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とある王国の エピソード
とあるエピソード 兵站拠点(下)
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「その様に怒るでない。お前の言う通り、お詫びの品が多数届くのでな、期待している自分がいるのも確かだ。それにあいつは、ここが拠点として使えるかどうかを試したいのかもしれん。至らないところを改めて、それを善くするのが好きなくせに、駄目だと分かるとあっさり捨ててしまうようなやつだからな。それを早く知りたいだけかもしれん」
谷に水を流せば、こちらの進軍も鈍る。足場が悪くては追撃自体が難しくるため、それに伴い押し返すのも難しくなる。
「やはり、この地で敵を退ける戦いになりそうですね。慣れぬ戦に、兵は戸惑いそうですね」
我が隊は突撃、突破、追撃などの動の攻めに長けていて、攻城戦やこの様な静の攻めは経験が浅い。
「そのためにも、敵の攻め気を削ぐのは大切だ。恐怖は足を鈍らせるからな。これぐらいなら、十中八九はファトストの思惑通りに進む」
「将とてこの場所を選んだではないですか。この場所なら水が張られても、土塁はそのまま使えます。こうなることを知っていて動いたとしか思えません」
「あいつとは一緒にするのではないぞ。あいつは、いやらしい事に相手の弱点を見つけるのも上手い。私はそこまで捻くれてはいない」
将は他人のことを悪く言う人ではない。
「顔が笑っておられます。その様なお方なら、この戦が終わったら色々とお尋ねしてみたいと思わせます」
将はやめておけと、首を傾げる。
「何を聞いてもそれなりの答えが返ってくるが、あんなものは結果論としてなんとでも言える」
逆に言えば結果が伴っているので、それが正解としか言えないのだろう。後付けが増えたとしても、それは策を選ぶのが上手いことを裏付けることとなる。
「判断したきっかけなど知りたいですね」
「それなら良いが、世間話は止めておけ。あいつの話は堅苦しくてつまらん」
「そうなのですね。ここまで気が回るならお話も上手そうですが、人とは分からないものですな。この地で間違いなさそうです。これにて将のお気持ちのまま兵を動かせそうです」ルジャールは正す。「いかが致しますか?」
「ここは大雨が降ると沼地に変わる。迂回路が多数あるはずだ。ここから直接谷の上に通ずる道がないか探させろ、伏兵が置けそうな場所もだ。谷の上は敵が来たら一旦引かせるが、進軍に合わせて谷の上を奪取する」
「承知」
「手始めにその場から矢でも降らせたらどうだ?」
将の笑顔にルジャールは畏まる。
「将もこの様なことがお好きでした。それならば押し返しやすくなります」ルジャールは頭を下げる。「失礼します」
「ところがな」
将は動き出そうとしたルジャールを呼び止める。
「騎馬が浮いているのだよ。これだけのものが書かれているのに、騎馬については一つも触れておらん。不思議だと思わないか?」
「まだ何か仕掛けられていると」
「そう思うのが普通だろうな。しかし、今後のために温存しているだけかもしれない。騎馬を使う時は窮地の時なのか好機の時なのか、その時になってみないと分からないのだ」
「謎解きみたいですね」
「私には、子供がおもちゃを他人に使われないために隠しているとしか思えないがな。どちらにしろ本体が負けたらこちらも撤退だ。兵を残しておくことに越したことはない」
「谷間もあり道がそれほど広くないのに騎馬隊が多い我が隊を選んだのには、何かしらの訳がありそうです」
将は、「気になりますね」と声を掛けてきたルジャールの顔を一瞥すると、鼻で笑う。
「先ずはあいつのやりたい様にさせる。私の出番はそれが済んでからだ」
時を合わせたように、工兵を多く抱えた部隊の長が、陣幕の入り口に姿を現す。
「ファトスト様から、こちらへ向かえと命を受けました」
部隊長は手を胸に当て、将に声を掛ける。
「今から谷の両脇に登ってもらう。やることは簡単だ、罠を仕掛けて欲しい。それが終わったらそこを守る柵を築いてくれ。詳細は受け取った文に書かれているもの参考にしてで、頼む」
「承知!」
「主だったものは全て、その文に目を通しておく様にしてくれ。完成後は、確実に自分の手で文を焼いてくれ。よろしく頼むぞ」
ルジャールが付け足す。
「はっ!」
部隊長は勢いよく走り出す。
「驚きました。いつもと比べると指示が少ないと感じておりました。将の手の中には、次々と策が握られていくのですね」
「慣れぬ戦でいつもの調子が失われたとでも思ったか?あいつと一緒に戦をやると、楽をさせてもらえる」
「私にはファトスト様と知恵比べをしている様にしか思えませんが」ルジャールは笑う。「丘に通ずる道が発見されましたら、直ぐにファトスト様へ報告いたします」
「何故にその様なことをするのだ?」
「敵からすれば、谷を制圧しこちらを平地に閉じ込めたと思っているところに、いるはずのない兵に丘を攻撃されたらどうでしょう?偵知のし直しですし、警戒を強めなければなりません。谷の合間にいる敵兵は気が気ではないと思います」
「使うのは弓兵か?」
「はい。射掛ける程度にすれば問題はないかと思います」
「それぐらいではあいつは動かんな」
「そうなのですね」
そこまで上手くはいかないらしい。
「いや、悪くない」将は頷く。「送れ。特に西側は重点的に、道以外にも登れそうな箇所も記しておけ」
「西側、つまり敵本隊側ですね」
「そうだ、谷が制圧される前に全て調べ上げておけ。何も谷の両側を取り返す必要はない。片方だけで事足りる」
「両側でなければ、こちらの進軍が邪魔されませんか?」
「こちらの反撃はファトストが動いてから行う。あいつなら敵本隊を襲いやすくするために、頃合いを見て谷の西側を取り返すだろう。そんな特殊な任務をこなせるのは、あやつの隊しかいない。あやつが谷の西側にいるなら、敵を谷から追い出すやりようはいくらでもある」
将は考え込むような仕草をしているが、瞳の奥で笑っているのが分かる。
「暗に、「弓兵だけでなく、一部隊丸ごと寄越せ」と記すのですか?」
「しかもとびきりのな」将は笑う。「私はこの様な戦に慣れていないから、敵を防ぐのに時間がかかってしまうのだよ。ぐずぐずしていたら、何故だか谷の西側の敵がいなくなった。ここを好機と攻め込むが、この様な戦に慣れていないから進軍に手こずっていると、何故だか谷の西側に向けて命令すると手助けをしてくれた。これにより何故だか谷を取り返せた。こんな素晴らしい出来事が起こるかもしれん」
「それはつまり」
「あいつの好きな結果論だよ」
「その策にファトスト様は乗ってきますか?」
「慣れない兵を用いて、ここでの戦いで神経をすり減らすのだ。優しいあいつなら気を揉んでくれる」
話振りからして、援軍を頼りにするわけではなく、あくまで「来たら楽になる」程度に将は考えているのだろう。
「この地は守り切らなければなりません。私はそこに危うさを感じています」
これほどまで後がない戦いは、今回が初めてだ。
「我が隊は騎馬兵が多いが故に、攻城戦や山での戦いに慣れていない。慣れていなくともここまでされて守れなければ、軍の皆から笑われてしまうな」
「抜かれてしまうと、笑い事では済まない状況に追い込まれてしまいますが」
ルジャールは力無く苦笑いを浮かべる。
「だが、ここでなら巻き返しも可能であろうな。考え様によっては、拠点を守ることにより色々と学べるではないか。今後は攻城戦も担う可能性もある。守る側の考えや行動が分かると攻めやすくなるはずだ」
「そこまで考えているのですか?」
「これは王の意向だろうな。あいつはそれに即した策を立てたに過ぎん」
「それは兵と共に我々にも当てはまりますね。平地と山での兵の動きの違いを、将は肌で感じられる。それに谷に水を入れたのも…」
あまりにも納得されられたため気を抜いてしまったが、ルジャールは、相手を目の前にすると深追いする将の悪い癖を防ぐためだと言うのを、寸前で堪える。「ゆっくり進軍させるためですね」
将は何かを感じ取って鼻で笑う。
「それの答えが気になるなら、守り切れる理由を問う使者をファトストの元へ出すぞ。事細かに書かれた文が大量に届くだろうから、全部読んできちんと返事を書くのだぞ。ご丁寧に返信が必要な印が押されているだろうから、規則はきちんと守れよ」
「やめておきます」
ルジャールは笑った。
「確か、気になるのではなかったか?」
「気になる以上のものを感じました」
将も笑う。
谷に水を流せば、こちらの進軍も鈍る。足場が悪くては追撃自体が難しくるため、それに伴い押し返すのも難しくなる。
「やはり、この地で敵を退ける戦いになりそうですね。慣れぬ戦に、兵は戸惑いそうですね」
我が隊は突撃、突破、追撃などの動の攻めに長けていて、攻城戦やこの様な静の攻めは経験が浅い。
「そのためにも、敵の攻め気を削ぐのは大切だ。恐怖は足を鈍らせるからな。これぐらいなら、十中八九はファトストの思惑通りに進む」
「将とてこの場所を選んだではないですか。この場所なら水が張られても、土塁はそのまま使えます。こうなることを知っていて動いたとしか思えません」
「あいつとは一緒にするのではないぞ。あいつは、いやらしい事に相手の弱点を見つけるのも上手い。私はそこまで捻くれてはいない」
将は他人のことを悪く言う人ではない。
「顔が笑っておられます。その様なお方なら、この戦が終わったら色々とお尋ねしてみたいと思わせます」
将はやめておけと、首を傾げる。
「何を聞いてもそれなりの答えが返ってくるが、あんなものは結果論としてなんとでも言える」
逆に言えば結果が伴っているので、それが正解としか言えないのだろう。後付けが増えたとしても、それは策を選ぶのが上手いことを裏付けることとなる。
「判断したきっかけなど知りたいですね」
「それなら良いが、世間話は止めておけ。あいつの話は堅苦しくてつまらん」
「そうなのですね。ここまで気が回るならお話も上手そうですが、人とは分からないものですな。この地で間違いなさそうです。これにて将のお気持ちのまま兵を動かせそうです」ルジャールは正す。「いかが致しますか?」
「ここは大雨が降ると沼地に変わる。迂回路が多数あるはずだ。ここから直接谷の上に通ずる道がないか探させろ、伏兵が置けそうな場所もだ。谷の上は敵が来たら一旦引かせるが、進軍に合わせて谷の上を奪取する」
「承知」
「手始めにその場から矢でも降らせたらどうだ?」
将の笑顔にルジャールは畏まる。
「将もこの様なことがお好きでした。それならば押し返しやすくなります」ルジャールは頭を下げる。「失礼します」
「ところがな」
将は動き出そうとしたルジャールを呼び止める。
「騎馬が浮いているのだよ。これだけのものが書かれているのに、騎馬については一つも触れておらん。不思議だと思わないか?」
「まだ何か仕掛けられていると」
「そう思うのが普通だろうな。しかし、今後のために温存しているだけかもしれない。騎馬を使う時は窮地の時なのか好機の時なのか、その時になってみないと分からないのだ」
「謎解きみたいですね」
「私には、子供がおもちゃを他人に使われないために隠しているとしか思えないがな。どちらにしろ本体が負けたらこちらも撤退だ。兵を残しておくことに越したことはない」
「谷間もあり道がそれほど広くないのに騎馬隊が多い我が隊を選んだのには、何かしらの訳がありそうです」
将は、「気になりますね」と声を掛けてきたルジャールの顔を一瞥すると、鼻で笑う。
「先ずはあいつのやりたい様にさせる。私の出番はそれが済んでからだ」
時を合わせたように、工兵を多く抱えた部隊の長が、陣幕の入り口に姿を現す。
「ファトスト様から、こちらへ向かえと命を受けました」
部隊長は手を胸に当て、将に声を掛ける。
「今から谷の両脇に登ってもらう。やることは簡単だ、罠を仕掛けて欲しい。それが終わったらそこを守る柵を築いてくれ。詳細は受け取った文に書かれているもの参考にしてで、頼む」
「承知!」
「主だったものは全て、その文に目を通しておく様にしてくれ。完成後は、確実に自分の手で文を焼いてくれ。よろしく頼むぞ」
ルジャールが付け足す。
「はっ!」
部隊長は勢いよく走り出す。
「驚きました。いつもと比べると指示が少ないと感じておりました。将の手の中には、次々と策が握られていくのですね」
「慣れぬ戦でいつもの調子が失われたとでも思ったか?あいつと一緒に戦をやると、楽をさせてもらえる」
「私にはファトスト様と知恵比べをしている様にしか思えませんが」ルジャールは笑う。「丘に通ずる道が発見されましたら、直ぐにファトスト様へ報告いたします」
「何故にその様なことをするのだ?」
「敵からすれば、谷を制圧しこちらを平地に閉じ込めたと思っているところに、いるはずのない兵に丘を攻撃されたらどうでしょう?偵知のし直しですし、警戒を強めなければなりません。谷の合間にいる敵兵は気が気ではないと思います」
「使うのは弓兵か?」
「はい。射掛ける程度にすれば問題はないかと思います」
「それぐらいではあいつは動かんな」
「そうなのですね」
そこまで上手くはいかないらしい。
「いや、悪くない」将は頷く。「送れ。特に西側は重点的に、道以外にも登れそうな箇所も記しておけ」
「西側、つまり敵本隊側ですね」
「そうだ、谷が制圧される前に全て調べ上げておけ。何も谷の両側を取り返す必要はない。片方だけで事足りる」
「両側でなければ、こちらの進軍が邪魔されませんか?」
「こちらの反撃はファトストが動いてから行う。あいつなら敵本隊を襲いやすくするために、頃合いを見て谷の西側を取り返すだろう。そんな特殊な任務をこなせるのは、あやつの隊しかいない。あやつが谷の西側にいるなら、敵を谷から追い出すやりようはいくらでもある」
将は考え込むような仕草をしているが、瞳の奥で笑っているのが分かる。
「暗に、「弓兵だけでなく、一部隊丸ごと寄越せ」と記すのですか?」
「しかもとびきりのな」将は笑う。「私はこの様な戦に慣れていないから、敵を防ぐのに時間がかかってしまうのだよ。ぐずぐずしていたら、何故だか谷の西側の敵がいなくなった。ここを好機と攻め込むが、この様な戦に慣れていないから進軍に手こずっていると、何故だか谷の西側に向けて命令すると手助けをしてくれた。これにより何故だか谷を取り返せた。こんな素晴らしい出来事が起こるかもしれん」
「それはつまり」
「あいつの好きな結果論だよ」
「その策にファトスト様は乗ってきますか?」
「慣れない兵を用いて、ここでの戦いで神経をすり減らすのだ。優しいあいつなら気を揉んでくれる」
話振りからして、援軍を頼りにするわけではなく、あくまで「来たら楽になる」程度に将は考えているのだろう。
「この地は守り切らなければなりません。私はそこに危うさを感じています」
これほどまで後がない戦いは、今回が初めてだ。
「我が隊は騎馬兵が多いが故に、攻城戦や山での戦いに慣れていない。慣れていなくともここまでされて守れなければ、軍の皆から笑われてしまうな」
「抜かれてしまうと、笑い事では済まない状況に追い込まれてしまいますが」
ルジャールは力無く苦笑いを浮かべる。
「だが、ここでなら巻き返しも可能であろうな。考え様によっては、拠点を守ることにより色々と学べるではないか。今後は攻城戦も担う可能性もある。守る側の考えや行動が分かると攻めやすくなるはずだ」
「そこまで考えているのですか?」
「これは王の意向だろうな。あいつはそれに即した策を立てたに過ぎん」
「それは兵と共に我々にも当てはまりますね。平地と山での兵の動きの違いを、将は肌で感じられる。それに谷に水を入れたのも…」
あまりにも納得されられたため気を抜いてしまったが、ルジャールは、相手を目の前にすると深追いする将の悪い癖を防ぐためだと言うのを、寸前で堪える。「ゆっくり進軍させるためですね」
将は何かを感じ取って鼻で笑う。
「それの答えが気になるなら、守り切れる理由を問う使者をファトストの元へ出すぞ。事細かに書かれた文が大量に届くだろうから、全部読んできちんと返事を書くのだぞ。ご丁寧に返信が必要な印が押されているだろうから、規則はきちんと守れよ」
「やめておきます」
ルジャールは笑った。
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