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第三章
23話*
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23話*
目が覚めて、朝一番に見る愛する人の寝顔。それがどんなにいとおしいものか、彼女と出会って知った。
規則正しい生活になかなか慣れない彼女は朝の目覚めが悪い。小さな体を丸めて眠っている姿は可愛らしい小動物のようで、いつまでも眺めていたくなる。その白い頬に触れると長い睫毛がピクピクと反応する。しかし、それでも彼女は目覚めない。華奢な手で顔を隠し、さらに丸くなってしまった。その姿に堪らない気持ちになる。
無防備な首筋にキスをする。彼女の柔らかなにおいを感じ、気持ちを抑えられない。そのまま鎖骨を舌でなぞると、彼女が体をよじり逃れようともがく。
「んーっくすぐったい……。」
しかし、まだまだ夢の中だ。そのまま胸元まで唇を寄せ、ネグリジェの上から彼女の胸に触れる。そのまま背中に手を回し、顔を彼女の胸に埋めた。いつもはそこで彼女を起こすのだが、今日は気持ちが収まらなかった。ネグリジェをたくしあげ、あらわになった太ももを撫でる。
「んっ、やめっ……。」
抵抗する彼女の唇を塞ぎ、言葉を遮った。そのまま彼女の下着に触れる。彼女の弱い部分をなぞると、しっとりと濡れはじめた。
「んっん……」
キスをしたまま、するりと下着を脱がせると、ゆっくりと指を入れていく。抵抗なく奥まで入った。くちゅくちゅといやらしい音をたてながら、愛撫する。自分の体がどんどん熱をもち、固くなるのがわかった。
「ギルっ…もうやめてっ。」
「どうして…?こんなに濡れてるのに。」
何度も何度も指を出し入れする。足を閉じようと彼女が小さな抵抗をはじめた。
「ギルが触るからでしょっ。」
閉じようとする足を開き、もう一本指をいれた。彼女の体はすんなりと受け入れる。
「アアッ、やだっ…!」
服の上から、彼女の胸に舌を這わせた。固くなった先を口にふくむと、彼女の体がビクッとふるえた。
「はぁんっ、……んっ。」
体をおこし、彼女の腰を持ち上げると、一気に奥まで貫いた。
「アア゛ッ…!いやっ深いっ……ンンっ!」
彼女の中が突然の刺激にキュッとしまる。その刺激に自分の体も反応していく。
いやらしい音を響かせ、何度も何度も腰をうちつけた。
「あぁっ、はあ…んっん……奥までっきちゃうっ…」
「アヤの中、すごいきゅんきゅんしてる……。」
少しずつピストンを早くしていく。彼女の熱さに、我慢が難しい。
「んんっ…、アアッんっ、いやっ……」
彼女の体を抱きしめ、耳たぶを甘く噛むと、また彼女の中がきゅっと締め付けてくる。
「ダメっ、もうっ……んんっ…!」
「気持ちいいっ…アヤの中…」
彼女の腰を押さえ、奥に奥に体を押し込んだ。
「アアッ!ダメっいくっ……イクっ!」
「イって、アヤっ……!あぁっ…イクっ!」
何度も何度も彼女の中に、自分を吐き出した。
* * *
「なんで!いつも普通に起こしてって言ってるでしょ!」
いつもより遅い時間の朝食。彼女は不機嫌だ。
「また同じことしたら、本当に一緒に寝るのやめるからねっ!」
彼女の寝顔がかわいくて、自分が抑えられなくなる。怒られると分かってはいるのだが、なんとも難しい。
「アヤの寝顔が、無防備なんだよ。小さく丸まって寝るのもかわいくて……。」
配膳をしながら、侍女のリリエラが大きく頷いている。
「寝顔が無防備じゃない人なんていないでしょ!本当に本当にもうダメだからね!」
アヤは怒った顔もかわいい。でもそんなことを言えば、また怒られてしまうので、素直に頷くしかなかった。
その日の午後、執務室にて
「そんなくだらねー理由で、朝の会議サボってんじゃねーよ。てか、同じこと週に何回やってんだよ。学習しろ。」
ギルは神妙な顔をしているが、反省してるわけではない。アヤの機嫌をどうなおすか、そんなことでも考えてるんだろう。
「本当、昔はあんなに女に興味なかったのに変わったよな。」
それには本人ではなく、秘書が答えた。
「これが本来の陛下なのではないですか?まぁ私は前の陛下のほうが良かったですけどね。」
田中は辛辣だが、たしかにそうかもしれない。あいつと会った後のほうが、ギルは生き生きしている。
(まぁ、今のほうが見てて面白いわ。)
そしてその後、なんとも面白い物が届いたのだった。
* * *
それは一通の招待状だった。魔王陛下の伴侶、アヤにあてた御茶会の招待状。問題はその差出人だった。
「えっと、つまりこの方々は……。」
招待状には、差出人の他に参加者リストも添えられていた。名前はすべて女性で、ほとんどが魔人国内の富裕層の娘、魔王城に勤める臣下の娘の名前だった。そして、その全てに共通するのは、
「すべて陛下と関係のあった女性です。程度の違いはあってもそこは間違いありません。」
差出人とリストにある名前は、全部合わせて5人。私も入れたら6人だ。
「そして、差出人のマリア・オフェール様は、貴女と出会っていなかった場合、陛下の伴侶となる予定だった方です。」
目が覚めて、朝一番に見る愛する人の寝顔。それがどんなにいとおしいものか、彼女と出会って知った。
規則正しい生活になかなか慣れない彼女は朝の目覚めが悪い。小さな体を丸めて眠っている姿は可愛らしい小動物のようで、いつまでも眺めていたくなる。その白い頬に触れると長い睫毛がピクピクと反応する。しかし、それでも彼女は目覚めない。華奢な手で顔を隠し、さらに丸くなってしまった。その姿に堪らない気持ちになる。
無防備な首筋にキスをする。彼女の柔らかなにおいを感じ、気持ちを抑えられない。そのまま鎖骨を舌でなぞると、彼女が体をよじり逃れようともがく。
「んーっくすぐったい……。」
しかし、まだまだ夢の中だ。そのまま胸元まで唇を寄せ、ネグリジェの上から彼女の胸に触れる。そのまま背中に手を回し、顔を彼女の胸に埋めた。いつもはそこで彼女を起こすのだが、今日は気持ちが収まらなかった。ネグリジェをたくしあげ、あらわになった太ももを撫でる。
「んっ、やめっ……。」
抵抗する彼女の唇を塞ぎ、言葉を遮った。そのまま彼女の下着に触れる。彼女の弱い部分をなぞると、しっとりと濡れはじめた。
「んっん……」
キスをしたまま、するりと下着を脱がせると、ゆっくりと指を入れていく。抵抗なく奥まで入った。くちゅくちゅといやらしい音をたてながら、愛撫する。自分の体がどんどん熱をもち、固くなるのがわかった。
「ギルっ…もうやめてっ。」
「どうして…?こんなに濡れてるのに。」
何度も何度も指を出し入れする。足を閉じようと彼女が小さな抵抗をはじめた。
「ギルが触るからでしょっ。」
閉じようとする足を開き、もう一本指をいれた。彼女の体はすんなりと受け入れる。
「アアッ、やだっ…!」
服の上から、彼女の胸に舌を這わせた。固くなった先を口にふくむと、彼女の体がビクッとふるえた。
「はぁんっ、……んっ。」
体をおこし、彼女の腰を持ち上げると、一気に奥まで貫いた。
「アア゛ッ…!いやっ深いっ……ンンっ!」
彼女の中が突然の刺激にキュッとしまる。その刺激に自分の体も反応していく。
いやらしい音を響かせ、何度も何度も腰をうちつけた。
「あぁっ、はあ…んっん……奥までっきちゃうっ…」
「アヤの中、すごいきゅんきゅんしてる……。」
少しずつピストンを早くしていく。彼女の熱さに、我慢が難しい。
「んんっ…、アアッんっ、いやっ……」
彼女の体を抱きしめ、耳たぶを甘く噛むと、また彼女の中がきゅっと締め付けてくる。
「ダメっ、もうっ……んんっ…!」
「気持ちいいっ…アヤの中…」
彼女の腰を押さえ、奥に奥に体を押し込んだ。
「アアッ!ダメっいくっ……イクっ!」
「イって、アヤっ……!あぁっ…イクっ!」
何度も何度も彼女の中に、自分を吐き出した。
* * *
「なんで!いつも普通に起こしてって言ってるでしょ!」
いつもより遅い時間の朝食。彼女は不機嫌だ。
「また同じことしたら、本当に一緒に寝るのやめるからねっ!」
彼女の寝顔がかわいくて、自分が抑えられなくなる。怒られると分かってはいるのだが、なんとも難しい。
「アヤの寝顔が、無防備なんだよ。小さく丸まって寝るのもかわいくて……。」
配膳をしながら、侍女のリリエラが大きく頷いている。
「寝顔が無防備じゃない人なんていないでしょ!本当に本当にもうダメだからね!」
アヤは怒った顔もかわいい。でもそんなことを言えば、また怒られてしまうので、素直に頷くしかなかった。
その日の午後、執務室にて
「そんなくだらねー理由で、朝の会議サボってんじゃねーよ。てか、同じこと週に何回やってんだよ。学習しろ。」
ギルは神妙な顔をしているが、反省してるわけではない。アヤの機嫌をどうなおすか、そんなことでも考えてるんだろう。
「本当、昔はあんなに女に興味なかったのに変わったよな。」
それには本人ではなく、秘書が答えた。
「これが本来の陛下なのではないですか?まぁ私は前の陛下のほうが良かったですけどね。」
田中は辛辣だが、たしかにそうかもしれない。あいつと会った後のほうが、ギルは生き生きしている。
(まぁ、今のほうが見てて面白いわ。)
そしてその後、なんとも面白い物が届いたのだった。
* * *
それは一通の招待状だった。魔王陛下の伴侶、アヤにあてた御茶会の招待状。問題はその差出人だった。
「えっと、つまりこの方々は……。」
招待状には、差出人の他に参加者リストも添えられていた。名前はすべて女性で、ほとんどが魔人国内の富裕層の娘、魔王城に勤める臣下の娘の名前だった。そして、その全てに共通するのは、
「すべて陛下と関係のあった女性です。程度の違いはあってもそこは間違いありません。」
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