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与えられた遺伝子
プロローグ
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イーノス村。ののどかな集落で、近くには貿易都市エクレアがあるため、多くの行商人が中継地点としてこの村を訪れる。そのため外との交流も盛んなため生活レベルも低くない。むしろ村にしては整いすぎているレベルだ。
整って配置された木製の屋根の先に立つ、一軒の大きな建物。
イーノス村周辺を領土とする、ストロフ辺境伯の屋敷であり。村の集会所としても解放されており、行商人風の男や狩人風の男、それに世間話を求める婦人たちなど、村人や旅人など多くの人が立ち入る場所となっている。
そんな屋敷の一角、中庭にあたる場所で一人、剣を振る青年がいた。その青年の名はヘルス・ストロフ。領主であるマルトス・ストロフの次男で、16歳の青年である。
内心。剣を振ることに疑問を抱いている。果たして自分が剣を振ることに意味があるのかと。
兄は剣才が評価され、王都で騎士として剣を振っている。それに対し僕は無駄な剣振りだ。人生に無駄はないとか、素振りが基本と言うけれど、僕にとってこれらは無駄なのだ。
別に兄の剣才を妬んだりすることは無かった。兄にも兄なりの苦労があると子供ながら理解していたからだ。そして、自分は領地を出るつもりは無ければ、意味もないと自覚し、剣才が無いなりに努力している。
そして兄の代わりに父の跡を継ごうと決意したのは14歳の頃だった。自分には自分なりの出来ることがあるという考えからだ。それは父にも伝えたが、護身にと、今でも剣を習わされているのだ。
碧眼の美女であるセーフィムさんが今の剣の先生である。セーフィムさんは、女性では珍しい騎士出身であり、現在はこの家の使用人としても働いている。
「ヘルス様。その優しい剣では誰も守ることが出来ません。しかし守ることだけが戦いじゃない。手をとって戦うのも一つの手ですよ。」
みんなから何度もから聞いた励ましの言葉だ。セーフィムさんにいたっては、それこそ結構な時間を共に接しているし、実際に木刀だって当てたことがある。けれどセーフィムさんにはそれによってより強く僕の弱さを感じたのだろう。自分だけではどうすることも出来ないという、遠回しな発言。
それでも熱心に剣を教えてくれるのは温情なのだろうか。
しかし今、剣を振るのはセーフィムさんの言いつけのためだ。温情ではなく嫌がらせなのかと疑うまである。
それでも剣を振ってしまうのはこの遺伝子のせいであって、決して本意ではない(はず)。
ストロフ家は『剣導』の家系と呼ばれている。
ストロフ家は代々剣に長けているものが多い。剣に抗えず、剣に愛される。そんな特性を潜在的に持つのがストロフ家である。その中でも群を抜いて目立つのが剣聖という人物。何代かに一人、遺伝子レベルで剣の達人、という人物が生まれるのだそうだ。それが兄のソーサレム・ストロフだったりする。兄はその恩恵か、王国騎士の中でも引けを取らないから優秀さを誇っている。
以前、と言っても大昔の伝説のような話だが、『魔導』の家系や『精導家系』というものもあったらしく、魔導は魔法を、精導は精霊を司っていて、剣導家系を含む三家系は、お互いに対立、協力を繰り返し、歴史の中枢をになっていた。
そのうちの二家が滅んだことで均衡が崩れたことにより、一時はストロフ家が独裁的に国を支配していた。しかし、反乱が革命を招き、ストロフ国家は陥落してしまい、現在では一地方貴族として力を抑え込まれ、細々と暮らしている(らしい)。
余談となるが、ストロフ国家陥落の立役者であり、統一国家グリムガルを建国したグリムガル・ヴァルセルト初代王は、その三つの導きを束ねた能力を持っていたらしいく、絶大な力と信託を保持し、今に至っても英雄とされている。
しかし今は伝説などどうでも良い。伝説を差し置いても危惧すべき問題が僕にはある。
この国においての成人は17歳で、僕にとってはもう目と鼻の先の出来事である。こして、この国、いや村、いやこの家には独特の伝統が存在している。
時間は遡り、9代目ストロフのこんな発言から、
“『男たるもの領地の安全は保障しろ。出来ざる者はまだ男児である。あっ、ゴブリン狩りとかお手頃だよ!アイツらって、なんかゴミみたいにポンポン湧くし、何よりちょっと苦手なんだよ、俺』”
と。こんな言葉が屋敷の至る所に記されているのだ。後半は適当だし、「一家の恥さらし!」と声高らかに叫びたいものだ。しかし、こんな言葉も受け継がれ、代々成人の日にゴブリン討伐隊を率いて初陣を飾る取り決めとなっている。
僕の誕生日は一週間後。屋敷内では着々と部隊編成が、村では祭りの準備が執り行われていた。
非常にレアなイベントなので村中、そして村外からの注目も多いに浴びる一日となる。勿論兄も成人しているわけで、剣聖として注目されていた兄の初陣には、現国王まで参列する大行事となった。
兄ほどは行かなくても、何かと気を使う行事になることは間違いない。
良く考えればそのための剣振りという事なら納得がいく。
それにしてもこの伝統に例外はないものなのかと、剣を全く使えず、ストロフ家なのかと疑われているレベルのヘルス・ストロフ 16歳は嘆いていた。
剣才が全くなく、そして向上心もない。
自分は剣以外の道を見出したのではない。剣から逃げているだけだ。正直言って心の準備など一欠片もできていないし、出来るならば逃げ出したい。
「雑念が見られますよ」
突然背後から声をかけられる。声の主はおそらくセーフィムさん。
「セーフィムさん。気配消して近づいてくるのはやめてください。何回やられても怖いんですから。」
「それは失礼しました。でも、今回は特に意識はしていなかったのですが、相当雑念っていましたね。何を考えていたんですか?まさか…エッチなことですか?ヘルス様のためなら…」
皮肉混じりのいつもの言い方だ。いい意味でも悪い意味でもセーフィムさんとの距離は縮まって来ているのだろう。いや縮まりすぎているのかもしれない。着任当初のセーフィムさんは、ろくに僕と目を合わせられず、 緊張しすぎてアホ毛が数本飛び出て(?)しまっていた。しかし今では、どこにでも歩み寄ってくる軽フィムさんに成り下がってしまった。
「雑念ってませんし、…エ、そんなことじゃないですよ!て、服を脱ぎ出さないでください!で、なんですか稽古ですか?今日は随分と遅いですね」
稽古は基本不定期開催で、主に午前中に行われる。しかし今日は既に陽が沈み掛かっている。
「いいえ、今日の稽古はありません。旦那様がヘルス様にこれを、と。」
セーフィムさんが手に握っているのは、いつもの木刀…ではなく、美しい装飾が施され、ストロフ家の紋章である三日月があしらわれた剣であった。
「それは?まさかあの剣ですか…?」
その剣、とは普段は広間に飾られている宝剣で、確かゴブリン討伐の際にも使われていたはずだ。最も恐れる行事の、最も重要な道具だ。
「はい、木刀とは少々勝手が違いますから。慣れておくためにと旦那様が」
木刀以外を振る経験は、過去に数回程しかなく、確かに重みと剣先の輝きが段違いで、感触も全く違う。冷たく暖かい、こんな感じだった。
この剣で魔物を。
体中の血液が凍るように冷えるのを感じる。この感情は恐怖なのか高揚か。圧倒的に前者が優っている。
ゴブリンが最弱といえど自分は魔物など相手にしたことが無い。どちらかが血を流すこととなることは日を見るより明らかだ。
「ゴブリンと言っても幾つか種類、というか位があります。」
戸惑う僕を見て機転をきかせてくれたんだろう。セーフィムさんが指を折り解説をする。
「まずはゴブリン。これは名前の通りただのゴブリンです。これが最弱と呼ばれる魔物ですね。規模は15体といった所でしょうか。今回相手をするのもこいつらになりますね。集団戦に長けておらず単体での戦闘が主です。」
されど15体。そして単体でも僕では圧倒することは出来ないだろう。そして相手は手加減もしないし、手段も選ばないだろう。まさしく生存競争だ。
「ここからは今回の討伐には直接関係はありません。ゴブリン集落隊と言って出現の可能性は限りなくゼロに等しいですが、必ず注意をしてください。群れをあまり好まないゴブリンですが、いざ群れになると案外の力を見せます。規模は数倍と言ったところですね。一体ごとの質も上がってきます。」
話を冷静に語れるのは、セーフィムさんがこのゴブリン集落隊という連中に対して優位であるためだろう。
「最後にゴブリン国家。これは過去の導家系の滅亡の原因だと言われている悪しき伝説です。まぁ、ゴブリン国家に関しては存在自体が伝説です。切り捨ててもいいでしょう。」
導家系とは、『剣導』『魔導』『精導』のことで、確かに文献によればそういう記述もある。
こんな風に知識としては、十二分に持っている。しかしそれは、知識の取得という選択肢に甘んじている自分の象徴だ。
「意識すべきは集落隊だけですね。まだ1週間ありますのでこの剣に慣れることを目標にしてください。」
「はい…。」
力なく返事をする僕に優しげな眼を見せる。しかし、それはどこか芯の通ったもので、気持ちが強く伝わってくるようだ。
『頑張れ、信じてる』と語りかけてくれているかのように。
僕は、努力なのか嫌な現実から目を逸らしているだけなのかも分からぬまま、ただひたすらその剣を振り続けた。
整って配置された木製の屋根の先に立つ、一軒の大きな建物。
イーノス村周辺を領土とする、ストロフ辺境伯の屋敷であり。村の集会所としても解放されており、行商人風の男や狩人風の男、それに世間話を求める婦人たちなど、村人や旅人など多くの人が立ち入る場所となっている。
そんな屋敷の一角、中庭にあたる場所で一人、剣を振る青年がいた。その青年の名はヘルス・ストロフ。領主であるマルトス・ストロフの次男で、16歳の青年である。
内心。剣を振ることに疑問を抱いている。果たして自分が剣を振ることに意味があるのかと。
兄は剣才が評価され、王都で騎士として剣を振っている。それに対し僕は無駄な剣振りだ。人生に無駄はないとか、素振りが基本と言うけれど、僕にとってこれらは無駄なのだ。
別に兄の剣才を妬んだりすることは無かった。兄にも兄なりの苦労があると子供ながら理解していたからだ。そして、自分は領地を出るつもりは無ければ、意味もないと自覚し、剣才が無いなりに努力している。
そして兄の代わりに父の跡を継ごうと決意したのは14歳の頃だった。自分には自分なりの出来ることがあるという考えからだ。それは父にも伝えたが、護身にと、今でも剣を習わされているのだ。
碧眼の美女であるセーフィムさんが今の剣の先生である。セーフィムさんは、女性では珍しい騎士出身であり、現在はこの家の使用人としても働いている。
「ヘルス様。その優しい剣では誰も守ることが出来ません。しかし守ることだけが戦いじゃない。手をとって戦うのも一つの手ですよ。」
みんなから何度もから聞いた励ましの言葉だ。セーフィムさんにいたっては、それこそ結構な時間を共に接しているし、実際に木刀だって当てたことがある。けれどセーフィムさんにはそれによってより強く僕の弱さを感じたのだろう。自分だけではどうすることも出来ないという、遠回しな発言。
それでも熱心に剣を教えてくれるのは温情なのだろうか。
しかし今、剣を振るのはセーフィムさんの言いつけのためだ。温情ではなく嫌がらせなのかと疑うまである。
それでも剣を振ってしまうのはこの遺伝子のせいであって、決して本意ではない(はず)。
ストロフ家は『剣導』の家系と呼ばれている。
ストロフ家は代々剣に長けているものが多い。剣に抗えず、剣に愛される。そんな特性を潜在的に持つのがストロフ家である。その中でも群を抜いて目立つのが剣聖という人物。何代かに一人、遺伝子レベルで剣の達人、という人物が生まれるのだそうだ。それが兄のソーサレム・ストロフだったりする。兄はその恩恵か、王国騎士の中でも引けを取らないから優秀さを誇っている。
以前、と言っても大昔の伝説のような話だが、『魔導』の家系や『精導家系』というものもあったらしく、魔導は魔法を、精導は精霊を司っていて、剣導家系を含む三家系は、お互いに対立、協力を繰り返し、歴史の中枢をになっていた。
そのうちの二家が滅んだことで均衡が崩れたことにより、一時はストロフ家が独裁的に国を支配していた。しかし、反乱が革命を招き、ストロフ国家は陥落してしまい、現在では一地方貴族として力を抑え込まれ、細々と暮らしている(らしい)。
余談となるが、ストロフ国家陥落の立役者であり、統一国家グリムガルを建国したグリムガル・ヴァルセルト初代王は、その三つの導きを束ねた能力を持っていたらしいく、絶大な力と信託を保持し、今に至っても英雄とされている。
しかし今は伝説などどうでも良い。伝説を差し置いても危惧すべき問題が僕にはある。
この国においての成人は17歳で、僕にとってはもう目と鼻の先の出来事である。こして、この国、いや村、いやこの家には独特の伝統が存在している。
時間は遡り、9代目ストロフのこんな発言から、
“『男たるもの領地の安全は保障しろ。出来ざる者はまだ男児である。あっ、ゴブリン狩りとかお手頃だよ!アイツらって、なんかゴミみたいにポンポン湧くし、何よりちょっと苦手なんだよ、俺』”
と。こんな言葉が屋敷の至る所に記されているのだ。後半は適当だし、「一家の恥さらし!」と声高らかに叫びたいものだ。しかし、こんな言葉も受け継がれ、代々成人の日にゴブリン討伐隊を率いて初陣を飾る取り決めとなっている。
僕の誕生日は一週間後。屋敷内では着々と部隊編成が、村では祭りの準備が執り行われていた。
非常にレアなイベントなので村中、そして村外からの注目も多いに浴びる一日となる。勿論兄も成人しているわけで、剣聖として注目されていた兄の初陣には、現国王まで参列する大行事となった。
兄ほどは行かなくても、何かと気を使う行事になることは間違いない。
良く考えればそのための剣振りという事なら納得がいく。
それにしてもこの伝統に例外はないものなのかと、剣を全く使えず、ストロフ家なのかと疑われているレベルのヘルス・ストロフ 16歳は嘆いていた。
剣才が全くなく、そして向上心もない。
自分は剣以外の道を見出したのではない。剣から逃げているだけだ。正直言って心の準備など一欠片もできていないし、出来るならば逃げ出したい。
「雑念が見られますよ」
突然背後から声をかけられる。声の主はおそらくセーフィムさん。
「セーフィムさん。気配消して近づいてくるのはやめてください。何回やられても怖いんですから。」
「それは失礼しました。でも、今回は特に意識はしていなかったのですが、相当雑念っていましたね。何を考えていたんですか?まさか…エッチなことですか?ヘルス様のためなら…」
皮肉混じりのいつもの言い方だ。いい意味でも悪い意味でもセーフィムさんとの距離は縮まって来ているのだろう。いや縮まりすぎているのかもしれない。着任当初のセーフィムさんは、ろくに僕と目を合わせられず、 緊張しすぎてアホ毛が数本飛び出て(?)しまっていた。しかし今では、どこにでも歩み寄ってくる軽フィムさんに成り下がってしまった。
「雑念ってませんし、…エ、そんなことじゃないですよ!て、服を脱ぎ出さないでください!で、なんですか稽古ですか?今日は随分と遅いですね」
稽古は基本不定期開催で、主に午前中に行われる。しかし今日は既に陽が沈み掛かっている。
「いいえ、今日の稽古はありません。旦那様がヘルス様にこれを、と。」
セーフィムさんが手に握っているのは、いつもの木刀…ではなく、美しい装飾が施され、ストロフ家の紋章である三日月があしらわれた剣であった。
「それは?まさかあの剣ですか…?」
その剣、とは普段は広間に飾られている宝剣で、確かゴブリン討伐の際にも使われていたはずだ。最も恐れる行事の、最も重要な道具だ。
「はい、木刀とは少々勝手が違いますから。慣れておくためにと旦那様が」
木刀以外を振る経験は、過去に数回程しかなく、確かに重みと剣先の輝きが段違いで、感触も全く違う。冷たく暖かい、こんな感じだった。
この剣で魔物を。
体中の血液が凍るように冷えるのを感じる。この感情は恐怖なのか高揚か。圧倒的に前者が優っている。
ゴブリンが最弱といえど自分は魔物など相手にしたことが無い。どちらかが血を流すこととなることは日を見るより明らかだ。
「ゴブリンと言っても幾つか種類、というか位があります。」
戸惑う僕を見て機転をきかせてくれたんだろう。セーフィムさんが指を折り解説をする。
「まずはゴブリン。これは名前の通りただのゴブリンです。これが最弱と呼ばれる魔物ですね。規模は15体といった所でしょうか。今回相手をするのもこいつらになりますね。集団戦に長けておらず単体での戦闘が主です。」
されど15体。そして単体でも僕では圧倒することは出来ないだろう。そして相手は手加減もしないし、手段も選ばないだろう。まさしく生存競争だ。
「ここからは今回の討伐には直接関係はありません。ゴブリン集落隊と言って出現の可能性は限りなくゼロに等しいですが、必ず注意をしてください。群れをあまり好まないゴブリンですが、いざ群れになると案外の力を見せます。規模は数倍と言ったところですね。一体ごとの質も上がってきます。」
話を冷静に語れるのは、セーフィムさんがこのゴブリン集落隊という連中に対して優位であるためだろう。
「最後にゴブリン国家。これは過去の導家系の滅亡の原因だと言われている悪しき伝説です。まぁ、ゴブリン国家に関しては存在自体が伝説です。切り捨ててもいいでしょう。」
導家系とは、『剣導』『魔導』『精導』のことで、確かに文献によればそういう記述もある。
こんな風に知識としては、十二分に持っている。しかしそれは、知識の取得という選択肢に甘んじている自分の象徴だ。
「意識すべきは集落隊だけですね。まだ1週間ありますのでこの剣に慣れることを目標にしてください。」
「はい…。」
力なく返事をする僕に優しげな眼を見せる。しかし、それはどこか芯の通ったもので、気持ちが強く伝わってくるようだ。
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