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学園に行くようです
精霊2
しおりを挟む「…君たちは…君たちはなんなの??」
不思議な出来事から現れた不思議な存在、
理由などわからなく、だからこそ
彼らに聞くしかなく…
「僕は精霊なの~!」
「僕も精霊なのなの~!」
ユリアの心情など読む気もないのか明るい声でコロコロと笑いながらユリアを見る
「僕は君の魔力に惹かれて飛び出してきちゃったなの~!」
「僕は君の魔力が、僕達の世界へと漂ってきたのがきっかけなのなの~!」
「僕達の世界?…」
ぼそっと隣にいるユーリから漏れた
「…それは…その…あなた達の世界というのは一体??」
ユリアはさらに問いかける、
二人の精霊は互いに顔を見合わせた
「僕達の世界は僕達の世界なの~」
「人間なんて一人も居なくて、僕達だけの世界なのなの~!」
ーーーーーーーーー
はるか昔、大陸全土で国家間など関係なく農民も、貴族も、王族も全てを巻き込んだ戦争が勃発していた。
理由なんて今ならいくつかの話が出ているが、昔は精霊のお怒りを買った…というのが最も濃い線であった
農民は言った
「私たちは言葉を発する自由もなく、私たちは自身で選択する権利さえもない」
貴族は言った
「農民とは私たちの手足であり、王族の狗である」
王族は言った
「貴族とは農民を正しく導き、又、農民は我らが宝である」
貴族は想う
なぜ、王族は狗に正しくあれと言うのか、王族はもちろん、我らは精霊様より選ばれた存在である。
故に、我らこそが絶対であり、王族こそが世界である
王族は想う
農民とは我らが国を潤す大切な水である
貴族とは水を正しく与える事を教えるための大切な指導者である
我ら王族とは、水に感謝と尊厳を忘れること無く、又、指導者に水の恩恵を忘れるべからずと諭す存在である
農民は想う
あぁ、なぜ我らは生かされているのか、つらい、痛い、怖い…なぜ我らは発言こそを許されることがないのか、なぜ我らは苦難から逃げる選択すらできないのか…と
精霊は悲しんだ
なぜ人とは想い、想われる事が出来るのに意思を通じ合える事が出来ないのか
なぜ人とは生まれが違うだけで人を差別し、人を冷遇するのか
あぁ、人とは…人とは自身の欲に溺れた悪魔なのだ…
この美しき箱庭に悪魔は要らない
悪魔とは、世の害虫であり害虫とは駆除する対象である。
あぁ…それならば、それならば創り直す
ことにしよう…この美しき箱庭を
そして、精霊は箱庭に裁きを下した
人は人が憎くなった
家族とはなんだろう
友人とはなんだろう
恋人とはなんだろう
分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない
あぁ…全て敵だ…正しいは自分だけなのだ
そうして、世界は狂い出したのだ…
ーーーーーーーーー
世界の概念など分かるわけない…
でも、この子達は言った
僕達の世界と…つまりは今私たちがいるココとは別の世界がある…と
「…なんていうか、壮大だな…」
アランは眉間にシワを寄せ、
「ユリアの魔力が世界を繋いだ…かぁ」
ユーリはユリアの肩に力を入れて、その存在を確かめる
「…私が…私があなた達を呼んだということなのね…」
「ふむ…これはなんとも言えぬなぁ…先程も言ったが、誰かが悪い訳では無い…それに呼んだと言うなら送り返すことも可能であろう…」
「ですが、陛下…水晶に魔力を注いで世界が繋がったと言うならまた別の水晶に魔力を注げば世界は繋がるだろう…という仮説はわかりますが…ですが、もし開かなったら?ユリアはどうなるのでしょう…もちろん、私としてはユリアを己が欲しかない奴らの贄になどさせる気はございませんぞ」
ケヨンはユリアを見て、そして王であるルーズに視線を移す
「わかっている…俺だって可愛い義娘をわざわざ奴らに与えるつもりはない」
「お前に娘(の父親の座)を譲ってやる気もないがな」
ルーズの発言にケヨンは冷たい視線を送る
「とりあえずは…」
そう言ってルーズはユリアの腕の中にいる精霊に視線を移す
「その精霊たちをどうにかしなくては…」
「僕達どうにかされるなの~?」
「僕達この娘から離れる気ないかなかな~!」
そう言って腕から飛び出した彼らはユリアの方に向き直り
「え?…っ…きゃぁぁぁ!」
二人で手を繋いで、もう片方の手を二人がユリアに向けた瞬間
彼女の叫びが消えたと共に
三人の姿はその場から無くなっていた
ーーーーーーーーー
ありがとうございました!本日は長めに執筆しました!!感想お待ちしてます!
たくさんのお気に入り登録とても嬉しいです!近況ボードの方もご一読して頂けると嬉しいです!
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