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店に戻り、誰にも見られないように裏口から入ると、モニカが待っていたと走り寄ってきた。
「外で誰かに会ったりしました!?」
焦燥の見える顔で言われて、ジョアンナは身構える。
アルヴェールがジョアンナに気づき、店まで来たのだろうか。いや、今店にたどり着いたのに、アルヴェールが先回りできるわけがない。それにあの容姿でうろついていたら、ジョアンナが気づく。
「まさか、父でも来たんですか?」
「いえ、違うのよ。そうじゃなくて。……はー、行き違いだったら良いのよ。その、ジョアンナさんの、元婚約者のことなのだけれど」
「レオハルトが、なにか?」
レオハルトは事件のとき以来会っていないし、ジョアンナに手紙をよこすこともしていない。マリアンからも、レオハルトからはなにもないと聞いている。ジョアンナには関わろうとしてきていない。クリスティーンへ見舞いでも送っているかもしれないが、それはマリアンにはわからなかった。
クリスティーンの様子を知りたくて、ジョアンナを探しているのだろうか。
(もしかして、クリスティーンのために、なにか買いにきたのかしら?)
そう考えたが、モニカは安堵の顔を一瞬見せながらも、やけに不機嫌に顔を歪めた。
「あの男と結婚されなくて良かったわよ」
「なにか、あったんですか?」
モニカは、怒りを滲ませるように吐き捨てる。
「さっき、女性を連れてきたのよ!」
「女性? 女性って、」
クリスティーンのわけがない。知らぬうちに目覚めて歩けるようになったとか?
「違いますよ。別の令嬢よ。別の令嬢のために、贈り物を買いに来たって、二人で! ジョアンナさんと婚約破棄して、まだ一ヶ月くらいでしょう!? 婚約されるんですって」
「婚約!? クリスティーンと恋仲になっておきながら!?」
「恋仲!?」
「妹は、彼と結婚する気で! だから、私に婚約破棄をしてくれと言ってきて。レオハルトも、クリスティーンとの婚約を望んでいるから、婚約破棄をしてほしいと言ってきたのに!? その女性って、どこのどなたなんですか!?」
「ユーステス家の令嬢です。リアンナ・ユーステス」
「ユーステス家? 知ってます。たしか借金があったけれど、持ち直したとかいう」
「うちの店のデザイナーを連れていった家ですよ。最近鉱山を手に入れて宝石業からブティックまで手を出して、うちのデザイナーを持っていった。あの!」
「そんな家の方が、レオハルトの婚約者?」
「一緒にやってきて、婚約者に贈り物をしたいからって。婚約披露のためのドレスを探しているって言っていたんです!」
「婚約披露の、そんな、じゃあ、あの子はなんのために、私を殺そうと?」
クリスティーンはレオハルトと結婚がしたくて、ジョアンナを襲ったのではなかったのか。
クリスティーンがあんなことになって、すぐに別の女性と付き合い始めたのか?
「殺そうとしたって……」
「あの子は、騙されてた? 婚約したい人ができたから、クリスティーンをそそのかしたの?」
あれだけの手紙をやりとりしていながら、クリスティーンすらも裏切っていたということなのか?
「妹さんて、まだ、意識は?」
「戻っていないって聞いています。意識の戻らないあの子を捨てて、別の女性と婚約?」
愕然とした。
では、クリスティーンは、なんのために、魔道具を使って、ジョアンナを殺そうとしたのだ。
「外で誰かに会ったりしました!?」
焦燥の見える顔で言われて、ジョアンナは身構える。
アルヴェールがジョアンナに気づき、店まで来たのだろうか。いや、今店にたどり着いたのに、アルヴェールが先回りできるわけがない。それにあの容姿でうろついていたら、ジョアンナが気づく。
「まさか、父でも来たんですか?」
「いえ、違うのよ。そうじゃなくて。……はー、行き違いだったら良いのよ。その、ジョアンナさんの、元婚約者のことなのだけれど」
「レオハルトが、なにか?」
レオハルトは事件のとき以来会っていないし、ジョアンナに手紙をよこすこともしていない。マリアンからも、レオハルトからはなにもないと聞いている。ジョアンナには関わろうとしてきていない。クリスティーンへ見舞いでも送っているかもしれないが、それはマリアンにはわからなかった。
クリスティーンの様子を知りたくて、ジョアンナを探しているのだろうか。
(もしかして、クリスティーンのために、なにか買いにきたのかしら?)
そう考えたが、モニカは安堵の顔を一瞬見せながらも、やけに不機嫌に顔を歪めた。
「あの男と結婚されなくて良かったわよ」
「なにか、あったんですか?」
モニカは、怒りを滲ませるように吐き捨てる。
「さっき、女性を連れてきたのよ!」
「女性? 女性って、」
クリスティーンのわけがない。知らぬうちに目覚めて歩けるようになったとか?
「違いますよ。別の令嬢よ。別の令嬢のために、贈り物を買いに来たって、二人で! ジョアンナさんと婚約破棄して、まだ一ヶ月くらいでしょう!? 婚約されるんですって」
「婚約!? クリスティーンと恋仲になっておきながら!?」
「恋仲!?」
「妹は、彼と結婚する気で! だから、私に婚約破棄をしてくれと言ってきて。レオハルトも、クリスティーンとの婚約を望んでいるから、婚約破棄をしてほしいと言ってきたのに!? その女性って、どこのどなたなんですか!?」
「ユーステス家の令嬢です。リアンナ・ユーステス」
「ユーステス家? 知ってます。たしか借金があったけれど、持ち直したとかいう」
「うちの店のデザイナーを連れていった家ですよ。最近鉱山を手に入れて宝石業からブティックまで手を出して、うちのデザイナーを持っていった。あの!」
「そんな家の方が、レオハルトの婚約者?」
「一緒にやってきて、婚約者に贈り物をしたいからって。婚約披露のためのドレスを探しているって言っていたんです!」
「婚約披露の、そんな、じゃあ、あの子はなんのために、私を殺そうと?」
クリスティーンはレオハルトと結婚がしたくて、ジョアンナを襲ったのではなかったのか。
クリスティーンがあんなことになって、すぐに別の女性と付き合い始めたのか?
「殺そうとしたって……」
「あの子は、騙されてた? 婚約したい人ができたから、クリスティーンをそそのかしたの?」
あれだけの手紙をやりとりしていながら、クリスティーンすらも裏切っていたということなのか?
「妹さんて、まだ、意識は?」
「戻っていないって聞いています。意識の戻らないあの子を捨てて、別の女性と婚約?」
愕然とした。
では、クリスティーンは、なんのために、魔道具を使って、ジョアンナを殺そうとしたのだ。
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