異世界 de ソウルコレクター

白水 翔太

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第二世界 ドデルヘン(まったり学園生活もいいもんだ)

第四十七話 虹色の涙

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「さーて、今日はショコラにでも挑戦しようかなー」

 私は最近、ケーキに嵌っている。食べるのもそうだが作ることにだ。最低でも週に一度はしてるかも。そのお蔭か、お菓子作り中級のスキルレベルはすでにMAXだ。もしかしたら近いうちに上級にランクアップするかもしれない。甘味が大好物の私にはピッタリのスキルよね。それに――。

「みんな楽しみに待っているし」

 作ったお菓子をマテウスの町の孤児院に差し入れするのだ。ターウォの街から生まれ故郷までなら飛行船を使えばほんの一瞬だ。その程度の距離なら私の魔力でも船を飛ばすことができる。子供達の喜ぶ姿が思い浮かぶ。ただ……。

「お母さんの相手が面倒臭いのよね」

 孤児院に帰る度にカイトとの恋の進展はどうなったか聞いて来るのだ。「しつこい!」と怒鳴ったら「しつこくしないと逃げられるわよ!」と逆に怒られる始末だ。ほんと余計なお世話よね。

 そういえば、カイトは今頃どうしているのかな。向こうでも無双しているみたいね。振り回される周囲の人達の姿が目に浮かぶわ。あ、いけない。姿見の先のエルフの頬がだらしなく緩んでいた。こんな姿をララに見られたらまたからかわれてしまう。

 顔を引き締め廊下へ出る。街へ買い出しに行くのだ。今日は天気もよく絶好の散歩日和だ。でも、まずは冷蔵庫の在庫の確認が先ね。

 一階のリビングに続く階段を下りる。かすかに執事の声が聞こえる。時刻はまだ午前六時を回ったところだ。珍しいな。こんなに朝早くから来客がくるなんて。オーグもララもまだ就寝中のはずだ。
おそらく日が高くならないと起きてこないだろう。高額な年金を受け取っているので、三人とも懐が温かいのだ。

 働かなくても生活に困らない。それは非常に贅沢な幸せだが、やはり堕落してしまう。生まれた時から金持ちだとそんなことにはならないのかもしれない。私達は孤児院出身なのだ。気を引き締めないと駄目人間になってしまう。でも、ララは産まれも育ちも王族なのよね……。

 二人は毎晩、「「うまいダ(にゃ)!」」を連呼している。豪勢な料理を腹がはち切れそうになるまで食べているのだ。最後はいつももう食べれないといってソファーに横になり、太鼓のような腹を擦っているのよね。あの二人、明らかに太ったわね。楕円に近づきつつある。私はああならないように気をつけないと。

 リビングに降りると一人の男がコールマンの向かいに腰かけていた。

 こけた頬、窪んだ瞳、顔面は蒼白。全身を小刻みに震わせ、歯をガチガチと鳴らしている。
 それは見覚えがあるが見覚えのない人の姿だった。

「カ、カイト――!?。いつから来ていたのよ! いえ、それよりどうしたの!? なんか病気にでも罹ったの!? それとも怪我!?」

 気づいたら私は階段を駆け下りていた。

「ねえ! 大丈夫!?」
 
 声をかけても反応しない。彼はただ虚ろな瞳を彷徨わせていた。こんな憔悴したカイトなんて今まで見たことがなかった。勇者との最後の闘いでさえ、どこか余裕そうな面構えだったのだ。あの時のカイト、格好良かったな……。

「ルシア様?」

 ああっ! 私ったら何を考えているのよ! 今はそれどころじゃないのに。

「コールマンさん! カイトに一体なにがあったの!?」

「さて……。わたくしめにも何とも。主様はくもがくもにと繰り返すばかりで。まったくもって雲を掴むような話でございます」

 そう肩を竦める執事。彼は本当にカイトの事を心配しているのだろうか。

「ねえ、カイト! 正気に戻って!」

 彼の頬を両手で挟み、顔を近づけ瞳を見据える。

「ああ……。ル、ルシア……」

 彼の瞳に少しだけ光が灯ったように思えた。 


     ***

 結局、二晩中眠れなかった。ウトウトするとすぐに蜘蛛の大群が襲ってくる夢を見るのだ。講義も全て休んだ。食事も喉を通らない。水分でさえほとんどとった記憶がない。パドが相当心配していたような気がする。しかし、いつからか記憶もあやふやだ。

 そして知らない間にロージェンへと来ていたようだ。気づいた時には、吸い込まれるようなサファイアブルーの瞳があった。

「して主様、向こうの世界で何があったのでございますか?」
「いや、まだない」

「と、おっしゃいますと……」
「これからあるんだ」

「相手は魔王でございますか? いえ、主様をここまで追いつめるとすると……。さては邪神ですかな?」
「違う……」

「大変なご無礼を……。主様にかかればそれすら赤子の手を捻るようなものでございました」

 やっぱ邪神って存在するんだ。そしてそれを軽く倒すとか。お前のなかで俺はいったい何者なんだ。

「く、く、く……」

 声がそのフレーズを発声することすら拒否する。

「どうしたの!? 苦しいの!?」
「狂った神々どもを粛清すると?」

「違う! くもだ!」
「くもって、昆虫の方の?」

「ああ、そうだ」
「それがどうかしたの?」

「俺、蜘蛛だけは駄目なんだよ」
「えっ……。意外ね。ああでもそうね。むかし孤児院にいたときにも大騒ぎしたことがあったっけ」

「そ、そんなことあったかな」
「忘れもしないわ。あの後大変だったんだから」

 森で小さな蜘蛛を見つけた幼児の俺は錯乱した。蜘蛛一匹を追い払うために神魔法を発動させた。おそらく最大レベルで魔法を放ったのだろう。気づいた時には前方にあったはずの木々、いや森自体が全て跡形もなく消えていた。抉れたクレーターのようなものしか残っていなかったのだ。

 そういえば精霊たちも大騒ぎしていたな。奴らは危機を直感的に感じて上空に退避、難を逃れたらしい。精霊新聞で俺には絶対に蜘蛛を近づけるなと広まったようだ。お蔭様でこちらの世界ではあれ以来、蜘蛛とは出会っていない。思い出したくない黒歴史の一つだ。

「でしたら、また森ごと掻き消せば良いのではございませんか」
「ちょっと! コールマンさん何てこと言うんですか!」

 そもそも今度は森じゃないし。

「主様の気分を害することを思えば、世界の一つや二つ消し飛んでも支障はないかと」
「問題あるし! しかもスケールアップしすぎだろ!」

 あまりに馬鹿げた話に呆れて、平常心に戻って来たぞ。

「はっはっはっ、冗談でございます。主様を元気づけるための方便でございます」

 嘘つけ。どうみてもマジだったぞ。

「相手はダンジョンにいるアラクネだ。洞窟を破壊するという選択肢は無しだ。何とかできないものか?」

「でしたら、アレはいかがでしょうか?」
「ああ、アレか……。ってわからねーよ!」

「恐怖耐性(超)をつければ宜しいかと」
「なんだよそれ」

「嫌いなものがなくなります」
「食べものじゃなくて?」

「森羅万象すべてに恐怖を感じなくなります」
「ほお、でもそれって逆に危機に対して鈍くなったりしないのか?」

「いえ、どんな敵、どんな場面であっても平常心を失うことがないといった代物です」
「それ、私も欲しいかも」

 ルシアにも苦手なものなんてあったのか。

「な、なによ!?」
「いや、別に……。それで、どうやったらその耐性スキルを身につけることができるんだ?」

「属性竜の涙を一度に飲めば身につきます」
「というと?」

「赤竜、闇竜、青竜、黄竜、白竜でございます」
「ふむ、赤竜と闇竜は知っているが、他の奴らの場所がわからんな」

「ちなみに赤竜と闇竜の涙は問題ありません。屋敷の地下に甕壺数個分をすでに保存してあります」
「おい……。赤竜を虐めるなと言っただろう。でも闇竜のはどうしたんだ?」

「つい先日、久々に可愛がりに行ってまいりましたので」
「先方からこっちに赴くから来ないで待っててくれって必死にアピールしていたはずだが」

「いつまでも挨拶に来ないので、ちと懲らしめに」

 可哀想な闇竜。牙と鱗を失うまでしたのにその甲斐はなかったようだ。

「まあいい。で? 他の竜は」
「青竜は湖の底の神殿に居ります」

「湖ってこの街の」
「ええそうでございます。ちなみに湖の水には青竜の涙が含まれております。ですから湖の水を混ぜるだけで構いません」

「なんて都合の良い……。それで、白龍は?」
「奴は大層寒い所を好みます。ですから――」

「雪の山脈か?」
「はい。死の谷を囲む険しい山脈。そのなかでも最高峰のチョンデル山。そこの頂きに居ります」

「わかった。行ってくる!」
「えっ!? ちょっと待って! 私も行くわ!」

 飛空艇に乗び乗り、死の谷へと爆進する。甲板の先端に立ち風抵抗を和らげる風の精霊シルフ。あまりの速さに顔が歪み美少女が残念なことになっていた。


「其方は誰だ!?」
「ごめん、時間がないんだ!」

 神魔法で遥か上空に大きな隕石を生み出す。それに数倍の重力かけて加速させる。

「プギャァアアアア!」

 全身が白に染まった竜へと墜落し、尻尾を押潰した。絶叫とともに竜の涙が宙に舞う。

「よし、ゲット!」
「あなた容赦ないわね……」

「悠長に会話をしている時はないんだ! 次だ次!」

 睡魔で朦朧とする意識。竜の苦悶の声を背に浴びながら、飛空艇は再び空へと羽ばたく。

「白竜のを入手してきたぞ。次で最期だ。黄竜はどこにいる?」
「奴めは金が好きでございます」

「どういうことかしら?」

「ですからこの世界でもっとも金が集う所に居ります」
「眠いから頭が働かない。頼むからストレートに言ってくれ」

「ここより北に最も栄えている大国があります」
「で?」

「王都のメインバンクにある巨大金庫。そこで金貨に囲まれて惰眠を貪っているかと」
「よくそんなことが許されるな」

「最高の警備員ともいえるため、銀行側としても都合が良いようです」
「ウィンウィンの関係ということか」

「左様でございます」
「いくぞ! 不二〇ちゃん!」

「待ってよ! それ誰のこと!? もしかしてカイト浮気してるの!? そして何で赤いジャケットに着替えたの!?」

 眠いのでルシアが何を言っているのか理解できない。

 瞬きをしたら、目の前に白亜の城が聳えていた。

「あん? ここは何処?」
「カイトほんとに大丈夫? 銀行に決まってるじゃないの」

 いつの間に……。意識もなく歩いていたようだ。しかし、世界最大の銀行とだけ言われるだけあるな。入口には魔導士と戦士らしき警備員で固められていた。どこの世界にも銀行強盗はいるようだ。

「すんげー人、お、あそこだな」

 正面にカウンターがずらりと並ぶ。部屋の最奥の突き当りに直径三メートルほどの巨大な分厚い扉が見えた。

「それでどうやってお願いするつもりなの?」
「そんな悠長なことはしない。正面突破で突っ切る」

「ほんと容赦ないわね……。言っていることが犯罪者よ」

 あれ、俺ってもしかして銀行強盗? 真っ赤なジャケットを翻し、颯爽と扉に向かって進む。行く先を一際立派なカウンターが邪魔していた。そこでは女性の客が銀行員と何か話こんでいた。

「ちょっとそこのお嬢さん。悪いがどいてくれないか? 今から奥の金庫をぶちやぶって中に入らないといけないんだ」

「はあ!? 白昼堂々と銀行強盗なんていい度胸ね! 私がここに居た事を後悔しなさい」

 カウンターにいた客が振り返る。俺を銀行強盗だと決めつけておきながらも逃げようとしない。随分と肝が据わった嬢ちゃんだな。深紅の髪は、その勝気な性格を物語っているようだ。んん?

「え!? カイトじゃないの!? あ、あなた生きていたの!?」
「なんだよ。リーナかよ」

「だからアンジェリーナよ!?」
「まあ、そんな些細なことはどうでもいいからそこをどいてくれ。俺は金庫の中の黄竜に用があるんだ」

「は? どういうこと?」
「面倒臭いからここから神魔法で金庫に穴を――。あがっ!?」

「もうカイト。ちょっとそこに座って休んでいて。私がリーナと話をするから」
「ぅぐぅ……」

 仁王立ちする俺の後ろから蹴り上げてきやがった。股の間に……。床に手をつき、腰をトントン叩く。ぐぅぅ、上がったものを落とさないと……。

 そんな俺には構わず、ルシアがリーナに事情を話していた。

「そういうことだったのね。いいわ、王族権限で金庫を開けさせるわよ」
「ありがとうアンジェリーナ」

 ああそうか。そういえばあいつって一国の王女だったな。しかも勇者パーティの一人だから英雄でもあるのか。なんか偉そうな行員が出てきて、へこへこしながら扉を開けてくれた。

「おお、お主はアンジェリーナか。久しいな。何用だ」
「私じゃなくて、この人が用があるみたい」

「手短に言う。どちらかを選べ。いますぐ泣いて竜の涙を俺に献上するか、ボロボロの状態で金とは無縁の荒野に放り出されるのかのどちらかを」

「なっ――。ウワァァァアアア!」

 結論からいうと速攻で泣き崩れた。一瞬で勝てないと悟ったようだ。ルシアが言うに俺の全身から漆黒の禍々しいオーラがだだ漏れしていたと。リーナまで涙目になっていたもんな。お股が湿っていたような気がしたが、気のせいだろう。

「よし、これで全て入手したぞ! さっさと屋敷に戻るぞ!」
「ちょっ――」

 アンジェリーナが何か叫んでいたようだが覚えていない。

「コールマン! 全部揃えたぞ!」
「なんと迅速な。結構なお点前でございますな」

「世辞はいいから早くしろ!」

 すでに七十二時間は寝ていないのだ。イライラが最高潮だ。

「コップの中でそれらを等量混ぜ、一気に飲み干せば良いのでございます」

 言われた通りに竜の涙を注いでいく。どれも透明な涙だったが、全てを混ぜると色が変わった。

「おお、虹色だ」
「色が消える前に飲み干してくださいませ」

 グラスを煽り、ごくごくと飲む。おお不思議だ。味がころころと変わっていく。初めは独特の苦みを感じたが、その後に酸味、塩味、甘味、うま味へと変わっていく。ノンアルコールカクテルのシンデレラをさらに複雑にしたようなドリンクといったところか。

「おお! 恐怖耐性(超)のスキルをゲットしたぞ!」
「おめでとうございます」

 執事は満足そうに一礼する。

「よし、ちょっと試してみるか」

 目を瞑ってみる。おお蜘蛛が出てこない。というか別に蜘蛛なんて何も恐くない。手に持てと言われれば持つことも厭わない。寧ろ口にいれることだって平気だ。

 久々に安らぎを味わった気がする。ああなんて心地良いんだ。意識が遠くなる――。

「ちょっとカイト! こんなところで寝たら風邪ひくわよ!」

 ルシアの声はすでに眠りの深淵に堕ちた俺には届いていなかった。
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