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6:同窓会はここになりました
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入行の手続きを済ませると児玉という行員は案内していく
「はい!みなさん警備員さんに元気よく挨拶しましょう!」
「おはようございます!」
田舎では大きな声であいさつは基本中の基本だ
「おはようございます!」
警備員さんは子供相手とは思えない敬礼であいさつを返す
「はい!よくできました、次はロッカールームへ案内します」
「銀行はお金や貴重な個人情報がたくさんありますので鞄や携帯電話はロッカールームにしまっておきます」
「今回は社会科見学なので学校指定のノートと筆記用具OKですが、本当は店頭からバックヤードに戻る際は手ぶらで戻ってきま~す」
「行員さんなんでですか?」
「は~い、君名前は?」
「小暮です!」
コグリンこと小暮が質問する
彼は親が当時としては早かったアジア雑貨の輸入と店舗展開で成功した金持ちらしくかなり大きな家に住んでおり頭も良かったはずだ
何度かタイやベトナム土産の変なお面や人形を見せられた記憶がある
「小暮君、君お年玉いくら貰いましたか?」
「えっと…じゅ…5万円です」
「おぉ~」
他の生徒からも「さすが」と言う意味を込めて揃って大きな声が上がる
いやコグリン…君今10万円と言おうとして5万円に変えたよね?
「5万円!?私の小遣いより多いね!うらやましい」
「小暮君、その5万円を二百銀行に預けていたけど、私が自分の鞄にこっそり持ち帰ってしまったらどうするかな?」
「えっと困ります」
「そして毎回、お昼やトイレ、帰る度に一人一人鞄の中に変なものを入れてないか確認するの大変ですよね」
「だから店頭とバックヤードを行き来する際は必ず手ぶらが基本です」
「わかりました、ありがとうございます」
「いい質問した小暮君に拍手、みんなも質問あったらドンドンしてね」
パチパチパチパチと生徒間でまばらに拍手が起こる
「では行内の中に入って行きます。店頭は通常に営業していますので騒いだり広がったりせずにお願いします」
児玉行員は店舗へ続く扉を開いて中へ入るように促す
俺は未来の竹久瞳と話すためにみんなより少し後ろ目で列に続くと横からわき腹をつつかれた
「うへあっ」
「ねぇ…ユウくん…さっきのなんなの…」
竹久瞳(小学生)はちょっと怒り気味の様子だった
「そのまま…です」
「またなんで敬語?それに明日もうどっかいっちゃうのに…困る」
「あっ…そうで…そうだよな、ごめん…」
「手紙書くから…」
「あっ…うん俺も書く」
竹久瞳(小学生)は少し複雑そうな表情を浮かべてまた女の子友達の元へ戻る
思えば手紙を貰ったが返して無かった気がする
年賀状も来ていたが返していなかった
田舎から東京に出てきて一気に環境が変わったせいで俺も色々いっぱいいっぱいで親には散々言われたが結局返したことはなく、中学二年生を過ぎると年賀状も来なくなった
小中学生の自分には東京と九州はとてつもない距離を感じ、手紙のやり取りすら無意味に感じていた
仮に返事をしあった所で何の意味がある?そんなつまらない考えしかなかったが
竹久瞳が可愛いとか抜きに、クラスメイト含めてもう会えないことだってあると考えると繋がりを自ら断つという行為は愚かに思えた
(江上くん一度も返事くれなかったよね)
『今思い出した、ごめん』
(それなのにあんな気を持たせる事言うんだもん)
えっ?さっきのセリフは初めて言ったと言うか実在しないはずの未来から来た6年2組の俺が言ったんですが?
俺の行動や言動で未来が既に上書きされ始めているってことなのか?
「はいっ!では銀行店内の説明をしまーす」
児玉行員は張り切って行内の部署について説明していく、一応未来の俺自身が興味のあることでもあるので面接対策になるかとノートにメモを取っていく
学校指定のノートについ懐かしさを感じるが今思えば完全にどっかの業者やメーカーと癒着だろ?とか考えてしまう
「銀行の店頭には大きく分けて預金や諸届を受ける場所、みんなのお金を増やす運用相談する場所、お仕事や家を買うためにお金借りる場所それぞれがあります」
「最近はコンシェルジュやクロークと言って事前にお客様を案内する受付のようなものも増えています」
「ねぇねぇ、あんたさっき瞳に告ったんでしょ?」
人が真面目に銀行員の話を聞きながらノートを書いてると茶化すように話しかけてくる
吉持だ…
吉持は俺にやたらウザ絡みしてくる女の子で、俺が女子とあまり話さなくなった原因を作った
俺は絵を描くのが好きだったのだが、吉持はアニメや漫画が好きらしく俺の絵を褒めてくれたので最初は嬉しかった
たまに○○のキャラ好きだから描いてと言われ、褒められるのが嬉しくて調べて描いていたが
そのうち男同士キャラのキスや、上半身裸の絵を描いてとか言う変なリクエストが増えてきて気持ち悪くなって断るようになってきた
どうやら姉の影響で男性同士の絡みやカップリングが好きなBL女子になっていたようだが
描いた絵にやたら鼻息荒く食いついて来たり、俺ら4人の絡みを見て大×ユウ尊いとかワッキーのネトリきたーとか叫ぶからむしろ嫌いに近い
こいつが女の子はみんなBL好き!と豪語しまくるので、擦り込みみたいに女子と話す機会が減ってしまった
「別に告ってない…
まぁ、ひーちゃんは特別だからな」
俺がそう言うと吉持は驚いた顔をした
「はい!みなさん警備員さんに元気よく挨拶しましょう!」
「おはようございます!」
田舎では大きな声であいさつは基本中の基本だ
「おはようございます!」
警備員さんは子供相手とは思えない敬礼であいさつを返す
「はい!よくできました、次はロッカールームへ案内します」
「銀行はお金や貴重な個人情報がたくさんありますので鞄や携帯電話はロッカールームにしまっておきます」
「今回は社会科見学なので学校指定のノートと筆記用具OKですが、本当は店頭からバックヤードに戻る際は手ぶらで戻ってきま~す」
「行員さんなんでですか?」
「は~い、君名前は?」
「小暮です!」
コグリンこと小暮が質問する
彼は親が当時としては早かったアジア雑貨の輸入と店舗展開で成功した金持ちらしくかなり大きな家に住んでおり頭も良かったはずだ
何度かタイやベトナム土産の変なお面や人形を見せられた記憶がある
「小暮君、君お年玉いくら貰いましたか?」
「えっと…じゅ…5万円です」
「おぉ~」
他の生徒からも「さすが」と言う意味を込めて揃って大きな声が上がる
いやコグリン…君今10万円と言おうとして5万円に変えたよね?
「5万円!?私の小遣いより多いね!うらやましい」
「小暮君、その5万円を二百銀行に預けていたけど、私が自分の鞄にこっそり持ち帰ってしまったらどうするかな?」
「えっと困ります」
「そして毎回、お昼やトイレ、帰る度に一人一人鞄の中に変なものを入れてないか確認するの大変ですよね」
「だから店頭とバックヤードを行き来する際は必ず手ぶらが基本です」
「わかりました、ありがとうございます」
「いい質問した小暮君に拍手、みんなも質問あったらドンドンしてね」
パチパチパチパチと生徒間でまばらに拍手が起こる
「では行内の中に入って行きます。店頭は通常に営業していますので騒いだり広がったりせずにお願いします」
児玉行員は店舗へ続く扉を開いて中へ入るように促す
俺は未来の竹久瞳と話すためにみんなより少し後ろ目で列に続くと横からわき腹をつつかれた
「うへあっ」
「ねぇ…ユウくん…さっきのなんなの…」
竹久瞳(小学生)はちょっと怒り気味の様子だった
「そのまま…です」
「またなんで敬語?それに明日もうどっかいっちゃうのに…困る」
「あっ…そうで…そうだよな、ごめん…」
「手紙書くから…」
「あっ…うん俺も書く」
竹久瞳(小学生)は少し複雑そうな表情を浮かべてまた女の子友達の元へ戻る
思えば手紙を貰ったが返して無かった気がする
年賀状も来ていたが返していなかった
田舎から東京に出てきて一気に環境が変わったせいで俺も色々いっぱいいっぱいで親には散々言われたが結局返したことはなく、中学二年生を過ぎると年賀状も来なくなった
小中学生の自分には東京と九州はとてつもない距離を感じ、手紙のやり取りすら無意味に感じていた
仮に返事をしあった所で何の意味がある?そんなつまらない考えしかなかったが
竹久瞳が可愛いとか抜きに、クラスメイト含めてもう会えないことだってあると考えると繋がりを自ら断つという行為は愚かに思えた
(江上くん一度も返事くれなかったよね)
『今思い出した、ごめん』
(それなのにあんな気を持たせる事言うんだもん)
えっ?さっきのセリフは初めて言ったと言うか実在しないはずの未来から来た6年2組の俺が言ったんですが?
俺の行動や言動で未来が既に上書きされ始めているってことなのか?
「はいっ!では銀行店内の説明をしまーす」
児玉行員は張り切って行内の部署について説明していく、一応未来の俺自身が興味のあることでもあるので面接対策になるかとノートにメモを取っていく
学校指定のノートについ懐かしさを感じるが今思えば完全にどっかの業者やメーカーと癒着だろ?とか考えてしまう
「銀行の店頭には大きく分けて預金や諸届を受ける場所、みんなのお金を増やす運用相談する場所、お仕事や家を買うためにお金借りる場所それぞれがあります」
「最近はコンシェルジュやクロークと言って事前にお客様を案内する受付のようなものも増えています」
「ねぇねぇ、あんたさっき瞳に告ったんでしょ?」
人が真面目に銀行員の話を聞きながらノートを書いてると茶化すように話しかけてくる
吉持だ…
吉持は俺にやたらウザ絡みしてくる女の子で、俺が女子とあまり話さなくなった原因を作った
俺は絵を描くのが好きだったのだが、吉持はアニメや漫画が好きらしく俺の絵を褒めてくれたので最初は嬉しかった
たまに○○のキャラ好きだから描いてと言われ、褒められるのが嬉しくて調べて描いていたが
そのうち男同士キャラのキスや、上半身裸の絵を描いてとか言う変なリクエストが増えてきて気持ち悪くなって断るようになってきた
どうやら姉の影響で男性同士の絡みやカップリングが好きなBL女子になっていたようだが
描いた絵にやたら鼻息荒く食いついて来たり、俺ら4人の絡みを見て大×ユウ尊いとかワッキーのネトリきたーとか叫ぶからむしろ嫌いに近い
こいつが女の子はみんなBL好き!と豪語しまくるので、擦り込みみたいに女子と話す機会が減ってしまった
「別に告ってない…
まぁ、ひーちゃんは特別だからな」
俺がそう言うと吉持は驚いた顔をした
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