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第三章
24話
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24話
そして、いま私はその御茶会へ向かっている馬車の中。付き添いは侍女のリリーさんだけ。ギルと離れて、城から出るのは初めてだ。正直、不安もあるが、それよりも私は興味があった。私は今日、どんな人に会い、どんなことを言われるのだろう。
招待状をもらい、私はすぐに、参加しますという旨の返事を出してもらった。ギルに許可を取る前にだ。聞いたら、止められるに決まっている。案の定、彼は行く必要はないと言った。
「誰がなんと言おうとアヤは私の伴侶だ。」
でも、私は知りたかった。彼女たちが私を呼んだ理由を。
そして、私と出会う前のギルのことを。
人間界で私と出会った頃のギルは本当に追い込まれていた。招待状をもらったあとに、田中さんから聞いたことだ。
あの時、ギルの魔力はとても不安定だった。魔力を補給しても1ヶ月も持たず、公務もままならなかった。その為に人間界で伴侶を探しながら、魔力を安定させる旅が計画されたそうだ。
しかし、そこである提案をした者がいた。死霊国ゴシカ宰相オアゾ・ローゼンフェルドだ。私はあの何を考えているか分からない、黄色い瞳を思い出してちょっと震えた。彼は言ったそうだ、魔王の魔力の干渉力の範囲を狭くしてはどうかと。
この魔界には魔法が存在する。でも、それは人が考えるような大げさなものではなかった。暖炉に火をくべたり、水をお湯に変えたり、人間界で電気を使ってやっていることを魔法を使ってできる。その源が魔力だ。でもこの魔界の人はほとんど魔力を持っていない。その人たちは、火をおこすにはマッチを使い、その火を使って、お湯をわかし、キャンドルを灯している。巨大な火の玉を出したり、氷の矢を飛ばしたりはしない。
では、魔力とはなんなのか。魔王の力とはなんなのか。私はまだはっきりと理解していないと思う。でもなんとなく理解したところだと、それは影響力やカリスマ性のようなものだ。魔力を持つ者が側にいると、人は無意識のうちに、その人についていこう、この人なら大丈夫だと思う。それが魔力の強い人なら、さらにその範囲が広がり、人々を導く力になる。歴代の魔王はみな、魔界全体をそうやって支配してきたそうだ。
その魔力の範囲を狭めればたしかに、ギルは魔力の消費が少なくなる。しばらくは安定するだろう。しかし、それは同時に魔界全体への干渉をやめるということだ。獣人国ビスティア、死霊国ゴシカに魔王の力が届かなくなる。それは何を意味するのか。それは魔王の存在意義を脅かす考え方ではないのか。
状況も状況なので、彼の発言はひとつの提案として取り上げられただけだった。しかし、ギルとその周りの者は危機感をもった。あのローゼンフェルドなら、望みかねない。魔王という存在の排除を……。
それについて、私はよく分からない。正直、ローゼンフェルド様は権力とかそういうものに執着するような人には見えなかった。なにかもっと別の原理で動いているような感じがした。
まぁあの人のことは置いといて。結果、私と出会い、伴侶を得たことでギルの魔力は安定し、問題は解決した。
でも、思うのだ。ギルの問題が解決したことで、ギルの周りにいた人たち、魔力の補給としてギルを支えていた女性たちはどう思ったんだろう。突然現れた、私みたいなやつを御茶会に呼んで、怒りたい?懲らしめたい?泣かせたい?
わたしがその立場だったら、どう思うだろう。
そんなことを考えているうちに会場である、マリア・オフェール様の邸に着いてしまった。
そして、いま私はその御茶会へ向かっている馬車の中。付き添いは侍女のリリーさんだけ。ギルと離れて、城から出るのは初めてだ。正直、不安もあるが、それよりも私は興味があった。私は今日、どんな人に会い、どんなことを言われるのだろう。
招待状をもらい、私はすぐに、参加しますという旨の返事を出してもらった。ギルに許可を取る前にだ。聞いたら、止められるに決まっている。案の定、彼は行く必要はないと言った。
「誰がなんと言おうとアヤは私の伴侶だ。」
でも、私は知りたかった。彼女たちが私を呼んだ理由を。
そして、私と出会う前のギルのことを。
人間界で私と出会った頃のギルは本当に追い込まれていた。招待状をもらったあとに、田中さんから聞いたことだ。
あの時、ギルの魔力はとても不安定だった。魔力を補給しても1ヶ月も持たず、公務もままならなかった。その為に人間界で伴侶を探しながら、魔力を安定させる旅が計画されたそうだ。
しかし、そこである提案をした者がいた。死霊国ゴシカ宰相オアゾ・ローゼンフェルドだ。私はあの何を考えているか分からない、黄色い瞳を思い出してちょっと震えた。彼は言ったそうだ、魔王の魔力の干渉力の範囲を狭くしてはどうかと。
この魔界には魔法が存在する。でも、それは人が考えるような大げさなものではなかった。暖炉に火をくべたり、水をお湯に変えたり、人間界で電気を使ってやっていることを魔法を使ってできる。その源が魔力だ。でもこの魔界の人はほとんど魔力を持っていない。その人たちは、火をおこすにはマッチを使い、その火を使って、お湯をわかし、キャンドルを灯している。巨大な火の玉を出したり、氷の矢を飛ばしたりはしない。
では、魔力とはなんなのか。魔王の力とはなんなのか。私はまだはっきりと理解していないと思う。でもなんとなく理解したところだと、それは影響力やカリスマ性のようなものだ。魔力を持つ者が側にいると、人は無意識のうちに、その人についていこう、この人なら大丈夫だと思う。それが魔力の強い人なら、さらにその範囲が広がり、人々を導く力になる。歴代の魔王はみな、魔界全体をそうやって支配してきたそうだ。
その魔力の範囲を狭めればたしかに、ギルは魔力の消費が少なくなる。しばらくは安定するだろう。しかし、それは同時に魔界全体への干渉をやめるということだ。獣人国ビスティア、死霊国ゴシカに魔王の力が届かなくなる。それは何を意味するのか。それは魔王の存在意義を脅かす考え方ではないのか。
状況も状況なので、彼の発言はひとつの提案として取り上げられただけだった。しかし、ギルとその周りの者は危機感をもった。あのローゼンフェルドなら、望みかねない。魔王という存在の排除を……。
それについて、私はよく分からない。正直、ローゼンフェルド様は権力とかそういうものに執着するような人には見えなかった。なにかもっと別の原理で動いているような感じがした。
まぁあの人のことは置いといて。結果、私と出会い、伴侶を得たことでギルの魔力は安定し、問題は解決した。
でも、思うのだ。ギルの問題が解決したことで、ギルの周りにいた人たち、魔力の補給としてギルを支えていた女性たちはどう思ったんだろう。突然現れた、私みたいなやつを御茶会に呼んで、怒りたい?懲らしめたい?泣かせたい?
わたしがその立場だったら、どう思うだろう。
そんなことを考えているうちに会場である、マリア・オフェール様の邸に着いてしまった。
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