転生をきっかけに今世を謳歌したい！

転生したようです

対面

章を変えようと思いましたが、この襲撃に関

する話が終わったら変えようと思います！

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気がついたら、フカフカな腰掛けに横たわっていた
目を開けると嫌味なくらい雲ひとつない晴々した空が広がっていた

「ユリア？気が付いたのね！」
いつもはおっとりした母リリアナの焦った声に、ようやく自分が助かったんだと改めて確認する

「ユリア怪我はないようだね…」
そう言ってその顔を安心したような顔に崩したのは父ケヨンだった

そう…私助かったんだ… 

思い返そうとすると本能的に身体がそれを拒否してか、頭が痛くなる

「ユリア、頭がいたいのね！医師を…医師を呼ばなくては」
その慌てぶりに涙がたまった、

身体を起こさないとね…

すぐさま身体を起こすために力を入れた
すると、視界に映ったその場には

お父様にお母様、腰掛けに掛けていたユーリに後ろに控えるように立っていたアラン王子、そしてそのユーリの隣に座るのは、この場で誰よりも衣装が豪華でその顔には貫禄が伺える男、

目が合うとその男は顔を歪ませ口を開いた

「怖い思いをさせてしまったな」
低く、だがそれでも優しいような暖温かい声だった

その声にまた脳裏を掠める剣先

嗚咽が、涙が出そうになる

下を向いてると足元に影がみえるなと確認したと同時に頭をポンポンと撫でられその腕に抱き締められた

「巻き込んでしまって本当に申し訳ない」
顔を上げるとその眼差しはくすぐったくもあり直ぐに離れようとする

改めてよく見ると目元やその雰囲気が
ユーリやアランに似ていた

あぁ、いまこの人は国王陛下としてではなく一人の親としてここに居るんだ…

すぐにその男…そのお方が国王陛下と気付いた

「も、申し訳ありません」
離れようとすると今度は簡単に距離を置けてすぐさま礼を尽くす

「改めて、ご挨拶申し上げます。ユリアナと申します。この度の件は陛下の責任ではございません、どうかその様な恐れ多いことは…

「話に聞いた通り随分と落ち着いた様子だ」
話してる途中で被せるようにまた頭を撫でられた

しばらく良いようにされていると
陛下。と声を掛けたのは父

「確かに今回の件は不可抗力によるものです、、、、、だからその様にユリアを触れるな！汚れるではないか！」

最後らへんに明らかに口調を崩し睨むように言いのけた父を、え？と言うように驚いた顔で見るユリア

「良いではないか、俺も丁度娘が欲しいと思ってたんだ…何故か男児しか生まれないがな」

「【王家】としては良いではないですか…って、だからおいルーズ！」
未だにどうすれば良いかわからず撫で回されたままで居るとそこに近づいてきた人影にあっと声をもらす

「陛下っ！殿下！」
騎士服に身をまとった彼は騎士なのだろう
目の前まで来ると礼を取った

「報告を」

それまで黙って事を見ていたユーリが割って入る様に騎士へと近づく

普通ならこの場の最高権力者の国王陛下が言うであろうことも今の彼にはどうでもよく、ただ捕らえれたどうかだけが知りたかった

「はっ、ご報告します！殿下の護衛と思わしき者たちは皆眠らされ草花が茂るところへと放置されており、その他の人影は見当たらなく、また、襲撃者の亡骸からは証拠となりゆるものは見つかりませんでした」

報告を聞くやいなや、周囲からは溜息が漏れた。

「手がかりなしか」
父からルーズと呼ばれたユーリ達の父親は顔を歪めるとケヨンに向き直る

「ケヨン、この場はお開きとするが、お前は王宮に来てくれ。夫人と娘もこちらの護衛を割いてそちらに割り当てさせる」

「はっ、陛下のお心遣いに感謝します」

切り替わりが早い父に驚きながらも臣下の礼を取った父に続きリリアナも礼をとったので遅れながらも膝をおり礼をした




馬車に戻る途中にユーリが駆け寄って来たのに気づき足を止めた

「ユリア…また会いに行くよ」
手を掴まれ反射で思わず引こうとしてしまったが彼の表情を見て引くのをやめる

「…はい。お待ちしてます」

あくまでも挨拶的に返して
背を向けた

ギュッと包み込まれた

「ごめん、ほんとにごめんね…どうか僕を嫌いにならないで」
聞いているだけで切なくなるその声音

あぁ、この人はほんとに申し訳なく思ってる

「ユーリ…」

「…」

「嫌いにならないです…だってユーリのせいじゃないですから」

返事が無い代わりに少しだけ腕の力が強まった気がした