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ピリキド
一攫千金
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アメジストがドアを開けるとそこにはトロルの森でリトス達を全滅させたい糸使いの男「トパーズ」がいた。
「やぁやぁアメジストご機嫌いかがかな」
「見ての通り下がりに下がってる。そういうお前もおとなしくしろって言われてご機嫌斜めなんだろ?」
「んふふ、それが実はそうでもない。小生は君と違って魔王様からあの時森に行く前に説明を受けていたからね。結果途中で『なかなか強いじゃないか、次は負けない』みたいなことを言って退散しようとしたが思いのほか連携が取れていたものだからついムキになって皆殺しにしてしまったのだが。しかし魔王様は『しばらくは手を出すな』と言っていただけでまたどこかで彼らと戦えることはあるだろうな」
「はーん。そんな自慢みたいなことをしににわざわざ御足労なこったね」
アメジストがドアを閉めようとするとドアは動かない。
「まぁまぁそう焦らないでくれよ。本題の前の余計な話くらいよくあることだろう?それで小生がここに来た理由だが…この話は魔王さまが知らない話だから内密にできるか?」
「魔王さまがその話について振らなければできる」
「じゃあ話そう。今魔王様は就寝中だからここで話していても問題ないからここで話すが近頃チアミンで奴隷の反逆が起こっている」
「それは珍しいことだな。それがどうかしたのか」
「奴隷は奴隷商に捕まるか自ら奴隷になるかのどちらかなのだが反逆するのは後者。つまり奴隷商に反逆できる戦闘能力を持っているアスモディアンだ。そのアスモディアンが次々と奴隷商を殺していくとどうなるか分かるか?」
「どうなるって街の住民が逃げていってアスモディアンの街になるだけだろ?ハーフのやつがどうなるかは知らないけど」
「違う違う問題はそのあとだ。逃げ出した奴らがどこかに『チアミンの街がアスモディアンに支配されている』と依頼を出してみろ。どうなる」
「そりゃあ誰かが解決しようとするだろうね」
「アホ。魔王様が侵攻しようとしているとデマがまだ広がっていない時にアスモディアンの反乱が重なったら大変なことになると言っているんだ」
「へぇ、それで私に何をしろって言うの?言葉一つで反逆収められる程達者はないけど」
「そんなこと百どころか千も承知だ。君にはチアミンの街に住んでもらってアスモディアンの奴隷が反逆しようとしたらどんな手を使ってでもいいから止めてもらいたい」
「最悪殺してもいいってことか?」
「ああ、反逆するやつはわざわざ一度売り物になるから分かりやすいだろう。頼めるか」
「ああ!魔王様のためなら一人とは言わず何人でも叩きのめしてやるよ!」
そういうと動くようになったドアを閉めて急ぎ支度を始めてアメジストは城を出て行ったのだった。
元気になったアメジストを見送ったトパーズもまたアメジストが何かをしでかすことを見越してチアミンへと向かった。
翌日、リトス一行は改めてピリキドの集会所を探して町を歩いた。
食料は限界を迎え一週間以上飲まず食わずに生きられるリトスを除けば残りの三人は餓死を免れない状況だった。
「昨日数時間探して半分だから今日中には見つかると思うんだけど…そもそもここって集会場あるのかな?」
「今更それ言うか?そりゃあ似たり寄ったりの外見してる建物回ってりゃそう思うが」
「しかし今までの建物の大きさからして集会所の大きさにしては無理があるでござるな。どの建物も大きくて二階建ての一軒家程度でござったし依頼と人が集まる集会所は最低でも五倍以上ないとこの町の広さからして人が入らないでござる」
「そうだよな…あると確信できるなら大きな建物で多くの人が出入りできて…もしかして城の中にあるんじゃねえか?」
隆の出した答えに固まる一行。
あったとしても城の中に入れるとは思えないからだ。
「城の中かぁ…お金も食料もないしイチかバチか行ってみるしかないんじゃない?それか私達はここで待ってるから純粋なヒューマンの隆が一人で集会所に行って依頼を取ってくるとか」
「それがいいだろうな。んじゃちょっくら行ってくる」
駆け足で城に向かう隆。
城に向かう途中で敵が入れないように周りに深い穴を掘り水を溜めて橋を下ろさなければ入れないようにするということもなく中に入ることができた。
隆は笑顔で「ここの地図ですよ」と笑顔で地図を渡してくる美女に困惑しつつ地図を受け取り集会所に着くことができた。
集会所は強そうな剣士が話し合っていたり酒を飲み交わしていたりと町に負けず劣らず賑わっていた。
依頼を受けようと二十は超えているだろう横に並べられた木の看板を眺めていく。
「なるほど、左から簡単なもので右の方に行っていくと難しくなっていくのか…」
思い切って難しいものをとってたくさん稼いでやろうと思い一番右まで行くと「急募!正騎士団の捜索!」と書かれた紙が貼ってあった。
(これって犯人俺らだよな…)
隆は見なかったことにして「先払い可能。猛地竜マグドラを討伐せよ」という依頼に目を惹かれた。
危険なのであろう大きく髑髏が書かれ手に取るフリをすると視線が集まるのを感じる。
このような危険な内容の依頼でなくとももう少し簡単な依頼でも少しの間なら過ごせる報酬内容だったのだが「先払い可能」という言葉と金額の桁に惹かれ思い切って隆は受けることにしてしまった。
手続きを済ませ先払い可能である十パーセントの報酬を受け取るとリトス達の元へと走っていった。
(おや、隆が帰ってきたみたいだね。あの様子じゃ依頼は受けられたみたいだ)
裁判の結果が出たかのように息を切らして笑顔で依頼内容の紙を三人に見せる隆。
リトスには見えないため隆は口で説明すると隆の顔と腹に鉄拳が勢いよく入るのだった。
「やぁやぁアメジストご機嫌いかがかな」
「見ての通り下がりに下がってる。そういうお前もおとなしくしろって言われてご機嫌斜めなんだろ?」
「んふふ、それが実はそうでもない。小生は君と違って魔王様からあの時森に行く前に説明を受けていたからね。結果途中で『なかなか強いじゃないか、次は負けない』みたいなことを言って退散しようとしたが思いのほか連携が取れていたものだからついムキになって皆殺しにしてしまったのだが。しかし魔王様は『しばらくは手を出すな』と言っていただけでまたどこかで彼らと戦えることはあるだろうな」
「はーん。そんな自慢みたいなことをしににわざわざ御足労なこったね」
アメジストがドアを閉めようとするとドアは動かない。
「まぁまぁそう焦らないでくれよ。本題の前の余計な話くらいよくあることだろう?それで小生がここに来た理由だが…この話は魔王さまが知らない話だから内密にできるか?」
「魔王さまがその話について振らなければできる」
「じゃあ話そう。今魔王様は就寝中だからここで話していても問題ないからここで話すが近頃チアミンで奴隷の反逆が起こっている」
「それは珍しいことだな。それがどうかしたのか」
「奴隷は奴隷商に捕まるか自ら奴隷になるかのどちらかなのだが反逆するのは後者。つまり奴隷商に反逆できる戦闘能力を持っているアスモディアンだ。そのアスモディアンが次々と奴隷商を殺していくとどうなるか分かるか?」
「どうなるって街の住民が逃げていってアスモディアンの街になるだけだろ?ハーフのやつがどうなるかは知らないけど」
「違う違う問題はそのあとだ。逃げ出した奴らがどこかに『チアミンの街がアスモディアンに支配されている』と依頼を出してみろ。どうなる」
「そりゃあ誰かが解決しようとするだろうね」
「アホ。魔王様が侵攻しようとしているとデマがまだ広がっていない時にアスモディアンの反乱が重なったら大変なことになると言っているんだ」
「へぇ、それで私に何をしろって言うの?言葉一つで反逆収められる程達者はないけど」
「そんなこと百どころか千も承知だ。君にはチアミンの街に住んでもらってアスモディアンの奴隷が反逆しようとしたらどんな手を使ってでもいいから止めてもらいたい」
「最悪殺してもいいってことか?」
「ああ、反逆するやつはわざわざ一度売り物になるから分かりやすいだろう。頼めるか」
「ああ!魔王様のためなら一人とは言わず何人でも叩きのめしてやるよ!」
そういうと動くようになったドアを閉めて急ぎ支度を始めてアメジストは城を出て行ったのだった。
元気になったアメジストを見送ったトパーズもまたアメジストが何かをしでかすことを見越してチアミンへと向かった。
翌日、リトス一行は改めてピリキドの集会所を探して町を歩いた。
食料は限界を迎え一週間以上飲まず食わずに生きられるリトスを除けば残りの三人は餓死を免れない状況だった。
「昨日数時間探して半分だから今日中には見つかると思うんだけど…そもそもここって集会場あるのかな?」
「今更それ言うか?そりゃあ似たり寄ったりの外見してる建物回ってりゃそう思うが」
「しかし今までの建物の大きさからして集会所の大きさにしては無理があるでござるな。どの建物も大きくて二階建ての一軒家程度でござったし依頼と人が集まる集会所は最低でも五倍以上ないとこの町の広さからして人が入らないでござる」
「そうだよな…あると確信できるなら大きな建物で多くの人が出入りできて…もしかして城の中にあるんじゃねえか?」
隆の出した答えに固まる一行。
あったとしても城の中に入れるとは思えないからだ。
「城の中かぁ…お金も食料もないしイチかバチか行ってみるしかないんじゃない?それか私達はここで待ってるから純粋なヒューマンの隆が一人で集会所に行って依頼を取ってくるとか」
「それがいいだろうな。んじゃちょっくら行ってくる」
駆け足で城に向かう隆。
城に向かう途中で敵が入れないように周りに深い穴を掘り水を溜めて橋を下ろさなければ入れないようにするということもなく中に入ることができた。
隆は笑顔で「ここの地図ですよ」と笑顔で地図を渡してくる美女に困惑しつつ地図を受け取り集会所に着くことができた。
集会所は強そうな剣士が話し合っていたり酒を飲み交わしていたりと町に負けず劣らず賑わっていた。
依頼を受けようと二十は超えているだろう横に並べられた木の看板を眺めていく。
「なるほど、左から簡単なもので右の方に行っていくと難しくなっていくのか…」
思い切って難しいものをとってたくさん稼いでやろうと思い一番右まで行くと「急募!正騎士団の捜索!」と書かれた紙が貼ってあった。
(これって犯人俺らだよな…)
隆は見なかったことにして「先払い可能。猛地竜マグドラを討伐せよ」という依頼に目を惹かれた。
危険なのであろう大きく髑髏が書かれ手に取るフリをすると視線が集まるのを感じる。
このような危険な内容の依頼でなくとももう少し簡単な依頼でも少しの間なら過ごせる報酬内容だったのだが「先払い可能」という言葉と金額の桁に惹かれ思い切って隆は受けることにしてしまった。
手続きを済ませ先払い可能である十パーセントの報酬を受け取るとリトス達の元へと走っていった。
(おや、隆が帰ってきたみたいだね。あの様子じゃ依頼は受けられたみたいだ)
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