10 / 10
【オマケ】 武藤桐乃
しおりを挟む
この作品には『ベルが鳴る』の脇キャラ 武藤桐乃が登場します。
ゲームやマンガで見かける「主人公=読者」視点の会話劇をつくったらどうなるかなぁ~、と思ってやってみたお遊び作品です。
空欄部分はご自由にご想像くださいませ。
******
梢、久しぶり。
急に呼び出したのに、待たせちゃってごめんね。
「 」
何飲んでるの?
「 」
あ、いいねー。
それじゃあ、私も同じのにしよ。
それで最近はどう? 仕事忙しいの?
「 」
そうなんだー。
どこも大変だよねぇ。
「 」
あっ、そうそう聞いたよ~。映子先輩、写真展開くんだって?
「 」
いやいや、小さい会場だってスゴイことだよ。
「 」
相変わらず仲良くやってるみたいだね。
「 」
まぁ、まぁ、そう言わないで。
ほら、回遊魚は泳ぎ続けないとダメだっていうじゃない。映子先輩は、写真を撮ってないとダメなタイプなんでしょう?
「 」
二人って、もう何年になるんだっけ?
「 」
そうだよね、大学一年からだもんね。そう考えると、私たちも年を取ったよね。
「 」
ん? しず香? たまに会ってるよ。
「 」
あの子、どうも男を見る目がないっていうか、惚れっぽいというか……。
本当にヒヤヒヤするよ。もうちょっと落ち着いてくれるといいんだけどね。
「 」
そうだね。しず香りは基本は変わってないよね。
「 」
それでも最初の頃よりはちょっと大人になったんじゃない?
昔はちょっとひどかったじゃない……。梢とも色々あったしさ。
「 」
それはねぇ……。止められなかった私も同罪だと思ってるよ。
「 」
実はさ、あの頃は言えなかったんだけど……。
高校の頃後輩の女の子と少し付き合ってたことがあるんだよね。
「 」
マジマジ。知らなかったでしょう?
「 」
部活の後輩。
バドミントン部だったんだけど、後輩とダブルスのペアを組んでたことがあるんだよね。そのペアの子。
「 」
あははっ、確かに想像できないかもね。でも、高校の頃は結構真面目に部活やってたんだよ。
「 」
その子、一年の中では頭一つ抜けてうまい子でね。同級生だとバランスが悪かったの。私もそのときペア組む子がいなかったから、組むことになったんだよね。
「 」
ん?
そうそう。つまり、私もうまかったってことだよ。
「 」
私は高三だったから、引退までの即興ペアって感じだったんだけど、やっぱペア組むと仲良くなるじゃない。その子から告白されて、それもいいかなって。
「 」
部活終わりに一緒に帰ったり、休日にデートしたりしたよ。
「 」
あー、いやいや。手をつないだくらいだよ。だから、お友だちの延長みたいなかわいい感じだったかな。
「 」
私が引退して疎遠になってね。受験勉強もあったし。
そのうち、その子にも彼氏ができたって噂を聞いて、まあ、女の子同士って、そんなものなのかなって思ってたんだ。
「 」
梢と映子先輩を見ててさ、「女の子同士だから」じゃないんだなって思うようになったんだよね。
その後輩がどう考えてたかはわからないけど、私は幼かったんだろうなって思うよ。
「 」
なんて言えばいいのかな。まだちゃんと人を好きになったことがなくて、恋をしたいって気持ちの方が強かったのかな。だから、その雰囲気に流されちゃった感じ。
多分、相手が男子だったとしても同じ結果だったんじゃないかなって思うよ。
「 」
その後、男の子と付き合ったし、高校時代の短い女の子との恋のことなんて、忘れてたというか、心の奥にしまい込んだっていうか。
「 」
え?
しまってたものを引きずり出した理由?
「 」
あー、うん。まあ、そうだね。今日呼び出したのは、こっちが本題。実は、最近ちょっと気になる人がいてね。去年ウチの会社に入社した子なんだけど……。
「 」
うん。そう。女の子なんだよね。
正直、自分でも戸惑っちゃってさ。梢になら話を聞いてもらえるかなって思って。
「 」
告白はされてないよ。
でも、そう思ってくれてるかな? とは感じるんだよね。
まあ、これが勘違いだったら超恥ずかしいんだけどね。なんか、意識しちゃって、どうにも調子が狂うというか。
「 」
好きかと聞かれれば、好きなんだけど……。
自分でもよく分からないんだ。かわいい後輩ってだけなのか、恋愛的なものなのか……。
「 」
バッ、試しに寝るなんてできるわけないでしょう! 違いましたでも、そうでしたでも、次の日から会社でどんな顔して会えばいいのよ。
「 」
ん? どんな子か?
うーん、仔犬っぽいかな。どんなことにも一生懸命で、ちょっと褒めると全身でうれしそうなオーラを出して、失敗するとすごくへこんで。頑張り屋さんだけど、ちょっとドジで目が離せないというか……。
だけど、勘の鋭いところもあって、私がちょっと疲れてるなってときに、コーヒーを淹れてくれたりもするの。
男性社員にも結構人気があるみたいなんだよね。
まあ、かわいいし、当たり前だとは思うけど……。
「 」
な、なによ、ニヤニヤして。
「 」
え?
「 」
そ、そうなのかな、やっぱり、そういう意味で好きなのかな。
「 」
うん。分かってる。
私自身のことだもん。ちゃんと自分で考えて自分で決めるけど……。でも、そのときはどうすればいいと思う?
「 」
はあ?
相手に考える隙を与えないのがコツって、どこの悪徳セールスマンよ。
……もしかして、梢、映子先輩をそうやって落としたの?
「 」
企業秘密ってね……。あなた、面白がってるでしょう?
「 」
あ、ごめん、メッセージが入ったみたい。
……うわっ、ど、どうしよう。コレ……。
「 」
今までも一緒にご飯食べに行ったことはあるけど……。今誘われるとか、タイミング良すぎない?
「 」
絶対についてこないで。
「 」
え?
答えが出てる?
あ、そうか。よくわからないとか言ったけど、そうだね。これだけ意識しちゃってるんだよね。
「 」
うん。ありがとう。どんな結果でも、また連絡するよ。もしダメだったらちゃんと慰めてよ。
「 」
梢と友だちでよかった。
今日はありがとう。またね。
了
ゲームやマンガで見かける「主人公=読者」視点の会話劇をつくったらどうなるかなぁ~、と思ってやってみたお遊び作品です。
空欄部分はご自由にご想像くださいませ。
******
梢、久しぶり。
急に呼び出したのに、待たせちゃってごめんね。
「 」
何飲んでるの?
「 」
あ、いいねー。
それじゃあ、私も同じのにしよ。
それで最近はどう? 仕事忙しいの?
「 」
そうなんだー。
どこも大変だよねぇ。
「 」
あっ、そうそう聞いたよ~。映子先輩、写真展開くんだって?
「 」
いやいや、小さい会場だってスゴイことだよ。
「 」
相変わらず仲良くやってるみたいだね。
「 」
まぁ、まぁ、そう言わないで。
ほら、回遊魚は泳ぎ続けないとダメだっていうじゃない。映子先輩は、写真を撮ってないとダメなタイプなんでしょう?
「 」
二人って、もう何年になるんだっけ?
「 」
そうだよね、大学一年からだもんね。そう考えると、私たちも年を取ったよね。
「 」
ん? しず香? たまに会ってるよ。
「 」
あの子、どうも男を見る目がないっていうか、惚れっぽいというか……。
本当にヒヤヒヤするよ。もうちょっと落ち着いてくれるといいんだけどね。
「 」
そうだね。しず香りは基本は変わってないよね。
「 」
それでも最初の頃よりはちょっと大人になったんじゃない?
昔はちょっとひどかったじゃない……。梢とも色々あったしさ。
「 」
それはねぇ……。止められなかった私も同罪だと思ってるよ。
「 」
実はさ、あの頃は言えなかったんだけど……。
高校の頃後輩の女の子と少し付き合ってたことがあるんだよね。
「 」
マジマジ。知らなかったでしょう?
「 」
部活の後輩。
バドミントン部だったんだけど、後輩とダブルスのペアを組んでたことがあるんだよね。そのペアの子。
「 」
あははっ、確かに想像できないかもね。でも、高校の頃は結構真面目に部活やってたんだよ。
「 」
その子、一年の中では頭一つ抜けてうまい子でね。同級生だとバランスが悪かったの。私もそのときペア組む子がいなかったから、組むことになったんだよね。
「 」
ん?
そうそう。つまり、私もうまかったってことだよ。
「 」
私は高三だったから、引退までの即興ペアって感じだったんだけど、やっぱペア組むと仲良くなるじゃない。その子から告白されて、それもいいかなって。
「 」
部活終わりに一緒に帰ったり、休日にデートしたりしたよ。
「 」
あー、いやいや。手をつないだくらいだよ。だから、お友だちの延長みたいなかわいい感じだったかな。
「 」
私が引退して疎遠になってね。受験勉強もあったし。
そのうち、その子にも彼氏ができたって噂を聞いて、まあ、女の子同士って、そんなものなのかなって思ってたんだ。
「 」
梢と映子先輩を見ててさ、「女の子同士だから」じゃないんだなって思うようになったんだよね。
その後輩がどう考えてたかはわからないけど、私は幼かったんだろうなって思うよ。
「 」
なんて言えばいいのかな。まだちゃんと人を好きになったことがなくて、恋をしたいって気持ちの方が強かったのかな。だから、その雰囲気に流されちゃった感じ。
多分、相手が男子だったとしても同じ結果だったんじゃないかなって思うよ。
「 」
その後、男の子と付き合ったし、高校時代の短い女の子との恋のことなんて、忘れてたというか、心の奥にしまい込んだっていうか。
「 」
え?
しまってたものを引きずり出した理由?
「 」
あー、うん。まあ、そうだね。今日呼び出したのは、こっちが本題。実は、最近ちょっと気になる人がいてね。去年ウチの会社に入社した子なんだけど……。
「 」
うん。そう。女の子なんだよね。
正直、自分でも戸惑っちゃってさ。梢になら話を聞いてもらえるかなって思って。
「 」
告白はされてないよ。
でも、そう思ってくれてるかな? とは感じるんだよね。
まあ、これが勘違いだったら超恥ずかしいんだけどね。なんか、意識しちゃって、どうにも調子が狂うというか。
「 」
好きかと聞かれれば、好きなんだけど……。
自分でもよく分からないんだ。かわいい後輩ってだけなのか、恋愛的なものなのか……。
「 」
バッ、試しに寝るなんてできるわけないでしょう! 違いましたでも、そうでしたでも、次の日から会社でどんな顔して会えばいいのよ。
「 」
ん? どんな子か?
うーん、仔犬っぽいかな。どんなことにも一生懸命で、ちょっと褒めると全身でうれしそうなオーラを出して、失敗するとすごくへこんで。頑張り屋さんだけど、ちょっとドジで目が離せないというか……。
だけど、勘の鋭いところもあって、私がちょっと疲れてるなってときに、コーヒーを淹れてくれたりもするの。
男性社員にも結構人気があるみたいなんだよね。
まあ、かわいいし、当たり前だとは思うけど……。
「 」
な、なによ、ニヤニヤして。
「 」
え?
「 」
そ、そうなのかな、やっぱり、そういう意味で好きなのかな。
「 」
うん。分かってる。
私自身のことだもん。ちゃんと自分で考えて自分で決めるけど……。でも、そのときはどうすればいいと思う?
「 」
はあ?
相手に考える隙を与えないのがコツって、どこの悪徳セールスマンよ。
……もしかして、梢、映子先輩をそうやって落としたの?
「 」
企業秘密ってね……。あなた、面白がってるでしょう?
「 」
あ、ごめん、メッセージが入ったみたい。
……うわっ、ど、どうしよう。コレ……。
「 」
今までも一緒にご飯食べに行ったことはあるけど……。今誘われるとか、タイミング良すぎない?
「 」
絶対についてこないで。
「 」
え?
答えが出てる?
あ、そうか。よくわからないとか言ったけど、そうだね。これだけ意識しちゃってるんだよね。
「 」
うん。ありがとう。どんな結果でも、また連絡するよ。もしダメだったらちゃんと慰めてよ。
「 」
梢と友だちでよかった。
今日はありがとう。またね。
了
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行「婚約破棄ですか? それなら昨日成立しましたよ、ご存知ありませんでしたか?」完結
まほりろ
恋愛
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行中。
コミカライズ化がスタートしましたらこちらの作品は非公開にします。
「アリシア・フィルタ貴様との婚約を破棄する!」
イエーガー公爵家の令息レイモンド様が言い放った。レイモンド様の腕には男爵家の令嬢ミランダ様がいた。ミランダ様はピンクのふわふわした髪に赤い大きな瞳、小柄な体躯で庇護欲をそそる美少女。
対する私は銀色の髪に紫の瞳、表情が表に出にくく能面姫と呼ばれています。
レイモンド様がミランダ様に惹かれても仕方ありませんね……ですが。
「貴様は俺が心優しく美しいミランダに好意を抱いたことに嫉妬し、ミランダの教科書を破いたり、階段から突き落とすなどの狼藉を……」
「あの、ちょっとよろしいですか?」
「なんだ!」
レイモンド様が眉間にしわを寄せ私を睨む。
「婚約破棄ですか? 婚約破棄なら昨日成立しましたが、ご存知ありませんでしたか?」
私の言葉にレイモンド様とミランダ様は顔を見合わせ絶句した。
全31話、約43,000文字、完結済み。
他サイトにもアップしています。
小説家になろう、日間ランキング異世界恋愛2位!総合2位!
pixivウィークリーランキング2位に入った作品です。
アルファポリス、恋愛2位、総合2位、HOTランキング2位に入った作品です。
2021/10/23アルファポリス完結ランキング4位に入ってました。ありがとうございます。
「Copyright(C)2021-九十九沢まほろ」
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【完結】【ママ友百合】ラテアートにハートをのせて
千鶴田ルト
恋愛
専業主婦の優菜は、夫・拓馬と娘の結と共に平穏な暮らしを送っていた。
そんな彼女の前に現れた、カフェ店員の千春。
夫婦仲は良好。別れる理由なんてどこにもない。
それでも――千春との時間は、日常の中でそっと息を潜め、やがて大きな存在へと変わっていく。
ちょっと変わったママ友不倫百合ほのぼのガールズラブ物語です。
ハッピーエンドになるのでご安心ください。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる