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17不穏な気配
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薄らと空に朱色が差しだした頃、屋敷にエドワードがやってきた。
「フラン。遊びに来たよ」
彼は外套を脱ぎながら笑顔を見せた。
「また来たのか」と内心ため息をつきつつ、後ろに控える護衛騎士と従者を見やった。ご苦労様、と思いながら、三人を応接間に案内した。
あの雪の日以来、エドワードは暇を見つけては屋敷に来るようになっていた。
先触れなしの突撃訪問。何度か注意したが、そのうち、慣れてしまい、今では何も思わなくなっていた。
エドワードが辺りを見回した。
「今日、ゴーシュ殿は?」
「いないわ……視察に行ってて三日ほど留守にするって」
「……そうか」
少し残念そうにエドワードは俯いた。
「何か用があったの?」と口を開きかけたところで、二階からものすごい勢いで駆け下りてくる影に気づき口を閉じた。
母のエレナだった。
突進する勢いで下りてきたエレナは、がっしりとエドワードの手を握った。
「まあまあまあ! エドワード殿下!ようこそおいでくださいました!今夜はぜひ我が家で お夕飯を食べていってくださいませねっ!!?」
「え?」
二人が驚いたのは同時だった。
まさか突然、夕飯に誘うなど思いもしなかった。
「ぜひ! ぜひ食べて行ってくださいませっ!」
ほぼ強制の、断るには胆力のいる強引さがあった。
エドワードは数度目を瞬いた。
「えっ? あっ……えっと、はい。では……」
「ええ、ええ、ぜひ!ぜひ!」
興奮した様子のエレナ。嫌な予感しかしなかった。
「……母様、エドはきっと忙しいから強引に誘ったりしたらだめよ」
助けようとしたが、エドワードは「大丈夫」と首を横に振った。後ろの従者が驚いた顔をした。
(ほら、見なさい)
口を開きかけたフランシーヌは、颯爽と現れたハンスに遮られた。何故か父は立ち塞がるようにフランシーヌの前に立った。視界が父の背広で覆われる。
「ちょ、父様?」
ハンスの背後から顔を出そうと身をひねるが、右に左に、 後ろに目がついているのかと思うほど見事に防御された。
「エレナ、殿下は大変お忙しいんだ。そうそう長居する時間なんてないだろう。ね、そうですよね? 殿下」
ハンスが言った。
気遣いというよりも、早く帰れと言っているように聞こえたのだが……。
そう聞こえたのはフランシーヌだけではなかったようで、従者の表情が一瞬崩れる。
しかし、エドワードの表情は変わらず
「大丈夫です! 今日は比較的に時間に余裕がありますから」
ハンスの嫌味は通じなかった。
喜色を浮かべたエレナはすでに上機嫌で食堂の準備を指示し出した。
「さあさあ! 我が家の料理長が、腕によりをかけて美味しい夕食をご用意いたしますわ」
今日の夕飯はフルコースに決まった。
(さっきまで「今日の夕飯は簡単でいいわね」って言ってたのに!)
楽しみにしていたビーフシチューは、先送りとなってしまった。フランシーヌは額に手を当てた。
テーブルには豪華な料理が並び、エドワードはエレナに給仕のように世話を焼かれ、母は手厚くもてなそうとし、ハンスは渋い顔でワインをあおった。そして、フランシーヌは無表情でパンをかじっていた。
にこにこしていたのはエドワードとエレナだけだ。
「お口に合いますか?」
「はい、とても美味しいです」
二人は実に楽しげだった。
眉間にしわを寄せたハンスが、勢いよくグラスをテーブルに置いた。若干頬が赤い。酔っているようだ。
ハンスがじっとりした目でエドワードを睨んだ。
「殿下っ!!殿下は娘のことをどう思っているのですか!?」
「大切に思っていますがいけないのですか?」
純粋な問いに、ハンスが「はあ?」と大きな声をあげた。
そう、エドワードの気持ちは一切の濁りがない。疾しい下心も、打算もない。対峙するのも馬鹿らしくなるくらい、本当に何もないのだ。
(はいはい、友達としてね)
その後もああだこうだとエドワードに突っかかるハンスに、フランシーヌははぁとため息をついた。
「そういえば、例のバシャール国の件は片付いたの?」
話題を変えるべく、エドワードに話しかけた。エドワードは「ううん」と首を横に振った。
「まだ城に滞在していらっしゃるよ。明後日にはこちらを発つらしいから、今日はぜひゴーシュ殿とお話したかったんだけどね」
「お祖父様と?」
「うん」とエドワードは頷く。
「あちらの大使殿がぜひ君に会いたいと言っているんだ」
「私と?」
フランシーヌは眉をひそめた。一介の貴族令嬢に他国の大使が会いたいと思う理由が分からなかった。しかし、その疑問はエドワードの言葉ですぐに解ける。
「バシャール国では赤髪はすごく珍しいみたいでね。すごく興味深いって話してたよ」
髪。フランシーヌは思わず自分の髪を見た。目が覚めるような鮮やかな赤色だ。
茶に近い赤や朱色の赤髪はよく見かけるが、フランシーヌの赤は確かに珍しい。
「ふーん」と頷くフランシーヌの横で、表情を強ばらせたエレナが「……バシャール?」と小さく呟いた。ハンスも険しい顔をしていた。
エドワードが楽しげな声で続けた。
「うん。あっちは"赤"って特別みたいでね。戦神バールという女神様の髪が赤らしくて、すごく神聖なんだって。前に話したの、覚えてる?」
以前、エドワードに見せびらかされた、見事な刺繍の女神が脳裏に浮かんだ。
「それでね、大使殿が、王国に見事な赤髪の少女がいるらしい"って話を聞いたって――」
「殿下」
ハンスが言葉を遮った。
「その話は、どなたから?」
「え? ああ、大使殿から直接。僕が何か話したわけじゃないんだけど、どこかで噂を聞いたみたいで」
「……そうですか」
ハンスの声は低く、抑えられていた。
「他に何か聞かれましたか?」
「他は……その少女は美しいのか、と」
沈黙。重く、長い沈黙。
ハンスとエレナが、一瞬視線を交わした。それは言葉なき会話だった。フランシーヌは、その微妙な空気に気づく。
何か、おかしい。
「申し訳ありませんが、私はこれで失礼させていただきます」
ハンスが立ち上がった。
「あ、父様?」
フランシーヌが呼び止めるが、ハンスは振り返りもせず退室していった。
エドワードは唖然とした様子でそれを見ていた。
「……怒らせてしまいましたか?」
彼の問いにエレナが困ったように笑った。
「申し訳ありません、殿下。あの人はバシャール国にいい思い出がないのです」
「そう、でしたか」
フランシーヌは母を見た。エレナの笑顔は、いつも通り穏やかで優しかった。けれど、どこか作り物めいて見えた。
「それでお義父様とお話したかったのは、その話ですか?」
「あ、はい。大使殿がぜひ一度会いたいとおっしゃるので、ゴーシュ殿の意見をお聞きしたかったのです。それから、使節団の中に僕たちと同じ年頃の娘がいる方がいて……遊学でこっちに来させたいと……」
エレナの手が、ぴたりと止まった。
それから、ゆっくりとワイングラスを置いた。
「遊学で同じ歳の娘が来るそうですが、殿下はもうお会いになられたのですか?」
「いいえ」とエドワードは首を横に振った。
エレナが、珍しく真剣な表情でエドワードを見た。その声は、今までになく冷ややかだった。
「殿下は、フランをどうされたいのですか?」
「え?」
エドワードの視線が僅かに揺れた。
眉がわずかに下がり、言葉が途切れた。
「どう、とは……先程も伝えましたが、大切な友達ですし……僕は……」
その後の言葉は続かなかった。しばしの沈黙。
遮るように、エレナの明るい声が響いた。
「いやだわ、私ったら。酔ってしまったみたい。気持ちを切り替えて、食事の続きをしましょうか」
その後も和気あいあいとした会話をしながら食事は続いた。しかし、母の声に滲む何かが、胸の奥に引っかかったままだった。
バシャール国という名前が出た瞬間の、あの空気の変化。
一体何だろう。
フランシーヌは、ちらりと窓の外を見た。夜風が、静かに吹いていた。冷たい風が、何かを運んでくるような気がした。
「フラン。遊びに来たよ」
彼は外套を脱ぎながら笑顔を見せた。
「また来たのか」と内心ため息をつきつつ、後ろに控える護衛騎士と従者を見やった。ご苦労様、と思いながら、三人を応接間に案内した。
あの雪の日以来、エドワードは暇を見つけては屋敷に来るようになっていた。
先触れなしの突撃訪問。何度か注意したが、そのうち、慣れてしまい、今では何も思わなくなっていた。
エドワードが辺りを見回した。
「今日、ゴーシュ殿は?」
「いないわ……視察に行ってて三日ほど留守にするって」
「……そうか」
少し残念そうにエドワードは俯いた。
「何か用があったの?」と口を開きかけたところで、二階からものすごい勢いで駆け下りてくる影に気づき口を閉じた。
母のエレナだった。
突進する勢いで下りてきたエレナは、がっしりとエドワードの手を握った。
「まあまあまあ! エドワード殿下!ようこそおいでくださいました!今夜はぜひ我が家で お夕飯を食べていってくださいませねっ!!?」
「え?」
二人が驚いたのは同時だった。
まさか突然、夕飯に誘うなど思いもしなかった。
「ぜひ! ぜひ食べて行ってくださいませっ!」
ほぼ強制の、断るには胆力のいる強引さがあった。
エドワードは数度目を瞬いた。
「えっ? あっ……えっと、はい。では……」
「ええ、ええ、ぜひ!ぜひ!」
興奮した様子のエレナ。嫌な予感しかしなかった。
「……母様、エドはきっと忙しいから強引に誘ったりしたらだめよ」
助けようとしたが、エドワードは「大丈夫」と首を横に振った。後ろの従者が驚いた顔をした。
(ほら、見なさい)
口を開きかけたフランシーヌは、颯爽と現れたハンスに遮られた。何故か父は立ち塞がるようにフランシーヌの前に立った。視界が父の背広で覆われる。
「ちょ、父様?」
ハンスの背後から顔を出そうと身をひねるが、右に左に、 後ろに目がついているのかと思うほど見事に防御された。
「エレナ、殿下は大変お忙しいんだ。そうそう長居する時間なんてないだろう。ね、そうですよね? 殿下」
ハンスが言った。
気遣いというよりも、早く帰れと言っているように聞こえたのだが……。
そう聞こえたのはフランシーヌだけではなかったようで、従者の表情が一瞬崩れる。
しかし、エドワードの表情は変わらず
「大丈夫です! 今日は比較的に時間に余裕がありますから」
ハンスの嫌味は通じなかった。
喜色を浮かべたエレナはすでに上機嫌で食堂の準備を指示し出した。
「さあさあ! 我が家の料理長が、腕によりをかけて美味しい夕食をご用意いたしますわ」
今日の夕飯はフルコースに決まった。
(さっきまで「今日の夕飯は簡単でいいわね」って言ってたのに!)
楽しみにしていたビーフシチューは、先送りとなってしまった。フランシーヌは額に手を当てた。
テーブルには豪華な料理が並び、エドワードはエレナに給仕のように世話を焼かれ、母は手厚くもてなそうとし、ハンスは渋い顔でワインをあおった。そして、フランシーヌは無表情でパンをかじっていた。
にこにこしていたのはエドワードとエレナだけだ。
「お口に合いますか?」
「はい、とても美味しいです」
二人は実に楽しげだった。
眉間にしわを寄せたハンスが、勢いよくグラスをテーブルに置いた。若干頬が赤い。酔っているようだ。
ハンスがじっとりした目でエドワードを睨んだ。
「殿下っ!!殿下は娘のことをどう思っているのですか!?」
「大切に思っていますがいけないのですか?」
純粋な問いに、ハンスが「はあ?」と大きな声をあげた。
そう、エドワードの気持ちは一切の濁りがない。疾しい下心も、打算もない。対峙するのも馬鹿らしくなるくらい、本当に何もないのだ。
(はいはい、友達としてね)
その後もああだこうだとエドワードに突っかかるハンスに、フランシーヌははぁとため息をついた。
「そういえば、例のバシャール国の件は片付いたの?」
話題を変えるべく、エドワードに話しかけた。エドワードは「ううん」と首を横に振った。
「まだ城に滞在していらっしゃるよ。明後日にはこちらを発つらしいから、今日はぜひゴーシュ殿とお話したかったんだけどね」
「お祖父様と?」
「うん」とエドワードは頷く。
「あちらの大使殿がぜひ君に会いたいと言っているんだ」
「私と?」
フランシーヌは眉をひそめた。一介の貴族令嬢に他国の大使が会いたいと思う理由が分からなかった。しかし、その疑問はエドワードの言葉ですぐに解ける。
「バシャール国では赤髪はすごく珍しいみたいでね。すごく興味深いって話してたよ」
髪。フランシーヌは思わず自分の髪を見た。目が覚めるような鮮やかな赤色だ。
茶に近い赤や朱色の赤髪はよく見かけるが、フランシーヌの赤は確かに珍しい。
「ふーん」と頷くフランシーヌの横で、表情を強ばらせたエレナが「……バシャール?」と小さく呟いた。ハンスも険しい顔をしていた。
エドワードが楽しげな声で続けた。
「うん。あっちは"赤"って特別みたいでね。戦神バールという女神様の髪が赤らしくて、すごく神聖なんだって。前に話したの、覚えてる?」
以前、エドワードに見せびらかされた、見事な刺繍の女神が脳裏に浮かんだ。
「それでね、大使殿が、王国に見事な赤髪の少女がいるらしい"って話を聞いたって――」
「殿下」
ハンスが言葉を遮った。
「その話は、どなたから?」
「え? ああ、大使殿から直接。僕が何か話したわけじゃないんだけど、どこかで噂を聞いたみたいで」
「……そうですか」
ハンスの声は低く、抑えられていた。
「他に何か聞かれましたか?」
「他は……その少女は美しいのか、と」
沈黙。重く、長い沈黙。
ハンスとエレナが、一瞬視線を交わした。それは言葉なき会話だった。フランシーヌは、その微妙な空気に気づく。
何か、おかしい。
「申し訳ありませんが、私はこれで失礼させていただきます」
ハンスが立ち上がった。
「あ、父様?」
フランシーヌが呼び止めるが、ハンスは振り返りもせず退室していった。
エドワードは唖然とした様子でそれを見ていた。
「……怒らせてしまいましたか?」
彼の問いにエレナが困ったように笑った。
「申し訳ありません、殿下。あの人はバシャール国にいい思い出がないのです」
「そう、でしたか」
フランシーヌは母を見た。エレナの笑顔は、いつも通り穏やかで優しかった。けれど、どこか作り物めいて見えた。
「それでお義父様とお話したかったのは、その話ですか?」
「あ、はい。大使殿がぜひ一度会いたいとおっしゃるので、ゴーシュ殿の意見をお聞きしたかったのです。それから、使節団の中に僕たちと同じ年頃の娘がいる方がいて……遊学でこっちに来させたいと……」
エレナの手が、ぴたりと止まった。
それから、ゆっくりとワイングラスを置いた。
「遊学で同じ歳の娘が来るそうですが、殿下はもうお会いになられたのですか?」
「いいえ」とエドワードは首を横に振った。
エレナが、珍しく真剣な表情でエドワードを見た。その声は、今までになく冷ややかだった。
「殿下は、フランをどうされたいのですか?」
「え?」
エドワードの視線が僅かに揺れた。
眉がわずかに下がり、言葉が途切れた。
「どう、とは……先程も伝えましたが、大切な友達ですし……僕は……」
その後の言葉は続かなかった。しばしの沈黙。
遮るように、エレナの明るい声が響いた。
「いやだわ、私ったら。酔ってしまったみたい。気持ちを切り替えて、食事の続きをしましょうか」
その後も和気あいあいとした会話をしながら食事は続いた。しかし、母の声に滲む何かが、胸の奥に引っかかったままだった。
バシャール国という名前が出た瞬間の、あの空気の変化。
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