転生したらなぜか双子になってたけどそれはそれで便利だし気にせずこの素晴らしき世界を楽しみます

気まぐれ八咫烏

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水の精霊編

流石ご主人様。非の無い相手をあそこまで///

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「そうですか、もう旅立たれるのですね。短い間でしたが私はあなた達のおかげで救われました。ささやかながら今後の旅路に祝福があらんことをお祈りさせていただきますわ」



不治の病とされてきたキュリーゼフ病を対処したダイナさんには感謝された。

まぁ俺達が解決できたのも一般的に言われていることとレンが知っていた事、それと実際の症状を見てラムサスが言っている事に違和感を感じたことがきっかけだったから解決できたのは偶然とも言える。

それでもダイナさんからしたら俺達のおかげという事は変わらない事実だそうで、感謝されまくったのだった。







「行かないで!!グスン」

「フィル、我がまま言うんじゃない」

「だってにぃちゃん」

「俺だって寂しい。でもケンにーちゃん達には目的があるんだ。それを俺達が引き留めるわけにはいかない。わかるだろ?」

「うん」

「俺達に魔法を教えてくれたり冒険者として教えてくれた事は忘れない。きっと立派な冒険者になって次に会うときには驚かせてやろうぜ」

「うん」

「きっとまた会おうね!」



3兄弟とは再開を約束した。

思えば、たまたま見かけたところを助けたのがきっかけで仲良くなり、ラムサスの画策していることの裏付けなんかが出来たののもこの兄弟のおかげだった。

3人とも俺達がいる間に一つずつ魔法を習得できたし、スピカについてはとりあえずではあるが冒険者としての第一歩を踏み出せたので一区切りは付いたと思う。

もちろん、冒険者になっても努力し続けないとすぐに頭打ちするだろうし、努力していたとしても運が悪ければ命を落とすこともある。そんな危険な職業だけど二人の弟達のためにも頑張ってくれると思う。というか、思いたい。

別れ際、フィルには泣きつかれたのだが。









「君たちには世話になったな。ワシも改めて、この町について真摯に取り組むと決意できたのも君たちのおかげだ。これはせめてもの礼だ、受け取ってくれ。旅が終わったらまたダイナに会いに来てやってくれ。ワシはお前さんたちなら娘をやってもいいと思っておる」



カジット伯爵には結構のお礼を頂いた。さらに娘をやるとか言われたが、さすがに俺達子供だからと慌ててお断りした。

なんだかんだで、この人がラムサスを信用しすぎて独断を許していたのが原因のような気もするが、魔族であるラムサス相手では分が悪かったのも仕方ないとも思える。

しかし、もともとはこの町の管理者として住民からの支持も厚いしきちんと把握しながら領地運営していけば問題はないのだろうと思う。







「正直人族の事を舐めていたが君たちのような者がいることは新たな発見だった。今後も人族の経済や各種植物の研究は続けるが周囲に与える影響については十分考慮するようにするよ。だから……その右手の炎を消してくれないだろうか」



トラウマになってしまっているので面白がってつい火魔法をちらつかせてしまったが、ラムサスは大丈夫そうだった。そもそも善悪の概念が人族とは違う魔族。
もう少しきちんと人族の感覚を理解しさえすれば問題ないと思う。
まぁ、もし悪さをしたとしても今のラムサスだったら火魔法が決定的な弱点となっておりそれはカジット伯爵含め結構な人にばれているのだから町の人達でも対応できるだろう。









「君たちのおかげで荷を無事に運べたのはよかった。が、本当の今回の利益は君たちと縁が出来たことかもしれないな。今後商売について何かあれば相談に乗るよ。レンの事もよろしく頼むよ」



サーシェさんには商人として繋がりが出来たことを喜ばれたが、それはこちらも同じだった。レンの件ではしっかり授業料を払わされた形だが、そもそもサーシェさんの依頼を受けたおかげでシーラックという世界に二つとない船を手に入れることが出来た。もちろん心許し合える仲、という訳ではないが商人としては当たり前の事をしているだけあって今後も教われることは多いと思う。また会える日はこの人からきっちり利益をとるような話を持ち掛けたいものだ。











こうしてゴカジでお世話になった人達に旅立ちの挨拶を済ませいよいよ出航となった。

そう言えば、ジャスパを冒険者ギルドに連れていき、冒険者としての登録とパーティー登録も済ませておいた。

本人が人族の認識で変身しているためかギルドでも人族で登録されていたのは笑ったもんだ。それでいいのか?とも思ったが、誰も何もいわなかったのでそのままだったりする。





出航の時は人目があったのでジーナとリンダが碇を上げレンとライカとジェスパが帆を張り、俺が操舵して出航している風を装ったが実際はシーラックのおかげで俺達は何もしていない。

帆を最も効率のいい角度にしたりそのために舵をどのように切るかなどはシーラック任せが一番早いからね。



港を出てからは並行してスクリューモーター推進も起動した。気持ちのいい晴れた海原は俺達の門出を祝福してくれているかのようだった。



次の目的地は火の神殿。



このまま南方向に島が点在しているそうで、その島々に沿って南に行けばいいという情報はカジット伯爵やサーシェさんからも聞いていた。

点在している島はほとんどが無人島のようで人の生活している気配は見える範囲になかった。

そのためどんどんすっとばして進む。


基本は俺がウォータージェット推進で操船、魔力がある程度減ってきたらライカに交代。ライカはモータースクリューで動かし疲れたらユイに交代。ユイも俺と同じくウォータージェット推進で進み、疲れたらジェスパと交代。ジェスパはモータースクリューで進む。操船はジーナかリンダかレンが手伝っていた。

ローテーションを組んだのだ。

まぁ焦る旅路でもないので皆休んで帆船として進むときもあったけどね。



三日ほど航海を続けているとどんどん気温が上がっていった。

どうやらこの世界でも南に行くほど暑くなるらしい。



「あーつーいー」



「言うなよ、余計に暑く感じるじゃないか」



「暑くて死にそうにゃー」



ジーナもリンダも毛皮を着ているようなものだからやはり暑いのだろう。キッチン横にある食料庫前で二人して床に伏せている。当然のように鎧の類は装備しておらず、下着の褌一丁という姿だ。剣すら見当たらない。いいのか?剣士!というツッコミをいれたいところだが、舌を出してハッハッしてる姿は完全に犬で愛嬌があるからそこは触れないでおいた。



「いや、そこにいても保冷庫からの冷気は来ないだろ?」



「ここ開けよ?」



「ダメに決まってるだろう。せっかく買い込んだ食材全部腐らせるつもりか? だいたい犬が暑さに弱いのは分かるけど猫は暑さに強いんしゃないの?」



「狼だし!」

「虎にゃ!」



どう見ても暑さにやられて溶けそうになっている犬と猫なんだがよく考えるとジーナは獣狼族でリンダは獣虎族なんだっけ。



「どっちにしても、野生の欠片も見当たらないな」



「「ぅー」」



俺への抗議らしいがなんとも迫力のない。



「分かったよ、じゃあどこか無人島に寄って少し休憩するか」



「少しでも涼しくなるならなんでもいいにゃ」

同意してくれてはいるが、力の抜けきったリンダだった。





というわけで進路上に見つかった無人島へとやってきた。



「ほらほら、何してるにゃ! 早く行くにゃ!!」

そういって俺達を催促して最速で海辺に走り出したのはリンダだった。



さっきまでの溶けかけた姿はなんだったんだと思わずにいられないが、俺だって暑い思いはしていたのですぐに追いかける。

ジーナはリンダと一緒に最速で飛びだして行ったので、俺とユイとライカとレンとジャスパが追いかける。




島の少し沖に船を停泊させ、ボートで上陸する。

するとすでに泳いで浜辺まで行ったジーナとリンダは波打ち際ではしゃいでいた。



ジャスパはボートの速度では待ちきれないのか、戸惑うことなく竜化して浜辺へ飛んでいった。



「はぇ~、ジャスパってホントに竜だったんだね」

なんてライカが言っていたが、なんだと思っていたのやら。



そんな間にも俺達のボートも上陸した。



「到着~っと。じゃあレンは俺達と一緒に浜辺にベースキャンプを作るから手伝ってね」



「分かりました、ご主人様」



そういって俺とユイとレンで浜辺から少し陸に上がった辺りに土魔法で即席のキャンプを作り始めた。



ライカは上陸と同時にジーナやリンダと一緒に浜辺へ走り出していた。

そんな様子を横目で見つつ作業を進める。



なんとも微笑ましい光景だ。

ジーナもリンダもライカも身に着けているのは下帯だけ。

つまり褌一丁という姿だ。

同年代の女の子達がそんな恰好をしていたら気になるのは仕方がない。

前世の意識では子供じゃんと思っても現状自分たちど同年代なのだから。



ベースキャンプといっても今回は壁は無く、柱と屋根だけの簡易なものを作り出していた。

サイズはそこそこ広めに作って、柱と梁が剥き出しの建物だ。

そこにゴカジで購入したハンモックを設置。お昼寝するには最適スポットの出来上がりだ。



「ご主人様、これで完成でいいですか?」

レンはハンモックスペースとは別に俺達みんなが座ってゆっくりできるような椅子とテーブルを作り上げていた。



「こっちもだいたいできたよ」

ユイは簡易の釜土を作ってくれていた。



「よっし、じゃあ俺達も合流しよう」

という俺の発声と同時にレンも浜辺へと駆け出していた。

遅れて俺とユイが同時にかけていった。



この世界では魔法で大体のことがなんとかなるという認識を持っている。

今俺達が欲しいのはビーチボールだ。



土魔法でほぼ丸になるように骨組みを作り、その周りを水魔法で覆う。さらにその内側に風魔法で空気を圧縮するように入れ込めば即席ビーチボールが出来上がっていた。

「やっぱりなんとかなったな」

「だね」

俺とユイは頷き合うと、早速みんなのいる浅瀬に入っていった。



「このボールを海面に落とさず誰かにパスするゲーム、やるよー! ルールは簡単。パスする人の名前を叫びながらパスして、名前を言われた人は海面に落とさずに次にパスする。それだけー」



ユイが一声かけるとみんな興味深々な表情で集まってきた。



「落とした人はパスされた人のいう事をなんでも一つ言う事を聞くってルールも追加ね!」

悪魔のような笑顔で俺が付け足した。



「なんてもって、なんでもよいのか?」



「もちろん!」



「よしやってみるのじゃ」

ガッツリ食いついたジャスパの一言で全体の了承を得たような空気になったので早速始めることにした。



「それじゃーいくよー! ジーナ!」

俺はジーナにトスを上げる。



子供の頃から水に足を取られる状況でも修行していたジーナとリンダは、半身が海に浸かっている状態でも見事の体捌きで動き回っていた。

ジャスパは流石水属性も持っている竜族だけあって、人族に変身していても問題なく動けるらしい。

ライカはというとその魔力を生かして【身体機能強化ブースト】を使っているようで結構素早く動き回る。

レンはそもそも人族や獣人族を上回る身体能力のある魔族だ。

結構適当にやるつもりでいた俺とユイもガッツリ【身体機能強化ブースト】を使って動き回らないとあっさり負けてしまう位レベルの高い遊びに夢中になっていた。





結局勝敗は、

ジーナがリンダに負け。

ライカがレンに負け。

俺がユイに負け。

ジェスパがリンダに負け。

という結果に終わった。



追加ルールのいう事を聞くというのは、

食事のメニューが魚の時、ジーナは半分をリンダに差し出す。

レンが俺達の命令を一回ライカに代わってもらえる権。

ユイが指定した日、俺が一日裸で過ごす。

食事のメニューが魚の時、ジェスパは半分をリンダに差し出す。

という結果になった。



リンダは分かりやすい。魚が少しでも多く食べれるようにということだ。

レンの一回ライカに代わってもらうのは、同時進行で進めたい仕事があった時に使うつもりのようだ。

ユイのヤツはただ、面白いからという理由だ。主に、俺の裸で過ごす様子をレンに見せるのがポイントらしいが。ちくしょう。

しかも、早速今日という事らしいので負けた直後から俺だけ裸だ。

みんな暑いので下帯一丁という姿だが俺だけ全裸。なんだか布切れひとつあるのと無いのとで惨めな気分がどうしても纏わりつく。しかも、その俺の姿をレンがすっごい興奮した表情で凝視してくるのはなかなかうざいものだ。

自分が一番下の立場、という恰好を俺に取られたのが悔しいのか、それとも俺の立場になった事を想像して喜んでいるのか、さっぱり分からないが凝視されていることだけは確かだ。



一通りビーチボールで遊んだ後は、同じ要領で浮輪を作ってみた。

皆それぞれ浮輪を装着。海に半分漬かりながら涼しげなひと時を過ごしたのだった。



みんなで一通りまったりした後、レンとライカは一度船に戻り食材を取ってきたあと夕食の準備に取り掛かった。

俺とユイとジーナとリンダはこの島を冒険してみようという話になり海から出て島の中心部へ向けて歩き出したのだった。

ちなみに、ジャスパはまだ海の上で浮輪を使ってプカプカしている。野生の欠片もないだらしない寝顔だ。

水の属性も持っているから気持ちいのかな?あまりにリラックスしているのでそっとしておこう。





この島は周囲数キロの小さな島だったけど、中央には山もありたくさんの植物が自生していた。

しかも、魔物の類は一切いない平和な島だった。



俺達はジーナとリンダに聞きながらいくつか食べられる食材となる植物を取りつつ、島の中央にある山を登っていった。小さな島なのでそんなに時間もかからず山頂までたどり着くことが出来た。



山頂にあったのは火山の火口?のように、一つの大きな穴が開いていた。といっても直径3メートル位だから火山の火口としてはかなり小さい。もともとはもっと大きかったのかな?



「底が見えないにゃ・・・」

「試しに石ころを落としてみようか」



手近にあったハンドボールくらいのサイズの岩を落としてみた。



ヒョイッ



・・・・



・・・・・・・・・・





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「岩が落ちる風切り音もしないし、底に落ちる音もしない・・・」



「いったいどれほどの深さなんだろうね」



「口があまり大きくないからジェスパが竜化して降りてみるってのも無理だろうね」



「そうにゃ! ケンとユイなら浮いたりできるにゃ?」



「え? うん、まぁできるけど。嫌だよ? 何があるか分からないし」



「だよね。仮に底があったして無事に着地できたとしてもそこからここまで上がってくる間に魔力が尽きたら終わりだよね」



「そうだ! 今度は岩じゃなくて光を落としてみようか。【照光シャイン】」



徐々に下方向に移動するように指向性を持たせた全方向に光る球を落としてみた。



「……え?」



「なんで消したにゃ?」



光球は数メートル落ちるとそこでフッと消えた。



「あれ? 消したつもりはないんだけど・・・」



「じゃあもう一回。【照光シャイン】」



またしても数メートル落ちるとそこで消えた。



「どういうことだ?」



「じゃあこれなら!【照光シャイン】【照光シャイン】【照光シャイン】【照光シャイン】【照光シャイン】【照光シャイン】あっ!」



ユイが入り口から目算で1メートル毎に壁に光球を張り付けて行ってみたところ、5メートル付近から下には光球を張り付けることが出来なかった。



「あの辺になんかあるのかな?」

「じゃあこれなら!【土球アースボール】」



ユイの手のひらから射出された土の球は今度は光源がいくつもあるので深さ5メートルまでははっきりと視認できた。が、そこから先にはふっと消えてなくなっていた。



「どうなってんのかな? あそこから下は魔法が通用しない空間??」



「不思議にゃ~」



「魔法が何もかも通用しないってことかな? これならどうかな?」

そういって俺は土魔法で棒を作ってどんどん伸ばしてみた。太さは鉄棒位、別に強度もたいしていらないので木の枝くらいの強度だ。

それをどんどん伸ばし、目標のある5メートル付近になるといくら伸ばしてもそこから先は消えてしまう。



「やっぱりあの辺から魔法が通用しない何かがあるのかもしれないね。戻してみるか」



そういって今度は上方向に持ち上げて行った。



「あれ?」



「その棒明らかに5メートル以上あるにゃ?」



そうなのだ。5メートル付近で見えなくなってもとりあえず棒は伸ばし続けてみたんだけど5メートルから先は消えて無くなっていた。でも引っ張り上げてみるとおそらく伸ばした分そのままにあるようだ。



「となると、考えられるのはあの付近から先魔法が通用しなくなるんじゃなくて、あそこから先に光が届かないようになってる? てことかな」



割と真面目な顔でそんなことを呟いてみたが



「そんな事ってあるのかな? でもそんなセリフが似合わない恰好しているの忘れてるでしょ!?」



ハッ!

くっそう、俺だけ全裸なんだった。



「ほっとけっ! てか、そう思うならもう服きていい?」



「今日一日はダメー!」



ユイのヤツ!ちくしょう!!(泣)



俺がそんな恰好なのを忘れるように、この事象について考えてみた。

光が届かない空間ってブラックホールくらいしか思いつかない。ただし、ブラックホールだった場合土魔法で作った棒が戻ってこれたのは説明がつかないけど。

結果、分からなかった(笑)



「ジーナとリンダは何か分かる?」



「さっぱり?」

「こんなの聞いたことないにゃ」



ジーナもリンダも聞いたことないらしい。



「ライカやレン、もしかしてジャスパならどうかな? あとであとで聞いみよう」



「そうだね。……ププ、真面目なセリフだと一層恰好と合ってなくて笑える」



「うっさい!」





そう言って俺達はこの不思議な穴を後にし、簡易テントのあるビーチに戻ったのだ。



戻ってみると、ライカとレンが食事を作ってくれていた。

ジャスパは椅子に座って料理している二人を眺めている。

ヨダレを垂らしながら。



「ただいまー」



「おかえり。何かあった?」

ライカが俺の恰好を見て、恥ずかし気に下を見ないように聞いてきた。



「うん、なんか食べれそうな植物とか木の実とか採ってきたよ」



「これにゃ」

ジーナとリンダはテーブルの上に採ってきたもの出す。



そこには、バナナっぽいものやトウモロコシ的なもの、ニガナのような植物にどうみてもココナッツにしか見えない木の実。



「じゃあそれも使って夕食にしましょう」

レンは手早く鍋に油とニンニクっぽいものを入れると火にかけ、香りがでたところでニガナのような植物を軽く炒めたかと思うと、どう見てもココナッツにしか見えない実を二つに割り、中にはどうみてもココナッツミルクにしか見えない液体を鍋に投入した。さらに他にも野菜とかを加えて調味料を加えるころにはメチャメチャいい香りが辺りを包み込んだ。



その隣ではライカがロックバードをフライパンで焼いていた。

焼きあがったそれを一口大のサイズに切ったらレンの鍋に投入した。



テーブルを見るとジャスパはヨダレで水たまりが出来ていた。

バッチイからやめなさい!



「おまたせ! できたよ」

そういうと、テーブルには料理が並んでいた。



「今日はロックバードのソテーをメインにしようかと思いましたが、せっかく食材を採ってきてくれたので、ロックバードとニーガナのコココナッツカレーをメインにしました」



「付け合わせにサラダとパンも用意したよ」



この二人が組むとホント食卓が幸せだな。



「それじゃ食べよう!」



「いっただっきまーす!」

一斉にみんなが食べ始める。



ちなみに、いただきますって言ってから食べるのは俺とユイがしていたのをみんなが真似して広まった。

せっかくだから意味を合わせて教えてあげたから毎回いただきますとごちそうさまを自然に言うようになった。



ちなみに食べた感想としては、完全にチキンとニガナを使ったココナッツカレーだった。

焼きたてのパンと合わせて完全な旨いものだった。

サラダにもニガナが入っていていつもと違ったアクセントになっていた。

食後には採ってきたバナナとストックの果物を合わせてフルーツ盛り合わせだった。

濃い味の食後にぴったりのデザートだった。



「ごちそうさまー」



つい夢中で食べていたので、食事中の会話は皆これ旨いとか、こっちも美味しいとかしかなかった。

食後にやっとまともな会話ができる雰囲気になったので、山頂で見つけた不思議な穴について聞いてみた。



結果、誰もヒントになりそうな情報無かった。ただ、みんな見てみたいという事だったので、明日の朝もう一度みんなで行くことにした。



一しきりその不思議な穴について話して、真面目な考察なんかを俺が言うと、ユイとジーナとリンダが笑いを堪えている。

はいはい、どうせセリフと恰好が合っていませんよ!

ライカまでも申し訳なさそうに笑いを堪えてるし。

ちなみにジェスパはこの不自然さが分からないようで、なんでみんなが笑っているのか分からないようだった。

レンはというと、笑いのネタにされている俺を熱のこもった目で見た。

そしてその様子も皆の笑いに繋がったのだった。



結局、みんな笑って後半はまともな話し合いにはならなかったのでそのあとは適当に水球で作ったお風呂に入ったりして簡易テントで休むことなった。



俺はというと、みんなが休み始めて最後に風呂にすることにした。

というのも、一日裸でいたのでなんというか羞恥心?みたいなものがもともとなかったのにさらに薄れたみたいでちょっと思いついたことがあったのだ。



まずは【魔法板マジックプレート】で透明な湯船を作り出す。

箱状なのでプレートじゃない気もするけど、それは置いとく。

その中に俺が入って、水魔法で水を満たす。陽が沈んでからはすっかり涼しくなったものの、昼間は炎天下の中にいたので体心温度はいつもより高かったんだろう。ほぼ水でちょうど気持ちいい温度だった。そして湯船に浸かったまま上空に飛ばす。というより、浮かすという感じかな。

10メートルも上空に来れば、周りの木々よりも高いため満点の星空を見ながらの超開放的な気分で露店風呂だ!



そういえば、ウンディーネに魔力でも送ってやるかとチョーカーからゆっくり魔力を送った。

なんだかんだであいつは船の改造に大きく貢献してくれたしね。

少しでも恩返しできればと送ったのだ。



しっかしこの上空露天風呂は気持ちいい。

自分でもナイスアイディア!とリラックスしながら考えていたところ。



「そんなところで何やってるにゃ!」



なにやら下から声がした。

見ると俺を発見したリンダだ。



「ジーナ、ちょっとくるにゃ!」



「なになに?」

テントからジーナも出て来た。



「あれ見るにゃ」



「あれはお風呂??」



「そうにゃ! ケンだけずるにゃー」



「どうしたのじゃ?」

ジーナとリンダの声にジェスパが出て来た。



「あれ見るにゃ」



「なんじゃ、何やら面白そうじゃな」

そういうとジャスパはその場でいきなり竜化し一気に上空に飛び出した。

サクッと俺のの居る高さを超えたかと思うと俺の真上でホバリングした。と思ったらいきなり人化して俺の上に落ちて来た!





「ちょっ!!!!」



ザッパーン



「ふぉーー! これはええのぉ~」

ちなみに服は竜化したときに見るも無残に破れ千切れてしまっている。

つまり、人化したときはスッポンポンなわけだ。ジャスパにとっては都合よく。



「冷たっ!」

湯船からこぼれた水が下にいるジーナやリンダにかかったようだ。



「私たちもそれしたい!!」



あら、ご要望ですか?



「えー? どうしよーかなー? 二人は今日俺の姿をさんざん笑ってくれたしなぁ」



なんてちょっとだけ意地悪な事を言ってみた



「ご主人様! 私は笑ったりなんかしてませんよ!!」



いつの間にやらレンも出てきていた。



うん、レンは確かに笑ってはいない。むしろ俺を見た反応をみんなで笑われていた方だ。

どちらかというとレンも被害者かもしれない。



「確かにな。じゃあレンもくるか?」



「はい!」



答えを聞いた俺はレンの真下に【魔法板マジックプレート】を作り出す。

そして俺のいる高さまでツイーーーーーーと浮かせる。



あれ?下にいるときは間違いなく下帯してたのに、同じ高さになったレンはスッポンポンだった。

見ると、ヒラヒラと褌が宙を舞って落ちて行っていた。

脱ぐのはやっ!



「では、失礼します」



同じ高さになったレンは一言いうと、その丁寧さとは裏腹に思いっきり湯船に飛び込んできた。



ザッパーーンと入ったりしたら当然湯船から水が零れ落ちるわけで。

そうなると下にいる人にかかったりもするわけで。



「ジャスパとレンだけずるーーーいにゃー!」



「じゃあ、こっちはこっちで作ろうか」

というと、ユイも出てきており同じものをそこに作り出していた。



「ライカもおいでー?」



「なになにー?」

といって出て来たライカも状況が飲みこめたようでユイの作った湯船に入っていた。

そのまま俺と同じ高さまで浮かんでくると、結局みんなで並んで透明高所露天風呂だ。



よく考えたら男湯と女湯が出来上がってしまったようだ。



「これ透明だからちょっと怖いね」

というライカの呟きに答えるのが俺とユイだ。



「「【照光シャイン】」」

俺達は湯船の底面をぼんやりと、薄ーーーく光が灯るように魔法をかけた。



「プレートサイズも変えようか」

そういってユイをみるとひとつ頷く。



「「【魔法板マジックプレート】」」



結局湯船サイズを二人で合わせて5メートル×5メートルサイズにまで広げた。

一応淵が分かるようにそこも【照光シャイン】をかけておいた。



上を見れば満点の星空、目線を落とすと遠くまで見渡せるオーシャンビュー、下を見れば浜辺まで見える。

そんな絶景でしかも水の中だから浮遊感も手伝って幻想的な雰囲気のお風呂となった。



みんなも思い思いリラックスしている。

そんな中、ふとユイの体が気になった。



なんとな~く、だけど俺よりも少し太った?いや、なんというか少し丸みを帯びたのかな?

つい最近まで股間以外は全く同じ体だったのに少しずつ女性になり始めているのかもしれない。

つい自分の体とユイの体を見比べてしまう。ユイも自分の体と俺の体を見比べているようだ。



俺とユイは同じ前世の記憶を持った双子だ。つまり、基は一人なわけだ。転生したらいつの間にか双子になっていた訳だけど、双子になってもずっと自分という認識があった。

けど、こうやって少し見た目が変わっただけ、ちょっとした違和感かもしれないけど、何だか明確に男女の違いを見せつけられたようなそんな考えさせるものとなった。



「どうしたの?」



そんな俺達に気付いたライカが気になったのか声を掛けて来た。



「いあ、なんでもないんだからねっ」

俺はどこのツンデレだってセリフを言ってしまっていた。



「ふーん」

ライカはそれ以上何も言わなかったけど、心なしか俺とユイから背を向けたような気がした。



ショック!!



「じゃあそろそろ休もうか?」



「そだね」



「気持ちよかったにゃ」



おおむね好評を得た透明高所露天風呂。

俺とユイは魔法で出した水を解除し、透明の湯船をゆっくり地上まで降ろした。



水魔法を解除したら体についているはずの水滴も消え去っているのでタオルを使う必要もない。



みんな着替えるとテントのハンモックでプラプラと揺れながらで休むことにした。











「これがそうなの?」

ライカが言うこれとは、昨日から話題になっている例の穴だ。

俺達は翌朝全員で山を登りここまでやってきたのだった。



「そう、これ。みてて」

俺は昨日と同じように土魔法で棒を作り出し伸ばして途中から消える事を見せた。



「不思議じゃのう」

竜であるジャスパも初めて見るらしい。



「光が届かないだけって可能性なんだけどね。もし、この穴の中にそういう性質を持つ何かがあるなら使えるかもしれないじゃん?」



「光が届かないもの。もしかして、闇魔法の一種なんじゃないですか?」



「うん、そうだ! 自称世の中の事は大抵分かるってヤツに聞いてみるか」



「誰にゃ?」



俺は首にあるチョーカーに手をかざす。そしてゆっくりと魔力を込めた。

するとチョーカーについている水印がいつも以上に光はじめ、チョーカーから外れたと思ったらグルグルっと回転しながらウンディーネが現れた。



『わ・た・し!!参・上!!!』



「あー、そういうのいいから」



『何よ何よ! ちゃんと魔力を送ってくれてたからサービス登場してあげたのにっ!』

あれ、サービスだったのか。



「そんなことより聞きたいんだけどさ」



『えー、せっかくのサービスもそんな反応だったら上手く答えれるか分かんないんですけどー?』



ついつい自分の口元が引きつったのを感じ取ってしまう。

が、用件を済ますまでは我慢する。



「いやー! いつもと違った登場についビックリしちゃいましたよ!」



『そうでしょう、そうでしょう』

早くも得意満面の笑みになったウンディーネ。でもまだもう少し我慢だ。



「世界の事は何でも知っている水の大精霊様と違って僕たちみたいな矮小な人間には理解できないことがありましてお知恵を借りたくお招きしました次第です」



『何よ、いつもと全然違うじゃない。もっと普通でいいのよ? それに大精霊ってのは言い過ぎよ~』

謙遜気味のセリフも、そのどや顔では説得力ゼロですよー



「いやいや、ご自分ではその凄さに気付かれていないんですねー」



『ま、まぁ? 私くらいになればいつでも大精霊になれるとは思ってはいるけどね? 何せこの世界の創造主みたいなものだしね~』



おいおい、創造主とは大きく出たな。

お前は神にでもなったつもりか!?とツッコミたいけどまだ我慢だ。



「そうでしょうそうでしょう。そこで、創造主様に聞きたいのはこの穴の事なんですよ」



デッレデレじゃねーか。相変わらずチョロ精霊だ。



『この穴がどうしたよの? 見たところ深そうではあるけど普通の穴じゃない』



「またまた、分かっているくせにそうやって私達を試されてるんですか? ほら、見てくださいよ。普通じゃないのは私達にも分かるんですよ」



そういいながら俺達が試したように光魔法を使ったり土魔法の棒を使ったりして不思議な状況ということを実践した。



『ふ、ふしぎ~』



「は?」

あ、いかん。つい本音のテンションで声が出てしまった。



「この穴ってどうなってるのですか?」



『私もこんなの初めて見たわ~。どうなってるのかしら』



あら、カチンッときちゃったよ。我慢して煽ててやったら創造主とまでのたまわったその口でどうなってるのかしら?結局分からないんじゃねーか。



「つまり、分からないと?」



『さっぱりだわ』



「まぁ私くらいになればいつでも大精霊になれるとは思ってはいるけどね? 何せこの世界の創造主みたいなものだしね~?」



ついさっき言った言葉をそのまま読み上げてやる。



『ぅ……』



「「まぁ私くらいになればいつでも大精霊になれるとは思ってはいるけどね? 何せこの世界の創造主みたいなものだしね~?」」



再度、ついさっき言った言葉をそのまま読み上げてやる。ユイと二人でステレオでのリフレインだ。



先ほどまでのどや顔、その後の好奇心旺盛な顔、そして今は引き攣った顔。

ものの数分で表情変えすぎだろ。



『私は水の精霊だから水に関係の無いところまでは分からないの!! 仕方ないじゃない!』



「ほぅ、開き直ったか。ところで話は変わるが、俺達の旅って他の精霊に会いに行くんだよな? その精霊の前でも同じセリフ言ってもいい? もちろん、モノマネ付きで」



『ダ!! ダメ!!! ごめんって!! 私が悪かったの!!』



「なんなら、本物の大精霊のところでも言ってやろうかなー」



『ギャーーーー!! それだけはっ!!! マジで勘弁してくださいぃぃぃぃぃ!!』

ギョッとしてついには泣き付いてきた。



「ちょっと二人とも、精霊様困ってるじゃない」

俺達のやり取りを見ていたライカが止めに入ってきた。

うーん、ライカに言われたら止めざるをえない。

ライカには目線と手ぶりで了解したと伝えた。



「ほらウンディーネ。そんなに泣くなよ。大精霊には言わないでおくからさ」



『ぅんエグッヒグッ』



「ちゃんと反省してる? 微精霊から修行のやり直しするぐらいの気持ちで謙虚になれるね?」



思いっきり調子に乗っていってみたがウンディーネの反応は、



『エグッエグッはい、頑張ります』



「それで?」



『ぁい、ずみばぜんでじだ』

ボロ泣きしながら謝っていた。



「よし、じゃあ戻っていいよ」



『ぁの、わだじみたいなダメ精霊じゃなくて、闇の精霊だったら何か分かるかも」



なるほど、光を通さない闇って考えれば、担当は闇の精霊になるのかな?



「そっか、わかったよウンディーネ。ありがとう」

そういって指で頭を少し撫でてやると泣きはらした顔が笑顔になり光と共にチョーカーに戻った。



ウンディーネってツンデレ系かと思っていたけど、もはや情緒不安定なだけかも・・・

そう思ったけどこの世界では一応6柱のひとつ、水を司る精霊様ってことだし声には出さないでおいた。





そんな様子を見ていたユイ以外の反応はというと、



「ちょっと虐めすぎじゃない?」

とライカ。しまった、ライカの好感度が落ちた気がするっ。



「よく分からなかったけど、結局どういうこと?」

とジーナ。



「結局、何もわからにゃかったにゃ?」

とリンダ。



「流石ご主人様。非の無い相手をあそこまで」

とうっとりしているレン。しまった、レンの変態好感度が爆上がりした気がするっ。



「なかなか奇怪なものを見たのじゃ」

内容より俺と精霊のやり取りのほうが珍しかったらしいジャスパ。





俺とユイはそんな仲間の反応を見て、ちょっとやりすぎたかなと思った。反省反省。



「さて、結局何も分からなかったね」

とりあえず話を進める方向でみんなに声を掛ける



「分からないものは仕方ないし、そろそろ船に戻って出発にしよう」



そういって俺達はこの不思議な穴のある無人島を後にしたのだった。
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みんなの感想(2件)

おそまつ茶トラ

スルメの顔が少し海面から出てきていたが

ケン、スルメって(笑) 
食べる気満々で食欲が前面に出てる!

解除
睦
2019.11.04

村への帰還の回でライカがエリンになってる。
エリン先生に魔法を教わる所らへんから。

2019.11.05 気まぐれ八咫烏

何度読み返してもなかなか見つけれなかったけど、やっと見つけた!
作者側からすると思い込みの力が働いて違和感が行方不明になることがあるのです。
ですのでこういうご指摘感謝します!

解除

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