンッッッ!
ガーネットは水流を内側から破壊する。
「なっ……?!」
「こうやれば破壊できるのね。」
ガーネットは余裕そうな表情を見せる。
「貴様……身の程を知れ!」
シアンは先程よりも水流を増やす。
「これぐらいなら問題ないわよ!」
ガーネットは多方向から襲ってくる水流を全て槍でいなす。それは圧巻の光景だった。
「これはどうかしら。」
ガーネットは魔力で剣を生成する。
ズバッ!ザクッ!
「ちっ……」
「どう?ヴァンパイアの魔法を真似てみたんだけど。あと少しで完成かな。」
「貴様ぁ!この街と共に滅びろ!」
シアンは手から魔力を放出する。
「まずい!魔力砲だ!」
「私の後ろに下がって。」
ガーネットは結界を展開する。
バァンッッッッ!
結界は魔力砲をしっかりと受け流している。
「調子に……乗るなぁ!」
シアンは魔力砲の威力を高める。
「やばっ!押されるかも!」
ガーネットは結界を維持する。しかし、腕が震えている。結界が持たない可能性が出てきている。
「あれを使うしないかな。疲れるから嫌だけど……」
ドンッ!
ガーネットは槍の柄の先端で地面を叩く。
「雷鳴よ、轟け!」
ゴロゴロォ!バァァァァンッッッ!
「がっ?!」
シアンに赤い雷が直撃する。衝撃で魔力砲を止める。
「ふぅ……」
ガーネットは地面に膝をつく。かなり消耗している。
「大丈夫か?」
「大丈……夫……」
ガーネットの鼻から血が垂れてくる。
「オーバーヒートだ。やはり、体が持たなかったようだな。」
シアンは何事もなかったかのように立ち上がる。
「こんどこそ終わりだ。」
シアンは空中に跳ぶと、再び魔力砲を放とうとする。
「マズイ!退避だ!」
「もう遅い!」
バチバチッ……ドォォォンッ!
魔力砲が放たれ、着弾地を中心に大爆発を起こす。
「姉御ぉ。ちょっとやりすぎじゃないすか?太陽の人が死んじゃいますよ。」
「しまった。少々ムキになって加減を忘れていた。」
「でも姉御の本来の力ならこの非じゃないっすよね?」
「それもそうだな。」
ラスベガスの街は少し前とは打って変わって、死の大地と化していた。
「ん?人影?」
煙が晴れる。ロビンたちの前には1人の見覚えのある男性が立っていた。
「あいつは!」
シアンは驚いた表情をする。
「天垣?!なぜお前がここに?」
「シアンの気配を感じたからだ。お前らは下がれ。俺1人で相手をする。」
「やめろ!死ぬつもりか?」
「安心しろ。一度だけ戦ったことがある。」
天垣は大剣を構える。シアンは地面に降りてくる。
「天垣……なぜ今現れた?答えろ!」
「それはこちらが聞きたい。あの後、お前は姿を消した。それがなぜ今になって現れる?」
2人の睨み合いはしばらく続いた。
「コンパルゴ。退くぞ。」
「え?それは姉御らしくない。」
「黙って指示に従え。」
「だが、その前に……」
ドンッッッ!
シアンは天垣に水流を浴びさせる。
「一発お見舞いさせてもらう。」
天垣は水流に呑み込まれる。
「………。」
ザバァァァン!
水流が消える。天垣は大剣を掲げていた。
「腕を落としたか?昔のお前はこの程度ではなかったはずだ。」
「化け物め。私の水牢を簡単に破るとはな。」
「この技には散々苦戦させられたからな。嫌でも体が憶えている。」
「なら……これはどうだ?」
シアンは空中に跳ぶと、魔力を一点に集中し始めた。
「あれは……魔力弾??なんという大きさだ。」
魔力弾は徐々に大きくなっていく。すでに街に影ができるほどの大きさだ。
「消えろ。」
シアンは魔力弾を地上に落とす。
スゥッ……ドオッッッンッ!
ラスベガス全体を覆うような凄まじい爆発が起こる。
「バカな……」
煙が晴れると、天垣たちは無傷で生還していた。天垣には女性の霊がひっついている。天垣たちの周りには不思議な結界が張られていた。
「その結界、お前のではないない。天垣。」
シアンは指をさす。
「その霊……いや、"神霊"のものか?」
「神……霊?ってなんだ?」
神霊は結界を消す。
「イザナミノミコト。200年前、
神宮寺 椿によって召喚された神霊だ。」
「神宮寺 椿……またあの女か。いつの時代も私の邪魔をする!」
シアンは怒りをあらわにすると、背を向けてその場を離れようとする。
「逃げる気か?」
「今の私ではどうにもならん。分が悪すぎる。その場合は逃げるに限る。」
「……そうか。そのほうが俺も助かる。」
シアンは転移魔法を詠唱する。
「天垣、忘れるなよ。あの戦いの決着を。」
ロビンは腰を下ろす。
ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!
(やべえ、鼓動がやべえ。)
「天垣。詳しく聞かせてもらうぞ。」
「あぁ。もとよりそのつもりだ。」


「さて、どこから話すべきか。」
天垣は車内で話を始める。
ピッ…
通信機が起動する。
「そちらの状況は?」
「ソールか。状況は最悪だ。街にとんでもない被害が出ている。幸い、死者はいないが。」
「死者がいないだけまだいい。」
ソールは冷静に判断する。
「ソールに聞きたいことがあるんだ。」
ロビンは通信機に話す。
「言ってみるといい。」
「シアンって何者だ?お前なら何か知ってるんじゃないか?」
「シアンか。彼女は世界で最初の竜の血統だ。」
天垣以外の者は驚いて立ち上がる。
「最初の竜の血統?!」
「あぁ。そして、彼女は世界に"魔竜"として認められている。」
「魔竜……なんだそれ?」
「魔竜とは、圧倒的な力を持つ竜のことだ。龍神と同じものだと思えばいい。」
「シアンのことで知っているのはこれくらいだ。詳しいことは天垣に聞くといい。」
通信が切れる。天垣は溜息をつく。
「何をためらっているのですか?」
突然アーロンドが天垣に話しかける。
「団長?!どこから出てきた??!」
「アーロンド、話していいと思うか?」
天垣は気にせず話を続ける。
「おそらく、今がその時なのでしょう。」
「……わかった。」
天垣は足を組む。
「これから話すことは……神宮寺 椿とシアン。」
「そして……」



「大魔統制会(ソルシエルキャラバン)が誕生した経緯についてだ。」
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