16 / 72
第一世界 ロージェン(さあ、魔王討伐だ!)
第十四話 勇者御一行
しおりを挟む
「うへぇ、まじかよ」
勇者の一行を直に見た俺は無意識にそう言葉を発していた。あれはパーティと呼べるのか? 少し離れて先頭を歩くのは四人だ。その中に勇者がいるのは発するオーラでわかった。
まあ、ここまではいいとしよう。
問題はその後ろだ。馬車と人の列が半端なかった。これではまるで大名行列じゃないか。まあ、大名行列も見た事はないが。
「でも……。現実はこんなものなのかもしれないな」
世界を滅亡させる力をもった魔王。それを唯一倒すことのできる勇者はまさにこの世の救世主だ。ある意味一国の元首よりも高い立場に相当してもおかしくはない。勇者が魔王を倒さなければ国の存続すら危ういのだから当然だろう。さらに勇者が敵に回ったら同じようにその国は亡ぶだろう。
そんな大層な御仁にパーティとはいえたった数名のお供しかつけないのか。飯や着替えもままならない不便で過酷な旅に放り出すのか? 否、それはないだろう。しかも行方知れずになったらどうするのか。逃げてもサボっても誰もわかりやしない。そんな不確実な事に国の、いや世界の命運をかけるはずがない。
馬車の御者、洗濯、買物、風呂、マッサージ、遊具の準備等々。旅を充実させるのに十分な数の召使い。酒の相手を務める女性も必要だろう。そして料理は気力と体力の維持に欠かせない。最重要ともいえる。このため一流のシェフが数人体制でつくことになる。まさにVIP待遇。国賓中の国賓だ。
当然のことながら召使いだって飯も食べれば着替えもする。相当量の物資を運ぶのに馬車が長蛇の列になるのは避けられない。そして旅には魔物や盗賊がつきものだ。お供の者や物資を勇者パーティがその都度守っていたら本末転倒だ。そのため相当な数の護衛が必要になる。高額な金品や若い女性も多いのでへたな冒険者に護衛させるわけにもいかない。国の騎士隊が周りを固めることとなるのも当然の帰結だろう。
このため勇者御一行の旅を維持にするには相当な経費がかかる。各国はそれぞれ勇者補正予算を組んでいた。護衛任務については各国で持ち回りとなっている。早く魔王を倒してくれないと国の財政が傾きかねない。各国の財務担当者が悲鳴を上げているのが現実だった。
「こんな大行列に空から舞い降りたら大騒ぎになるのは確実だな……」
へたすると袋叩きに合いそうだ。仕方ない。先回りして森の中で待つことにしよう。
「ユーキは目を離すとすぐにサボって雲隠れするんだから!」
お、少しずつ近づいて来たかな。風魔法で会話を拾いながら勇者の近くにいる精霊の視覚と同期させる。
「リーナ、固いこというなよ。異世界の大自然は見ているだけで感動するんだよ!」
「だ・か・ら、アンジェリーナよ! 勝手に縮めないでって何度も言っているでしょ」
腰に手をあてながら声を荒げるローブ姿の女性。美人だが吊り上がった目尻と燃えるような赤髪が気性の強さを感じさせる。金持ちのお嬢様かね? 漆黒のローブ全体にこれでもかと意匠の凝った赤と金の刺繍が散りばめられている。
「まあまあ、お二人ともそれ位で……」
二人を宥めるのは純白の衣に覆われた女性。こちらは所々に銀色の刺繍が織り込まれている。服装を見る限りシスターのようだ。しかし……。聖職者なのに背徳的なものを感じてしまうのはなぜだろう。やはり、あの自己主張激しい熟れた果実のせいだな。うーむ、俺がもぎ取ってあげるのに。
「ソフィー、いちいち構わなくてもいいって。二人はいちゃついているだけだから~」
「「ちがっ!?」」
「ほらほらハモってるし~」
そう茶化していたのは猫耳の幼女。その耳をピクピクと動かす様は非常に愛らしい。が……両手の指には物騒なアダマンタイト製のナックルを嵌めていた。語尾を可愛らしく伸ばしながらも、ガキンガキンとそれを打ち合わせている。なんていうかとても形容しがたいシチュエーションだな……。
「あらあら、ララのいう通りかしらね。私ったら無粋な真似を」
顔を赤くして俯むく二人に、両手の指を組み合わせて懺悔するように頭を下げるシスター。あ、シスター。その格好は不味いですってば。
「ユーキ! なに鼻の下を伸ばしているのよ!」
ほら……。健康な男子なら普通の反応だが、女性にはそれが許せないらしい。
「あらっ……?」
頭を上げる途中で俺に気づいたようだ。もしかして俺から禍々しいオーラでも出ていたかな。
「やあ」
俺は切り株に座りながら手を上げる。
「あなた何者っ!」
ええっ、ローブのお姉ちゃんいきなり臨戦態勢なんですけど。黄金色の杖の先端を俺に向けていた。つーか、その杖いくらするんだよ。あと重くないのか?
「えーと……。モブキャラ?」
「はあ!?」
あ、杖の先端が光り出した。なんて短気な小娘だ。うちのルシアといい勝負だな。
「純真無垢な子供にそんな物騒なもの向けないでください」
「ここは高レベルのモンスターがウヨウヨしているのよ。子供が居る事自体おかしいわ。しかも一人でなんてそれこそありえない!」
「たしかにこの子、完全にこの場から浮いているよね」
間違いない。このユーキとかいう男が勇者だ。体から溢れ出すオーラもそうだが、漆黒の防具がそれを明確に物語っていた。
「お前には言われたくない。なんで学ラン着たままなんだよ!」
「えっ!? い、いやこれは……。って、もしかして日本人!?」
「そう見えるか?」
「いや全然見えないよ。髪も目も黒じゃないもの。彫りも深いし」
「まあ、そうだな」
「でも日本人でしょ? さっきもモブキャラとか言ってたし。魔法で姿を変えているとか?」
「いやこれが生まれた時からの姿だ」
「えっ? 僕と同じように勇者召喚されたんじゃないの?」
「ユーキそれは無理よ! 普通の魔結晶だとそれこそ莫大な数が必要になるわ。どこの国もそんな余裕はないわよ」
「俺は転生だ」
「そ、そうなんだ。でも、僕この世界に来て初めて同郷の人に会えたよ!」
「そういえば俺も初めてだな」
「それでここで何をしていたの?」
「いや、勇者が来るって聞いていたからな。ちょっと挨拶しようかと。まさか日本人だとは思っていなかったけどな」
「僕も驚いたよ! 会えて光栄だよ。宜しくね!」
快活に笑って右手を差し出してきた。見た目から察するに、高校生一、二年生位だろうか。イケメンで人当たりも良さそうな好青年だ。だが魔王を倒すとなると少しばかり心許ないな。ほんとうに大丈夫だろうか……。握手に答えながらも心のなかでそう嘆息する。
「何ですかそのステータスは!?」
目を見開かせてシスターがこちらを凝視していた。やべえ、見抜かれたか! 鑑定持ちがいたとは完全に油断していた。
「そんな貧弱なステータスでここに居たのですか?」
「ん? ああそうか……。いや能力を隠しているんだ」
なんだ焦らせるなよ。単に俺が弱すぎてびっくりしていたのか。まあでも、端から見るとここにいるのがあからさまにおかしいステータスだったな。正直に隠しているという事を伝えるのが無難だろう。勿論、詳細は教えはしないがな。
□名前:カイト=シドー
□種別:人間《?》
□年齢:5歳
□レベル:20
□HP:30/30《11000/11000》
□MP:13/15《2135/2500》
□敏捷:4《400》
□職業:子供(五歳)《異世界トラベラー》
□魔法:なし
□スキル:なし《異世界言語、鑑定(5/?)、隠蔽(5/?)、武術中級(1/10)、交渉術(2/?)、馬術初級(2/5)、算術上級(5/20)、無病息災、成長促進、経験値増加(1/?)、十二神の加護(MAX)、無限収納(低)、異世界アタッシュケース(小)》
見返すと、やはり我ながらコメントに困るスペックだった。あれ、いつのまにか交渉術のスキルが身についていた。オーグとルシアに嘘をつきまくった所為かもしれない……。それとどうやら俺は剣術や弓術、盾術とかは一切覚えないようだ。全て武術で片付けられるようだ。何か手抜きな意図を感じる。
そして俺の隠蔽スキルはレベル5だ。ギルドを見ている限り鑑定は高くてもレベル2なので、そうそう見破られることはない。そう思っていたからさっきは焦ったのだ。
さてと……。勝手に人のステータスを盗み見しやがって。では今度はこちらが見てやろうじゃないか。シスターよ。(ステータスを)丸裸にしてやるから覚悟しろよ! ふへへへ。
「な、なにか悪寒がします!?」
そして俺は驚くことになる。彼らのステータスは想像を遥かに超えていたのだ。
勇者の一行を直に見た俺は無意識にそう言葉を発していた。あれはパーティと呼べるのか? 少し離れて先頭を歩くのは四人だ。その中に勇者がいるのは発するオーラでわかった。
まあ、ここまではいいとしよう。
問題はその後ろだ。馬車と人の列が半端なかった。これではまるで大名行列じゃないか。まあ、大名行列も見た事はないが。
「でも……。現実はこんなものなのかもしれないな」
世界を滅亡させる力をもった魔王。それを唯一倒すことのできる勇者はまさにこの世の救世主だ。ある意味一国の元首よりも高い立場に相当してもおかしくはない。勇者が魔王を倒さなければ国の存続すら危ういのだから当然だろう。さらに勇者が敵に回ったら同じようにその国は亡ぶだろう。
そんな大層な御仁にパーティとはいえたった数名のお供しかつけないのか。飯や着替えもままならない不便で過酷な旅に放り出すのか? 否、それはないだろう。しかも行方知れずになったらどうするのか。逃げてもサボっても誰もわかりやしない。そんな不確実な事に国の、いや世界の命運をかけるはずがない。
馬車の御者、洗濯、買物、風呂、マッサージ、遊具の準備等々。旅を充実させるのに十分な数の召使い。酒の相手を務める女性も必要だろう。そして料理は気力と体力の維持に欠かせない。最重要ともいえる。このため一流のシェフが数人体制でつくことになる。まさにVIP待遇。国賓中の国賓だ。
当然のことながら召使いだって飯も食べれば着替えもする。相当量の物資を運ぶのに馬車が長蛇の列になるのは避けられない。そして旅には魔物や盗賊がつきものだ。お供の者や物資を勇者パーティがその都度守っていたら本末転倒だ。そのため相当な数の護衛が必要になる。高額な金品や若い女性も多いのでへたな冒険者に護衛させるわけにもいかない。国の騎士隊が周りを固めることとなるのも当然の帰結だろう。
このため勇者御一行の旅を維持にするには相当な経費がかかる。各国はそれぞれ勇者補正予算を組んでいた。護衛任務については各国で持ち回りとなっている。早く魔王を倒してくれないと国の財政が傾きかねない。各国の財務担当者が悲鳴を上げているのが現実だった。
「こんな大行列に空から舞い降りたら大騒ぎになるのは確実だな……」
へたすると袋叩きに合いそうだ。仕方ない。先回りして森の中で待つことにしよう。
「ユーキは目を離すとすぐにサボって雲隠れするんだから!」
お、少しずつ近づいて来たかな。風魔法で会話を拾いながら勇者の近くにいる精霊の視覚と同期させる。
「リーナ、固いこというなよ。異世界の大自然は見ているだけで感動するんだよ!」
「だ・か・ら、アンジェリーナよ! 勝手に縮めないでって何度も言っているでしょ」
腰に手をあてながら声を荒げるローブ姿の女性。美人だが吊り上がった目尻と燃えるような赤髪が気性の強さを感じさせる。金持ちのお嬢様かね? 漆黒のローブ全体にこれでもかと意匠の凝った赤と金の刺繍が散りばめられている。
「まあまあ、お二人ともそれ位で……」
二人を宥めるのは純白の衣に覆われた女性。こちらは所々に銀色の刺繍が織り込まれている。服装を見る限りシスターのようだ。しかし……。聖職者なのに背徳的なものを感じてしまうのはなぜだろう。やはり、あの自己主張激しい熟れた果実のせいだな。うーむ、俺がもぎ取ってあげるのに。
「ソフィー、いちいち構わなくてもいいって。二人はいちゃついているだけだから~」
「「ちがっ!?」」
「ほらほらハモってるし~」
そう茶化していたのは猫耳の幼女。その耳をピクピクと動かす様は非常に愛らしい。が……両手の指には物騒なアダマンタイト製のナックルを嵌めていた。語尾を可愛らしく伸ばしながらも、ガキンガキンとそれを打ち合わせている。なんていうかとても形容しがたいシチュエーションだな……。
「あらあら、ララのいう通りかしらね。私ったら無粋な真似を」
顔を赤くして俯むく二人に、両手の指を組み合わせて懺悔するように頭を下げるシスター。あ、シスター。その格好は不味いですってば。
「ユーキ! なに鼻の下を伸ばしているのよ!」
ほら……。健康な男子なら普通の反応だが、女性にはそれが許せないらしい。
「あらっ……?」
頭を上げる途中で俺に気づいたようだ。もしかして俺から禍々しいオーラでも出ていたかな。
「やあ」
俺は切り株に座りながら手を上げる。
「あなた何者っ!」
ええっ、ローブのお姉ちゃんいきなり臨戦態勢なんですけど。黄金色の杖の先端を俺に向けていた。つーか、その杖いくらするんだよ。あと重くないのか?
「えーと……。モブキャラ?」
「はあ!?」
あ、杖の先端が光り出した。なんて短気な小娘だ。うちのルシアといい勝負だな。
「純真無垢な子供にそんな物騒なもの向けないでください」
「ここは高レベルのモンスターがウヨウヨしているのよ。子供が居る事自体おかしいわ。しかも一人でなんてそれこそありえない!」
「たしかにこの子、完全にこの場から浮いているよね」
間違いない。このユーキとかいう男が勇者だ。体から溢れ出すオーラもそうだが、漆黒の防具がそれを明確に物語っていた。
「お前には言われたくない。なんで学ラン着たままなんだよ!」
「えっ!? い、いやこれは……。って、もしかして日本人!?」
「そう見えるか?」
「いや全然見えないよ。髪も目も黒じゃないもの。彫りも深いし」
「まあ、そうだな」
「でも日本人でしょ? さっきもモブキャラとか言ってたし。魔法で姿を変えているとか?」
「いやこれが生まれた時からの姿だ」
「えっ? 僕と同じように勇者召喚されたんじゃないの?」
「ユーキそれは無理よ! 普通の魔結晶だとそれこそ莫大な数が必要になるわ。どこの国もそんな余裕はないわよ」
「俺は転生だ」
「そ、そうなんだ。でも、僕この世界に来て初めて同郷の人に会えたよ!」
「そういえば俺も初めてだな」
「それでここで何をしていたの?」
「いや、勇者が来るって聞いていたからな。ちょっと挨拶しようかと。まさか日本人だとは思っていなかったけどな」
「僕も驚いたよ! 会えて光栄だよ。宜しくね!」
快活に笑って右手を差し出してきた。見た目から察するに、高校生一、二年生位だろうか。イケメンで人当たりも良さそうな好青年だ。だが魔王を倒すとなると少しばかり心許ないな。ほんとうに大丈夫だろうか……。握手に答えながらも心のなかでそう嘆息する。
「何ですかそのステータスは!?」
目を見開かせてシスターがこちらを凝視していた。やべえ、見抜かれたか! 鑑定持ちがいたとは完全に油断していた。
「そんな貧弱なステータスでここに居たのですか?」
「ん? ああそうか……。いや能力を隠しているんだ」
なんだ焦らせるなよ。単に俺が弱すぎてびっくりしていたのか。まあでも、端から見るとここにいるのがあからさまにおかしいステータスだったな。正直に隠しているという事を伝えるのが無難だろう。勿論、詳細は教えはしないがな。
□名前:カイト=シドー
□種別:人間《?》
□年齢:5歳
□レベル:20
□HP:30/30《11000/11000》
□MP:13/15《2135/2500》
□敏捷:4《400》
□職業:子供(五歳)《異世界トラベラー》
□魔法:なし
□スキル:なし《異世界言語、鑑定(5/?)、隠蔽(5/?)、武術中級(1/10)、交渉術(2/?)、馬術初級(2/5)、算術上級(5/20)、無病息災、成長促進、経験値増加(1/?)、十二神の加護(MAX)、無限収納(低)、異世界アタッシュケース(小)》
見返すと、やはり我ながらコメントに困るスペックだった。あれ、いつのまにか交渉術のスキルが身についていた。オーグとルシアに嘘をつきまくった所為かもしれない……。それとどうやら俺は剣術や弓術、盾術とかは一切覚えないようだ。全て武術で片付けられるようだ。何か手抜きな意図を感じる。
そして俺の隠蔽スキルはレベル5だ。ギルドを見ている限り鑑定は高くてもレベル2なので、そうそう見破られることはない。そう思っていたからさっきは焦ったのだ。
さてと……。勝手に人のステータスを盗み見しやがって。では今度はこちらが見てやろうじゃないか。シスターよ。(ステータスを)丸裸にしてやるから覚悟しろよ! ふへへへ。
「な、なにか悪寒がします!?」
そして俺は驚くことになる。彼らのステータスは想像を遥かに超えていたのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
魔力ゼロの俺だけが、呪いの装備を『代償なし』で使い放題 ~命を削る魔剣も、俺が持てば『ただのよく切れる剣』~
仙道
ファンタジー
現代日本で天才研究者だった相模登(さがみ のぼる)は、ある日突然、異世界へ転移した。 そこは『スキル』と『魔力』が全てを決める世界。
しかし登には、ステータス画面もなければ、魔力も、スキルも一切存在しなかった。
ただの一般人として迷宮に放り出された彼は、瀕死の女騎士と出会う。彼女の前には、使う者の命を瞬時に吸い尽くす『呪いの魔剣』が落ちていた。
武器はそれしかない。女騎士は絶望していたが、登は平然と魔剣を握りしめる。 「なぜ……生きていられるの?」 登には、剣が対価として要求する魔力は存在しない。故に、魔剣はデメリットなしの『ただのよく切れる剣』として機能した。
これは、世界で唯一「対価」を支払う必要がない登が、呪われた武具を次々と使いこなし、その副作用に苦しむ女騎士やエルフ、聖女を救い出し、無自覚に溺愛されていく物語。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる