ソーサラーにかけられた呪い

新田海斗

文字の大きさ
2 / 4

赤髪の少女

しおりを挟む
敵の拠点に核が撃ち込まれてから4日目。
死体は増え続けるばかりだ。
私ともう一人の弟子のアンジェロ、師匠とスターチスで別れる事になった。

こんな戦いは望んでいない。
そう思いながら敵国の都市に特攻する。
その近くにある建物のニ階で泣いている赤髪の少女がいた。
彼女の元に駆け寄る。

「大丈夫?」

「大丈夫。あなたはだれ?」

「私はルドベキア。それで隣にいるのはアンジェロ。私たちは魔法使い。新王軍の兵士」

「家族は?パパとかママとか…」

アンジェロが不思議に思ったのか質問する。
確かにおかしい。
この辺りには子供の死体しか無い。

「いいの。おじいちゃんとおばあちゃんは生まれる前に死んじゃった。パパとママは…」

少女はためらった後こう言った。

「私が殺した。死体は下水道に流した」

背筋が凍る。
隣にいるアンジェロは腰を抜かしていた。

「現王軍に入れってうるさかったから。嫌だって言ったら殺されそうになったから」

「だから泣いていたの?」

「ううん。さっき兵士さんが現王軍に特攻してね、味方が死んでも悲しんでなかったんだ。なんで泣かないの?って聞いてみると、いくら悲しんだからって死んでいった奴らの願いを叶えてやれなきゃ意味がねぇからな!って言ってて、それに感動しちゃって…」

そう言ったら彼女はフードを被り立ち上がってこう言った。

「私も戦う。私の友達がこの戦いを終わらせてってお願いしてたから」

彼女はどこからともなく金属バットを出して二階から飛び降りて走り出した。

「あっ、ちょっと!」

彼女は敵兵士を次々と弾き飛ばしていた。

「こんな時に道徳がどうなんて言っていたって意味ないでしょ!早くこっちに来て!戦争を終わらせるんでしょ!」

彼女は叫ぶ。
見た目よりも大人びた考え方だ。

「それもそうだな。よし、行くか!」

アンジェロも続いて戦いに行った。
道徳が通用するならこんな争いは生まれない。
少女が先導した軍がいつの間にかできていた。
少女ははっきり言って現王、新王よりも優れた戦略家で平和のために戦う姿は血に塗れた天使のようだった。

戦争は少女が率いた団結力のあるグループが主力となり勝利した。
現王は何処に消えていった。
これで平和になると思っていた。
実際、他の国民にとっては平和だった。
しかし、師匠は思わぬ姿で帰って来た。
呪いをかけられていた。
身体中傷だらけで年齢が奪われたのか子供になっていた。
魔法も殆ど使えなくなっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

妹が嫁げば終わり、、、なんてことはありませんでした。

頭フェアリータイプ
ファンタジー
物語が終わってハッピーエンド、なんてことはない。その後も人生は続いていく。 結婚エピソード追加しました。

精霊姫の追放

あんど もあ
ファンタジー
栄華を極める国の国王が亡くなり、国王が溺愛していた幼い少女の姿の精霊姫を離宮から追放する事に。だが、その精霊姫の正体は……。 「優しい世界」と「ざまあ」の2バージョン。

〈完結〉貴女を母親に持ったことは私の最大の不幸でした。

江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」ミュゼットは初潮が来た時に母から「唯一のこの家の女は自分」という理由で使用人の地位に落とされる。 そこで異母姉(と思っていた)アリサや他の使用人達から仕事を学びつつ、母への復讐を心に秘めることとなる。 二年後にアリサの乳母マルティーヌのもとに逃がされた彼女は、父の正体を知りたいアリサに応える形であちこち飛び回り、情報を渡していく。 やがて本当の父親もわかり、暖かい家庭を手に入れることもできる見込みも立つ。 そんな彼女にとっての母の最期は。 「この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。」のミュゼットのスピンオフ。 番外編にするとまた本編より長くなったりややこしくなりそうなんでもう分けることに。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

処理中です...