死んだことにした悪役令嬢、 辺境で騎士団長に溺愛されつつ帝国を建て直します

桃我タロー

文字の大きさ
49 / 70
第一章 ヴァルム試験国家編

第二十九話 季節の境目

しおりを挟む
 雪は、もう「積もるかもしれない」ではなく、「積もる前提」で降っていた。

 砦の外壁の上から見下ろすと、世界の輪郭がいくつも削られているのが分かる。
 石垣の段差は、白い帯に飲み込まれかけている。中庭の樽や荷車も、半分は雪に埋もれ、残り半分だけが寒さに耐えるように肩を出していた。

 シュアラは、その光景に背を向けて、机の上の紙に視線を落とした。

 広げた羊皮紙には、砦と三つの村と、それを結ぶ道が描かれている。
 道の上には、赤い線が一本引かれていた。

『本日以降、外部からの補給路なし』

 自分で書いた文字は、思っていたよりも冷静だった。

(……境界線)

 インクの細い線は、雪の壁より頼りない。
 だが、この線を跨いだ途端、「予定外の死者」の数字は、簡単に跳ね上がる。

 扉の方から、控えめなノックがした。

「軍師殿、入るぞ」

 ノックの仕方だけは控えめなのに、声の方はいつも通り遠慮がない。

「どうぞ」

 ゲルトが分厚い外套のまま入ってきた。
 肩には、まだ雪がいくつか残っている。

「外壁の上、雪が膝まで来てる。道も、そろそろまともな車輪は通らねえ」

「そろそろ、橇の出番ですね」

「そういうこった」

 ゲルトは、机の上の地図を覗き込んだ。

「で、その線は何だ」

「今日で道路が“冬側”に落ちる境目です」

 シュアラは、赤線の端を指先でなぞる。

「ここから先は、三つの村と砦のあいだだけで、自転する季節です。外から押してもらえなくなる分、自分で回るしかない」

「きれいごと言いやがって」

 ゲルトは鼻を鳴らしたが、その声音に刺々しさはなかった。

「要するに、今日までにやれる運びは全部やった。後は、備蓄を信じるしかねえってことだろ」

「備蓄と、計画と、少しの運です」

 窓の外で、風が鳴った。
 雪がガラスに叩きつけられ、視界が一瞬白くかき消される。

「……シルバークリークからの最後の荷駄は?」

「さっき着いた。燻製の樽が五つと、干し魚の束が七つ。若が中庭で味見してたから、味は保証付きだ」

「団長が味見した分は、ちゃんと帳簿に記載しておいてください」

「細けえ奴だな」

「死者ゼロを続けるには、細かいことからです」

 ゲルトは肩をすくめた。

「ミルストーンからの粉も、予定通り届いた。風車が凍りつく前に、何とか回したらしい」

「ブライス村長の顔色は?」

「良くも悪くもねえな。相変わらず腹だけは立派だった」

 ゲルトの口元に、わずかな笑みが浮かぶ。

「“粉の代金の一部を現物支給にして、シルバークリークに回す”って条件、文句言いながらも守ってる。あいつも、冬越せなきゃ自分の椅子がねえって分かってきたんだろ」

「学習能力があるというのは、良いことです」

 シュアラは、別の羊皮紙をめくった。
 そこには、燻製肉と粉と鉄の流れを表した簡単な図が描かれている。
 矢印がぐるりと輪を描き、砦と三つの村のあいだを回っていた。

「アイアンストリームからの鉄は?」

「こっちは逆に、出しすぎると鉱夫が凍える」

 ゲルトが顎をさすった。

「道具の修理分と、最低限の釘と鍋を砦に回して、残りは村に置いてきた。ギルドの店主が渋い顔してたがな」

「借金の利息を、“凍え死にした鉱夫”で払ってもらうのは、さすがにギルド様でもやりすぎだと信じたいですね」

「信じるというより……」

 ゲルトは、窓の外の白い空を見た。

「そこまでやったら、ヴォルフの奴が真っ先に殴り込みに行くだろうな」

 想像した光景が、脳裏に浮かぶ。
 雪を蹴って進む森色の瞳。剣の刃にまとわりつく白い息。

(……なるべく、その未来は避けたいところです)

 シュアラは、心の中でこっそり線を引いた。
 外の境界線とは別の、自分だけの「ここまでやったら止める」という線だ。

「冬の間の死亡予測は?」

 ゲルトの問いが現実へ引き戻す。

「現時点で、寒さと病と事故を全部合わせて……」

 シュアラは、手帳を開いた。

 矢で裂かれたページの隣に、新しい欄が増えている。
『第五ゲーム:冬の試験国家』の下に、小さな枠がいくつも並んでいた。

『凍死予測』『疾病予測』『事故予測』『飢餓予測』

 それぞれの枠に、鉛筆で書かれた数字。
 その下に、薄く線を引いた「目標」。

『実数:0』

「数字だけで見れば、五人から十人は“仕方がない”枠に入ります」

 自分で言いながら、喉の奥がきしんだ。

「でも、それを“仕方がない”で済ませるやり方は、帝都で散々やりましたから。ここでは、別のやり方を試したいです」

「つまり、“仕方がない”の境界線を、もう一歩先に押し出すってことか」

「はい」

 短く答える。

「そのために、今日から少しだけ、砦の生活を窮屈にします」

「もう十分窮屈だろ」

「さらに、です」

 シュアラは、別の紙を取り出した。
 そこには、砦の一日分の炊き出し予定と、配給量の内訳が細かく書かれている。

「まず、昼のスープの濃さを、これまでより一段階薄くします。その代わり、夜にパンの一切れを追加」

「兵がブーブー言うぞ」

「昼は働けるように胃を軽くしておいて、夜に寝る前の熱量を増やした方が、凍死のリスクは減ります。文句が出たら、数字と一緒に説明してください」

 ゲルトは、うんざりしたように眉をひそめた。

「俺、数字嫌いなんだよな」

「だからこそ、説明役には向いています」

「どういう理屈だ、それ」

「嫌いなものを噛み砕いて飲み込むのが一番上手い人は、だいたい嫌いなもの担当になります」

 くだらない理屈だ。
 だが、ゲルトはなぜか納得したように鼻を鳴らした。

「……分かったよ。兵舎で“昼は薄いけど夜は増える”って刷り込んでくる」

「お願いします」

 外では、雪がさらに強くなっていた。
 窓の下の石段が、さっきより少しだけ低く見える。

 *

 シルバークリークの燻製小屋は、冬になっても煙を上げていた。

 山道は、すでに馬車など通れない。
 砦から村へ向かう一行は、橇に荷を乗せ、馬には軽い荷鞍だけをかけていた。

 空気が凍ると、音が遠くまで届く。
 雪の上を滑る橇の軋みが、人気のない谷に長く伸びた。

 シュアラは、橇の後ろを歩きながら、息を数えた。
 吐く息が白く、規則的に立ち上る。数を間違えないように気をつけているのに、途中で何度も分からなくなる。

(……十六、十七、十八……)

 足元の雪は、思っていた以上に深かった。
 一歩ごとに、膝の少し下まで沈む。何度も足を引き抜くうちに、太ももがじわじわと痺れてきた。

「軍師殿、大丈夫か」

 前を行くフィンが振り返る。

「顔が、いつもより白い」

「元々、死人色です」

「いつもより死人寄りってことだな」

 言いながら、彼は歩幅を少しだけ落とした。

 谷を曲がると、燻製小屋の煙が見えた。
 低い屋根から立ち上る細い煙が、白い空に溶け込みきれず、うっすらと筋になっている。

 村の入り口で、リナが手を振っていた。

「軍師さん!」

 頬が赤い。鼻の頭も赤い。
 それでも、目の光は秋よりずっと強かった。

「ちゃんと来た。雪、ひどいのに」

「約束しましたから」

 シュアラは、橇から一つ樽を降ろすのを手伝いながら答えた。

「こちらからは、糧秣と薬。代わりに、燻製と干し肉を少し分けてください」

「“少し”じゃないよ。貰いすぎる」

 リナの父が、後ろから苦笑した。

「こっちも、冬じゅう食べられる分は、もう小屋に仕舞ってある。余った分を、砦に貸すだけだ」

 言葉の端々に、「貸す」という意識が含まれている。
 施しではなく、循環の一部としてのやりとり。

 燻製小屋の扉を開けると、燻した肉と魚の匂いが、冷え切った体を一気に包んだ。

 煙の色は薄い。
 それでも、舌の記憶が「熱量だ」と判断して唾を呼ぶ。

「……成功ですね」

 煙の流れと、吊るされた肉の量を一瞥して、シュアラは小さく呟いた。

「去年までより、多い?」

「去年は、ここまで持たずに食べ切ってました」

 リナが胸を張る。

「軍師さんが、“全部食べちゃうと、春までの線でお腹が死ぬ”って言ってたから、ちゃんと我慢した」

「……そんな説明しましたか」

「した」

 フィンが、燻製の束を抱えながら頷いた。

「“冬には境界線が二本ある”って。『今目の前の腹が空く線』と、『春までの間に死ぬ線』。どっちを超えるかって話だって」

 言われてみれば、そんなことを言った記憶がある。
 雪の中で、寒さと一緒に口からこぼれた言葉。

(境界線)

 リナの家の梁に残っていた、何も吊られていない紐の跡。
 今はそこに、干した魚が二匹ぶら下がっていた。

 空白だった線に、ようやく何かが戻ってきた。

 *

 砦に戻る頃には、雪はさらに深くなっていた。

 外壁の上では、兵たちが交代で雪かきをしている。
 雪を落とす音と、橇を引き上げる掛け声が交錯し、中庭は冬なのに妙な熱気を帯びていた。

「全員、中に入れ! 足の感覚がねえ奴は、すぐ火のそば行け!」

 カイの声が飛ぶ。
 鎧の上に外套を羽織ったまま、彼は中庭を行き来していた。

 シュアラが荷の確認をしていると、すぐそばに影が落ちた。

「お帰り」

 振り向くと、森色の瞳が至近距離にあった。

「ただいま戻りました、団長」

 形式的な挨拶をしようとして、足元の雪に軽くつまずく。

 カイの手が、とっさに腕を支えた。
 掴まれたところに、熱が移る。

「顔色が死人色だぞ」

「褒め言葉として受け取っておきます」

「褒めてねえ」

 呆れたようにため息をつきながらも、カイの手はすぐには離れなかった。

「凍傷は?」

「指先が少し痺れる程度です。橇で適度に運動しましたから」

「適度ってのは、あんな汗だくだった状態を言わねえ」

 彼は、シュアラの手袋の上から指先を軽く押した。
 布越しでも、冷たさが伝わる。

「……温かいスープを二杯追加しとけ」

「配給計画が狂います」

「軍師殿一人分くらい、計算外でも死にはしねえだろ」

 その「死」という言葉が、ほんの一瞬、空気の温度を変えた。
 シュアラは、呼吸を浅くしてやり過ごす。

「……では、“特別支出”として記録しておきます」

「好きにしろ」

 カイはようやく手を離した。

「報告は後で聞く。まずは暖炉の前行け」

「はい」

 言うことを聞いて足を向けながらも、脳裏では別の帳簿がめくられていた。

 今日運び入れた燻製の樽。
 ミルストーンからの粉。
 アイアンストリームからの鉄。

 それらがこれから三ヶ月のあいだ、どう循環し、どの境界線を越えずに済むか。

(……冬の真ん中の、この日を越えれば)

 手帳の端に、小さく印をつけていた。
 帝国の暦とは別の、「試験国家」の暦。

 今日が、その真ん中の線だ。

 *

 日々は、雪のように積もった。

 外の道は完全に閉ざされる。
 門の外には、馬車の轍も、人の足跡も、新しく刻まれない。

 その代わり、砦と三つの村のあいだにだけ、細い線が残った。
 配給を知らせる鐘の音。燻製と粉と鉄を積んだ橇の軌跡。病人の容体を知らせる伝令。

 シュアラの机の上にも、線が増えていく。

 日付の横に小さく書かれた印。

『凍死:0』『飢死:0』『戦死:0』

 数字だけ見れば、退屈なほどのゼロの列だ。
 だが、そのゼロの一つ一つの裏に、小さな出来事が貼りついている。

 ある日は、アイアンストリームの坑道で、鉱夫が崩れかけた天井から間一髪で引き上げられた。
 ある日は、ミルストーンの古い納屋の梁が折れかけ、下にいた子どもがリナに突き飛ばされて助かった。

 そのどれもが、あと一歩で「仕方がない」側に転がる出来事だった。

(それでも、まだ境界線はこちら側です)

 シュアラは、手帳の余白にそう書き添えた。

 夜、兵舎の隅では、兵たちが薄い毛布を分け合って寝ている。
 昼のスープは相変わらず薄い。だが、夜のパンは約束通り一切れ増えた。

 愚痴と笑い声が、同じ量だけ飛び交う。
 誰かがふざけて「死人文官のせいだ」と言えば、別の誰かが「死人が一番よく飯の匂い嗅いでる」と返す。

 そんな会話の断片が、石壁にしみ込んでいく。

 *

 ある朝、シュアラはいつもより早く目を覚ました。

 部屋の中は、いつも通り冷たい。
 吐いた息が白くなり、天井近くで薄く消えた。

 それでも、何かが違う気がした。

 靴を履き、外套を羽織り、小さな部屋を出る。
 廊下の石の冷たさが足裏にじんと響いた。

 中庭に出ると、空はまだ淡い灰色だった。
 雪は、夜のうちにまた少し積もっている。

 だが、外壁の端で、兵が一人、空ではなく足元を見ていた。

「何かありましたか」

 声をかけると、その兵は少し驚いたように振り返った。

「軍師殿。いや、その……ちょっと見てほしくて」

 彼は壁際まで案内した。
 外壁の石の隙間から、細い水の筋が一つ、滴っている。

 透明な雫が、一定の間隔で、石の段差を伝って落ちていた。

「昨日までは凍ってたところなんですが」

 兵が、頭をかく。

「今日の朝になったら、急にぽたぽた落ち始めて」

 シュアラは、雫の下に手を差し出した。

 冷たい水が、指先に触れる。
 雪ではなく、水として落ちてきた冬の一部。

 指を少し曲げると、その雫が掌の方へ転がった。
 冷たさと一緒に、何かがじわりと伝わってくる。

(……ここが、次の線ですか)

 冬と春の境目は、暦では決まらない。
 こういう、小さな場所から始まる。

 彼女は、手帳を取り出した。
 ページの端に、小さく印をつける。

『第五ゲーム:冬の試験国家 後半開始』

 筆圧は、思っていたよりも軽かった。

 中庭の向こうでは、煮込み鍋の蓋が鳴る音がした。
 燻製肉の匂いが、薄い朝の空気に混じる。

 指先に残った水滴が、やがて体温で消えた。
 石の隙間からは、まだ新しい雫が落ち続けている。

 シュアラはしばらく、それを見つめていた。

 石と雪の境目で跳ねる小さな水の粒が、この冬じゅう積み上げてきたゼロの列と、同じくらい確かなものに思えた。


――あとがき――

これにて、第一章完結です。
続きの第二章についてはごゆるりとお待ちください。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

なぜ、私に関係あるのかしら?

シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」 彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。 そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。 「…レオンハルト・トレヴァントだ」 非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。 そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。 「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」 この判断によって、どうなるかなども考えずに… ※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。 ※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、 ※ 画像はAIにて作成しております

王子、おひとり様で残りの人生をお楽しみください!

ちゃっぴー
恋愛
「ラーニャ、貴様との婚約を破棄する!」 卒業パーティーの真っ最中、ナルシストな第一王子ウィルフレッドに身に覚えのない罪で断罪された公爵令嬢ラーニャ。しかし、彼女はショックを受けるどころか、優雅に微笑んで拍手を送った。 なぜなら、ラーニャはとっくに王子の無能さに愛想を尽かし、この日のために完璧な「撤退準備」を進めていたからだ。

お前のような地味な女は不要だと婚約破棄されたので、持て余していた聖女の力で隣国のクールな皇子様を救ったら、ベタ惚れされました

夏見ナイ
恋愛
伯爵令嬢リリアーナは、強大すぎる聖女の力を隠し「地味で無能」と虐げられてきた。婚約者の第二王子からも疎まれ、ついに夜会で「お前のような地味な女は不要だ!」と衆人の前で婚約破棄を突きつけられる。 全てを失い、あてもなく国を出た彼女が森で出会ったのは、邪悪な呪いに蝕まれ死にかけていた一人の美しい男性。彼こそが隣国エルミート帝国が誇る「氷の皇子」アシュレイだった。 持て余していた聖女の力で彼を救ったリリアーナは、「お前の力がいる」と帝国へ迎えられる。クールで無愛想なはずの皇子様が、なぜか私にだけは不器用な優しさを見せてきて、次第にその愛は甘く重い執着へと変わっていき……? これは、不要とされた令嬢が、最高の愛を見つけて世界で一番幸せになる物語。

『外見しか見なかったあなたへ。私はもう、選ぶ側です』

鷹 綾
恋愛
「お前のようなガキは嫌いだ」 幼く見える容姿を理由に、婚約者ライオネルから一方的に婚約を破棄された 公爵令嬢シルフィーネ・エルフィンベルク。 その夜、嫉妬に狂った伯爵令嬢に突き落とされ、 彼女は一年もの間、意識不明の重体に陥る――。 目を覚ました彼女は、大人びた美貌を手に入れていた。 だが、中身は何ひとつ変わっていない。 にもかかわらず、 かつて彼女を「幼すぎる」と切り捨てた元婚約者は態度を一変させ、 「やり直したい」とすり寄ってくる。 「見かけが変わっても、中身は同じです。 それでもあなたは、私の外見しか見ていなかったのですね?」 静かにそう告げ、シルフィーネは過去を見限る。 やがて彼女に興味を示したのは、 隣国ノルディアの王太子エドワルド。 彼が見ていたのは、美貌ではなく―― 対話し、考え、異論を述べる彼女の“在り方”だった。 これは、 外見で価値を決められた令嬢が、 「選ばれる人生」をやめ、 自分の意思で未来を選び直す物語。 静かなざまぁと、 対等な関係から始まる大人の恋。 そして―― 自分の人生を、自分の言葉で生きるための物語。 ---

勘当された悪役令嬢は平民になって幸せに暮らしていたのになぜか人生をやり直しさせられる

千環
恋愛
 第三王子の婚約者であった侯爵令嬢アドリアーナだが、第三王子が想いを寄せる男爵令嬢を害した罪で婚約破棄を言い渡されたことによりスタングロム侯爵家から勘当され、平民アニーとして生きることとなった。  なんとか日々を過ごす内に12年の歳月が流れ、ある時出会った10歳年上の平民アレクと結ばれて、可愛い娘チェルシーを授かり、とても幸せに暮らしていたのだが……道に飛び出して馬車に轢かれそうになった娘を助けようとしたアニーは気付けば6歳のアドリアーナに戻っていた。

処理中です...